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 作家馬場卓也のおもちゃと怪獣と仕事の三つ巴生活!  男もつらいし、女もつらい。男と女はなおつらい! てな訳でよろしく
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 最大10日、大型連休明けたといっても、こっちは不定休の介護職なんで、とっくに働いてたわけで。それで、世間が連休明けてぐったりしている時におやすみだったりするわけで。火曜日はMOVIXがメンズデーなんでー。最近MOVIX通いが続くけど、リピーター割引があるんでー。さらにポイントもたまっていくんでー。近所のTOHOシネマズよりも安く見れるんで。距離はあるけど、MOVIX堺、八尾に行く頻度が高くなってるわけで。ユナイテッドシネマは会員更新してなかったので、金曜日の割引が無くなってしまったんで。



 でー。そんなメンズデーに『ザ・フォーリナー/復讐者』を見た。この映画、上映館数が少なく、幸いMOVIXでやっていたので助かった。公開前から『死んだ目をしたジャッキーチェンの映画』と話題にはなっていた作品だ。



 確かに、この映画のジャッキーは目が死んでいる。


冒頭、笑顔で愛娘に手を振るジャッキーの目がすでに笑っていない。お話はロンドンでレストランを経営するジャッキーが、爆弾テロで娘を失い、犯人を突き止め、復讐するというダークな内容。シワも増え、しょぼくれた顔のジャッキーが警察に、犯人を捜してほしいとお金を積んで嘆願するが、適当にあしらわれる。なら、自分で探すしかない。ジャッキーはアイルランド副大統領に目をつけ、徐々に迫っていく。犯人を教えない時には手製の爆薬でトイレを爆破し、揺さぶりをかける。それでもダメなら副大統領の自宅近くの森に潜み、犯人を聞き出そうとする。森の中にトトロ、ではなく死んだ目のジャッキーがいる恐怖。副大統領も手下を仕向けるが、いずれも返り討ち。死んだ目のジャッキーは元特殊部隊。ジャングルのゲリラ戦などお手の物だった。
 
 物語が進むにつれ、お互いの過去が明らかになり、副大統領の素性も見えてくる。ジャッキーが動けば動くたび、イギリスとアイルランドに板挟み状態の副大統領がうろたえる。笑わないジャッキー、慌てふためく副大統領ピアース・ブロスナン。生々しい爆弾テロの様子、痛々しいアクション。監督のジャン・キャンベルは『007カジノロワイヤル』でも痛みの伝わるアクションを演出。それが今回の内容によくマッチしている。森の中で倒木の隙間を縫うように行われるナイフアクションに、クライマックスでの閉所での格闘戦等で、従来のコミカルさはないものの、ジャッキーは痛々しいアクションの中にも今まで培ってきたカンフーのエッセンスをこっそり忍ばせているし、ちょっとした特訓シーンもある。ついで主題歌も熱唱しているから、ジャッキー映画のテイストはわずかに残っている。



 真犯人を追い詰めて、とどめが格闘技ではなくスマホ、というのも現代風。復讐劇と並行して、アイルランドの政治的な問題、スキャンダルも織り込まれているが、それらすべて死んだ目のジャッキーの復讐劇のためのお膳立てに過ぎない。というのは言い過ぎかもしれないが、今までと正反対の役柄を得たことで新たな魅力が見えた作品だった。しかしあの颯爽とした007だった、ピアースブロスナンもすっかり老けて貫禄たっぷりになったなぁ。中英どっちのおじいさんもお元気なんですよ。





 重く暗いジャッキーの復讐譚を見たあと、時間があるので『アベンジャーズエンドゲーム』の二回目へ。こちらもある意味復讐劇だった。


 今回は字幕で。当たり前だが、タレント吹替のカチカチ声が気にならなくていい。でも心のどこかで、あの声が耳に馴染んでいるような気がする。


 二度目になるとある程度内容が整理されているので混乱することはなかったが、クライマックスでやはり『君、誰?』となってしまう。MCUもこれで一区切り、というには衝撃的、というか予想外の終焉。見せたいものを先にさっさと見せてあとは斜め上の筋書きへ。なるほど、上映時間3時間は伊達じゃない。アイルランドの副大統領に宇宙の暴君。相手は違えど、復讐にもいろいろな形があるのだなあ、と思ったメンズデー。そして日常に戻っていくのでーした。
 

