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 作家馬場卓也のおもちゃと怪獣と仕事の三つ巴生活!  男もつらいし、女もつらい。男と女はなおつらい! てな訳でよろしく
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 見たい映画は近所でやってない、遠出するならハシゴしてやれ、と京都へ。
 TOHOシネマズ二条で『2001年宇宙の旅』IMAXバージョン。普及の名作、近代SF映画の元祖といっても過言ではなく、50年前の初公開以降、その卓越したビジュアルが数多くの映画やアニメに影響を与えた作品ではありますが、その一方、難解という厄介な映画。わかっているようで分からない、監督も分かってるのか? な映画。


 しかし50年前とは思えない完成された特撮、神経質的な画面構成が大画面で展開されると、もう余計なことは考えず、ただただ映像に魅了され、巨大なスクリーンに飲まれているような感覚を覚える。今回は初公開と同じ上映形式なので、途中で休憩が入る。劇場が明るくなったとたんに緊張の糸が切れ、どっと疲れが押し寄せてくる。まるでオールナイトで映画を見ているような感覚だ。そして後半、HAL9000の反乱というドラマチックな展開からの、あのラスト。押し寄せる光の波が巨大スクリーンを埋め尽くし、観客を飲み込み、見ているこちらもスターチャイルドになった錯覚を覚える。

 観賞後はしばらくボーっとしてしまう。もう、大阪帰ろう。いやいや、そうもいかない。ということで、次は出町座で『ゼイリブ』。


 こちらも30周年のデジタルリマスター版。『ゼイリブ』は日曜洋画劇場の常連映画、というイメージだけど、これが初見。ふらりと街にやって来た労働者の兄ちゃんが、地球人を洗脳し、街を牛耳る宇宙人の陰謀を気付き、立ち向かう! 日雇いVSエイリアン! 


 宇宙人はすでに地球に来ていて、半ば侵略に成功している、という古典的なお話だけど、そこはカーペンター監督、富裕層は宇宙人と結託し、貧困層をこき使っているとか、サブリミナルで地球人に指令をだすとか、現代社会と照らし合わせたような内容になっている。市井に紛れたエイリアンはある特殊なサングラスをかけると正体がバレる、まるでシルバー仮面。SFだけど、リアル。


 主演のロディ・パイパーはプロレスラー、腕力とタフネスでこれに挑む! 前半モタモタ気味で眠くなるとドカーン! ど派手な爆発で目が覚める。サングラスを掛けるかけないで大の大人が延々繰り広げる路上プロレスが最大の見せ場。クライマックスの宇宙人基地殴り込みも、火薬量多め、オプチカル少なめの現場処理撮影。隣の人はすでに人でないとか、一発逆転で世の中がひっくり返るオチとか、『物体X』や『ニューヨーク1997』や『エスケープフロムLA』に通じるところもある。SFを通じた社会批判、反骨精神は相変わらず。しかし、見終わってから釈然としないことも多い。映画館をでて、一服してると、とあるお客さんがポツリ、『……雑でしたね』と呟いた。そう、雑だった。でもその雑味が旨味になっているから不思議。
 その日見た二本のSF映画は寡黙過ぎてなにやりたいか分からない宇宙人と地球に干渉しまくる宇宙人、規模も予算も対照的だけど、どっちも不思議な余韻が残る映画だった。もう一度見たくなるし、売店で売ってたカーペンター読本買えばよかったと後悔。まだチャンスはある。


 その前に『物体X』いつ行こうか。カーペンター映画が二本もリバイバルされるとは、なんて年だ。

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プロフィール
HN:
馬場卓也
性別:
非公開
職業:
作家
趣味:
怪獣
自己紹介:
作家。一応作家。
CS放送のシナリオ公募で佳作入選。
『SHUFFLE! アンソロジーノベル』
でデビュー。
『School days 君といる、空』で長編デビュー。(ともにJIVE )

『真田十勇姫!』(ソフトバンクGA文庫)
シリーズほか、チョコチョコと。
ラノベ、ゲームシナリオ等々、何でもやりますのでお仕事お願いします。
 怪獣とかチャンバラが好きやねんけど、女の子率高いなあ。


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