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 作家馬場卓也のおもちゃと怪獣と仕事の三つ巴生活!  男もつらいし、女もつらい。男と女はなおつらい! てな訳でよろしく
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 スポーツは苦手だけど、スポーツ映画は嫌いじゃない。戦いに至るドラマがしっかり描かれていればいるほど、熱いものがある。とはいえ、スポーツ全般というよりももっぱら格闘技系を見ているのですが。そんなスポーツ映画の新作であり、前回の『ザ・プレデター』に続き、『子供のために父親が頑張る映画』でもある『パパはわるものチャンピオン』を見る。プロレス映画である。

 プロレスラーというのはどこか人間離れしたところがありそれが魅力でもあるのだけど、もし父親がレスラー、しかも悪役だったら? そんな父と子の葛藤を描いた作品。怪我でエースの座から転落し、卑怯極まるラフファイトが売りの悪役に転向したため、息子に自分の仕事を教えられない父。そんな父の正体を知ってしまい、苦悩する息子。エースの座に返り咲きたい父親に、悪役の仕事なんてやめてほしいと願う息子。しかし、その思いも徐々に変化していく。親子もの、というとどうにもウエットで泣かせるものになりがちだがこの映画はそれをギリギリのところ、カウント2.9で回避している。だってプロレスラーのお話ですよ、しかも悪役ゴキブリマスクですよ、邦画によくある『いい話』で終わらせてはいけない。

 途中、若干もやもやした展開があるものの、クライマックスは実にプロレス的な美しい着地点で決めてくれる。新日本プロレス協力の下、迫力あるファイトシーンがふんだんに盛り込まれており、思わず手に汗握ってしまう。


 主演の棚橋選手は、自分が棚橋であることを捨て、ガタイのいい役者としてナチュラルな演技を見せてくれる。ライダー映画で見せたガチガチ感はすっかりなくなっていた。息子役の寺田心君は小動物のように小さい。何かあると逃げ出すので、本物の小動物なのだろう。そんな親子のギクシャク感を緩和し、お互いの気持ちを変えるきっかけを作るプロレス女子役の仲里依紗の気持ち悪いぐらいのオタク演技が素晴らしい。



 原作は児童文学で、現在のプロレス人気を受けてか、劇場は子供グループ、親子連れの姿が多く見られた。そうか、これはプロレスラーが多数出演する児童映画だった。マニアからファミリーへ、まるで平成ゴジラシリーズを上映していた頃のようだ。でも、これはとても大事なことかもしれない。


 一敗地にまみれたポンコツの敗者復活戦、だからスポーツ映画は熱いのだ。
 

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 先日のこと。やっと時間が合ったので子供と映画に行こう、という話になった。
『R15やんけ!』
 思い出したかのように地球にやってくる宇宙ハンターの新作『ザ・プレデター』には年齢制限があった! 1作目の時はそんなものなかったのに、30年近く経つと映画を取り巻く状況も変わるものです。仕方ないので子供はアントマンへ。これはこれで猛烈に面白いからいいか。しかし父は一度見てるので、今回はプレデターにするよ。
 タイトルに『ザ』がついてなんだか強そうになったプレデター。今回も懲りずに地球で人間ハンティング。いやなんだか様子が違う。プレデターにもプレデターの事情があった! プレデターがでた、訳あり軍人がチームを組んで迎え撃つ、それにほんの少しばかりの親子ドラマ! 映画に出てくる発達障害の子供はだいたい一芸に秀でてる! ならず者部隊はくだらないおしゃべりが好き! 巻き込まれてタフになるヒロイン! 21世紀、今年のバリバリの新作のはずなのに、漂ってくるのは80年代後半から90年代前半に大量に見てきたアクション、SF映画のテイスト。『ダイ・ハード』登場前の、テーマとかひねりは置いといて、見てくれとワンアイデアで勝負! な感じ。その後ベタっぷりが心地よく、学生時代に通った和歌山国際劇場にいるような錯覚に陥った。これでいいのだ、プレデターはこうでないと。脚本は『ロボコップ3』のフレッド・デッカーというだけで信用できる。時代の流れに逆らったような、ひょっとしてリバイバルなんじゃないの? と思わせてくれる一本。


 その翌日。時間がポンと空いたので、九条のシネヌーヴォへ。ここにくるのはいつ以来か。東洋レックスシネマ時代に大魔神三本立てを見て、冷房が効きすぎて寒い思いをした記憶がある。今回は国立映画アーカイブの優秀映画鑑賞会のプログラム、岡本喜八VS鈴木清順ということで『独立愚連隊』『東京流れ者』の二本を。独立愚連隊もプレデターと同じくはぐれもの部隊のお話。ちょっと違うか。


