忍者ブログ
 作家馬場卓也のおもちゃと怪獣と仕事の三つ巴生活!  男もつらいし、女もつらい。男と女はなおつらい! てな訳でよろしく
[860] [859] [858] [857] [856] [855] [854] [853] [852] [851] [850]
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

なんでその日に限って、高速道路が混むのか? 朝早くから京都に向かったものの、渋滞に捕まってしまった。朝一の映画に間に合わない、焦るけど、安全運転を心がける。後で知ったことだけど、ちょうど紅葉のシーズンで、観光客が多かったとのこと。なんとかようやくたどり着いた京都みなみ会館。もう映画はあきらめようかな。でも、冒頭ちょっとだけ遅れただけだし……気になるものは見ておけ! と『武蔵』を見た。




 ご存じ宮本武蔵のお話。時代劇というジャンルが、映画からもテレビからも少なくなってきた今だからこそ、新規のお客様にこの剣豪のことを知ってもらいたい、と思ったのかどうかは不明だけど、武蔵の生い立ちぎゅっと二時間に凝縮してわかりやすく、そして丁寧に描いた作品。有名な巌流島の対決にスポットを当てるのかと思いきや、吉岡一門から宍戸梅軒、宝蔵院そして佐々木小次郎と、見せ場の数珠繋ぎ、さながら宮本武蔵ファイト! 




 佐々木小次郎に時代劇のベテラン松平健を配し、武蔵よりも年長者にしたのは珍しい、この二人がいかに仕合うことになったのか? という部分が新解釈で描かれる。そして舟島での対決も一工夫。小次郎は単なる美形剣士ではなくなっていた。時代劇が講じて自主製作で『蠢動』を作った監督の二作目。所作や言葉遣いが嘘っぽくなく、かなり研究して脚本を書かれたと思われる。ちょっと説明台詞が多いですけど。調べ上げた上でホラを吹く『それっぽさ』が時代劇には大事な要素と思っているので、数々の新解釈も違和感がない。そして立ち回りはダイナミック。まさにチャンバラ、という感じ。滑り込みで見た甲斐があった。





 チャンバラの後は同じく和風な題材、大仏の映画。大仏が立ち上がり諸国を回る怪獣映画の元祖のリブート『大仏廻国』である。仏像でもなんでも大きなものが動いたら怪獣なんだ! 劇場前には超大Rでおなじみの面々が。この日は舞台挨拶もあるとのこと、平成ガメラシリーズでおなじみの蛍雪次郎さん、主役の米山冬馬さん、横川寛人監督、そしてオリジナル版の聚楽園大仏建設者の子孫守隨亨延さんが登壇。蛍さんは以前京都怪獣映画祭ナイトでみなみ会館を訪れたときの話から、特撮物への熱い思いを語ってくださりました。


 果たして80年前の大仏廻国はフィクションなのか、現実の出来事だったのか、虚実入り混じる内容で、特撮映画ゆかりの俳優さんたちも続々ゲスト出演。そして動き出した大仏は……本当に歩いてるだけだった! 全編読経が流れる奇妙な味わいの映画。でも大仏が歩き回る姿は異様であり、神々しい。先の『武蔵』と合わせ、これまたゴージャスな自主映画なのでした。





 渋滞から始まった長い週末の一日。でもそれだけでは終わらない、実はここからが本題だったのです。




 恒例、超大R、今回は『太平洋の翼』『青島要塞爆撃命令』の戦記特撮二本立て。そして翌日には両作品に出演されたナイスガイ佐藤允さんのご子息であり、学生時代心ときめかせた裕木奈江さん主演『
曖・昧Me』の佐藤闘介監督をゲストに招いてのトークイベントもありで、これは10月の小高恵美映画祭、ゴジラ誕生祭に続く『佐藤允映画祭』といってもいいぐらいのイベント。




 佐藤監督は前日に京都入りし、その日の『太平洋の翼』上映前に軽くご挨拶、そして一緒に映画を鑑賞。思わぬサプライズにどよめく客席。



 太平洋戦争末期の敗戦濃厚な中、それでも紫電改で奮闘する飛行機乗りたちの姿を描く本作品。暗くなりがちな内容だけど、佐藤さんが独立愚連隊のテイストで豪快に活躍、渥美清さんとの軽妙なやり取りも楽しい。だから余計に佐藤さんの最期が悲しく見えてしまうのです。全盛期の円谷特撮によるミニチュア空中戦、爆撃機を俯瞰でとらえた斬新なショット、さらにマット画やアニメーションを積極的に取り入れており、大画面でも気づかないぐらいに細やか。プリントの状態も驚くほど奇麗でした。





 そして翌日。佐藤闘介監督とのトークショー。父、允さんのこと、映画のお話、初めて聞くことも多く、驚くばかり。最後に監督の最新作『地球の、長いお別れ』の特報も。来年公開とのことで、これもみなみ会館で見てみたい、その際はまた来館してほしいと思いました。




 渋滞に始まり、空中戦で終わる、そんな週末。 次回の超大Rまで時間はない、さてあれやこれやをどう乗り切るのか? 



 ロシアアニメーション特集の手書きポップがいい味を出してました。あれやこれやが終わったら見てみたい。

拍手[0回]

PR

コメント


コメントフォーム
お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード
  Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字


忍者ブログ [PR]
カウンター
プロフィール
HN:
馬場卓也
性別:
非公開
職業:
作家
趣味:
怪獣
自己紹介:
作家。一応作家。
CS放送のシナリオ公募で佳作入選。
『SHUFFLE! アンソロジーノベル』
でデビュー。
『School days 君といる、空』で長編デビュー。(ともにJIVE )

『真田十勇姫!』(ソフトバンクGA文庫)
シリーズほか、チョコチョコと。
ラノベ、ゲームシナリオ等々、何でもやりますのでお仕事お願いします。
 怪獣とかチャンバラが好きやねんけど、女の子率高いなあ。


カレンダー
03 2024/04 05
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30
最新TB
バーコード
ブログ内検索
アクセス解析