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 作家馬場卓也のおもちゃと怪獣と仕事の三つ巴生活!  男もつらいし、女もつらい。男と女はなおつらい! てな訳でよろしく
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 先日、誕生日でした。



 誕生日には『トゥルーロマンス』のクリスチャンスレイターに倣い、映画を見ようと心掛けているのですが、あいにく今年は仕事だったのでその翌日、映画館へ。気になる映画は色々あるけど、今もっとも気になっていたのは新世界東映で上映中の『怪談片目の男』。今週で上映が終わるし、まずはこれだろうと新世界へ。


 途中、なんとなく立ち寄った中古ビデオ店でトビーフーパーの『スペースインベーダー』を発見。これはこれで素敵な誕生日プレゼント。


 『怪談片目の男』はみなみ会館の怪奇映画祭nightで見た『怪談せむし男』に続く西村晃怪談シリーズ第二弾。このあと9月に見た『散歩する霊柩車』に続くらしい。今回は監督が佐藤肇から小林恒夫にバトンタッチ。



 ある会社の社長が海で死んだ。その遺産を巡り、別荘に集められた男女。そしてそこで一人、また一人と殺されていく。洋館を舞台というのは『せむし男』と同じだが、今回は怪談というよりミステリー。本当に社長は死んだのか、本当に事故死だったのか? 


 神父姿にサングラスの西村晃が、なかなかかっこいい。でも合成を駆使した登場シーンは、怖いというよりおかしい。屋根から階段から、よく人が落ちる映画だった。ホラーではなくサスペンス。確かに二重三重のどんでん返しは確かに怪異といえば怪異。
 モノクロ画面に繰り広げられる、欲望と復讐が混ざりあった世界。しかし西村晃はよく妻を寝とられる。
 貸本マンガを見ているような感覚。なんとも不思議な手触りの映画を見たあと、外に出ると、曇天でモノクロのように見えた。

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 見たい映画は近所でやってない、遠出するならハシゴしてやれ、と京都へ。
 TOHOシネマズ二条で『2001年宇宙の旅』IMAXバージョン。普及の名作、近代SF映画の元祖といっても過言ではなく、50年前の初公開以降、その卓越したビジュアルが数多くの映画やアニメに影響を与えた作品ではありますが、その一方、難解という厄介な映画。わかっているようで分からない、監督も分かってるのか? な映画。


 しかし50年前とは思えない完成された特撮、神経質的な画面構成が大画面で展開されると、もう余計なことは考えず、ただただ映像に魅了され、巨大なスクリーンに飲まれているような感覚を覚える。今回は初公開と同じ上映形式なので、途中で休憩が入る。劇場が明るくなったとたんに緊張の糸が切れ、どっと疲れが押し寄せてくる。まるでオールナイトで映画を見ているような感覚だ。そして後半、HAL9000の反乱というドラマチックな展開からの、あのラスト。押し寄せる光の波が巨大スクリーンを埋め尽くし、観客を飲み込み、見ているこちらもスターチャイルドになった錯覚を覚える。

 観賞後はしばらくボーっとしてしまう。もう、大阪帰ろう。いやいや、そうもいかない。ということで、次は出町座で『ゼイリブ』。


 こちらも30周年のデジタルリマスター版。『ゼイリブ』は日曜洋画劇場の常連映画、というイメージだけど、これが初見。ふらりと街にやって来た労働者の兄ちゃんが、地球人を洗脳し、街を牛耳る宇宙人の陰謀を気付き、立ち向かう! 日雇いVSエイリアン! 


 宇宙人はすでに地球に来ていて、半ば侵略に成功している、という古典的なお話だけど、そこはカーペンター監督、富裕層は宇宙人と結託し、貧困層をこき使っているとか、サブリミナルで地球人に指令をだすとか、現代社会と照らし合わせたような内容になっている。市井に紛れたエイリアンはある特殊なサングラスをかけると正体がバレる、まるでシルバー仮面。SFだけど、リアル。


 主演のロディ・パイパーはプロレスラー、腕力とタフネスでこれに挑む! 前半モタモタ気味で眠くなるとドカーン! ど派手な爆発で目が覚める。サングラスを掛けるかけないで大の大人が延々繰り広げる路上プロレスが最大の見せ場。クライマックスの宇宙人基地殴り込みも、火薬量多め、オプチカル少なめの現場処理撮影。隣の人はすでに人でないとか、一発逆転で世の中がひっくり返るオチとか、『物体X』や『ニューヨーク1997』や『エスケープフロムLA』に通じるところもある。SFを通じた社会批判、反骨精神は相変わらず。しかし、見終わってから釈然としないことも多い。映画館をでて、一服してると、とあるお客さんがポツリ、『……雑でしたね』と呟いた。そう、雑だった。でもその雑味が旨味になっているから不思議。
 その日見た二本のSF映画は寡黙過ぎてなにやりたいか分からない宇宙人と地球に干渉しまくる宇宙人、規模も予算も対照的だけど、どっちも不思議な余韻が残る映画だった。もう一度見たくなるし、売店で売ってたカーペンター読本買えばよかったと後悔。まだチャンスはある。


 その前に『物体X』いつ行こうか。カーペンター映画が二本もリバイバルされるとは、なんて年だ。

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 昨日は映画ファーストデーだったので『散り椿』へ。木村大作監督、主演岡田准一の時代劇。亡き妻の言葉に従い、故郷を訪ねた主人公。そこで藩の不正に向き合うことに……。武士の心情、恋模様、美しい四季折々の風景。『ザ・日本映画』であり、『いい話系時代劇』である。時代劇が好きだけど、本当は避けて通りたい種類の作品だ。自分が見たいのは『チャンバラ』であって『美しい時代劇』ではないんだな。もうこの『時代劇を通して美しい日本人の心、美しい風景を見ようじゃないの』パターンの映画はどれだけ出た? たぶん『たそがれ清兵衛』辺りがその口火を切ったような気がする。

 なら見なくていいじゃない。しかし『散り椿』は、そこに岡田准一がいるから気になる。格闘技に長けたアイドルという特異な存在、その片鱗は予告編でも見ることができた。その殺陣が見たい! 
 で、本編の岡田准一の殺陣は予想以上に凄まじかった。足元からすくうように、徐々に急所を狙い、とどめを刺す、必殺の剣術。時折、体術も駆使するなど変化に富んだ動きを見せてくれる。ついでにいえばクライマックスで西島秀俊が見せた、構えを解いたラフファイトも『剣術とは殺しの手段に過ぎない』感じがよく出ている。ちなみに岡田准一は殺陣師、カメラマンも兼任。自主映画か。
 惜しいのはこれだけ動ける岡田准一を生かすことなく老いさせていいのか、ということであり、日本がダメならさっさと香港辺りに輸出して、ガチガチのアクションを見せてほしいものである。
 美しい風景をバックに展開される大立ち回りがもっと見たい。死んだ奥さんのラブレター見て『殺す!』とかはもういい、岡田君は子連れ狼やってくれよ、若山富三郎ぐらい動けるぞ!
 

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 某シネコンの会員になると、常に割引で見られる! でも場所が遠いので、たまにしかいけないのと、割引の有効期限もある。時間と見たいものが揃わないとなかなか行けない。でも、なんとか合わせて行こう。と、いうわけで先日『MEG ザ・モンスター』を。

 巨大ザメ・メガロドン対強いハゲ、ジェイソン・ステイサムの海洋怪獣映画ですよ。『ランペイジ』のドウェイン・ジョンソンに続き、怪獣映画には強いハゲ(と、書くと語弊がありますな。スキンヘッドです。でも書きやすいので以降もハゲと呼称)が付き物と成っております。
 ステイサムはかつて巨大生物に襲われ、仲間を失ってしまうという過去を持つ海洋レスキューのプロ。『化け物がいたんだ!』と言っても誰も信じてくれず、タイで飲んだくれ生活。しかし、元妻が海底調査中に事故を起こし、さらに巨大生物に襲われてると聞き、ステイサムは再び海へ。
 巨大サメはなかなか姿を見せない、怪物を見たと言っても信じてもらえない等々、キチンと怪獣、モンスターパニックもののセオリーを守っているのが、ベタだけど嬉しい。この映画は中国資本で作られているので、『ジョーズ』よりも遥かにでかいメガロドンは中国近海で大暴れ! 倒した! と思いきや実は……とか、バカな上層部のおかげで事態がますます悪化するなど、その辺もベタ。それでいい、こっちはサメ対ハゲを見に来たんだから。サメ映画お決まりの、やたら海に落ちるキャラクターたち、船がひっくり返って孤立化するなどの要素もばっちり。まるでサメ映画の教科書のような作りだ。ただ、サメがでかすぎて、人間を食べる描写が『噛みちぎる』というよりは『飲み込む』感じなのが惜しい。サメの怖さはあのギザギザの歯で噛みちぎられる痛そうな描写にあると思うので。でかすぎてクジラ狩りみたいになるし、ドラマが余計だったり、中国人キャストを目立たせる苦労とかあるけど、戦えステイサム! ラストは本当にタイマン勝負だったよ! しかしいくらでかくしてもサメ映画を怪獣映画にするのは難しいね、動物パニック映画と怪獣映画の狭間で揺れてる感じ。アクションスターが出ていることで安心は出来るものの、そっちに気がいくと怪獣の魅力が半減しかねない。コマンドーものかと思いきやSFものだった『プレデター』の一作目と同じような感覚である。最後にもっとでかいのが現れて、それがゴジラのエサになるとか。

