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 作家馬場卓也のおもちゃと怪獣と仕事の三つ巴生活!  男もつらいし、女もつらい。男と女はなおつらい! てな訳でよろしく
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 今年も恒例、ゴジラ誕生祭2017。怪獣王のお誕生日を東京と京都で祝おうというこのイベントも今年で三回目。いや、東京はもう少し早いのか。そういや、いつもゴジラ誕生祭の時はウルトライベントと重なって大盛況だったなあ。去年はウルトラマンガイアのイベントだったなあ、今年はウルトラがないので落ち着いた感じなるのかな。


 ならなかった。




 
 3分30秒の短編が28本集まった合体怪獣のような映画『大怪獣チャランポラン祭り・鉄ドン』が京都にやってきた。やはり今年も文化の日前日の京都は怪獣尽くし。


 鉄ドンは映画をただ見ているだけではない。上映前に細かいルール説明のある映画だ。上映後に巻き起こる金返せコールにヤジ。いうなれば応援上映のひどいバージョンだ。そして最後は関係者が登壇して大合唱という楽しいイベント。




 やってくるゲストの数だけでもどこかの映画祭並みだ。しかもこれ、映画一本分のゲスト。



 各監督の怪獣愛の詰まった、力が入ったり抜けたりしたような映像の数々。ひどい、を通り越して素晴らしい。


 上映後は次のゴジラ誕生祭のゲスト、西川伸司先生、坂井孝行先生のサイン会のお手伝い。一緒に手伝ってくれたのは怪獣オタドン。いい人、いやいい獣です。鉄ドンと帰らないマンとも写真撮りたかった。




 そしていよいよゴジラ誕生祭。今回のトークゲストは西川、坂井先生に加え、手塚昌明監督、金子昇氏の『東京SOS』コンビ。とても楽しいトークショーでした。サイングッズ手渡し会も滞りなく終了。そしていよいよ上映へ。


 まずは『モスラニュープリント版』わざわざニュープリントと謳ってるだけあって、本当にきれい。東宝マークが出た瞬間『うわあ』と声が出てしまった。




 そしてその頃、みなみ会館廊下では、坂井、西川両先生が何やらごそごそ……。
 ゴジラ、そして機龍! 上映中に行われる、ライブドローイング! 描いてる様子は誰も見ることができない! すごい、みるみるゴジラと機龍が出来上がっていく! 


 その頃劇場ではモスラ上映中。モスラ孵化から最後までキレイな画面で見たい、と再び劇場へ。
 
 
 モスラ終了後は両先生と総合司会の木原氏によるトーク。と、思いきや、呼び出された。やっぱり登壇するのか。無我夢中でしゃべった気もするし、何も喋ってなかったような気もする。最後にフォトセッション。



 続いては『ゴジラ×メカゴジラ』。その間、西川、坂井両氏による修正、というか付け足し作業がちょこちょこと。坂井先生が権藤一佐を描けば、西川先生は『東京SOS』の機龍隊ゴムボートといった感じ。みなみ会館の扉がどんどんすごいことになっていく!

 最後に『ゴジラ・モスラ・メカゴジラ東京SOS』。最初に見たあのモスラが再び日本へ、という設定。ひょっとしたら代替わりしているかもしれない。続けてみると、世界観のスムーズなつながりがよくわかる。モスラはいいもの、と思ってるけど、第一作見る限りは小美人を追って街を壊した悪い怪獣と見られているかもしれない。その辺の微妙なバランスを『東京SOS』をきちんと描いている。『モスラ』の直接の続編という事で、なかったことになっている『モスラ対ゴジラ』へのフォローも忘れない。
 そしていつしか売り子に。今年も色々と。
 プロだろうとアマだろうと予算があろうとなかろうと、怪獣への愛情は変わらない、そんなことを感じる一大怪獣イベントでした。
 そしてまた、怪獣はやってくる。全国の映画館に、そしてみなみ会館にも。

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 昨日はウルトラ大全集から派生したイベント『快獣まつり』でした。正式名称、これでよかったか? 場所はおなじみ京都みなみ会館、ゲストは満田かずほ監督に快獣ブースカ。しかし、先週に続き週末に限って台風が接近。当日はあいにくの雨模様。どれぐらいのお客さんが来るのだろうと会場へ。