 第二次大戦時の中国戦線が舞台。戦争映画といえば、どこか暗く重い印象だけど、それを下敷きにしてこの映画はとてつもなく明るい。主演の佐藤允がカーッ! と馬を走らせ『やっつけろー!』と敵軍に飛び込んでいく。まるでスポーツ感覚だけど、戦争の悲惨さ虚しさがチラチラ見える。佐藤允が若い兵隊にさりげなく『……死ぬんじゃないよ』と声をかけるのが印象的。
 『東京流れ者』は初見。清順はスゴいよーと言われてたけど、どうにも食指が動かず、数えるほどしか見ていない。いわゆる日活アクションの一本だが、かなり異色。やむを得ず東京を離れた主人公、渡哲也が流れる先でトラブルに巻き込まれ、最後には義理も人情も捨てて、ヤクザな人生にケリをつけるために東京へ舞い戻る。アクションはどこかもったりとしているが、それを立っているだけでも絵になるスターと大胆な映像表現で見せきってしまう。舞台演劇のようなセット、照明、それに劇中何度も流れる主題歌。歌も流れるし、渡哲也は本当に流れていた。そして見終わると、口ずさみながら九条の商店街を歩いていた。自分もまた、流れていた。
 

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 雨、降るか降らないか。そんな微妙な天気の中、ようやく時間ができたので車で新世界へ。こういうときは平日が休みの仕事がありがたい。平日だと駐車場料金も安いし。
 今回は新世界東映で『散歩する霊柩車』『緋牡丹博徒お竜参上』のスリラーと任侠の二本立て。
 『散歩する霊柩車』は、二年前の京都みなみ会館、怪奇映画祭ナイトで上映された幻の『怪談せむし男』と同じく佐藤肇監督、西村晃ラインの、これまた未ソフト化の幻の作品。佐藤監督ー西村晃コンビの作品はまだあるということなので、東映怪奇路線の奥はまだまだ深い。
 『散歩する霊柩車』はその縁起でもないタイトルのとおり、霊柩車が街中をぶらぶらと流します。運転するのは寅さんになる前の渥美清。無表情に運転する姿は、どこかこわい。西村晃扮するタクシー運転手が自分の妻を死んだことにして、霊柩車で妻の愛人のもとを訪れてはゆする、というお話。怪奇スリラーというか、悪党だらけのコメディ要素の少ないブラックコメディ。西村晃の妻はむちむちグラマーの春川ますみ。その体格差はまるでノミの夫婦。あの『ウルトラマンレオ』の優しいお母さんが、ここでは数々の男を手玉に取る毒婦役。この二人がゆすって大金をせしめ……でもうまくいかないのが世の常。どんでん返しの連続で、こちらの予想を軽く裏切ってくれる展開。どこか奇妙で、引っ掛かる映画。ショッカー的、というかゴケミドロみたいな菊池メロディの流れる中、小男の西村晃は悪事を重ねるたび強くなる。


『緋牡丹博徒お竜参上』は、久しぶりにがっつり見る任侠映画。正直、任侠映画はどれも同じように見えるのですが、これは怪獣映画を見たことがない人がどれも同じように見えるのと一緒なのかもしれない。好きな人には区別がつくのだ。
 女博徒、緋牡丹のお竜さん、今回は恩人の娘を探して東京の浅草へ。スリになっていた娘を更正させ、芝居小屋で働かせるも、そこは東映、ただで終わるわけがなく、嵐寛寿郎の親分が仕切る芝居小屋の権利を狙い、敵対組織が……。うん、やはりどこかで見たような。お竜さんの助けもあって、数々の嫌がらせも切り抜けたものの、最後には犠牲者が出て、お竜さんの堪忍袋の緒がぶっつり切れた! 小太刀とピストルで敵陣に殴り込み!


うん、やはりどこかで見たような。いやいや、今はなき浅草十二階がそびえる浅草の大セット。流れ者の菅原文太との雪の夜の別れ、長回し(泣かせるシーンなのに、ずっともぐもぐミカンを食べてる女性がおかしい)やシネスコをいっぱいに使った大胆な構図、(そこ切る?)と思う細かいカッティング等々、加藤泰監督のシリーズもののマンネリ化をさける大胆な試みがちらほらと見えた。
 お竜さんは美人で男前なので、ピンチに遭っても菅原文太や若山富三郎が助けに来てくれるぞ!
 任侠映画音痴(略して任痴症)も楽しめた、食わず嫌いはいけませんな。
 そういや、今回はサトウとカトウの二本立てでした。
新世界東映はまだまだきになる作品がたくさん。来月は『怪談せむし男』!

