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 作家馬場卓也のおもちゃと怪獣と仕事の三つ巴生活!  男もつらいし、女もつらい。男と女はなおつらい! てな訳でよろしく
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当たり前のことですが、みなみ会館が一時閉館しても新作映画の公開は止まることもなく、週末になれば続々とロードショーされるわけで。寂しいのは新作が見れても旧作はどこで見ればいいのか? という事であって、それもまあ、何とかなりそうかなと思ったり。そうやって人は徐々にみなみ会館を忘れていきそうになるんですが、ふとした時に思い出し、しゅんと切なくなったりするものです。

 それはさておき『ダンガル・きっと、つよくなる』が何かと話題だったので見に行ってきた。サブタイトルは大ヒットした『きっと、うまくいく』に引っ掛けてのものだろうが、ただ『ダンガル』だと何かわからない、ガンダムのパチモノに思われるかもしれない。ヒット作にあやかったフックを仕掛けることで『ああ、これもインド映画かな』と思わせる宣伝は悪くないと思う。

 で『ダンガル』とは? インド映画といえばいまだに続映中で熱狂的ファンもついた『バーフバリ』が最近では有名ですが、それとはまた毛色が違ったものらしい。なにせまだバーフバリも見ていないのであくまでも憶測でしかものを書けない。

 かつてメダルを目指してレスリングにすべてを捧げてきた男が、生活のためにレスリングを断念、その夢を自分の子らに託そうとするのだが……。なぜか生まれてくるのは女の子ばかり。しかし、娘たちのケンカの強さに目をつけたオヤジは彼女たちをレスリング選手に育てようと決意する。まず、頑固オヤジを絵に描いたようなオヤジ、アーミル・カーンがいい。ごつごつとした『肉の宮』ともいうべき筋肉質のボディから、ぼってとした中年時のボディへの肉体改造。それでいて鋭い眼光は衰えず、無言で娘たちに特訓を課す。スパルタとはいえ、ムチャなことはさせない。いや、したかも。はじめや嫌がっていた娘たちもオヤジの期待に応えるようにめきめきと上達。『女がレスリングなんて……』と笑っていた周囲をその実力で黙らせる。このトントントン、と駆け上がっていく様子はスポーツ映画の定石であり、見ていて心地よいものがある。そして物語は長女ギータに焦点があてられていく。オヤジとの確執、挫折といった定番を踏まえ、それらを乗り越えクライマックスの世界大会へ。わかってはいるけど、思わず身を乗り出すほどに熱い、本当にスポーツ観戦をしているかのような臨場感。そしてインド映画は音楽も熱い。爆音上映か? と思うぐらいに場内がずんずん響く。昔のアニメのように『ダンガルダンガル!』とタイトルを連呼するから、余計に盛り上がる。

 世界各国で大ヒットしたのはスポーツ映画としてオーソドックスな構成ながらも個性のたったキャラ、それにこの音楽の力もあったのでは? と思える。スポーツ映画というか、格闘技を扱った映画だと『ロッキー』『どついたるねん』のボクシング、『カリフォルニア・ドールズ』『レスラー』のプロレスがあるが、どれも見ていて熱くなる。アマレスもまたしかり。よくわからないルールは、劇中できちんと説明してくれるし、土の上で行われるインド式レスリングと公式な試合との違いも何となくわかる。インド式は、関節の取り合いや投げを主体にして、それはそれで激しいものがある。スポーツ嫌いもスポーツ映画は好きなのだ。最後に酒場のケンカになる『ロッキー5』も、ボクシング映画と見せかけて最後は菅原文太対暴力集団との対決になる『鉄拳』も好きだ。

 こんな『巨人の星』の星一徹のようなオヤジが実在し、この映画は実話を基にした作品というのも驚きである。そういや『巨人の星』もインドでリメイクされたし、あの星一徹のようなオヤジはインドにごろごろしているのか、それともインド人の国民性にマッチしたキャラだったのか。やはりみんな同じことを考えていたのか、川崎のぼる先生もイラストを描いてた。

 久々に見たインド映画、スポーツ映画は予備知識ほとんどなしで見たこちらの予想を大きく超えた、熱く燃える映画だった。安易に使いたくないけど、心がジーンとしたのは『感動』したからなんでしょうな。

 『女がレスリングなんて(女が土俵に上がるな)……』とかコーチと選手の意見の相違から来る確執とか、なんだか最近のニュースで見たようなネタもちらほら見られて、実にタイムリー。タイムリー過ぎて、パンフレットは諸般の事情から発売中止! 何とももったいない。多分日本レスリング協会が協賛してるし、写真もコメントもチラシに載せてたあの人がラ身ではなかと思いますが、ぜひ出し直してほしい。それにあのコーチ、別に犯罪者でもないからいいじゃない。それと、ディズニー配給なのも驚き。ディズニーはインド映画にも手を伸ばすのか。

 パンフがないので、先日売り切れてたウルトラマンジードのパンフとパシフィックリムの前売りを買って帰る。人間対人間の次は、怪獣対ロボットだ。
 

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プロフィール
HN:
馬場卓也
性別:
非公開
職業:
作家
趣味:
怪獣
自己紹介:
作家。一応作家。
CS放送のシナリオ公募で佳作入選。
『SHUFFLE! アンソロジーノベル』
でデビュー。
『School days 君といる、空』で長編デビュー。(ともにJIVE )

『真田十勇姫!』(ソフトバンクGA文庫)
シリーズほか、チョコチョコと。
ラノベ、ゲームシナリオ等々、何でもやりますのでお仕事お願いします。
 怪獣とかチャンバラが好きやねんけど、女の子率高いなあ。


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