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 作家馬場卓也のおもちゃと怪獣と仕事の三つ巴生活!  男もつらいし、女もつらい。男と女はなおつらい! てな訳でよろしく
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ツイてない時でも、映画を見られれば幸せなのです。

 先日は市川雷蔵の映画を見に京都へ。とはいえみなみ会館はお休み中なので、少し足を伸ばして初めての出町柳。古本屋が二軒ばかりある、昔ながらの商店街にある出町座へ。近くには鴨川が流れるナイスロケーション。



そこで『忍びの者』を見ようと思いきや、こちらの勘違いで上映していたのは『陸軍中野学校』だった。なんだか固そうなタイトルだ。できれば時代劇の方がよかったな。でも、見てみよう。昭和13年といえば、中国や欧米との関係が怪しくなりだした頃。雷蔵演じる陸軍将校は、とある指令を受け、他の将校たちとスパイ養成機関に入る。これが施設の地名から『中野学校』とよばれることになる。

 一年間でありとあらゆるテクニックを学び、スパイに仕立てあげられるのだが、家族にも会えず話せず、偽名を用い、生きながらの死人のような毎日に自ら命を絶ってしまう者、女に溺れ憲兵に逮捕され、秘密保持のために、やはり自害するものと、かなりキビシイ。しかしそれでもまだ私塾のような、実績がないため陸軍参謀本部から疎んじられるこの学校に情熱を注ぐ所長のためにガンバロウじゃないか、と本当に学園ドラマのように奮起するスパイの卵たち。

 卒業試験は命がけの暗号コード強奪作戦。スパイといっても007のように派手で華麗なものではない、泥臭い作戦を遂行するのだ。大映らしいウェットなトーンで非情なスパイの世界を描く。自分のために敵スパイになってしまった婚約者に下す悲しい決断。まさに『今日は敵と味方の二人』、非情のライセンスなのだ。



はじめて見る現代劇の雷蔵。七三分けのルックスが実に地味。だからこそ暗いスパイの世界にベストマッチ。低く重い口調のモノローグも実にはまっている。ちょっと続きが気になります。

 商店街だけでなく、出町座の中にもブックコーナーがあり、開演まで飽きさせない。

 そこで買ったあれこれ。ウルトラ関連多し。

 暗く非情なスパイの次は、最新のヒット映画。自主製作映画が口コミで評判が広まり、ついにはシネコン上映という異例の大ヒット、という噂の『カメラを止めるな!』。

 見た人が口を揃えて大絶賛。すごいけど話すとネタバレになるから、誰もなにも言わない。何がすごいか分からないけど、みんなが凄いと言ってる。でも、誰も言えない。まるで小松左京の『牛の首』みたいだ。では実際に見てやろう。

 ……凄かった、おもろい!
終わり

 いや、一応内容に触れたいけどネタバレになるので、行間をうんと空けます。







(この先、内容に触れるのでご容赦を)


 原作がどうこう、ということでワイドショーネタにもなったものの、その都度内容に触れるのでネタバレ喰らいそうになる寸前に鑑賞。これは構成の勝利である。ゾンビものと見せかけて、後半でその裏側を描く。ホラーではなくコメディであり、くせ者揃いのスタッフ、キャスト、生放送でワンカット撮影のゾンビドラマという無茶ぶり、下請け監督の我慢の限界が、とあるトラブルをきっかけに大爆発。これは映像業界の片隅にいるものたち、そして家族の敗者復活チャンピオンカーニバルでもある。

 監督はホラーよりもそれを出汁にしてドタバタコメディをやりたかったはずだ! 次回はこの手が使えなくなるけど、コメディ演出はかなりいけると思う。とにかく意表を突くものを見せられた。これはたくさんの人に見てもらい、笑ってもらえれば、と思う。

 ゾンビよりこわいのは今回の企画の立案者、関西弁でまくし立てる、いかにも大阪のどこかにいそうな、ザラブ星人みたいな顔したプロデューサーのオバチャンだった。








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あれは、自分一人で楽しむのはもったいない。 ということで、先日は子供らと特撮のDNA展2回目へ。


 今回は湾岸線を使って海沿いをすいすい。

中島PAで広大な海が見えるトイレで用を足す。

 途中、長い渋滞につかまるが、どうも明石海峡大橋に向かう列とかち合ってしまったらしい。そこを抜けると目的地はすぐそこ。ブックオフに立ち寄り、予定から大幅に遅れて明石市立文化博物館へ。 

 まずは昼食、と魚の棚商店街で明石焼き。

商店街にいた、謎の生物。やはりタコなのだろうか。

 駅前をぶらついてやっと会場へ。本物がいる展示はなはり何度見てもいい。たぶんおそらく、同じようなものを前回も撮影したに違いない。でも、撮る。子供らも満足したようだが、一番満たされたのは父だと思う。




