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							 作家馬場卓也のおもちゃと怪獣と仕事の三つ巴生活!
 男もつらいし、女もつらい。男と女はなおつらい!
てな訳でよろしく						 × [PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。  昨日は学校帰りに九条へ。今も残る遊郭を抜けてシネヌーヴォで上映中の橋本忍映画祭へ。そうそうたるラインナップの中、なんとしても見たかった『幻の湖』へ。トンデモ超大作としてカルト化された作品だが、ひょっとしたら過剰に持上げられてるだけなのではないか?  そんな気がした。東宝50周年作品として作られたが、あまりのトンチキぶりにすぐに打ち切られた、まさに『幻の映画』だ。いまやDVDで見ることもできるが、やはりここはスクリーンで。  琵琶湖を舞台に、ジョギングが趣味のトルコ(現ソープランド)嬢・道子が、愛犬を殺され、犯人探しに……というのが大まかなストーリー。超大作の主人公が風俗嬢というのは意外だけど、あとは普通のサスペンスじゃないか。最初はそう思った。しかし、見ていくうちになんだかおかしくなってくる。なんか変だ。主人公の同僚の外国人、ローザはどうやらアメリカの諜報部員らしい。でも、なぜそんな女性が雄琴のトルコに? そのスキルで道子に犯人の情報を教えるのだが、それだけ。  そんな感じで徐々に『?』が増えてくる。犬を殺された道子は静かに狂いだし、出刃包丁持って犯人・日夏のいる東京へ。執拗に日夏の居場所をききだす道子の言動は、まるでサイコパス。ローザの助けもあり、ジョギング中の日夏を追う道子。日夏は早い、追い付けない。『ここで距離を詰めて……』と語るスポーツ中継のような道子のモノローグ。なぜ一緒に走る? 結局追い付けず、道子は雄琴へ。銀行員との寺社発覚デート、横笛を吹く宇宙パルサー研究所の男との出会いを交え、犬の復讐はすっかり忘れてしまった、ように思えた。 しかしある日、道子が取った客が日夏だった! 逃げる日夏、追う道子。追いかけっこというより琵琶湖マラソン! 道子と日夏のモノローグが交互に入る。いかに離すか、いかに追い付くか。ここで映画はサスペンス、笛にまつわる因果話から一気にスポーツ映画に!   ストーリーを思い出しながら、書いて見たけど、どうでもよくなってきた。大脚本家、橋本忍が満を持して世に送ったのは、なんとも形容し難い、というかどのジャンルにも当てはまらない、あえていえば『幻の湖』というジャンルだった。それほどおかしくはない。四季折々の琵琶湖の風景は美しく、途中で挿入される戦国時代のパートは重厚さもある。でも、それらをつなぐ構成や道子の言動がちぐはぐだったりするのだ。それが最後のマラソン大会で一気に爆発する。  『犬の復讐は?』と思うぐらいにランニングに没頭するから、おかしさが増してくる。一番の見せ場なんだけど場内では笑い声が。これがこの映画をカルト足らしめてるのか! 琵琶湖から一気に宇宙へ飛ぶラストも、『何の映画だっけ?』と観客をポカーンとさせるのに充分である。  道子のように静かな狂気に駆られ、やりたいこと全部詰め込んだら、トンデモないものができた、そんな印象。トルコ嬢と戦国武将と宇宙飛行士、銀行員が琵琶湖でマラソンだ。こんなお話思い付かない。まさに幻の大作、駄作ではない、珍作だ。  しかも見終わったあと、妙に気になる映画。変なのに、変だから気になる映画。見ておいてよかった。さっぱりわけはわからないけど。そんな映画。だってLSIと仏像の間に出刃包丁の女がいて、お話が出来あがったんだから。 PR     | 
							カウンター						 
							プロフィール						 
HN:
	 馬場卓也 
性別:
	 非公開 
職業:
	 作家 
趣味:
	 怪獣 
自己紹介:
	 作家。一応作家。
 CS放送のシナリオ公募で佳作入選。 『SHUFFLE! アンソロジーノベル』 でデビュー。 『School days 君といる、空』で長編デビュー。(ともにJIVE ) 『真田十勇姫!』(ソフトバンクGA文庫) シリーズほか、チョコチョコと。 ラノベ、ゲームシナリオ等々、何でもやりますのでお仕事お願いします。 怪獣とかチャンバラが好きやねんけど、女の子率高いなあ。 
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