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 作家馬場卓也のおもちゃと怪獣と仕事の三つ巴生活!  男もつらいし、女もつらい。男と女はなおつらい! てな訳でよろしく
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 前回が元旦に映画初めの話で、今日は京都でみなみ会館初め。
『ゴジラキングオブモンスターズ』『AKIRA』の怪獣とアニメ、そりゃそりゃとラッセーラの掛け声映画2本である。




『ゴジラ』はブルーレイを購入したものの、今日のために我慢しておいた。久しぶりのゴジラKOM、何度も見たから途中でうとうとしてしまうだろう、あの映画、怪獣は愉快だけど、人間パートは大まじめだから。とか思っていたら、怪獣が現れるたびに座席がびりびりと震える! 音響にこだわった新みなみ会館の威力がこんなところでフルに発揮されるとは! 怪獣が歩くたびに腹にズンズン響くし、ただの大音量ではない、音で館内を包み込むといった感じ、もちろんそりゃそりゃの掛け声も天井から降り注いでくる。


 久しぶりのKOM、日本のゴジラ映画でも珍しいタイマン三回勝負なんですな。ヘドラとは三回戦ったか。時折パンチやキックも繰り出すアメリカン怪獣プロレスに光線合戦。ゴジラ復活のアメリカンな寝起きドッキリ作戦。パワーアップしたゴジラでも、キングギドラにかなわない、そこにモスラの魂が加わり……とパワーアップのインフレ具合も気持ちいい。怪獣が散々暴れた後、自然が元に戻ったとか、絶滅種が復活したとか、環境がどんどん良くなっていく『はい、みんなよくなりました!』なエンディングの潔さ。怪獣の戦いは、人間や地球の生き物に富をもたらす、ある種の神事のようなものなんだろうな。迷惑この上ない神々の祭典、だからそりゃ空と愛の手をかけたくもなるのか。



 そして休憩をはさんで『AKIRA』へ。日本が世界に誇るアニメ映画の大傑作。あの核爆発の描写や、様々な表現がのちの作品に引用されてきた80年代の傑作。物語の舞台が去年、2019年ということで、みなみ会館では年越し上映、そして今週いっぱいのレギュラー上映ということに。あの近未来世界も去年の話になってしまった。



 恥ずかしながら超有名作品であるにもかかわらず、今回が初鑑賞。核戦争後の東京でたくましく生きる不良少年たちと、謎の子供たち。政治不信で多発されるデモに、殺人をもいとわない鎮圧部隊、実現されなかった2020東京五輪。もう何度も指摘されていることだけど、今の日本を予言しているかの内容。
 





 緻密な背景と作画は圧巻、みんな大好き金田のバイクをはじめとするメカ類、荒廃と繁栄が混然一体となった東京の姿を見ているだけでも楽しい。正直、あの老衰した子供たちと政府が何をやりたかったのか、いまいちわからん。実験の果てに体が変形していく鉄雄のグロテスクさ、すべてを飲み込み消滅していくクライマックス……あぁ、これ『ゲッターロボ號』で読んだよ! SF的要素はよくわからないけど、これは未来を舞台にしたヤンキー漫画なんだな、と。ビーバップハイスクールはじめ、ヤンキー漫画の新境地を開いた週刊ヤングマガジンが、大友克洋に描かせたヤンキー漫画なんだ。不良少年グループで、いつもトップの金田に助けてもらってる鉄雄君が『俺だって……』と不思議な力でグレにグレまくる、それを愛を込めたタイマンで救い出す金田。そんなふうに解釈した。間違ってるかもしれないけど。バイクのバッテリーでレーザー中の充電をするなんて、細かい描写が大友チック。で、そんなに大友作品読んでるのかと言えば、それほど読んでないのですが。とにかく、ぐちゃぐちゃに変形して最後に地球を飛び出していくのはゲッターロボ號で読んだ。俺はどこまでもダイナミックプロの申し子なんだな。
 


 そして、タイマン勝負の二本を見て、みなみ会館初めは終了。2月には『続荒野の用心棒』が控えてる。その前に押さえておきたい『野獣処刑人 ザ・ブロンソン』! 

