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 作家馬場卓也のおもちゃと怪獣と仕事の三つ巴生活!  男もつらいし、女もつらい。男と女はなおつらい! てな訳でよろしく
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 恒例、京都みなみ会館の超大R、今年からは超大怪獣大特撮大全集2020としてスタート。先日のオールナイトやったばかりだと思ったら、もう本年最初の超大2020。新年一発目は『ゴジラモスラキングギドラ大怪獣総攻撃(GMK)』一本立てに豪華ゲストトーク&サイン会。昨年のゴジラ誕生祭東京会場に続き、GMK縛りでお送りする濃密なイベント。

 大河ドラマのように時系列が連続した平成VSシリーズとは違い、ミレニアムシリーズは昭和29年のゴジラ出現を起点に、それぞれが枝分かれしたパラレルな設定・世界観が大きな特徴のバラエティに富んだシリーズ。その中でもGMKは、歴代最凶ともいわれるゴジラの容赦ない暴れっぷりにギドラ、モスラを護国聖獣という設定に、さらにはバラゴンの復活が話題となった異色作でもあり、それゆえに人気の高い1作。

 今回は円山剛士さんとダブル司会で、力と技の風車を回すのでした。
 まず初日は特撮演出の神谷誠監督をゲストに迎えての撮影秘話。『これでいいの?』とおっしゃってましたが、とても面白いお話がたくさん聞けました。サイン会の最中も面白トークは続き、そして上映へ。
 
 その夜の鳥からあげマウンテンは本当にマウンテンでした。
 翌日の昼食、シュクメルリ鍋はホワイトソースに鶏肉、サツマイモ、そこにチーズをまぶしたトロトロ鍋。しかし、そこに味噌汁はどうかと思った。


 2日目はゴジラ、キングギドラ、バラゴンを演じた吉田瑞穂さん、大橋明さん、太田理愛さんがゲスト。今度はスーツの中から見た撮影の様子を面白おかしく聞かせていただきました。そして時々神谷監督も飛び入り参加というサプライズも。
 ギドラ役の大橋さんは『ガメラ3』のイリス役でもあるので、京都とは因縁浅からぬ関係。そして大橋さん、吉田さんは『仮面ライダーTHE FIRST』のスパイダーとコブラでもあるので、東宝怪獣、東映怪人を前にちょっとテンションが上がったり、緊張したり、でした。


 ゲストのお三方はフォトセッションでもサービス満点。各怪獣のポーズから、バラゴンVSゴジラの再現まで! しかし、スーツなしだとDV男に見えなくもないかも。
 大盛況のトークからサイン会、そして上映へ。
 
 劇中の『この国は怪獣だらけか!』の台詞通り、怪獣だらけの週末でした。そして3月にはこれがなければGMKはなかったかもしれない? 平成ガメラのオールナイトも。その前に2月のバラン、獣人雪男があるし、さらに何かありそう……。
 とりあえず、来月は新旧ジャンゴも楽しみなのです。

 帰りは温玉ラーメン。祭りの後の寂しさを感じながら、とろとろと団地へと戻るのでした。

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(最近の映画の内容に触れてるかもしれません)



 今週、というか先週末のこと。土日に家にいる! 仕事もある! でもやることやってすっきりしてから仕事をしようと、レイトショーの『フォードVSフェラーリ』へ。60年代、フェラーリ買収に失敗、すっかりはめられた形になったフォード社社長が『ええい、フェラーリにレースで勝てい!』と大号令、選ばれたのはルマンで優勝した唯一のアメリカ人レーサーにイギリスの破天荒レーサー。二人のカーキチが、フェラーリ妥当という無理難題に挑む実話カーレース物語。



 
 二人のカーキチ、特にレーサー役のクリスチャンベールが静かな狂気を秘めた演技を見せる。よき夫よきパパなんだけど、どこかやばい感じを漂わせる人。車に乗ると実にイキイキとした表情を見せるサーキットの狂気。




