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 作家馬場卓也のおもちゃと怪獣と仕事の三つ巴生活!  男もつらいし、女もつらい。男と女はなおつらい! てな訳でよろしく
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 毎週月曜日は学校で講義の日。いつもならブラブラ帰るか、次の職場に急ぐか、なのですが、昨日に限ってはその後の予定を空けておきました。なぜならゴジラの試写があるから。はがきも出した、ネットも応募した。当たるかどうかわからない、でも備えは必要なのです。待てど暮らせど来ない返事。『外れたかな』そう思いつつも待った。当日の朝まで待った。でも外れた。仕方ない、週末になれば見れるのだ、我慢しよう。




 ポンと時間が空いたので、学校帰りに別の映画を。御馴染み新世界東映で『トラック野郎度胸一番星』『ポルノ時代劇忘八武士道』の二本立て。
 先週はバスが暴走し、今週はトラックが暴走する新世界。



 『トラック野郎』は笑って、走って、ちょっとだけしんみりさせて、でも走って笑って……の賑やかな内容。美人幽霊の導きで佐渡行きを決めた主人公、星桃次郎。ガイドブックの中には三島由紀夫『サド侯爵夫人』。トルコ嬢をバックで攻めながらマドンナの手紙を読む桃次郎『桃次郎さんは今何をやっているのかしら』『ヤってません、挿れてるだけです!』等々くだらない、だがそれを生み出すには高等なテクニックを必要とされるギャグが積載量オーバー気味に展開。ライバルキャラ、ジョーズ軍団のボスに千葉真一。先週に続いての新世界の千葉ちゃん。全身で飲むようにシャワーを浴び、食らいつくすように恋人と口づけをするパワフルさ。『4チャンネル無線は俺たちのものだ!』とガキ大将な駄々をこねる困ったトラッカー。でも彼は原発建設に賛成した故郷を見限った男。その仲間もまた、故郷を亡くしたはぐれ者たち。佐渡で小学校教師を務めるマドンナが言う『故郷はどこにでも作れる』という言葉と対を成す存在。故郷のない男たちと、故郷を捜す女。桃次郎の相棒、ジョナサンがトラックを捨て、佐渡で金探しに夢中になるが、全く取れずにイライラを募らせる。『金ならあるだろ、母ちゃんと10人の子供が!』と叱咤する桃次郎。ここでいう『金』もまた『故郷』に置き換えられないか。帰る場所のある者たちと無くした者たち、いつもならフられる立場の桃次郎に起こる幸運、しかし新たな故郷を見つけた矢先に起こる悲劇。
クライマックスはマドンナもライバルもどこかに置いて、恒例のトラックタイムトライアル、警察を向こうに回しての大暴走。星の数ほどある日本の道が彼の故郷なのかもしれない。



『ポルノ時代劇忘八武士道』はかつて京都みなみ会館で見て以来の鑑賞。ニュープリントで驚いた。冒頭の真っ赤な夕陽の中での、主人公明日死能と捕り方との立ち回り。ぶつかる刀から火花が散り、鮮血が飛び散る中、浮かび上がるクレジット。人斬りに飽きた死能が川に飛び込むと、水底でゆらゆら揺れる『監督 石井輝男』の文字。ここでぐっと心つかまれる。その凄腕を見込んで吉原そう名主の用心棒となった死能と、公儀探索方黒鍬衆や、私娼との抗争を描きつつ、タイトルに違わぬエロも盛り込んだ一本。原作は小池一夫。これが追悼上映、ということになるのか。クライマックスの雪の降る中での立ち回りも壮絶。阿片に体を侵されながらも斬り続ける死能、最後に死ぬでもなく、立ち尽くす姿で映画は終わる。このまま吉原で生きた氷柱になるのか、それだとシン・ゴジラだ。吹雪が舞い『完』の字になるのは次週公開の『直撃地獄拳大逆転』と一緒。そう、来週もここに来ないといけないのだ。
 

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 火曜日、新世界東映で『東京=ソウル=バンコック実録麻薬(覚醒剤)地帯』『狂った野獣』の二本立て。最近の新世界東映は仁侠ヤクザ路線から、それ以外の東映娯楽作品の上映が多くなってきて、嬉しいやら一週間上映なので忙しいやらである。いずれも中島貞夫監督作品。