 会場へ着くとおなじみキャストさんと円谷さん、それに物販のクレイジーバンプさんといつも以上に大所帯。そんな中、元パチンコ屋である、廃墟と言ってもいいかもしれない会場を興味深げに歩いている高齢の男性。あ、満田監督だ! 初期ウルトラの演出を手掛けられたレジェンドがもう、先に来られていた! いつもなら会場着から、ゲストさんをお迎えに上がるパターンだったので意表を突かれてしまう。それに大雨のため、みなみ会館を控室にするのも困難という判断らしい。会場後ろに仕切りを敷いて、そこで軽く打ち合わせ。



 そして開場、くるわくるわ、大雨の中、それでも満田監督&ブースカに会いたいファンの方々が! しかもちびっこに女性が多いこと、これもブースカという可愛いキャラだからこそ、かもしれない。本編は見てなくても、動くブースカを見たことがなくても、あのキャラだけは知っている、そんな人もいたはず。




 いつものごとく、軽くあいさつしてから満田監督、そしてブースカを呼んでフォトセッション。じかに見るブースカはとてもかわいい。いいい年して『かわいい』なんていうべきではないけど、ブースカは本当にかわいい。そりゃ女子人気高いわ、と再確認。なんとこの時ブースカがしゃべった! ブースカさんはさすがイベント慣れしてるだけあって、客いじりも大変上手。でも、頼むからアドリブがとても苦手な自分にだけは降らないでくれ、と事前にこっそりお願いしておいた。



 そしてトーク、コメンタリー上映へ。一年やってきたけど、やっぱり緊張するものです。しかし、満田監督は当時のことをよく覚えておられ、とてもおしゃべりが上手な方なので、大変助かりました。ゲストがたくさん喋って、司会はタダ相槌を打つだけなのが理想だと思っていますので、今回はベストだったかも。
 コメンタリー上映『飛んできた遊園地』は、満田監督チョイスの一本。大作少年のためにブースカが何とか遊園地を作ろうと奮闘するお話。市役所に掛け合うも、けんもほろろに追い返されるくだりは『生きる』をおもわせる。なんとか遊園地を作ろうとアルバイトに精を出すブースカ。バイト衣装のブースカがまた可愛い。そして物語は『笑わない男』のお話が絡み、先が見えない展開へ。しかし、そこで物語がうまくまとまっていくのがさすが。いささか強引かもしれないけど、どこまでもファンタジックなお話でした。
 満田監督が何度も上映をストップし、解説してくださるサービス満点な上映会でした。そして上映の後は恒例、サイン会、ブースカ撮影会へ。ブースカと並ぶ時、みんな子供のようにはしゃ いでるのが印象的。



 トーク&サイン会も無事終了、続いては2階の映画館で『アニメちゃん』上映。『アニメちゃん』とは? 1984年公開『ウルトラマン物語』の併映作品で、今までソフト化、再上映、テレビ放送もなかった幻の作品。ブースカ、カネゴン、ピグモンの三大ユカイジュウが人間社会に出て大騒動、という旧ブースカの世界観を引き継いだような作品。監督は『ウルトラマン80』、ガメラシリーズの湯浅憲明なので、まじめに面白く子供を喜ばせようと作られている。コメディリリーフの大人たち、そして時代の空気感、流行のギャグを取り入れるセンスが『宇宙怪獣ガメラ』を思わせる。お話はパソコンの故障で実体化したブースカたち、アニメちゃんたちの家に居候になり、家計を稼ぐためにアルバイトに精を出す前半、そしてコソ泥騒動に巻き込まれる後半というパイロットフィルム2話分のような構成。ブースカの声が旧作と一緒(高橋和枝)で、実質ブースカが物語の中心となっているのでこれはもう80年代に作られたブースカの新作と言ってもいいかもしれない、カネゴン、ピグモン、ごめんよ。今からでも遅くない、ブーカーピートリオでまた何かやってほしい。
 



 小学生と張り合う、年齢が見えないアニメちゃん、いじめっ子の『筋肉を落とした花山薫』のようなムチムチ過ぎる健康優良児っぷり、獅子の瞳をなくした真夏竜のおとぼけ演技、そして漫画家出門英に、怪獣ハンター30年の左とん平、人間の方が怪獣よりも不思議な存在だ。『チャックついてんじゃないの?』というメタなセリフもバンバン出てくる時代のおおらかさ。これが毎週放送されてたら、日本の歴史はまた変わったものになったかもしれない、そんなことを思わせる一本だった。



