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 作家馬場卓也のおもちゃと怪獣と仕事の三つ巴生活!  男もつらいし、女もつらい。男と女はなおつらい! てな訳でよろしく
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 またしても80年代映画の話。引っ越しも二週間、生活もようやく安定して……というのは前回も書いたし、くどいので割愛。夜勤明けの朝、久々の新世界東映へ。今回は『二〇三高地』『魔界転生』の80年代東映大作映画。いずれも戦争映画と時代劇という、一時はすたれたジャンルを新時代に向けて新しい解釈で作った作品、と勝手に解釈する。しかし、二本合わせて5時間強という上映時間は新世界東映に通って初めてのことである。


 まずは『魔界転生』。二年前の京都怪奇映画祭NIGHTでも見たし、過去に新世界でも見た、もちろん、テレビ、ビデオ、DVDでも何度も見た、フェイバリット作品。これ以降、何度も舞台化、映像化されてすっかり時代劇の古典となっている。『80年代の映画はもう古典』というみなみ会館館長の言葉と、とある編集さんの『男はみんな魔界転生が好き』という言葉が甦る。ご存じ柳生十兵衛VS天草四郎率いる魔界衆の対決、原作を大幅にカット、というかほとんど別物にして天草四郎をラスボス的位置にし、オカルト+チャンバラの魅力を盛り込んだのが勝因かと思われる。何度見てもラストの豪華での大立ち回りはすさまじい。夜勤明けだったので、途中何度か寝落ちしてしまった。
 そして『二百三高地』80年代、何を思ったのか東映が作り出した戦争大作三部作、その第一弾である。『明治天皇と日露大戦争』でも描かれた旅順攻囲戦を背景に軍部、徴兵された民間人の姿を描く大作。東宝なら特撮で表現するところを記録映像とナレーションで処理し、本題へもっていくのが東映っぽい。メインの旅順戦では死屍累々、膨大な数のエキストラと本物かと思ってしまう砲撃戦が激しい。本物の戦争かと思ってしまうぐらいの迫力。
 3時間の大作で、休憩はないのかと思ったら、エヴァンゲリオン旧劇場版のように途中で主題歌『防人の歌』の歌詞が延々流れるシーンがあり、あれが休憩タイムだったのかなと思ったけど、公開時にはではその後に休憩時間があったそうだ。


 仲代達矢、丹波哲郎、三船敏郎等々オールスター勢ぞろい。いい顔したオヤジ、というか軍人顔の俳優さんを集められたのは80年代がぎりぎり最後だったのでは。とはいえ、俳優の顔と名前を覚えるのが苦手なため、ヒロインが夏目雅子だったこと、天知茂がどこに出ていたのかもわからずじまい。大槻ウルフに似たロシア人が出てると思ったらご本人だった。しかし、明治天皇が三船敏郎とは驚いた。強そうな天皇だ。



 東映作品だけど、特撮は東宝から中野監督が演出。見事な旅順要塞のミニチュアと違和感のない合成が本編にマッチしていた。東宝だったらもっと特撮カットが増えていたのではないか、と妄想する。




 日活出身の舛田監督と東宝の中野監督、東映生え抜きのスターはみんな他社かテレビに行ってしまったのか、やくざな顔が多いからなのか、ほとんどおらず、それでも東映っぽさが出るから不思議だ。



 
 またしても今回も80年映画。懐古趣味はないけれど、自分が幼少期を過ごした時代の映画はより強く印象に残っているということなのだろうか。そしてまだまだ80年代の逆襲は続く、と思う。


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プロフィール
HN:
馬場卓也
性別:
非公開
職業:
作家
趣味:
怪獣
自己紹介:
作家。一応作家。
CS放送のシナリオ公募で佳作入選。
『SHUFFLE! アンソロジーノベル』
でデビュー。
『School days 君といる、空』で長編デビュー。(ともにJIVE )

『真田十勇姫!』(ソフトバンクGA文庫)
シリーズほか、チョコチョコと。
ラノベ、ゲームシナリオ等々、何でもやりますのでお仕事お願いします。
 怪獣とかチャンバラが好きやねんけど、女の子率高いなあ。


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