『狂った野獣』は、京都市バスに乗り込んだ銀行強盗がバスジャック! しかし運転手は心筋梗塞、おまけにバスには宝石泥棒渡瀬恒彦が乗っていた! という不幸のトリプルクロス。こんな偶然あっていいのか、映画だからいいのだ、という開き直り。



『スピード』よりも早いバスパニック映画。エゴがむき出しになるバスの乗客、責められると弱いバスジャック、そして渡瀬恒彦。京都から琵琶湖までひたすらクラッシュ! とにかく走って壊す! 最後は泳ぐ! ほぼノースタントで挑む渡瀬恒彦のクールな狂気。被害者だったはずのバスの乗客もいつしか共犯になる皮肉。





『実録麻薬地帯』は妹の死の原因を突き止めるために韓国に向かった千葉真一が、巨大な陰謀に巻き込まれ、謎を追って、ソウルからバンコクへと海外ロケを盛り込んだアクション。


 どこに行っても白スーツの松方弘樹、空手アクション夜明け前で、とにかく走る千葉ちゃん。どこかのんびりした空気を漂わせつつ、謎を追う。中島監督はとにかくはみ出し者にスポットを当て、権力者に対してとことん牙をむく。


 新世界で知る人ぞ知る東映アクションを堪能した翌日、アリオ八尾で『キングコング対ゴジ』4Kデジタルリマスター版。


 新作公開に合わせてのレイトショー。怪獣描写よりもコミカルなドラマに目を奪われてしまう。しかし、少し前までは全長版が見当たらない幻の作品だったのに、普通に美麗画像で見れるとは、幸せな時代になったなあ、と思うのです。



 と、今回は手短に。

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 映画と映画館にまつわるあれこれ。



昨日、京都の恵文社一乗寺店にて『ムービーマヨネーズ2刊行記念イベント』があった。そもそもムービーマヨネーズとは? ゲストのグッチーズとは? 刊行記念というからには書籍かなにかだろう、という浅い情報。それだけで京都にいくのか? 行くのだ、ゲストが京都みなみ会館の吉田館長とスタッフの尾関氏だからだ。夏に再オープン、それまでに何かしらみなみ会館を感じていたい。新たな情報があるかもしれない、そんな思いがあったから。



途中、寝屋川キャスト社に顔を出し、ラ・ヨローナな話をして京都へ。会場は京都の北部、出町柳のさらに北の未踏の地。


 京都に着いてまず、工事中の新生みなみ会館へ。旧みなみ会館は綺麗に更地になってました。


そして出町座へ。あの商店街の古本屋が気になるので寄り道。出町座はスパイダーバース仕様。ミニシアターでハリウッドメジャーという組み合わせの妙。でも、昔は商店街にロードショー館があったりしたので、これはこれで正しい映画の姿。



大量の映画パンフレットを気にしつつ、鴨川渡って恵文社へ。




一見分かりにくいけど、本屋さん。中には雑貨や洋服も置いてある。こういう店舗は大阪よりも京都が多いね。そんなお店のどこでイベント? 店の奥に中庭があり、離れのように小さなイベントスペースがあった。おしゃれやなー。




京都一乗寺といえば、宮本武蔵が吉岡一門と斬りあった土地、というこれまた浅い情報。イベントは19時開始。ムービーマヨネーズとは、未公開映画を配給、公開する団体グッチーズの上映イベントの際に作られた冊子のこと。グッチーズ教頭の降矢氏による、面白い映画を観客に届けることの困難さと楽しさ、吉田館長による新みなみ会館情報と、イベントはあっという間に終了。




 しかし映画が好きだといってるくせに知らない作品、見ていない作品が多すぎる。とりあえず『アメリカンスリープオーバー』を見ないと。





入場特典の小冊子もかなりの情報量。裏表紙のコマンドーにほっとする。もちろん、本誌もさらに濃い。『大丈夫か?』と思えるほどの情報量。これも『好き』のなせる技。





イベント終了後、近隣はラーメン激戦区というのでチャーシューメンを食べて帰宅。




その日、二年前のみなみ会館一時閉館のニュースが流れた日に難波で見ていた『クボ二本の弦の秘密』に再会したのも何かの縁か。所詮縁なんてものはこじつけのようなものだけど、それでも何かを感じる。