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 団地暮らしを始めて初めてのお正月。とはいえ、年越しは職場で、色々ある人のお相手を深夜までやってました。今年は引っ越していろんな澱を落としたので書き物仕事の分量が増えたらええな、と思ってます。


 元日は仕事明けて両親とおせち食って寝正月。と行きたかったのですが、新年は3日から勤務、ろくに三が日を休めないので今のうちにやっておこうと、映画へ。時間があれば映画ですな。他に楽しみないもので。引っ越して駅も近くなったので、がらがらの電車を乗り継ぎ、梅田へ。バイクで梅田にいくには駐輪場が少ないし、それに寒い。


 本命はレイトショーの『ゾンビ』だけど、早めに出かけて『劇場版新幹線変形ロボシンカリオン/未来から来た神速のALFA-X』を。ちびっこに大人気の新幹線ロボットアニメである。ロボットは嫌いじゃない、でもテレビシリーズはろくに見ていない。ああ、やってるなという感じ。1話だけエヴァンゲリオンとのコラボ回だけは見たズルい大人なのです。いやしかし、すごいことなのですよ、エヴァンゲリオン新幹線はあるけど、それが変形して、他社のロボットと共演するなんて。ガンダムの世界にゲッターロボが殴り込みをかけるようなものですよ。ってゲームではよくあることか。とにかく、それほどシンカリオンに詳しくない自分がなぜ見に行ったのか? 公開前に『どうもゴジラが出るらしい』という噂が立っており、先日の京都怪獣映画祭NIGHTのトークで確実になったから、である。いったいどの頻度で登場するのか? それを確認するために親子連れと濃いいオタクがまばらに座る劇場へ。
 
 お話は宇宙からやってきた未知の強敵VSシンカリオンチーム、というテレビシリーズの後日談で、レギュラー総出演というファンにはうれしい内容。だと思う。で、件のゴジラは冒頭から早速登場。伊福部テーマに乗って北海道の雪原に登場する白いゴジラ! 圧倒的な身長差とパワーでシンカリオンを圧倒! すごいがっつり出てる! シンゴジ、アニゴジ、ドハゴジ、最近のゴジラのいい部分を合わせて、VSゴジラでまとめたような、何かいてるかわからないけど、とにかくデカいゴジラだ。雪の中に立つというゴジラというのも珍しい。主人公ハヤト君のお父さんが子供になってしまい、それでも親子の絆が云々という、『好きなものは大人になっても好きでいいんだよぉ!』という鉄オタ、否全オタクに向けられたメッセージをシャウトしつつ、未知の強敵の脅威が同時進行で描かれる。ゴジラはどうも敵が送り込んできた刺客? らしい。いいね、宇宙人の手先になるのも久しぶりですな。そしてクライマックスはシンカリオン軍団VS地球先住民族ヴァルハラン。彼らの最終兵器がメカゴジラみたいでちょっと嬉しい。しかし、この世界では敵も侵略の際は律義に線路を通ってくるのか。もうゴジラの出番はないのかと思っていたら、最後の最後にシンカリオンの味方としてエヴァンゲリオンとともに再登場。ヴァルハランもビビるその巨大さ! ヒーローと共闘なんて、まるで流星人間ゾーンみたい! 


