忍者ブログ
 作家馬場卓也のおもちゃと怪獣と仕事の三つ巴生活!  男もつらいし、女もつらい。男と女はなおつらい! てな訳でよろしく
[23] [24] [25] [26] [27] [28] [29] [30] [31] [32] [33]
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

『Mr.BOO! インベーダー作戦』に『感じるテレビ』という、食事シーンなら視聴者の前に本物の食事が出るとか、ボクシング中継を見てたら一緒に視聴者も殴られるとか、そんなネタがあった。これって今でいうところのVRとか4DXのようなもので、マイケル・ホイは先見の明に優れた映画人だった……というのはまあ偶然というか、こじつけのようなもので、その『感じるテレビ』ならぬ『感じる映画』こと4DXを体験してきた、というお話。

 ネットでも評判だったけど、ネット配信という事でなかなか見れなかった『仮面ライダーアマゾンズ』がレンタルされているのを知り、一気に借りて見た。原点回帰を謳ったものの、回帰しすぎて怪奇になってしまったゆえに今も人気の高い仮面ライダーアマゾン。それをさらに怪奇性とぐちゃぐちゃな人間関係を絡めたのがリブート作であるアマゾンズ。確かに怪人が人間を食らったり、アマゾンが敵を容赦なくぶち殺すとうとうグロいシーンが多いものの、武器にほとんど頼らない肉弾戦がメインで、ワイヤーを駆使したアクションがやたらとかっこよかったのであっという間に2シーズン26話を見終えてしまった。アマゾンが肉を欲するようにその勢いで、絶賛公開中の劇場版『仮面ライダーアマゾンズ・最後ノ審判』を見てみようかと思ったものの、上映館数は少ない上に時間がなかなか合わない。見れるとすれば4DXだけという事になってしまった。果たしてこの未知の上映システムはホンマにおもろいんやろか? と恐る恐る劇場へ。



 まず、岩に荒波が打ち付けられる東映マークが出ると、水しぶきがこちらにもぶしゃーっとかかる。最初は何が起こったのかよくわからなかった。そうか、これが感じる映画4DXか! そして本編ではアクションシーンや銃撃戦になるとシートがガタガタ揺れ、怪人が血しぶきを上げると水しぶきがぶしゃー、怪しげなシーンではスモークがもくもく、ライダーが変身すると場内がビカビカと明滅する。階段を転げる場面では、マッサージチェアのように背中にゴリゴリと振動が走って、一緒に転げ落ちてるような感覚になる。想像以上に面白いