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 作家馬場卓也のおもちゃと怪獣と仕事の三つ巴生活!  男もつらいし、女もつらい。男と女はなおつらい! てな訳でよろしく
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 ゴジラ誕生祭も無事終了し、それでも心中穏やかではないのです。それはなぜかはまだ言えない。近日中に吐き出す予定。そんな中、不定休の介護仕事、平日がぽっかり空いてしまった。やらないといけないことは山ほどある。やらないと、やらないと……でも、先にやりたいこともやっておくことも大事だ、と映画館へ。映画はいいですな、その瞬間だけ現実を忘れさせてくれるから。でも、映画のチョイスを間違えた。『IT/イット THE END“それ"が見えたら、終わり。』を見てしまったんですな。怖いから早く映画館を出たい、はよ映画終われ! と思うような一本です。しかし、2時間49分とまた長い。3時間弱の恐怖ですよ。じゃあ見るな、と言われそうですが、だって前編見てしまったし、テレビ版も見たので、怖いポイントは心得ているはず。今年は食わず嫌いをやめてホラーづいております。


 さて本編。前回、殺人ピエロのペニーワイズを投石でやっつけたはぐれ者の『ルーザーズ』と呼ばれる少年たち。それから27年後。すっかり大人になり、それぞれ異なる土地でそれぞれの人生を歩んでいる彼らに、再びあいつがやってきた、との連絡が入る……。またやるのか? やるんだよ! 



 ここからは内容に触れます、たぶん。







 ペニーワイズがルーザーズをいたぶり、じわじわと追い詰めていく一方で本業の誘拐殺人もきっちりこなす。どっちがメインよ? 風船の数は大増量。



 
 この映画はとにかく『ワー系』でる。モンスターなり殺人鬼が『わー!』と一声吠えて襲い掛かる、心臓によろしくない怖がらせ方である。だからこっちもちょっと変わった場面が出てくると、ついつい身構えてしまう。『来るぞ、来るぞ、キター!』てなもんである。
 




 ルーザーズはそれぞれのトラウマを克服しつつ、立ち向かう。これがこの映画のキモである。怖いのは殺人ピエロではなく、自分の過去である、ということ。夢か誠かわからないピエロの殺人遊戯、でもきっちり殺されるのよ、ズルいな。




 
 様々なモンスターがルーザーズに襲い掛かってきますが、一番怖いのはヒロインの旧家に住んでいる老婆である。このババアもワー系なのだけど、ほんの一瞬、黙りこくるシーンがある。これが怖い。その後は全裸巨大化して襲ってきますが。



 最近のホラー映画は全裸のジジイババアを出すのがトレンドなのか? 巨大化ババァは中途半端な大きさが怖い。『イットフォローズ』でぬっと入ってくるおっさんのようだ。しかし、そのデザインが漫☆画太郎の描くババァにそっくりだった。




 クライマックスは夢と現実の中での戦い、トラウマを克服し、ペニーワイズに立ち向かうルーザーズ! 原作知らないけど、テレビ版と同じく巨大蜘蛛に変身するピエロ。ちょっとだけ『物体X』オマージュも。その倒し方が『ひたすらののしる』というのが斬新。とにかくののしる、ののしりまくる、このピエロめ、ピエロめ! 俺たちの人生を茶化すんじゃねえよ、このピエロ! ののしられたペニーワイズはシュンとなって縮んでいきます。スティーブンキングお得意の幼少時の思い出と郊外の町、そこに潜む恐怖。血まみれスタンドバイミー、たぶんキングのことだから、他の作品ともつながっているんだろうな、原作読んでないけど。




 映画を見終わってトイレの個室に駆け込んだ。しまった襲われる! トイレを出ると、誰もいない廊下、エレベーターが静かに動いているのみで、人の気配がない。まさかみんな襲われたのか? と思ってしまった。現実逃避するにも、映画は選ばないとな、と思った次第。




 ルーザーズがピエロを倒したよおうに、一郎君がガバラを倒したように、俺もトラウマ克服して現実に立ち向かおう。しかし、問題山積だー。
 

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 やらなくっちゃいけないことがたくさん。ああ、面倒くさい。しかしその面倒くさいことを乗り越えなければ安息は得られない。


 しかし、であるよ。見たいものがあるものまた事実。いや、この現状から逃げたいだけなのかもしれない。逃げちゃだめだ、いや逃げていいんだよ。いやしかし……ぐるぐると考えが逡巡し、とりあえず、今できることは片づけておこう、とやることやって、外出。