 
 シンゴジラでは新幹線爆弾でひどい目に遭ったゴジラが、今度は頼もしい味方に! 会社と次元の壁を越えた共演におっちゃんは大満足でした。



 そういえば、映画納めが怪獣とアニメ、その他もろもろのパロディだった『宇宙怪獣ガメラ』で、映画始めはアニメと怪獣、その他もろもろのパロディ満載のシンカリオンとは奇妙な縁である。ということは、劇場版シンカリオンは令和における『宇宙怪獣ガメラ』ではないだろうか。エンディングは全国のちびっこのイラスト紹介という、マジンガーZ世代にも嬉しいおまけつき。
『男はつらいよ寅次郎真実一路』におけるギララ以上の扱いを受けた客演ゴジラに堪能した後、レイトショーまで時間があるので、ヨドバシカメラで時間をつぶす。以前、ヨドバシに行った際うちの次男が『なんでこんなに安いの、いや安すぎるだろ!』といってたアオシマ新世紀合金真ゲッター2が気になる。あれだけいわれたら、余計気になる。引っ越しの際、ぶっ壊れたゲッター1は破棄したのに。もうオモチャは買わないと誓ったのに。で、ヨドバシカメラに併設されたリンクスに行ってみる。キャラクターグッズのアウトレットコーナーのような一角に真ゲッター2はまだあった。今度はブラックバージョンもある。このシリーズ、本当に色違い出し過ぎ。それだけではない、鋼鉄ジーグのソフビも! ああ、安い、べらぼうに安い! いいじゃん、シンカリオンもハヤト君が『チェンジ!』って言ってたし、こっちのハヤト君も買おうじゃないの、ジーグもやっとこうじゃないの。ゲームソフトよりも安いし、しかも箱はでかいけど。映画始めがゴジラ、おもちゃ始めがダイナミックプロのロボット、と今年もこの2つから逃れられない、逃れたくない宿命なんですな。


 元日なので、飲食店もほとんどしまっている中、オレンジの看板がまぶしい吉野家に行ってみると、長蛇の列。中国人観光客でごった返す中で食べたすき焼き膳はちょっと下味が薄い気もするけど、うまかった。



 そして、世間がおせち食ってる間、肉食べて挑む『ゾンビ』。シネ・リーブルは梅田の広大な空き地に立つ、まるでバベルの塔だ。そこに行くまでが億劫なので、ずっとスルーしてきたような気がする。10年前ぐらいに『地獄甲子園』を見て以来ではないだろうか。



 今回のゾンビは『日本初公開復元版』とのこと。ゾンビというキャラクターの礎を作ったこの作品も、その他のカルト作品同様さまざまなバリエーションが存在する。今回は初めて日本で公開された、日本語タイトル、隕石の爆発シーン、そして残コックシーンのストップモーション、白黒処理を再現したもの。昔、怖すぎて中古ビデオを半年寝かせてから見たことがあるが、今回はそれとも違うバージョン。
 
 日本オリジナルの、隕石の爆発の影響で死者が甦るという説明によってゾンビ現象がすでにある、という状況から物語はスタート。テレビ局も、暴徒鎮圧のために出動したSWATも、みんな慌てている。世の中が狂いだす中、ヘリに乗って街を飛び出す男女4人。途中で立ち寄ったショッピングモールで、しばしの休息を得るが、そこに暴走族がやってきたため、ゾンビと人間の均衡が崩れ、阿鼻叫喚の地獄絵図が始まる。


 すべてのゾンビのスタンダードとなったロメロゾンビはウガーと襲ってきたりせず、のそーっと現れる。のそり、よろよろ。この捕まらなさそうだけど、捕まると面倒なことになる。つかまりさえしなければ、ゾンビたちをはねのけ、逃げることもできる。ところが、ちょっとした油断から捕まってしまう、そこが見ていてハラハラしてしまう。元来、怖い映画は見ない主義だけど、この作品ではゴブリンの不気味な曲が流れ、あぁおーとうなりながらゾンビがやってくるので、心の準備ができる親切設計。
 

 グロイシーンは満載だけど、これは広大なショッピングモールを舞台にしたサスペンスアクションである。決してハッピーではないエンディング、時々はっとするようなカットが挿入されるゾンビの群れ。そういえば、ヘリのプロペラで頭がすっ飛ぶシーンがカットされてた。本能のままに動き回るゾンビをにやけ面で狩る人間たちに。恐ろしいのはいったいどちらなんだ、と考えさせられる。
 