 娘に『スーツって言いそうになった?』と聞かれるも、そんな夢壊すようなこと言わないよ、と車を飛ばし、帰路についた、素敵な快獣の日。いつしか雨はやんでいた。



 そしてまた、京都に行くんですな。


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 恒例、京都みなみ会館の超SDX。今月は『地球防衛軍』『宇宙人東京に現る』の和製SF二本立て。秋のみなみ会館は宇宙映画、いつしかそんなことが決まっていたのです。


『宇宙人東京に現る』は本邦初のカラーSF。地球の科学技術の進歩の暴走を警告に来た、星型に一つ目のデザインがユニークなパイラ人。警告だけしに来たようで、地球に接近しつつある天体Rのことはあまり気にしていない様子。いやそこ気にしてくれ。最後には何とか解決してくれるのですが、そこまではのんびりしている。その間に地球が壊滅寸前まで追い込まれるんですが。全編を通して牧歌的なムード。これが大映のムードなのかもしれない。宇宙人の襲来に地球の危機、みんな必死になってるけど、どこかのんびり。『そこいらないんじゃない』と思われるシーンやカットも、あのムードの中では必要だったのだ。宇宙音を発しながら、ただ何をするでもなく、ぬぼーっと川の真ん中に立っていたり、ステージの天井に張り付いていて、特に何をするでもないパイラ人がおかしい。
 

 続く『地球防衛軍』は当時の東宝特撮の総力を結集したような特撮シーンのオンパレードで『宇宙人東京に現る』とは対照的。宇宙人の来訪に対し、地球側は全力でやる気満々。宇宙人ミステリアンも暴れるだけ暴れてから『半径3キロ圏内の土地ください』とか、順序がおかしいだろと思われる交渉のへたさっぷり。恐るべき化学力を持った敵に対しても動じることなく超兵器で応戦する、これが東宝の宇宙人映画。
 
 2本をみくらべると、同じ宇宙人を扱った映画でもそれぞれの会社のカラーが出ていて面白い。のんびりして、つっこみどころが多い『宇宙人東京に現る』の方が妙に引っかかる。
 

 で、これで終わればよかったんですが、翌日はババジラジオ京都SP。あの、特殊イベントをみなみ会館の一階で行うというのだ。特に何か記念的なことではなく、単にスケジュールが合わなかっただけ、という単純な理由。
 雨の中、10人ぐらい、いつもの顔ぶれが来てくれればいいだろう、なんて思っていたら、30人近いお客様。特にテーマもなくダラダラしゃべるだけなのに、申し訳ない。
何とかお下品な方向にはもっていかず、しごく真っ当にトークを終わらせることができた、と思う。こんなイベントもいつのまにか2年、長かったなあ。 
 
 その日の上映の間、雨が降り続いていた、当時に雨が降るのは来月の『ガメラ3』の方がいいだろ、そんなことを考えながら、家路につくのでした。

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 先日はいつもの尼崎三和市場で『ガサキング祭』でした。ガサキングの祭り? 今まで秋は三和市場祭だったのに、ついに怪獣が祭を乗っ取った! いくらなんでも大丈夫なのか? 一体ガサキングαで二日持つのかよ? 今回は、今冬に開催したガサキング酒場のように、デザイン担当の西川伸司先生とトーク。そして、初の試みである怪獣演劇の台本を受け持つ。しかし、怪獣演劇ってどうすればいい?




 三和市場で演劇を発表している狂夏の市場の代表、岩切さんと会ったのは夏のこと。
打ち合わせをして、人生初の演劇台本を書いて、そして当日。


 何度目かの三和市場。西川先生とのトークは、2時間ぶっ通しという無茶なタイムスケジュールだったが、話があっち行ったりこっち行ったり、何とかガサキングのこれからを話しているうちに時間が過ぎてしまった。休憩を挟むべきでは? と言いかけたら、すでに終盤近くだった。とにかく、城とUFO。来年築城予定の尼崎城はガサキングαが壊せばいいんですよ。


 何とかイベント終えて休憩所でくつろいでいるとき、外のおもちゃ屋で子供がメガギラスの話を一生懸命していた。ここにそのデザインした人がいるんだけどな、とニヤニヤしてしまう。



 そして、いよいよ始まる演劇『怪獣恋慕・花と肉』。もすごいタイトル。以下、Twitterで呟いた『花と肉』の詳細を再編集して載せます。



 あれは元々ガサキングα命名のきっかけとなった怪獣映画プロット案の一つで、その時怪獣の名前はアマガーでした。Zガンダムの戦艦みたいな名前。で、予算的に巨大怪獣は無理だろうというので、等身大コメディにしました。



 ベースは吉本新喜劇と『泣いた赤鬼』。べたな笑いで、怪獣を嫌われ役にしようというコンセプト。あと、あの辺は猫が多いので市場の守護神、猫神様を設定。『花と肉』というタイトルはやけくそ気味に生々しいものを、と思ったから。団鬼六っぽいどぎつさ。実際あの商店街には花屋と肉屋があるし。



『怪獣恋慕』はとにかく『花と肉』にくっつくような難しそうな感じ。ウルトラマンタロウの没シナリオ『怪獣無常・昇る朝日に跪く』が頭にあった。で、舞台化に際しそれを一幕用の台本に書き直す。頭の中で舞台を思い浮かべながら、書く。それを主催の岩切さんに見せてさらに修正。徐々に具体的になる



 ガサキングαを出ずっぱりにするのは大変なので、出てくるのは最後のみとなった。さてどうする? 聞けば、舞台はいつものイベントスペースから飛び出し、往来でやるとのこと。実際の花屋と肉屋を行き来し、客は演者の後を追う。プロレスの場外乱闘的設定というか全方位怪獣ショーというか『ロッキー5』のクライマックスのようなイメージか。。脳裏をよぎる『バトル・クリーク・ブロー』という謎英語。



 だったら、、シャッターから腕がにょきりと出て、それが主人公とヒロインと絡むのはどうか? それだったら、ガサキングαの存在もアピールできて、最後にシャッターから本物が出てくるのも悪くない。最後の死闘は市場のあの狭い通りでストリートファイト式に行われる。演者も、客もみんな巻き込もう!



 という風に台本を書き直し、提出。あいにく稽古の様子を見に行けなかったが、楽しそうな雰囲気は伝わってくる。イけそうだ。そして本番。やはり場外乱闘は難しかったからか、イベントスペースを丸ごと舞台にし、客席は市場の通路に置くというかなり変則的な構成に。まるで人様の家を覗いてるような感じが面白い!



 主人公とヒロインは小屋の中でお芝居を続け、すべての傍観者である猫神は客と一緒に屋外へ、という立体的配置。上手く客を巻き込んでいる、みんな目撃者だ。こっちの方が面白い! そして懸念されたガサキングαの登場。一体どうするのか? 腕だけではどうにも難しくなってきている。この位置だと、全身を見せないと



 そこに登場した黄色い何か。段ボールっぽい仮面をつけた、こいつがガサキングα! なるほど、クライマックスまでこの高機動型で話を進めるのか、その手は思いつかなかった。これならスムーズに動ける、お見事である。舞台用のガサキングの変異体、サンワ君である。犬の漫画みたい。



 軽量化されたガサキングαが動き回り、主人公は泣き、笑い、引きこもり、ヒロインは食う、ひたすら食う! 時間経過を歌と踊りで表現するのも実に舞台的であり、その方がお客様も喜んでくれるというもの、さすが! そしてクライマックスに本物ガサキングα登場で、一気にテンションが上がる!



 初めての舞台台本を経験者の皆様にいい感じにアレンジされ、いい意味で予想を裏切られた舞台でした。見ている間、俺の口が半開きだったこと、そしてバサバサと投げ込まれるお客様のお札の雨がその評価だったんじゃないか、と思うのです。


 と、舞台は無事終了、大成功だったのではないか、と思う。実際面白かった。自分の書いたセリフを他人が演じている、というのは何とも不思議な気分だったけど、狙っていた部分で笑いが起こった時は素直に嬉しいものです。



 そして最後はガサキングαと西川先生の誕生会へ、みんなでケーキを食べて、ガサキングαを囲んでわいわい歓談。これからももっと暴れて、もっと市場にお金を落としてくれる怪獣になってくれればいいな、と思った。