 行先はいつもの京都。でも車じゃだめだ。長年乗り慣れてきたスクーターでないと。それに、年に一回着るか着ないかわからないライダースジャケットでないと、今日はダメなのだ。





 2時間ほどかけて京都へ。まずは京都文化博物館。京都ヒストリカ映画祭の一環で『子連れ狼』上映、しかし時間が合わない! せめて、拝一刀の顔ハメパネルだけはやっておきたい。だって太秦から本物の乳母車も来てるのだ。



 そして、ハメる。


 よし、ハメた。



 北大路欣也版『子連れ狼』の乳母車も拝んだし、次に行こう。




 そして、ご存じ京都みなみ会館へ。『イーちゃんの白い杖』『さらば青春の光』という、『映画』という括りぐらいしか共通項のない2本だ。強いて言えば、日英の若者像を描いた作品立ち、ともいえるけど、強引すぎる。



『イーちゃん』は一週間上映ということでぜひ見たかった。仕事柄なのか、障害者を扱った映画はできるだけチェックしたいと思っている。普通の人と違う、と言われてる人たち。でも普通って何なのか? その人たちを取り巻く環境はどういうものなのだろうか、とても気になる。知的障害者の心の揺れと、それを取り巻く人たちのナチュラルな姿を描いた『ましろの恋』に、どん底生活からの逆転劇『岬の兄妹』等々、表現も様々。お涙頂戴、感動巨編にならないところがいい。



 『イーちゃん』は、静岡に住む、全盲の姉弟を20年間追ったドキュメンタリー。見えない大変さ、苦労、そんなものはもう終わったこと。主人公のイーちゃんの成長と挫折、そして全盲の上に難病を抱えた弟の姿をカメラはとらえていく。とにかく、イーちゃんとその家族が明るい。絶対大変なことはたくさんあったと思うけど、まったくそれを感じさせない。イーちゃんも小さいころからすごくしっかりしていて、自分の意見をはきはきいう。でも、挫折することもある。人生うまくいかないのは障害者も健常者も一緒だ。それでも、少しずつやりたいことを見つけていく。時間をかけてゆっくりと。新しい世界に新しい出会い。イーちゃんはにこにこと笑う、何度も入退院を繰り返す弟とは言葉と触れ合うことで通じてる。劇中、半分冗談で言った『私は、心の目で見てますから』という言葉がとても深い。見ていて『お前はどうだ?』といわれた気がした。小さいことでくよくよしすぎだわ、ええ年でバタバタしてるけど、自分も何とかしよう、と思ったよ。ナレーションの春風亭昇太もアドリブ混ぜつつ、ユーモラスにイーちゃん一家を見守る。時間作ってみてよかったと思う一本。



 見終わってすぐ隣の劇場へ。



 『さらば青春の光』。である舞台は焼津市からイギリスへ。カルト化し、何度もリバイバルされた名作、さてどんなものか。





 モッズという一群がいる、ヤク決めてクラブで踊ってベスパ乗り回して……。モッズコート(『踊る大捜査線』の青島刑事が着てたあれ)にデコトラ寸前のベスパ、というのがオシャレ、ということなのか。乱痴気騒ぎを繰り返し、その頂点たるブライトンビーチのイベントへ。そこには、ライバルたる革ジャンにバイクのロッカーたちが待っていた。
勝手にイギリス版『爆発!暴走族』だと思っていたけど、ちょっと違う。ニューシネマともまた違う手触り。大人たちに突っ張って、『誰でもない者』になりたくてモッズ生活を楽しむ主人公ジミー。でもどこか物足りない。結局、みんなと同じことしてるだけじゃないか? 『あんなの遊びでしょ?』と憧れの彼女から冷たくいわれて自棄になる。いつの時代も女は冷静だ。自分でもわかってた、こんなバカ騒ぎはいつか終わる。じゃあどうすればいい? 現実に直面し、焦る主人公、もう、どこにも行き場はないのか?





 
 ファッション、音楽、熱狂的なファンが多数存在するのはわかる。もう少し早く見ていたら乗れたかもしれない。遅かった。もう俺はブライトンで暴動を起こす若者を『こら!』と怒鳴るおっさんの立場だ。余りあるエネルギーのぶつけどころがわからず、暴走するのは洋の東西問わず、若者が陥りがち。どうすりゃいいんだよー! うん、その気持ちはわかるよ、とすっかりおっさん目線で見てしまった。あと、人のベスパ盗むな。




 2本見終わって、先週末舞台あいさつに来たイーちゃんが無事結婚した、という話を館長から聞く。さっき映画で見ていた人の近況が聞いたことで、物語が一つ、きれいに終わった気がした。
 



 そしてスクーターにライダースじゃけっど、モッズとロッカーの折衷みたいな姿で俺は現実へ戻るためにアクセルふかす。そうだ、週末はまたここに来ないといけない。ゴジラ誕生祭だ!
 
