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 作家馬場卓也のおもちゃと怪獣と仕事の三つ巴生活!  男もつらいし、女もつらい。男と女はなおつらい! てな訳でよろしく
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 あの時は控えめに、それでもムチャクチャ書いたけど、やっぱり怪獣対決入れてもよかったなあ、と思う今日この頃。
 
 だって新作『GODZILLA』ですら、新怪獣と対決という、サプライズがあるんですから。
 早くゴジラ見たいなー。7月まで待つのは殺生ですよ。とはいえ、来月には初代ゴジラのリバイバルもあるし、京都では今年いっぱい月一で怪獣映画が見れる。それに国内外からのヒーロー映画ラッシュ。まあ、何もなかったころに比べれば、非常に恵まれていると思います。
 しかし……待ちきれずに輸入玩具店で、アメリカNECA社のゴジラフィギュアを購入。非常にリーズナブルな価格だったからいいのだ。
  
 サイズは6インチ、しっぽまでの長さが12インチ、ということ。同社のパシフィック・リムフィギュアと比べると頭一つ小さい印象か。
 それでもガシガシ動いてバンバン遊べるので、満足であります。
 これで公開までは我慢できる、もうTwitterでゴジラだゴジラゴジラだとつぶやかなくてもいい、はずだ。
 もっとゴジラが来るまでに、見ておかないこと、やらないといけないことはいっぱいあるんじゃないのか?
 
 ということで次男坊を連れて『キカイダーREBOOT』を見に行った。初日、のそれも初回だ。


 仮面ライダー映画の客演を経て、スーパーヒーロ大戦Zでの思わせぶりな紹介、そして復活の一報を受けた時に『ふうん』と思った。


 やたらとカワサキのバイク乗りが多かった大学時代、キカイダーとマッドマックスはある意味聖典のような存在だった。といえば言い過ぎかもしれないが、他のヒーローものとは一線を画す存在だった。バイクだけじゃない、ジローのGジャン、サブローの皮ジャンのかっこよさ。アンドロイドマンがなぜかバッシュを履いているおシャレっぷり、『何?子供に写生されただと?』と、隅々までに力を入れるプロフェッサーギルの狂気。


 ミツコさんのミニスカート、ギャグキャラだけど頼もしいハンペンのスバル、そしてジャジーかつロック……自由奔放な渡辺宙明の楽曲。どれもこれもがかっこよく見えた番組だった。


 ダークロボットのお茶目さと裏腹の残忍さ、破壊されるときにカランコロンと飛び散る歯車や機械部品のむなしさ。ちなみに友人はダークロボット登場の『ヴァ―ン!』というBGMが、モンティパイソンの『スペイン宗教裁判』を思わせると言っては毎回笑っていた。



 そんな『仮面ライダー』とはまた異質な存在のキカイダー。もちろん雨宮監督の『人造人間ハカイダー』も見に行きました。いろいろあったけど、カワサキじゃないけど大型バイクにまたがるハカイダーに『ハカイダーのうた』のアレンジBGMが流れた時、泣きそうになりましたよ。



 そんなキカイダーがようやく帰ってくる! でも冷めてた。そのころ、ライダー映画のライバル役として、キョーダイン、アクマイザーがすっかり洗練されたデザインで登場したし、宇宙刑事も昔のまんまで復活。
 要するに満腹状態だったのだ。



 メタリックになったキカイダーに、ほとんどオリジナルのハカイダーというビジュアルにも心動かされない……こともなく、やっぱり見たくなってきたんですな。追い打ちをかける如く、映画宣伝も兼ねて『仮面ライダー鎧武』にもゲスト出演! 仮面ライダーとキカイダー、夢の競演に『コラアカン』と、前売りを購入したのです。



 そしてポップコーンセット片手に劇場へ。しまった『ゴジラ』の予告がすでに始まっている。しかし、今度のゴジラは巨大感が違うなあ。見上げても見上げても頭が見えない感じ。



 違った、それよりも『キカイダー』だ。監督はあの『甲賀忍法帖』をアレな感じにしちゃった下山天。大丈夫か……? と思ったのですが愛情たっぷりにキカイダーを仕上げてくれていました。



 光明寺博士の命を受け、その子供たちを守るキカイダー、狙うはロボット運用計画ARK、改めDARKプロジェクトの面々、そして人造人間マリに宿敵ハカイダー!