 正直、カーレースのことは疎いので、どういうルールなのか、よくわからん部分もあったけど、いい年して第何台に挑むおっさんの姿は美しい。狂ってるけど。



 
 クライマックスのレースは熱い、でもちょっと長い。24時間レースだから。



 実話とはいえ、せつないラストもぐっとくる。帰り道はチャンベールのようにアクセルを踏み込む……ようなことはせず、安全運転で帰りました。




 その翌朝。日曜日だというのに早起きしてしまった。映画だ、映画行ってすっきりして仕事しよう。




 ということで『ジョジョ・ラビット』第二次大戦時、ドイツ人少年から見た戦争を描く、と書けば固い内容かと思いますが、まるっきり逆です。ハイルヒトラー、イエーイ! ビートルズの流れるオープニングが実にテンション高い。タイカ・ワイティティ監督です、アメコミ世界を自分の色に染めて神話世界を痛快スペースオペラに仕上げた『マイティソー・バトルロイヤル』の人です。ナチス万歳! イマジナリーフレンドがヒトラーという少年。このヒトラーが監督本人が演じてるけど、似てない。そしてやたらノリが軽い。ヒトラーのいじられ具合は仮面ライダーXのヒトデヒットラーとタメを張るぐらいである。負傷し、ヒットラーユーゲントには入れないけど、事務仕事をしつつナチスに奉仕する少年ジョジョ。そんなジョジョ少年、なぜか自分の家の屋根裏に住んでいるユダヤ人少女と出会ってしまい……。敵視しつつも次第に心動く少年、そしてイカした母親との毎日。戦局は悪化していく。ドイツが負けるかもしれない、ぐらぐら揺れる少年の心、そして母は……。




『おもろうて、やがて悲しき、でもおもろうて』であった。最高である。戦争を美化もせず、茶化しもせず、自分スタイルでその愚かしさとばかばかしさを見事に描き切っている。生かした母ちゃん美人だな、誰だろうと思ったら、スカーレットヨハンソンだった。ブラックウィドウじゃないか、さっき予告でバリバリ銃をぶっぱなしてたよ、女優さんってすごいなあ、と改めて思った。早くも今年ベスト1である。




 と、次の映画もすごかった。まだ今年は始まったばかりなのに、こんなに面白い映画が続々公開されていいのだろうか。屋根裏部屋から今度は半地下の家へ。『パラサイト・半地下の家族』である。韓国映画は侮れない、岩場でねずみ花火に点火するかのごとく、あっちへこっちへ予測不能の動きを見せる。家族の絆と描くのに怪獣をぶち込んだ『グエルム』のポンジュノ監督である。ただで済ませるわけがない。実際前知識なしで見に行ったら、本当にすごかった。



 とあるきっかけで徴大金持ちの娘の家庭教師となった半地下の家に住む青年。これはチャンスと、妹、両親もその家で働かせようと画策し、その目論見は大当たり……と、ここまではタイトル通り、金持ちに家に寄生する半地下の貧乏一家の物語である。ところが、ここから気持ちいいぐらいとんでもない展開になっていく。見ていて『え?』と声の出る展開だった。どんな脳みそしてるんだ、と思うぐらいの発想の飛躍というか、思考の合掌捻り。ジャンルは何かと聞かれたらブラックユーモアもの、としか答えるしかない。バカボン一家が迷い込んだ藤子不二雄Aの世界というべきか。暗く、重いけど、そんな状況だから最後はなんだか救われたような気がした。色々あって団地に引っ越した自分にはぐさりと突き刺さった。でも心地よい。




 半地下息子といい仲になる女子高生がみなみ会館の館長に似てるなあと個人的には思った。劇中で食べる、即席で作ったジャージャー麺がとてもおいしそうに見えた。次回はたぶんみなみ会館で大怪獣総攻撃。ああ、準備せな。


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 なんとなく、まったく前情報を仕入れずに見た映画が思いがけず面白かった、ということがよくある。




 
 何度か足を運んだことのある九条シネ・ヌーヴォで、市川雷蔵祭が絶賛開催中。そういえば昨年は京都出町座で『陸軍中野学校』をみたっけ。毎年どこかの映画館で開催される雷蔵まつり。ソフトも出ている、ひょっとしたら配信でも見れるかもしれないのに盛況なのは、やはりこの早世したスターの魅力によるものだと思う。