 とはいえ、ハリウッド怪獣映画がこの先もバカバカ作られることを祈っております。なんだかんだ言っても楽しいのです。今度は誰が怪獣と戦うのか、ハゲぞろいのワイルドスピードかエクスペンダブルズか。

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 スポーツは苦手だけど、スポーツ映画は嫌いじゃない。戦いに至るドラマがしっかり描かれていればいるほど、熱いものがある。とはいえ、スポーツ全般というよりももっぱら格闘技系を見ているのですが。そんなスポーツ映画の新作であり、前回の『ザ・プレデター』に続き、『子供のために父親が頑張る映画』でもある『パパはわるものチャンピオン』を見る。プロレス映画である。

 プロレスラーというのはどこか人間離れしたところがありそれが魅力でもあるのだけど、もし父親がレスラー、しかも悪役だったら? そんな父と子の葛藤を描いた作品。怪我でエースの座から転落し、卑怯極まるラフファイトが売りの悪役に転向したため、息子に自分の仕事を教えられない父。そんな父の正体を知ってしまい、苦悩する息子。エースの座に返り咲きたい父親に、悪役の仕事なんてやめてほしいと願う息子。しかし、その思いも徐々に変化していく。親子もの、というとどうにもウエットで泣かせるものになりがちだがこの映画はそれをギリギリのところ、カウント2.9で回避している。だってプロレスラーのお話ですよ、しかも悪役ゴキブリマスクですよ、邦画によくある『いい話』で終わらせてはいけない。

 途中、若干もやもやした展開があるものの、クライマックスは実にプロレス的な美しい着地点で決めてくれる。新日本プロレス協力の下、迫力あるファイトシーンがふんだんに盛り込まれており、思わず手に汗握ってしまう。


 主演の棚橋選手は、自分が棚橋であることを捨て、ガタイのいい役者としてナチュラルな演技を見せてくれる。ライダー映画で見せたガチガチ感はすっかりなくなっていた。息子役の寺田心君は小動物のように小さい。何かあると逃げ出すので、本物の小動物なのだろう。そんな親子のギクシャク感を緩和し、お互いの気持ちを変えるきっかけを作るプロレス女子役の仲里依紗の気持ち悪いぐらいのオタク演技が素晴らしい。



 原作は児童文学で、現在のプロレス人気を受けてか、劇場は子供グループ、親子連れの姿が多く見られた。そうか、これはプロレスラーが多数出演する児童映画だった。マニアからファミリーへ、まるで平成ゴジラシリーズを上映していた頃のようだ。でも、これはとても大事なことかもしれない。


 一敗地にまみれたポンコツの敗者復活戦、だからスポーツ映画は熱いのだ。
 

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プロフィール
HN:
馬場卓也
性別:
非公開
職業:
作家
趣味:
怪獣
自己紹介:
作家。一応作家。
CS放送のシナリオ公募で佳作入選。
『SHUFFLE! アンソロジーノベル』
でデビュー。
『School days 君といる、空』で長編デビュー。(ともにJIVE )

『真田十勇姫!』(ソフトバンクGA文庫)
シリーズほか、チョコチョコと。
ラノベ、ゲームシナリオ等々、何でもやりますのでお仕事お願いします。
 怪獣とかチャンバラが好きやねんけど、女の子率高いなあ。


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