 まず、石橋蓮司が首相を務める日本は非常にきな臭いものがあります。最近はいいおじいちゃん役が多いのですが、私はどこか裏暗い、恐ろしいものをいつも蓮司さんに感じるのです。







(これより、内容に触れる箇所あり)








 物語は光明寺博士の子供たち、ミツコ、マサルとキカイダージローの交流を軸に『心とは、機械とは?』を描くのです。あまりそこんところ描きすぎると……アカン、ドラマパートになると、停滞感が漂う。どこか冷めたミツコの『今の女性は白馬の王子様を待っている』とかいうチョイずれたモノローグ、そしてミツコの周りの性欲の塊みたいな女友達のトーク、これはイランやろ。



 
 それと、キッチンで食事の支度するというシーンが出ると、とたんに生活感が滲み出し、この空想科学物語の流れに待ったをかける。日常を描くのはいいけど、そのたびに、物語がストップしてしまい、ドラマとアクションが剥離してしまうんですな。これって日本映画の良くない例。



 あと『冒頭にアクション、そしてだらだら人間ドラマで言いたいことをいいまくってクライマックス』という構成も日本映画、それもアクションものでよくありがちなんですが、今回はそれを何とか回避して、キカイダーのチェンジや特殊部隊、マリのアクションを要所要所で見せてくれます。



 あー、でもなあ……。このまま愛だ心だって終わるんじゃないか?




 そんな不安を打ち消すように、悪い科学者、ギルバート神崎がプロフェッサーギルを襲名し、いよいよハカイダー登場になると、物語に加速度が増す。そうだ、なんだかんだ言って、客の見たいのは人造人間のバトルなんだ! 40年ぶりにカワサキのマシンを駆って夜の高速を走るハカイダー! もうバイクから降りるな、そのままキカイダーを破壊せよ! テーマとか思い入れはパンフレットにでも書いておけ!


 ラストバトルは壮絶、なんですが、いつもたたかうばしょがひとけのな廃工場みたいな場所というのも制作側のフトコロ事情が見え隠れして、ちょっと寂しい。
 そして、続編につながりそうな引きで物語は終了。



 ハカイダーの蹴りの構えが『ギロチン落とし』だったり、ジローのギター、ギルの笛の再現はうれしかった。あと、マサルくん役の子役から漂う昭和臭。



 ひょっとしたらマジで『東映版アベンジャーズ』を作るつもりか? でも、前半からのドラマの重さが、ちょっと心に引っ掛かり、エンディングに流れる『ゴーゴーキカイダー』と旧作の名場面も、なんだか空しく思え『どうせならこれぐらいばかばかしくやった方がいいのでは?』と思った。



 そう、この手のヒーローリメイク作品で大成功したのは『電人ザボーガー』で、あれはあれでクセは強いけど、敬意と思い入れがうまくブレンドし、それでいて新しいものになっていた。


 どうにも真面目にするきらいがあるな、と思った。笑いの要素があればまだ見れたかな、と思う。コメディにする、ということじゃなく、笑える場面である。


 ジローがドリフファンという設定はかつての裏番組だったから、というひねりもあるんでしょうが、それは全くいらない。
 そもそもジローが唐突に叫ぶ『志村―うしろ―!』ってドリフのギャグじゃないでしょ。


 真面目なところに思い入れをぶち込むから固くなるのかな。



 ハカイダーはかっこよかったけど、グレイサイキングなんかただの重機だったからな。予算的にも尺的にもほかのダークロボットは出しにくかったと思いますが、せめて人造人間マリをモモイロアルマジロにしてもよかったと思う。



 あと、日本映画界はいまだに『ダークナイト病』から立ち直っていない様子。音楽がそのまんま、と、何かと空撮。それよりも宙明サウンドをそのまんまやってくれた方がよかった。外側だけじゃなくって構造からアメコミ映画を模倣してもいいんじゃないかと思う。デザインはいじってもいいから、その成り立ち、これがこうである世界感の構築とか、漫画原作ながらもあちらはうまくやっていると思うのです。
 




 だから、是非次回は開き直って、ハカイダ―部隊対キカイダーのバイク対決を見たいのです。そう、今回はサイドマシーンが出なかったのも残念。『一作目だから』と言って出し惜しみせず、バンバンやってほしいと思います。だって、次回作があるかどうか、怪しいものですから。




 と、文句も書きましたが、キカイダーはこれからも見たいので、どうかよろしく。



 

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プロフィール
HN:
馬場卓也
性別:
非公開
職業:
作家
趣味:
怪獣
自己紹介:
作家。一応作家。
CS放送のシナリオ公募で佳作入選。
『SHUFFLE! アンソロジーノベル』
でデビュー。
『School days 君といる、空』で長編デビュー。(ともにJIVE )

『真田十勇姫!』(ソフトバンクGA文庫)
シリーズほか、チョコチョコと。
ラノベ、ゲームシナリオ等々、何でもやりますのでお仕事お願いします。
 怪獣とかチャンバラが好きやねんけど、女の子率高いなあ。


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