 シネ・ヌーヴォは、下町の商店街の少しはずれにあるので、邦画の旧作をかけると結構恒例のお客さんで満席になったりする、という印象。




 今回は三隈研次監督『斬る』。前から見たいと思っていた一本である。その不幸な生い立ちのために、運命に翻弄される若侍の姿を描く。開巻いきなり、女性の横顔のアップから始まる。彼女が懐剣を振りかざしとある奥方の寝所を襲うシーン、そしてタイトルへ。予測不能である。そして主演、市川雷蔵が登場。彼はさる藩で、父と妹との3人で仲睦まじく暮らしている。しかし、その出生の秘密が明らかになるにつれ、彼に不幸が訪れる。父を、妹を殺され、その仇を取った後、出奔する雷蔵。旅先の宿で、武家姉弟による仇討ち騒動に巻き込まれ、弟から姉の身を託される雷蔵。しかし、弟を思うあまりに姉は追手の前に飛び出し、文字通り体を張ってそれを防ぎ、息絶える。ここでも守れなかった。瞼の母、妹、そして名も知らぬ武家の女、自分のために死んでいった女を思い、独り身でいると誓った雷蔵は次第にやさぐれていく。しかしながらその剣の腕前を見込まれ、さる藩の家臣になったものの、そこでも。



 武士道とは無情なものです。そんな無情さを一身に受けている雷蔵。出生の秘密、世を拗ねた姿勢、邪剣の使い手等々、同じ原作者だから眠狂四郎との共通点もちらほら見える。


 自分が出奔するきっかけを作ってくれた浪人や、逃走の手助けをしたのに逆に姉を見殺しにしたと逆切れされる武士との再会、世間は広いようで狭い。そんなめぐりあわせもまた、雷蔵を孤立させていく。



 雷蔵の邪剣『三絃の構え』が生えるラスト。斬るじゃなくって突く、そして決着が刀ではない、というところに、同名だけどまったく内容が違う岡本喜八監督の『斬る』との共通点を見つけたり。前半がほのぼの武家ホームドラマ風だったのは、後半の悲壮な展開を見越しての計算だったのか。で、途中でうとうとしていてあの有名な『人体真っ二つ』シーンを見逃してしまう。不覚。



 一本だけ見るのは、と思い。その後上映の『忍びの者』も気になるものの、昼食をとってから、川島雄三特集『接吻泥棒』へ。川島雄三といえば『幕末太陽傳』ぐらいしか見ていない。あれは日活だったけど、今回は東宝映画。主演は宝田明。怪獣映画以外で宝田明を見るのも珍しいな、とそれぐらいの知識しかなく本編を見た。




 主人公とヒロイン、主要人物を交互に紹介し、それが自動車事故で鉢合うまでをテンポよく見せていくオープニングにびっくり。こんなにスピーディーでコミカルな映画だったのか! モテモテボクサー宝田明とそれを取り巻く4人の女たちの様子をアップテンポで、速射砲のごとき台詞回しで描くラブコメ。スタイルのいい宝田明はまるで劇画キャラだし、モテモテ男が最後に真実の愛に目覚めるお話自体も少女漫画チック。原作石原慎太郎で、物語の冒頭とラストに登場、自ら映画の開幕と終幕を宣言する実にメタな展開であるけど『幕末太陽傳』も当初は主役のフランキー堺がセットから撮影所を飛び出す設定ではなかったか。映画の枠をぶち壊そうとするチャレンジ魂が見られた。じゃあ、他の作品はどんな感じだろうと、気になってしまう。




 しかし『接吻泥棒』、なんだか引っかかる。確か怪獣ネタがあったようななかったような……。あ、思い出した! 獣人雪男がカラーで出演していたのだった! と気が付いたときには遅かった。ここでもうとうとしてしまい、肝心のシーンを見逃してしまった。また逢う日まで、である。


 
 と、肝心なところを見逃しつつも、面白い二本が見れた休日でした。睡眠時間はしっかり取ろう。でも眠い時は眠いんですよ。


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 年も明けて一週間、元日から飛び飛びに介護の現場で働いてお正月気分も何もあったものではなかったが、職務上の決まりとか何とかで、今週まとめて有休をとることになった。これでやっと正月らしく、のんびり休めるな、と思ったものの、MOVIXのお誕生日1000円クーポンの期限も近かったので、やっぱり映画に出かける。




 