 あと、次回はもっと子供の声が聞こえるようなイベントにしないと、とも思う、怪獣はやっぱり子供のものですので。



 そんなことをおもいつつ、家路についた。関係者の皆様、西川先生、お疲れさまでした。
 で、やっぱりいろいろかってしまった


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 ウルトラ大全集もひと段落、あの夏の日はゆめだったんじゃないか? と抜け殻のような日が続いてました。



そして今月、それでも怪獣は続くよどこまでも。




9月の超大怪獣大特撮大全集SDXは『フランケンシュタインの怪獣サンダ対ガイラ』『大怪獣決闘ガメラ対バルゴン』の1966年公開の怪獣映画二本立て。この2本は同年公開というだけでなく、色々と共通点の多い映画だった、と恒例のうろ覚え新聞を描きながら思いました。まず、どちらも続編的ポジションである。『バルゴン』では前作のダイジェストが流れて本編へ。『サンダ対ガイラ』も『フランケンシュタイン対地底怪獣』の続編、という位置づけだと思いきや、完全に世界が繋がっているわけではない。『バラゴンがいないフランケンシュタインの物語のリメイク』といった方がいいのかも。




 
 あと怪獣による食人描写、自衛隊がすごく頑張って、パラボラアンテナが勝負の決め手になる、怪獣同士が出会うのは中盤辺りとか、エエモン怪獣を信用していない人類とか、殺人光線とかこじつけも含めて色々とあるのです。



 あいにくと今回は仕事の都合で途中入場。映画館に入ると『ガメラ対バルゴン』の終盤近く、琵琶湖でガメラとバルゴンの最終対決が始まらんとしていました。シネスコ画面いっぱいに展開される四つ足怪獣の激闘。必殺技を封じられてもまだ手強いバルゴン、しかし執拗に水辺から逃れる姿を見て、ガメラはその弱点を悟る……。冬休みにテレビで見たあの名場面が大画面で展開される。ガメラによって湖底に沈められたバルゴンはブクブクと紫の泡を出して息絶える。休憩時間、バルゴンが破壊した橋は琵琶湖大橋なのか、近江大橋なのか? というお話を常連さんたちとするけど、結局あれは『漠然とした琵琶湖の漠然とした橋』という事で落ち着く。オールセットですからねえ。




 続く『サンダ対ガイラ』は、もう何も語ることのないぐらいに語りつくされた怪獣映画の傑作。オープニング、伊福部昭の楽曲と荒れ狂う海、音と映像でで何かとんでもないことが起こることを予感させてくれる。実際すぐに起こるんですけどね。




 前半は徹底して海のフランケンシュタイン、ガイラと人間の攻防、そして後半はサンダとの対決とシンプルな構成。前半の見せ場でもある自衛隊によるL作戦シーンは、メインキャストが一切出てこない、まるで自衛隊の疑似ドキュメンタリーを見ているように淡々と進んでいく。



 分かってはいてもガイラは怖い、かっこいい。そして最後の最後までガイラに攻勢を促すサンダは健気である。見直してみてあのサンダは研究所から逃げたフランケンの成長した姿であり、ガイラはその細胞から生まれたものだと確認。よく怪獣図鑑では前作のフランケンの細胞から二匹が生まれた、とか書かれていたので、混乱していたけど、見ればわかることでした。だからやはり、あれは前作のリメイク、リブート的なものなんだな。
 


 クライマックスの唐突な海底火山の噴火で物語は終わるけど、あれは奢れる科学に対して自然が怒ったという解釈でよろしいか。それが『日本沈没』に繋がっていくのです、というのは考えすぎ。


 途中入場とはいえ、怪獣映画はスクリーンで見るのが楽しいなあ、と改めて思った次第。そして今これを書きながら『ガメラ対バルゴン』を視聴中。あかん、面白くて文章書けない。
 



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プロフィール
HN:
馬場卓也
性別:
非公開
職業:
作家
趣味:
怪獣
自己紹介:
作家。一応作家。
CS放送のシナリオ公募で佳作入選。
『SHUFFLE! アンソロジーノベル』
でデビュー。
『School days 君といる、空』で長編デビュー。(ともにJIVE )

『真田十勇姫!』(ソフトバンクGA文庫)
シリーズほか、チョコチョコと。
ラノベ、ゲームシナリオ等々、何でもやりますのでお仕事お願いします。
 怪獣とかチャンバラが好きやねんけど、女の子率高いなあ。


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