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 連休の話、三回目。


 アメコミ映画はマメに見る次男、先日のアベンジャーズで大満足だったが、まだあれを見ていない。宇宙規模で大真面目に終焉を迎えたアベンジャーズとはまた違うベクトルで面白いアメコミ映画、『シャザム!』を。


 公開から日数も経って、上映回数も少なくなってきた中、ムービックス堺へ。今回は吹き替え版で見た。公開前から吹き替え監修がコメディドラマが得意な演出家で、映画に対しビジネスライクな、というか心ないコメントをして問題になったり、シャザムの声を人気若手俳優が演じるというので、公開前から炎上していた、あの吹き替え版。


 普通にしても面白そうなのに、カレーの上からクソかけるような真似しやがって! と自分も憤慨していた。でも見ずに文句を言うのはどうか? ひょっとしたらすごく面白くて『すいませんでした!』となるかもしれない、そう思って二度目の観賞に挑んだ。
 映画は二人の孤独な男の話だ。一人は長い間自分を蔑んできた家族を滅ぼし、もう一人は家族を探すも絶望し、新たな家族を見つける。



 主人公ビリーは幼少時にはぐれた母を探し、他の干渉を拒む。しかし、血の繋がった母をハグすることできない。片や、里子のグループホームで出会った少女ダーラは初対面の彼にハグし、兄として接する。ハグに対するそれぞれの反応で、ビリーの立場が変わっていく。



 とはいえ、これは家族愛が云々という映画ではない。中身は子供の新米ヒーローのスットコドッコイな活躍を描く痛快な作品である。



 前にも書いた、スーパー能力の無駄遣い、孤独なビリーが、家族と団結することで本物のヒーローに変わるプロセス、そしてあっと驚くクライマックス。もはや古典扱いの80年代のエンターテイメント映画のエッセンスをちりばめ、ほぼ同年代のこっちも、そして元ネタを知らない若い世代も楽しめる娯楽大作に仕上がってる。



 マーベルが巨大ショッピングモールならDC映画は個性派揃いの商店街だ! と思う。



 で、肝心の吹き替え版はどうだったのか? シャザムの声以外は実にはまっていた。やはり彼の声質はあの筋骨粒々としたヒーローには合ってなかった。声が若い、関西弁の地が出てた。バラエティー番組じゃないんだから。アドリブっぽいところとか不要。悪いけど、やっぱり合ってなかったよフィリップ!

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 連休のお話、その2。
 元々ゴールデンウィークというのは映画興行用語で、春休みに続き、この時期になると大作話題作が目白押しになる。今年の目玉は何と言っても『アベンジャーズ・エンドゲーム』で、MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)の総決算でもあり、昨年の『インフィニティウォー』の衝撃のラストからもやもやしていた人は是が非でも見たい作品、となっている。あのもやもや感は『スターウォーズ帝国の逆襲』から『ジェダイの復讐』までにファンが味わったあれに近いものがあるのかもしれない。

 
 公開から三日目、超満員の橿原の劇場で、その終焉を見届けることにした。



 前作で、宇宙の人口を半分に減らしたサノスに対し、残ったヒーローたちはどんな手を打つのか?



 
 この先、内容に触れるかもしれないのでご容赦ください。






 観客が『これが見たかったんだよ!』と思ったことは冒頭の30分であっさり終了。みんなの仇、にっくきサノスはあっさりと首をはねられ死亡。めでたし、めでたし……3時間もある映画の、冒頭30分足らずで物語が終了、あとは延々祝賀会の様子でも映すのか? そんななわけがない。サノスを殺した所で、消えた人たちは帰ってこないのだ。ここから物語は予想外の展開に。



 それから5年後。残ったヒーローや地球の人々はそれなりに人生を送っていた。と、そこに量子世界に消えたはずのアントマンことスコット・ラングが帰ってきた、時間をさかのぼり、インフィニティ・ストーンが揃う前に奪うのだ!


 
 そこから過去作品のおさらいを踏まえた時間旅行が始まる。マメにMCU見ておいてよかった、ニヤニヤが止まらん。しかし、これでうまくいっても面白くない。石が六つ揃ったその時、過去サノスが軍勢を率いて現代に! しかし、消えていたヒーローたちも復活し、一大合戦に! あいつもこいつもいる、途中で誰がだれかわからなくなってきた! 春のヒーロー所豪映画のごとく、いやそれ以上にうじゃうじゃと集まる反サノス勢力。もっと地味に終わると思っていたこちらの予想を良い意味で裏切ってくれるクライマックス!