 

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 これは面白そうだな、と思いつつも結局スルーしてしまう映画は多い。このシリーズもそんな映画だった。それがある日のこと、中三の次男とレンタル店に行った際『これ見たい』と持ってきた。なんでも、BSだか配信で見たから続きが見たくなったそうだ。それが『ジョン・ウィック』だった。キアヌ・リーブスの殺し屋ものという知識しかなく、見てみたら、それはもう……2作続けて見てしまった。


 引退したはずのキアヌが復讐のために殺し屋に復帰する……という、今まで何度も語られてきたようなパターンだ。しかし『ジョン・ウィック』は『世界の人口の半分ぐらいが殺し屋』というぐらいの世界観で話が進んでいく。あいつも、彼も彼女も殺し屋。まるで少年漫画のような無茶設定。いやそれよりもインベーダーゲームが世界の命運を握るようなコロコロコミックのホビー漫画のような世界観。物語も『犬を殺されたキアヌが怒る』『家を爆破されたキアヌが怒る』といたって単純。殺し屋世界の深みと勝間との思い出とか、細かい部分もちゃんと作り込んであるんだけど、とにかくキアヌが殺しまくる、ただそれだけ。



 そして新作『ジョン・ウィック・パラベラム』が公開。今回は殺し屋の掟を破ったキアヌがひたすら逃げる前半と、色々あって舞い戻ってきたキアヌの開き直りを描く後半に分かれているけど、やっていることは一緒。ひたすら殺しまくるのみ。銃で、ナイフで、馬で、本で、手にしたものはすべて殺人道具になる、いや手の延長のようにするすると動く。丸腰の際はサンボ仕込みの投げ技が炸裂。


 気が滅入ったり、なんだかやる気が起きないときに見ると効き目抜群。いい意味でのゲーム感覚、観客は決してゲームオーバーすることないキアヌと一緒に殺しをエンジョイすればいいのだ。


 寿司屋経営の忍者で、最大のライバルがマークダカスコス。あの『クライング・フリーマン』である。このキャスティングも絶妙。ともに90年代に活躍した両名が相打つクライマックス、そしてさらに……と満腹になってもキアヌの殺しは続く。


 
 なんだかいいものを見た気分。『ぃんだよ細けぇことは!』とばかりに、ただひたすら殺しまくる、考える暇はない、今はこの殺人遊戯に酔いしれるしかない。しかし、組織ってのは味方になると頼もしいけど敵に回すと厄介だな、と思う次第でありました。

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 それはバルタン星人がアカデミー助演男優賞を取ったぐらいの快挙、かもしれない。『ジョーカー』がベネチアで金獅子賞受賞! グランプリです、アメコミの悪役が。狂気をはらんだそのキャラクターは掘り下げれば掘り下げるほどに面白くなる。実際『ダークナイト』のジョーカーを演じたヒースレジャースもアカデミー候補にノミネート。あれ、受賞したっけ。 



 漫画のキャラクターは映画賞を取るという前代未聞の出来事。これは見たい、アメコミ映画好きの次男も見たがってる、でもR15指定だ。あ、でもギリギリ行けるじゃないか。



 道化師の仕事をしながら置いた母の介護もするアーサー。見た目にも決して若くない。母とコメディ番組を見るのが楽しみ、ああ、自分もあの舞台に立ってみたいな、と思いつつも日々を過ごす。笑って過ごせればいいや、持病もあって笑いが止まらないこともある。それが、とあるきっかけで静かに爆発していく。もう、自分の生きる世界は喜劇なのだ、この世をコメディにしてやろう。



 内容に触れますが、シンプルに『アーサーがジョーカーになるまで』を描いた作品で、ジョーカーになって云々という話ではない。不平不満、怒りが一人の男を化け物に変えていく様を静かに描いている。のちに戦うことになるバットマンの要素はほんの少し、言われないとわからない程度に挿入。