映画と映画館にまつわる楽しいひととき。夏の再開が楽しみだし、それまでに何本見れるやろ、課題は多い。
 

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 映画館の入場料金の値上げが話題になったりしていますが、MOVIX系列は、会員にさえなればリピーター割引というのがあるので、大変お得。次回鑑賞料金が500円引き、ネット予約だと600円引きになるので、大変お得なシステム。それが見れば見るだけ溜まっていく。さらに場所によってはメンズデイもあるし、平日に休みが多い身としては大変ありがたいのです。ただ、自宅からちょっと距離があるのが難点か。と、昨日もそんなお安いシステムを利用して『ラ・ヨローナ/泣く女』を見る。

 基本的には『なんで金払って怖がらなあかんねん』な精神の持ち主、まあ怖がりなので、進んでホラーは見に行かない。でも今年は『来る』とか『ヘレディタリー』とか、ホラー映画を進んでみている気がする。なぜか? なぜでしょう、自分でもよくわからない。



 舞台は1970年代。ソーシャルワーカーの主人公アンナは、とある母子家庭で児童虐待の疑いがあると、母子を引き離す。物置に閉じ込められた幼い兄弟、しかし母親は虐待ではないという。その夜、兄弟は保護されていた施設から抜け出し、溺死体となって発見される……。子供を連れて事故現場に向かうアンナ。子供たちに車で待つように告げるが、アンナの息子クリスは、車から出て、川のそばで泣く女に出会う。なんとも場違いな、白いドレスの女だ。幼い兄弟の死因は、白いドレスの女の正体は? アンナとその子供たちに襲い掛かる恐怖!


 ラ・ヨローナ(泣き女)はメキシコの民間伝承に出てくる、いわば妖怪のようなもので、自分の子供を殺してしまい、罪の意識に苛まれ自ら命を絶った母親が化けてできたもの、らしい。日本でも『姑獲鳥』や、死んでもなお自分の子に飴玉を買いに来る女の幽霊の話があるが、それに近いもの、かもしれない。ただ、映画に出てくるラ・ヨローナは強い。目的は子供をさらって殺すこと、特に水辺は危ない。これが、じわじわとアンナの子供たちに迫ってくる。とにかくバーンと登場したら音楽がジャーンと鳴って、子供らはギャーと叫ぶ! これの繰り返し、見ている方はそのたびにびっくりする。いかにも『出そう』な構図があれば身構えてしまう。来ると分かっていても、やっぱりびっくりしてしまう。怖いというか、驚きっぱなし。あちらのオバケは実にパワフル。



 実話怪談でもよく、浴室にまつわる話が出てくるが、これを見事に映像化している。娘の髪を洗っているのが母親ではなくて別の誰かだったら? 見ている方としては『浴室で髪を洗うなんて!』と日米入浴事情のギャップに憤慨もするが、一応、ちゃんと髪を洗ってあげてから殺しに掛かるので、ラ・ヨローナは基本的にはいいお母さんかもしれない。




 物語中盤で呪術師が登場、ここからはモンスター退治もののテイストが濃くなって、怖くなくなるかも、と思っていたけど、やっぱりバーン、ジャーン、ギャー! は続く。
結界を張ってオバケが入ってこないようにするとか『妖婆死棺の呪い』を彷彿とさせるけど、それがちょっとしたことで崩れていくのもセオリー通り。ホラー映画ってただ怖いものだして驚かせるだけではなく、『オバケの出る間』をきちんと分かって撮らないと、まるで怖くなくなる。この映画はちゃんとそのツボを押さえておりました。だからもう、いきなり出てこないで。エンドクレジットの途中にもバーン! って出てくるんじゃないかと身構えてしまいました。



 
 この映画は『死霊館』シリーズの流れを汲むもので、かなりの本数が作られているのだと、パンフレットで知りました。秋には新作が公開されるらしい。アナベル人形ってなんだ。怖いだけじゃなく、エクソシスト的に人間も対抗するというのがアメリカだな、と思いました。



 怖かったので、むさぼるようにクレーンゲームをやって、ワンダーウーマンを取りました。アカン、これも人形や、夜中に動く奴や! ワンダー!
 