 
 思い切り大きく広げた風呂敷をきれいに畳んで直した、という印象。アベンジャーズの初期メンバーはもう再結成されることはない、という退場の仕方。思えば『アイアンマン』から10年、よく続いたなぁ。これからも続くんだろうけど。でもこの先、アイアンマンやキャプテンアメリカのいないアベンジャーズ映画を見れるのだろうか? そこは作り手側に任せるとして、見終わった時は頭の中であれこれと整理しながら、満足感に顔を緩ませながら劇場を後にするのでした。



 しかし、トップシークレットとはいえ、パンフレットに映画の内容、小ネタ説明がほとんど入っていないのはいただけない。



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 変則的な仕事で、平日だけど、気分は日曜日の休日。


 何度も見てるけどスクリーン初体験の『ジョーズ』を見に難波へ。前回の『未知との遭遇』と同じく、『午前十時の映画祭』枠である。なので早起きしていかないといけない。



 アメリカの小さな観光地で起こった惨劇。この映画でサメのマイナスイメージが高まったことは間違いないし、ジョン・ウィリアムズの有名すぎるテーマ曲ももう何度も聞いてきた。ニュースやバラエティでサメが取り上げられると決まってこの曲が流れる。ちなみに香港や中国の特集をする場合は燃えよドラゴンだったが、最近はプロジェクトAかワンスアポンアタイムインチャイナ。でもサメはこの曲。



 USJの人気アトラクションにもなってるし、映画を知らなくともサメグッズを買って喜んでる人たちもいる。そんな人たちにもぜひ見てもらいたい。この映画の大ヒットの後、腐るほど動物パニック映画が作られてきたし、あの『恐竜怪鳥の伝説』も生まれてこなかっただろう。この映画は単なるサメパニック映画ではない。海を舞台にした、男たちの熱いドラマでもある。


 しかし、前回も『未知との遭遇』もそうだったが、スピルバーグは焦らし、すかす演出が見事である。最初に事件を見せて、そこからじわじわとサメの被害を小出しに見せていく。サメ事件で大忙しの警察署長、ブロディ(ロイ・シャイダー)が海水浴客でにぎわう海を見ている。海ではしゃぐ老若男女の何気ないカット割りの積み重ねだけで、見てるこっちも不安になってくる。そしてサメ登場→パニック→いたずらでした、からの本物の登場とか、緩急のつけ方が上手い。本当にこれ、現場でシナリオ書きながら撮ったのか? サメの登場が遅いのは作り物の完成が間に合わなかったとか、海で使えるように改良をしたとか言われているが、それでもこの演出方法を用いたであろう、たぶん。観客をいったんほっとさせてからズドン、と絶望に叩き落す、意地悪な演出だが、見てる方にはそっちの方が効果的である。



 海洋学者フーバーとサメ狩り名人クイントと組んで、サメ退治に出かけるブロディ。しかし、ブロディはヒーローでも何でもない、警察署長ではあるが、利益優先の市長たちと恐怖におののく市民との間に板挟みになり、仕事に追われるさえないおっさんである。海のことなんかよくわからない、雑用をこなすだけ。そんなブロディの前にホオジロザメががばーと口を開けて登場! ブロディ、少しも慌てず、くわえたばこのまま『船が小さい』とだけ呟く。この何気ない言葉が、この映画を、このバケモノのすべてを語っている。『大きい』とは言わない。逆説的に言う事でサメの巨大さを表す、見事なセリフ回し。
前半の『我々はサメの寿命も知らない』で、既知の生物から未知の脅威に変換する瞬間と並んで、この映画の名セリフ、だと思う。



 昔気質の頑固者クイントとオタク気質だけど熱いフーバーという性格も立場も異なる三人が、いがみ合い、協力し合いながらサメを追う。動物パニックから一転、海洋冒険ものに変わっていく。サメに打ち込んだ銛に括り付けた樽が二個も沈んでいく描写で、さらにバケモノ度を強調。勝てるのか? わかっていてもハラハラする。



 そしてクライマックス、サメにとどめを刺すブロディ『くたばれバケモノ!』この瞬間、おっさんがヒーローになる。当時スピルバーグは二十代。『未知との遭遇』もそうだったが、この映画でも完全無欠のヒーローではなく、冴えないおっさんが勝利する。これは後の『宇宙戦争』に通じる。