 一緒に見た次男が『かわいそうな人がおかしくなって人を殺す映画』といっていたが、その通り。それ以上でもなくそれ以下でもない。アーサーが憧れるコメディアンにロバート・デニーロを配し『キング・オブ・コメディ』のテイストも。これも狂気につかれた男のお話だったなぁ。そしてごみごみした町の描写、薬に依存するアーサーの姿は『タクシードライバー』か。アメコミ原作なのに、なぜかデニーロをベースに。時代背景を考えると、アメコミよりもあの時の映画を参考にしたほうが、リアリティが出るのかもしれない。




 見終わってから、おかしくもないのにニヤニヤしてしまう。つらいことも悲しいことも笑いに転じれば何とかなる。そんなことをこの映画から勝手に感じ取った。でも暴力はいかんよ、暴力は。



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 先週も来た、そして今週も来た新世界東映。




 カタコトVS棒読み、そしてアドリブが乱れ咲く『ザ・カラテ』シリーズの奇妙な魅力につかれてしまったのだ。ブルースリーに追い付け追い越せ、で始まったと思われる東映カラテシリーズは、独自の路線を歩み、それぞれが個性的で、香港映画のそれとはまた違った魅力を醸し出している、ように思える。




 今週はそんな東映カラテから『ザ・カラテ3』と『女必殺五段拳』の二本立て! 見ないというわけにはいかない。






『ザ・カラテ3』はいつの間にか目が治った山下さん、ようやく運送会社の職を見つけ、九州へ。しかし、山下さんを狙う世界の強豪は後を絶たず、さらには九州制覇を狙う悪の武道集団と九州ヤクザが手を組んだ! 東映カラテにヤクザはつきもの、珍妙な海外からの刺客を相手に山下さん、どう戦う? まあ、だいたい前2作と同じフォーマットで山下さんの片言も全く変化なし、逆にそのぎこちなさが心地よくなってくるから不思議である。もちろん、一緒に九州までやってきた山城新伍のハヒーハヒーなアドリブも健在。今回はヒロインに早川絵美、ベルスターである。ベルスターを前にぎこちなく照れる山下さん、そして日本正武会の鈴木館長も出演。
『女必殺五段拳』は志穂美悦子の女必殺拳シリーズ第四弾。今回は京都、呉服屋の娘がカラテで麻薬組織を叩き潰すお話。特殊な職業の人でもなく、空手をたしなむ呉服屋の娘である。もちろん、道場は日本正武館。しかし、今回の鈴木館長は悦ちゃんの父親役、東北弁がきつい呉服屋の主人である。そう、鈴木館長はカラテの道場主ではなく純粋に俳優としての出演。
 
 悦ちゃんの妹分にジャッカー電撃隊・ハートクイーンことミッチーラブ。冒頭に組み手のシーンがあったり、本編でも悦ちゃんに負けじとアクションを披露。そして麻薬Gメンにいつもイラついた顔でネクタイがひん曲がっている渡瀬恒彦。
 麻薬組織は撮影所の中、しかもそこで働いているほとんどが組織の人間! 撮影所に秘密の部屋があったから、一部の人間だと思っていたらスタッフもキャストも麻薬組織! 黒い噂に事欠かない東映ならではの開き直った設定。クライマックスは撮影所でのアクションになるのでロケ行かなくて予算も安く上がるということなのか?






 悦ちゃんは振袖、ヒッピー、小姓姿と七変化、そしてカラテ。渡瀬恒彦も日本刀で切りまくる、もうカラテじゃない! 逃げる悪党が乗った車を材木積んだ台車を突っ込ませて止めるシーンを見て、あぁ、これ前に見たことあるわ、と思った。でも面白い。この時期の東映京都作品は当時の京都の風景も見れて楽しい。




 70年代の京都はヤクザと世界の格闘家が集まる暴力地帯だったのだ、そして何かあれば琵琶湖に逃げる!



 いずれも女ドラゴンも活躍する強烈娯楽編で満足。




 そして11月は狼ヤクザ、殺人拳2、百地三太夫と、またまた目が離せない。悦ちゃんの後は千葉ちゃんが来るぞ!

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プロフィール
HN:
馬場卓也
性別:
非公開
職業:
作家
趣味:
怪獣
自己紹介:
作家。一応作家。
CS放送のシナリオ公募で佳作入選。
『SHUFFLE! アンソロジーノベル』
でデビュー。
『School days 君といる、空』で長編デビュー。(ともにJIVE )

『真田十勇姫!』(ソフトバンクGA文庫)
シリーズほか、チョコチョコと。
ラノベ、ゲームシナリオ等々、何でもやりますのでお仕事お願いします。
 怪獣とかチャンバラが好きやねんけど、女の子率高いなあ。


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