 せっかく明石まで足を伸ばしたのだから、と次は須磨水族園へ。今度は生きて動く連中を見に行く。

 ここにも怪獣チックな魚がうようよ。ラッコやペンギンといったかわいい動物も、もちろんいた。カピバラはネズミというには大きくて、イノシシというには小さい。が、ネズミの仲間らしい。

 帰りに再びブックオフ。怪獣と動物とブックオフの好きな親子の1日はこれにて終了。

 タコラのビジュアルブックとソフビ怪獣に絡ませられるサイズのタコフィギュア購入。明石だけにタコ尽くしでありました。

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殺人的猛暑から一転、台風の影響か涼しくなってきたそんな日。介護関連の研修を終え、バイクでとろとろ北上。時間がある、ありすぎる。研修は昼に終わって、次の用事は夜から。一旦帰宅して出直すのもあれなので、寄り道しつつ、のんびり。

 その日の用事は


蔦屋書店梅田店で行われる『映画を語ろう』イベント。関西のミニシアター代表が集まってのトークイベント。これに京都みなみ会館吉田館長も登壇するというから、いかねばならない。しかし、時間が余る。

 マクドで原稿書いたりして、梅田へ。暑かったら銭湯でもいこうかと思ったけど、汗をかく暑さでもない。それに



魔窟ディスクユニオンで『恐怖奇形人間』『フランケンシュタインの花嫁』を見つけてしまう。スルーしてもいい、我慢できる。でも、我慢できないぐらいに安かったら? 買うさ、もちろん。一時はプレ値がついてた奇形人間も、国内盤が出たり海外盤ブルーレイディスク発売決定したからか、ぐっとお安くなってた。思えば、この映画を最初に見たのも、最後に見たのもみなみ会館というのも何かの縁だ。 



 こんなことでもない限り立ち寄らない大阪駅周辺。すっかりオシャレタウンに。

 ルクア大阪の長い長いエレベーターに、ジャッキーチェンなら迷わず転げ落ちそうな大阪駅の大屋根。エレベーターでいちゃつくカップルを横目に、ちょっと迷いつつ会場へ。

 これまたオシャレな蔦屋書店。本を探してたらコンシェルジュが親切に教えてくれるし、在庫も豊富。円形の店内の一角(円形に角、というのも妙な話)に作られた会場でイベント開始。5~60人が入る会場は八割がたの入り。

 イベント内容は、ミニシアター代表たちによるこれまでとこれから。当たり前だけどみんな映画に詳しい! ほとんど名前知らない作品ばかりだった。自分は今まで何を見てきたのだろう、怪獣と爆発と誰かが死ぬ映画しか見てないからさ。

 みなみ会館も休館中だけど、現役バリバリの映画館として登場。スクリーンに写し出されるみなみ会館の姿にうるっとしてしまう。吉田館長もお元気そうでなによりでした。

 シネヌーヴォーさんの『デジタル化が進む中、フィルムが古くなると廃棄されていくこと。今見ている映画が次見れるかは分からなくなってる』という言葉が印象的でした。ATG 特集、行きたいです。元町の『ドラゴンへの道』も。やっぱりそっち方面が気になる。あれも映画、これも映画。

 気になるといえば、会場になったヴィンテージ本コーナーの棚の上に置かれた


ライオン丸絵本! オシャレ書店に似つかわしくないかも、でもそれがいい! 風よ光よ。買えばよかった。

 イベントは無事終了、みなみ会館の1日でも早い再開を願いつつ、大阪の街を後にしました。バイク駐車場が無料でした、ありがとう!

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 介護とモノカキの二刀流で、最近はモノカキ業がおろそかになりがちなので、投稿サイト『カクヨム』にこれまで没になった小説を載せたりしております。よかったら読んでください。という宣伝。


 そして一方の介護の仕事柄、平日に休みになることが多く、その日も職場で、明日は何しようかと思案していた。こんな暑い日は泳ぎに行くか、映画で見るに限る。しかし自分には『子供縛り』というルールがあって、子供が見たいといってる映画を一人で見ないことにしている。子供と時間を合わせて見に行くことを前提にしているのですが、結構一人で行ったりして、一人でルールを破っております。恐竜映画は先日行ったし、スターウォーズの新作は子供と行く約束をしてるので後回しにしよう。となると、見たい映画がない。ないこともないけど、近所で見たいのがない。困ったな……と思ったらMOVIX堺で『ストリートオブファイヤー』上映とあり、一瞬『え?』となった。