 そして、ゾンビに襲われることなく、無事に帰宅。映画初めは新幹線とゾンビ、タイトルがサ行というぐらいしか共通項でのない二本でした。

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 当たり前の話ですが、世代によって『刺さる』ものが違うわけでして。それが二世代、三世代にもわたる長期シリーズだとどの作品が一番刺さったかで、それぞれの意見が違っていて、論争の種になったりもしますが、それぞれの感じ方の違いが面白かったりするものなのです。




 そこで『スターウォーズ・スカイウォーカーの夜明け』の話。1977年から始まったこのシリーズはもはやアメリカの神話といっていいほどの人気を集め、途中休憩(というか、もう作られないんじゃないのか? と思われたり)しながらも今回でいったん完結。創始者ジョージルーカスのプランニング通り9本の物語が生まれたわけです。しかし、今まで123だと思っていたものが456だったときは驚きました。シリーズ映画というのは最初から順番を追って見せるものじゃないのか? というこちらの予想を超えてしまったからです。



 うちの次男からすれば初スターウォーズがこの新シリーズなので、思いいれも強く、公開してすぐに見たい、とリクエストがあったので見てきました。そりゃ自分も気になりますよ。



 エピソード4~6の後を引き継ぐ形で始まったのこの新シリーズもこれでおしまい。反グレ集団かと思いきや、結構な軍事力を持つファーストオーダーに対し、反乱軍は以下に立ち向かうのか? 以下、殴り書きのように本編に触れます。


 予告編の段階で噂になっていた銀河皇帝パルパティーンがあっさり復活していたことが、冒頭の字幕で明かされ、まず驚いた。前作まで出ていたパルパティーンもどき(スノーク)は傀儡だったの? いや、皇帝の復活を描くとばかり思っていたら、前作からの2年間であっさり復活していた。しかし、この冒頭字幕でちゃっちゃと物語を進めるシステムは実にスターウォーズらしい。




 もう勝ち目がない、と思えるほどのスターデストロイヤー艦隊に度肝を抜かれるも、だからこれもいつ用意してたのよ? と思ってしまったけど、これもよくある話。




 最後の希望、ジェダイのレイと宿敵カイロレンにも決着がつく。でもまあ、想像していた通りでした。




 しかしスターデストロイヤー艦隊。もう、デススターいらずの火力を備えている。ますます勝ち目なし。




 完結編というだけあってあれやこれにケリがつき、まさかのあのキャラこのキャラの登場、あるいは退場で何かと忙しい。




 新主人公も旧キャラたちに支えられて何とかやってきたけど、イマイチぱっとしなかったな。 




 しかしスターデストロイヤー艦隊のすさまじさ。こいつの出動前にいかに食い止めるか、タイムサスペンスが絡んでいるのもスターウォーズっぽいし、無敵の兵器がピンポイント攻撃であっさり無力化するのもこれまたスターウォーズっぽい。




 
 ラストでサブタイトルの意味が分かるのもなるほど、と思った。これでもクライマックスの展開はエピソード6『ジェダイの復讐』に似てるな。パルパティーンは、愛弟子にやられた前回のことを学習してなかったのか? 今回はその弟子と直の孫にやられちゃいます。というか、孫いるのあのしわくちゃ皇帝に? とは思った。





 どうしても4~6に寄せてしまっているのは仕方ないことだけど、『アナキンがぐれてダースベイダーになる』の一点以外は割と自由にやっていた感の強いエピソード1~3を見直す時期が来たのか、と思ったりもする。




 新キャラに魅力が乏しい、と書いてしまったけど、やはりダースベイダーを越える悪者はなかなか生まれてこないのですな。4~6は銀河帝国というかダースベイダー打倒の物語でもあったから。ダースモールもカイロレンもちょっと足りない。