 姿を見せないサメ、無理解な上層部、人間の予想を上回るバケモノ、と動物パニックであるし、この映画は怪獣映画でもある。



 
 ちょうどその日は割引デー。ジョーズ見終わってもう一本見てもいいかも、と思っていたら、ちょうど『シャザム!』が上映中。ジョーズの終了が12時15分、シャザムの上映開始が12時10分、微妙に遅れるのでは? いや、シネコンには長い長い予告編タイムがある。5分遅れてもなんとか間に合うものである。


『シャザム!』はDCコミックのヒーロー。魔法の力で少年が筋骨隆々とした無敵の超人に変身! でも中身は子供なので、そのパワーをアホなことにしか使わない。ガキが超能力持つとろくなことがない。動画投稿したり、超能力を見せて小銭稼いだりと、前半のパワーの無駄遣いっぷりが楽しい。しかし、そうもいかないのがヒーロー映画。ちゃんと悪役も登場し、ヒーローはヒーローらしく立ち向かわなければならない。『超人能力』の無駄遣いと正しい使い方』を面白おかしく、きちんと描いている。シャザムに変身するビリー少年の孤独と、そこからの介抱も並行して描かれており、そのが上手く絡み合ってる。作ってる人はたぶん自分と同年代か、少し下、80年代のヒット映画の要素がちらほら見えるのが嬉しい。舞台がフィラデルフィアなので、ロッキーネタも。そういうくすぐり要素も入れながら、実に痛快な面白い映画になってる、いわば、アメリカのパーマン。きちんとDCユニバースともつながっていて、バットマンとスーパーマンが存在する世界観なので、やたらとネタにされるが、デッドプールを思わせるが、そこまで過剰ではない。


 
 超人バカ騒ぎからバトル、そして怒涛の賑やかなクライマックスまで、予備知識なく見た自分にとっては驚くことだらけだったり、時にニヤニヤしたり。やっぱりアメコミヒーローものは愉快で楽しい方がいい。ちびっこにもぜひ見てもらいたい、明朗快活な映画だった。  

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 生意気に、ろくに代表作もないくせに、専門学校で講師をやらせていただいて『先生』なんて呼ばれたりしているわけですが、自分自身はこの『先生』というのがどうにも苦手でして、なんだか怒られそうなんですな。



 
 で、大学時代はなにせ教授陣が『東映やくざ映画軍団』『大映カツシンの友達軍団』という京都の錚々たる映画人がついていたので恐縮してしまっていたわけです。今にすればもったいない、もっと近づいてお話しておけばよかった、と後悔。



 そんな中の一人、というか当時の学科長であった中島貞夫監督の新作『多十郎殉愛記』を見てきました。幕末の頃、元長州藩の浪人が京都で……。原作なしの完全オリジナル。見せたいのは男と女、それにチャンバラというシンプルな作り。奇をてらうことなく、どっしりと『まだまだ時代劇はいけるぞ、元気だぞ!』というメッセージが込められているような作品。決してお世話になった先生の作品だからおべんちゃらを言うわけではない。脚本上、このキャラは必要だったのか? と思うこともあったし。時代劇復活を声高には上げていない、まだできるぞ、という存在証明。大勢の捕り方に囲まれて走って走って切りまくり、見た人が見たなら『?』となりそうなラストも、悲壮美溢れる無声映画の時代へのオマージュなのか。冒頭に『伊藤大輔の魂に捧ぐ』とあったのもそういう事か、とその時代のチャンバラをよく知らないので迂闊なことは書けませんが。



 映画の撮り方も様変わりする中、京都でポンと上った小さな狼煙。京都ことばの滑らかさにやらしさ、生々しい美術、そしてチャンバラならではの大ウソ。大ヒット! とはいかないまでもこれを機に続々『日本のハリウッド』と呼ばれた地から、作品が生み出されればいいな、と思っております。先生、あの時は大変お世話になりました。

と、今回は短めに。大学時代の思い出とか書けよ!

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プロフィール
HN:
馬場卓也
性別:
非公開
職業:
作家
趣味:
怪獣
自己紹介:
作家。一応作家。
CS放送のシナリオ公募で佳作入選。
『SHUFFLE! アンソロジーノベル』
でデビュー。
『School days 君といる、空』で長編デビュー。(ともにJIVE )

『真田十勇姫!』(ソフトバンクGA文庫)
シリーズほか、チョコチョコと。
ラノベ、ゲームシナリオ等々、何でもやりますのでお仕事お願いします。
 怪獣とかチャンバラが好きやねんけど、女の子率高いなあ。


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