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 シネコンで、大作の影に隠れこっそり上映していて『やってたんか!』となる映画、というのもたまにある。特にこの時期はゴールデンウィークで超大作ぞろい。そんな中、そっと公開して気が付けば一日一回上映となる作品も少なくない。前回の『ザ・フォーリナー』も、うっかりしていると見逃すところだった。ジャッキー映画なのに、かつてはジャッキー先進国だったはずが、いつしか後進国になっていた。




 今日見た『オーヴァーロード』もそんな映画。タイトルからはどんな内容か分からない。ポスターは落下傘降下する兵士たち。製作はあのJJエイブラムス。スタートレックとスターウォーズを監督した男、秘密主義の宣伝が好きな男。『クローバーフィールド』も『スーパー8』も、内容がよくわからないまま見に行って『おぉ』となった。かつての娯楽映画へ熱い愛とリスペクトを捧げる男。そんな彼が手掛けるんだから、ただの戦争映画であるはずはない、と、見に行った。

 第二次世界大戦時、ノルマンディー上陸作戦を前に米軍に下された秘密指令、フランスの小さな村にある教会に作られたナチスの妨害電波アンテナを破壊せよ。対空砲が飛び交う命がけの効果作戦。敵の砲撃を受けて、墜落寸前の輸送機から辛くも逃げ出せたものの、今度は地上でドイツ軍が待ち伏せてる……。



 あっという間に仲間は減って、実行部隊は主人公含めたった四人。何とか目的地に着いたものの、件の教会には恐ろしい秘密が隠されていた。



 
 前半は戦争アクション、後半は打って変わってホラー物のテイスト。やっぱりただの戦争映画に終わるわけはなかった。ナチスドイツの恐ろしい人体実験、村の地下に眠るタールを精製した血清を使って、死なない兵隊を作るのだが、グロテスクな失敗作がごろごろ。見ているこっちも事前に情報を仕入れてないものだから、主人公たちと一緒に、『えーなんでそーなるの?』『そっち行くなよ!』とか驚かされっぱなし。

 
 でも驚いてばかりもいられない。バケモノだらけの教会に再び潜入し、見事に作戦を遂行できるのか……。という大雑把な解説。



 ナチスは何かと怪しげな実験をしていて、それが映画のネタにされるのはよくある話。古くは『フランケンシュタイン対地底怪獣(バラゴン)』の、フランケンの心臓で作る死なない兵隊計画とか、最近では『武器人間』や『アイアン・スカイ』。さらには『処刑山』のようにナチスとゾンビの組み合わせになるとかなりの数がある、らしい。この映画もゾンビものにカテゴリーされてるみたいだけど、ちょっと違う気もする。どっちかといえば人間の変異した怪物、モンスター。超人血清をナチスも作っていたという『残念なキャプテンアメリカ』、敵に勝つには敵の力を得るという日本ヒーロー理論、個性派ぞろいの兵隊さん、そしておびただしい血糊。



 個人的にはこの作品が『クローバーフィールド』に繋がってるかも? という噂を聞いていたので、あの化け物たちがのちに巨大変異してニューヨークを襲ったのかな、なんて妄想しながら見ていたけど、繋がらなさそう。いや、しかしそれでもJJにはこの先もクローバーフィールドサーガを、忘れた頃に作ってもらいたいものであります。

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プロフィール
HN:
馬場卓也
性別:
非公開
職業:
作家
趣味:
怪獣
自己紹介:
作家。一応作家。
CS放送のシナリオ公募で佳作入選。
『SHUFFLE! アンソロジーノベル』
でデビュー。
『School days 君といる、空』で長編デビュー。(ともにJIVE )

『真田十勇姫!』(ソフトバンクGA文庫)
シリーズほか、チョコチョコと。
ラノベ、ゲームシナリオ等々、何でもやりますのでお仕事お願いします。
 怪獣とかチャンバラが好きやねんけど、女の子率高いなあ。


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