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 どんよりした日曜日の京都。みなみ会館の穴を埋めるように、個性的で魅力的なラインナップを上映している鴨川のほとりの出町座に再び。
 
 今回は大阪で見逃した『ブリグズリーベア』『バトル・オブ・ザ・セクシーズ』の二本を。
 『ブリグズリーベア』は、25年間誘拐犯に育てられた青年の社会復帰を描いた作品。と、書けば固い感じのする内容かと思われるでしょうが、主人公ジェームズが外の世界に触れてやりたいことは、新しい家族との触れあいでもなく、誘拐されていた間、偽の両親に見せられた架空のSF子供番組『ブリグズリーベア』を完結させること。彼にとっては『ブリグズリーベア』だけが世界の全てなのだ。しかし、20年間もせっせとストーリーと設定を考え、それっぽい番組を作り続けた偽両親は異常だけど、そのブレなさっぷりは尊敬に値するものがあります。しかもこの壮大なクマスペースオペラを作り続けた偽の父親が、かの一大スペースオペラの主人公を演じたマークハミルというのがズルイ。『お前がするんかい!』と突っ込みたくなった。


 新しい家族との関係は最初はギクシャクするものの、映画製作を通して、やがて本物の家族になっていく。新しい父親が書き貯めた『やりたいことリスト』にあったキャンプも車の運転も映画製作の中でジェームズは経験するのだ。ついでに警察にお世話になることも。閉じた世界からオープンな世界へ、ニセ家族から本物へ。みんなあのクマが導いてくれた。奇しくも家族との絆に映画作りの映画、という点で『カメラを止めるな!』と通じるものがある。劇中流れる『ブリグズリーベア』の、ノイズ混じりのスタジオ撮りビデオ特撮の感覚、あれも再現してくれたらなぁ、とちょっと思った。


 続いての『バトル・オブ・ザ・セクシーズ』は70年代にあった、男女テニス対抗試合を描いた実話。優勝賞金の男女格差に端を発した全米女子テニス協会立ち上げから、かつての男子王者との対抗戦までを描く。女子王者ビリージーンキングとそれに続く女性たち。それを快く思わない男(オッサン)たち。ビリージーンに挑戦する、自称『男性優位主義のブタ!』ボビーの軽妙さ。女性差別に同性愛、家庭の危機、女も辛いし、男も辛い。女と男はなおつらい。



 テニスには全く疎いけど、女子プロリーグで各地を転戦する様子はどこかプロレス興行を思わせる。そういや、クライマックスのド派手なビリージーンの入場はプロレス映画『カリフォルニアドールズ』のそれにも似ている。男VS女というキワモノ的に見えそうな題材ながら、その裏ではその時代の人たちが抱えていた苦悩混じりのドラマが見え隠れ。それよりなにより、当時の美術、衣装、フィルム撮影で当時の空気感、というか70年代映画の雰囲気を再現させているのが見事。つい『これ、リバイバルだっけ?』と思うぐらい。奇しくも鑑賞時、全米オープンで初の日本人女王がうまれた。車イステニスも脚光を浴びている、あれから四十数年経つけど、根っ子の部分は変わったのかな。そんなことを思いつつ、夜の鴨川は雨が降っていた。

パンフレットと古本屋で買ったものたち。恐竜時代!

そして今週末はまたまた京都へ。京都怪獣談話室&ババジラジオ!
 

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今回は前振りなしで。 

『アントマン&ワスプ』を見る。マーベルヒーローの中でも明朗快活なアントマンが帰ってきた。愉快なヒーローといえばガーディアンズオブギャラクシーの連中とそうだが、アントマンは前科持ちの上、元嫁との間に娘がいる、というお父さんヒーローなのが共感できるのです。


(この先内容に触れます)


面倒なのは今作が前作の続きではなく『シビルウォー』の続き、という点。アベンジャーズ内部分裂抗争に呼び出され、ドイツの空港で大暴れしてからのお話。  

 あれから、FBIの監視下で2年の軟禁生活を送ることになったアントマンことスコットラング。あと二日で自由の身になる、そこにアントマン開発者ピム博士とホープ親子から協力依頼が……。 

 今回も悩むこともなく痛快、ミクロからマクロへ、たまに子供並みにサイズを変えるアントマンに、ホープが頼もしい味方のワスプに。ラングの777所仲間も健在で相変わらずどうでもいいことをぐちゃぐちゃと喋ってる。

 今回の敵は物質をすり抜ける能力を持つゴースト。でも完全な敵役ではなく、自分の体をもとに戻したいがため、ピム博士を狙うので純然な悪役ではない。バトルではなく人助けで決着をつけるのもこの作品の特色。戦うだけがヒーローではないし、親子愛、家族愛もきちんと描く。頑張れお父さん。

 ビルや自動車が伸縮し、巨大アリがかっ歩する、『放射能X』もチラリと登場。シビルウォーのことにも触れてはいるけど、アベンジャーズ要素は薄く、単独作品としても楽しめる一本。夏休みど真ん中に公開して、たくさんのちびっこに見てもらいたかった。

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プロフィール
HN:
馬場卓也
性別:
非公開
職業:
作家
趣味:
怪獣
自己紹介:
作家。一応作家。
CS放送のシナリオ公募で佳作入選。
『SHUFFLE! アンソロジーノベル』
でデビュー。
『School days 君といる、空』で長編デビュー。(ともにJIVE )

『真田十勇姫!』(ソフトバンクGA文庫)
シリーズほか、チョコチョコと。
ラノベ、ゲームシナリオ等々、何でもやりますのでお仕事お願いします。
 怪獣とかチャンバラが好きやねんけど、女の子率高いなあ。


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