 と若干文句みたいなことを書いてしまったけど、大団円で何より。もうあのスターデストロイヤー艦隊で、一瞬絶望しかけたので、この映画は大成功なのです。
 


 以上、殴り書きで感想めいたことを書きました。
 

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 またしても80年代映画の話。引っ越しも二週間、生活もようやく安定して……というのは前回も書いたし、くどいので割愛。夜勤明けの朝、久々の新世界東映へ。今回は『二〇三高地』『魔界転生』の80年代東映大作映画。いずれも戦争映画と時代劇という、一時はすたれたジャンルを新時代に向けて新しい解釈で作った作品、と勝手に解釈する。しかし、二本合わせて5時間強という上映時間は新世界東映に通って初めてのことである。


 まずは『魔界転生』。二年前の京都怪奇映画祭NIGHTでも見たし、過去に新世界でも見た、もちろん、テレビ、ビデオ、DVDでも何度も見た、フェイバリット作品。これ以降、何度も舞台化、映像化されてすっかり時代劇の古典となっている。『80年代の映画はもう古典』というみなみ会館館長の言葉と、とある編集さんの『男はみんな魔界転生が好き』という言葉が甦る。ご存じ柳生十兵衛VS天草四郎率いる魔界衆の対決、原作を大幅にカット、というかほとんど別物にして天草四郎をラスボス的位置にし、オカルト+チャンバラの魅力を盛り込んだのが勝因かと思われる。何度見てもラストの豪華での大立ち回りはすさまじい。夜勤明けだったので、途中何度か寝落ちしてしまった。
 そして『二百三高地』80年代、何を思ったのか東映が作り出した戦争大作三部作、その第一弾である。『明治天皇と日露大戦争』でも描かれた旅順攻囲戦を背景に軍部、徴兵された民間人の姿を描く大作。東宝なら特撮で表現するところを記録映像とナレーションで処理し、本題へもっていくのが東映っぽい。メインの旅順戦では死屍累々、膨大な数のエキストラと本物かと思ってしまう砲撃戦が激しい。本物の戦争かと思ってしまうぐらいの迫力。
 3時間の大作で、休憩はないのかと思ったら、エヴァンゲリオン旧劇場版のように途中で主題歌『防人の歌』の歌詞が延々流れるシーンがあり、あれが休憩タイムだったのかなと思ったけど、公開時にはではその後に休憩時間があったそうだ。


 仲代達矢、丹波哲郎、三船敏郎等々オールスター勢ぞろい。いい顔したオヤジ、というか軍人顔の俳優さんを集められたのは80年代がぎりぎり最後だったのでは。とはいえ、俳優の顔と名前を覚えるのが苦手なため、ヒロインが夏目雅子だったこと、天知茂がどこに出ていたのかもわからずじまい。大槻ウルフに似たロシア人が出てると思ったらご本人だった。しかし、明治天皇が三船敏郎とは驚いた。強そうな天皇だ。



 東映作品だけど、特撮は東宝から中野監督が演出。見事な旅順要塞のミニチュアと違和感のない合成が本編にマッチしていた。東宝だったらもっと特撮カットが増えていたのではないか、と妄想する。




 日活出身の舛田監督と東宝の中野監督、東映生え抜きのスターはみんな他社かテレビに行ってしまったのか、やくざな顔が多いからなのか、ほとんどおらず、それでも東映っぽさが出るから不思議だ。



 
 またしても今回も80年映画。懐古趣味はないけれど、自分が幼少期を過ごした時代の映画はより強く印象に残っているということなのだろうか。そしてまだまだ80年代の逆襲は続く、と思う。


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 新居での生活もひと段落。奇麗なお部屋でくつろぎたい。小さいけどお風呂で癒されたい、揃えるものはたくさんあるけど、自炊も楽しい。スーパーで安い食材(とはいえ、レトルトや冷凍食品)を見つけるとつい買ってしまう。日曜日には入居者プレゼントの大工道具キットで食器棚を作ってみたり。なんだか毎日充実してるような気がする。たぶん最初の数か月だけだと思うけど、この調子を維持していきたい。