 あの、80年代の映画を今上映してるのか? どうやらデジタルリマスター版の期間限定上映らしい。大阪では堺と梅田のみ。大学時代、これと『ブレードランナー』にハマる連中がかなりいたことを思い出す。『ブレードランナー』はまあ、なんとなくわかる。でも『ストリートオブファイヤー』は? あのノリと勢いがよかったのだろうか? そのことを確認しに、学生時代以来久々に『ストリート……』を見に行くことにした。 
 時代は定かではないが、50~60年代っぽいけど、多分80年代、とあるアメリカの街。人気ロック歌手が無法集団にさらわれ、それを流れ者とその仲間たちが助け出す……ざっくりと書けばそんなお話。要はロック映画を依頼されたウォルター・ヒル監督が『それでも俺は西部劇が撮りたいんじゃー!』といったかどうか、ウェスタンテイストな音楽映画になっている。冒頭の短いカッティングとモンタージュで、有無を言わさず状況を説明する見事な演出。ここで見る者の心をぐっとつかんでくる。歌姫ダイアン・レインがひとしきり歌うのを待ってライブ会場に現れる無法者ボンバーズのリーダー、ウィリアム・デフォー。一言『GO!』と叫ぶところから物語はさらに加速する。細かいことは後でもいい、とにかく、人気者がいて、悪党がいて、事件が起きる。これを映像だけで説明してくれる。80年代後半、短いカッティングと音楽で見せるMTVノリの映画が作られるけど、これはその先駆的作品、というか、ミュージカルの手法を今風に応用しているんですな。



 ヒロインのピンチに駆けつける、というか、電報で呼び出されて電車でやってくる、ダイアンレインの元カレのマイケル・パレ。無精ひげにロングコートは現代ウェスタンのスタイル。でも袖なしシャツとか裸サスペンダーはどうかと思う。一方、ウィリアムデフォーの魚屋スタイルもいただけないが、インパクトは十分ある。


 ヒロイン救出からの『ウォリアーズ』な脱出劇、そしてヒロインとの関係が再燃してしまうけど、最終決戦の後、俺に女はいらないぜと去っていく主人公パレ。でもやることやっちゃってるからなあ。クールでかっこよく見えるけど、女がらみのことになると中学生みたいにくよくよするパレ。そう思うと無精ひげも、中学生がイキがって、ちょぼちょぼひげを伸ばしているようにも見える。



 とりあえず、勢いと音楽で走り切る映画、デフォーがなぜヒロインを誘拐したのか? 細かいことは説明されていない。でも、それでいい。ワルモンはワルモンらしく、エエモンはエエモンらしく、がこの映画のルールなのだ。細かい説明とか心情なんか、必要最低限でいい。バイクで押し寄せるボンバーズは西部劇のインディアンか強盗団、主人公を助ける街の住人達、やっぱり西部劇、都会のウェスタンである。


 たぶん当時はこの中盤やや中だるみするけど、それでも走り続ける疾走感がよかったんだろうなあ。公開時の1984年といえば、ひたすらゴジラの新作を待っていた年齢だったなあ。もはや80年代映画がクラッシックになる時代かあ、とかそんなことを思いつつ、冷房の効いた映画館から灼熱の外界へ出るのでした。アスファルトはじりじりと熱せられ、こっちの方がストリートオブファイヤーでしたよ。

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百聞は一見に如かず、あるいはザ・ブルーハーツじゃないけど、『写真には映らない、美しさがあるから』ということで、先日宣伝イベントにさんかさせていただいた『特撮のDNA』展へ、明石まで行って来ました。

 途中、高速道路でナビにだまされた、というか肝心な所で道を教えてもらえなかったので、とんでもない遠回りをしたけど、愚痴になるからいわない。




 高速降りて、すぐに博物館に到着。冷房の効いた館内、入り口のメカゴジラでさっそく心を掴まれてしまう。 


 ほどよい広さの会場に『特撮のDNA』たちがぎっしり。

 一階は主にヒーロー、メカの展示。二階ではゴジラ、モスラ、怪獣たちがお出迎え。全然飽きない、見応え十分な展示物。



 物販も充実していて、キャスト社からは、タコの街、明石らしいクレクレタコラが。  

 駅の商店街には怪獣映画風の幟が。タコの街、明石は今夏怪獣の街に。楽しかったから、もう一回行ってみたい

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プロフィール
HN:
馬場卓也
性別:
非公開
職業:
作家
趣味:
怪獣
自己紹介:
作家。一応作家。
CS放送のシナリオ公募で佳作入選。
『SHUFFLE! アンソロジーノベル』
でデビュー。
『School days 君といる、空』で長編デビュー。(ともにJIVE )

『真田十勇姫!』(ソフトバンクGA文庫)
シリーズほか、チョコチョコと。
ラノベ、ゲームシナリオ等々、何でもやりますのでお仕事お願いします。
 怪獣とかチャンバラが好きやねんけど、女の子率高いなあ。


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