 一本目は『男はつらいよ  お帰り寅さん』。渥美清氏氏が亡くなって、どうやって新作を作るのか、公開前から話題になっていた作品である。最近のスターウォーズシリーズのようにフルCGで寅さんを復活させるのか? 『男はつらいよ』は学生時代、夏・冬と何度か映画館で鑑賞したことがある。正月興行の際は、平成ゴジラシリーズと同じく場内が満員になるぐらいの人気シリーズだった。見始めたのがちょうど寅さんが脇に回り、甥の満男の恋愛を主演に置いた頃だった。破天荒な寅さんはいつしか甥っ子のよき理解者となっていった。今回もその満男が実質上の主役で、彼の初恋の相手との再会と別れを描いている。とら屋はいつしか喫茶店になり、バリアフリー化されていた。御前様は代変わりし、懐かしいさくらや博もすっかり年老いてしまった。こんな時、寅さんはどこで何をしているんだろう。寅さんは、満男やみんながふと思い出した時、回想シーンにのみ登場する。『メロンかぁ、メロンといえば……』と、真樹日佐夫の『さらば!アニキ』のごとく寅さんのメロンにまつわる面白エピソードがデジタル修復された美麗画像で挿入されるのである。思い出は古びないのだ。迫りくる老いや、親子関係でみんな悩んでる、みんなつらいのだ。そんな中で元気いっぱいで面白おかしいのは回想シーンの寅さんのみ。『死亡遊戯』かと思いきや『宇宙怪獣ガメラ』しかも、怪獣パートじゃなくって人間ドラマパートが多めの編集である。


 満男を演じる吉岡秀隆は様々な役側を演じてきたけど、満男を演じる時は完全に『あの時の満男』に戻っている。妻と死別し、娘と暮らす男やもめだけど、やっぱりいつもの頼りなくしょぼくれた満男なのである。でも作家でそこそこ稼いでいるから、モノカキの端くれとしては羨ましいご身分なのだ。そして久々に女優にカムバックした後藤久美子は色々と濃かった。ちなみに『007ユアアイズオンリー』よろしく、オープニングで顔出しして主題歌をうたう桑田佳祐も濃かった。久々に見るゴクミをずっと『セナの嫁』と思っていたけど間違いだ、『アレジの嫁』だ。寅さんは新撮影パートに全くでないかといえばそうでもなく、時々、満男の後ろにふっと現れる。まるで幽霊かジェダイの騎士のようだ。そこでスターウォーズのオマージュかよ、と思った。



 まるで寅さんのいた時間が夢だったかのような構成。現実はつらいよ、見ているこっちもつらいよ、である。まるで、シリーズの長い長いエピローグのような作品である。でも好きな人はラストの歴代マドンナ総登場で涙腺が崩壊したかもしれない。


 笑いに行こうかと思ったら、とてもつらくなってしまった。次は楽しい作品を、ということで『仮面ライダー・令和・ザ・ファースト・ジェネレーション』を。恒例冬のライダー映画、今回は現役のライダーゼロワンと前作のジオウが共演。機械と人間の在り方を毎週描くゼロワンだが、今回は歴史が歪められてしまい、機械の支配する世界に放り込まれることになる。そこで父(ロボット)との再会があり……と、こちらも割とまじめな内容。お笑い芸人志望で毎回くだらないギャグを飛ばすゼロワン=飛電或人も、今回ばかりはまじめで、どちらかといえば真面目に学生生活を送っていたジオウ組がお笑い担当。いや、ライダー映画はコメディではないからこれでいいのか。ライダー映画恒例の『生き残った人類によるレジスタンス軍』も登場。小銃を撃ちまくる際、ちゃんと薬莢がカラカラと落ちていたのに感心してしまった。



 今回登場の敵怪人は……ライダーだらけだ。或人の父が変身する仮面ライダー1型、そしてアナザー1号。ゼロワンもプロトタイプのゼロゼロワンに変身。映画限定フォームが最新型ではなく、プロトタイプというのも珍しい。強化服の歴史を見ているようで楽しいし、昭和ライダーから入った身としてはバッタモチーフのライダーがぞろぞろ出てくるのが嬉しい。




 前作の夏ライダー映画が世紀の怪作、珍作だったので、今回は割とオーソドックスに、父と子の絆、そしてゼロワンの令和ライダー1号襲名を真面目に作っているないう印象。とはいえライダー映画である、バトルの連続で退屈させない、実にお正月映画らしい内容。ちなみに劇場には自分一人だけ。貸し切り状態だった。


 外に出ると冬の嵐か、風が強く吹いていた。そう、風こそがライダーのエネルギー源なのだ、と家路についた。



 そういえば、まるでタイプが違う2本だけど、過去の回想のような主人公の夢で始まるという共通点があった。

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 前回が元旦に映画初めの話で、今日は京都でみなみ会館初め。
『ゴジラキングオブモンスターズ』『AKIRA』の怪獣とアニメ、そりゃそりゃとラッセーラの掛け声映画2本である。