 しかし、家で籠っていてもあれなので、先週に続き、みなみ会館へ。今回は『ゴーストマスター』と『クラッシャージョウ』のホラーとアニメのハシゴ。
『ゴーストマスター』はとある胸キュン映画の撮影現場を舞台に、映画バカの助監督の書いたホラー映画の脚本に悪しき魂が籠り、次々と人を襲う、という内容。低予算のダメダメな現場、芝居熱心な若手俳優に化け物が取り付き、撮影現場となった廃校に惨劇が訪れる。映画バカと役者バカの想念が悪魔合体し、悪魔を呼び寄せてしまったのだ! 全編を流れるホラー映画愛、というかトビーフーパー愛、いやスペースバンパイア愛。この広い世界で、スペースバンパイヤをここまでリスペクトした映画はない! 極端すぎて漫画のようになってしまった殺戮シーン。劇中の台詞にもあったが、制約や予算の都合でどうにもならない部分を愛で上書きした一本。成海璃子の凛としたたたずまいが素敵で、鍛えれば結構アクションも行けるのではないかと思ってしまう。ホラー、カンフーと昔の中学生が好きなものをぶち込んだ作品。今年の映画だけど、80年代への深い愛情にあふれている。



 宮根誠司を腐食させたような俳優が出ている、と思ったら『ガメラ3』で京都駅で死んだ手塚とおるだった。



 何より驚いたのは、後ろの席に中学時代からの友人がいたことだ。子供も奥さんもいるのに、何見に来てんだ? しかし、人間の好みというのは変わらないものです。


 そして、夕食(王将のニラレバ炒めと並ライス)を挟んで『クラッシャージョウ』こちらは1983年の作品、アニメブームの真っただ中に公開された大作で、一度テレビで放送されたのを見たっきりだった。デジタルリマスター化されて音も映像も奇麗、それに劇場作品だからやたら作画がすさまじい、ワンカットまでここまで描くのか? みたいなシーンがやたらと多い、もう36年前の映画なのに、クオリティがまったく落ちていない。



 宇宙の運び屋VS宇宙海賊、ハメられたクラッシャーの汚名返上の戦いと陰謀。思えば今年はNHKでガンダムオリジン、サンテレビでファーストガンダム再放送もあって安彦良和キャラの魅力に触れることが多かった。安彦キャラは、美男美女よりも、どこかくたびれたおっさんたちの表情がいいのです。今回もいい顔したオヤジが大集合。オヤジだらけなので紅一点のヒロイン、アルフィンがものすごく映えるのですな。



 映画自体は正直もうちょっと詰めれるのでは? とは思ったが、あの時の勢い、熱気のようなものが感じられる作品となっていた。あの頃は裏にヤマトと幻魔大戦があって、大激戦だったのではなかったのだろうか。


 80年代に思いをはせるホラーと、80年代バリバリのアニメ、昨年あたりから80年代の逆襲が始まっている、そしてその波は来年もまだ続くのでは、と思いながら京都を後にした。そして60年代、マカロニウエスタンの傑作『続荒野の用心棒』がみなみ会館で上映、とのことで前売りを購入。来年が楽しみなので、まだ死ねないのだ。



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プロフィール
HN:
馬場卓也
性別:
非公開
職業:
作家
趣味:
怪獣
自己紹介:
作家。一応作家。
CS放送のシナリオ公募で佳作入選。
『SHUFFLE! アンソロジーノベル』
でデビュー。
『School days 君といる、空』で長編デビュー。(ともにJIVE )

『真田十勇姫!』(ソフトバンクGA文庫)
シリーズほか、チョコチョコと。
ラノベ、ゲームシナリオ等々、何でもやりますのでお仕事お願いします。
 怪獣とかチャンバラが好きやねんけど、女の子率高いなあ。


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