『ゴジラ』はブルーレイを購入したものの、今日のために我慢しておいた。久しぶりのゴジラKOM、何度も見たから途中でうとうとしてしまうだろう、あの映画、怪獣は愉快だけど、人間パートは大まじめだから。とか思っていたら、怪獣が現れるたびに座席がびりびりと震える! 音響にこだわった新みなみ会館の威力がこんなところでフルに発揮されるとは! 怪獣が歩くたびに腹にズンズン響くし、ただの大音量ではない、音で館内を包み込むといった感じ、もちろんそりゃそりゃの掛け声も天井から降り注いでくる。


 久しぶりのKOM、日本のゴジラ映画でも珍しいタイマン三回勝負なんですな。ヘドラとは三回戦ったか。時折パンチやキックも繰り出すアメリカン怪獣プロレスに光線合戦。ゴジラ復活のアメリカンな寝起きドッキリ作戦。パワーアップしたゴジラでも、キングギドラにかなわない、そこにモスラの魂が加わり……とパワーアップのインフレ具合も気持ちいい。怪獣が散々暴れた後、自然が元に戻ったとか、絶滅種が復活したとか、環境がどんどん良くなっていく『はい、みんなよくなりました!』なエンディングの潔さ。怪獣の戦いは、人間や地球の生き物に富をもたらす、ある種の神事のようなものなんだろうな。迷惑この上ない神々の祭典、だからそりゃ空と愛の手をかけたくもなるのか。



 そして休憩をはさんで『AKIRA』へ。日本が世界に誇るアニメ映画の大傑作。あの核爆発の描写や、様々な表現がのちの作品に引用されてきた80年代の傑作。物語の舞台が去年、2019年ということで、みなみ会館では年越し上映、そして今週いっぱいのレギュラー上映ということに。あの近未来世界も去年の話になってしまった。



 恥ずかしながら超有名作品であるにもかかわらず、今回が初鑑賞。核戦争後の東京でたくましく生きる不良少年たちと、謎の子供たち。政治不信で多発されるデモに、殺人をもいとわない鎮圧部隊、実現されなかった2020東京五輪。もう何度も指摘されていることだけど、今の日本を予言しているかの内容。
 





 緻密な背景と作画は圧巻、みんな大好き金田のバイクをはじめとするメカ類、荒廃と繁栄が混然一体となった東京の姿を見ているだけでも楽しい。正直、あの老衰した子供たちと政府が何をやりたかったのか、いまいちわからん。実験の果てに体が変形していく鉄雄のグロテスクさ、すべてを飲み込み消滅していくクライマックス……あぁ、これ『ゲッターロボ號』で読んだよ! SF的要素はよくわからないけど、これは未来を舞台にしたヤンキー漫画なんだな、と。ビーバップハイスクールはじめ、ヤンキー漫画の新境地を開いた週刊ヤングマガジンが、大友克洋に描かせたヤンキー漫画なんだ。不良少年グループで、いつもトップの金田に助けてもらってる鉄雄君が『俺だって……』と不思議な力でグレにグレまくる、それを愛を込めたタイマンで救い出す金田。そんなふうに解釈した。間違ってるかもしれないけど。バイクのバッテリーでレーザー中の充電をするなんて、細かい描写が大友チック。で、そんなに大友作品読んでるのかと言えば、それほど読んでないのですが。とにかく、ぐちゃぐちゃに変形して最後に地球を飛び出していくのはゲッターロボ號で読んだ。俺はどこまでもダイナミックプロの申し子なんだな。
 


 そして、タイマン勝負の二本を見て、みなみ会館初めは終了。2月には『続荒野の用心棒』が控えてる。その前に押さえておきたい『野獣処刑人 ザ・ブロンソン』! 

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プロフィール
HN:
馬場卓也
性別:
非公開
職業:
作家
趣味:
怪獣
自己紹介:
作家。一応作家。
CS放送のシナリオ公募で佳作入選。
『SHUFFLE! アンソロジーノベル』
でデビュー。
『School days 君といる、空』で長編デビュー。(ともにJIVE )

『真田十勇姫!』(ソフトバンクGA文庫)
シリーズほか、チョコチョコと。
ラノベ、ゲームシナリオ等々、何でもやりますのでお仕事お願いします。
 怪獣とかチャンバラが好きやねんけど、女の子率高いなあ。


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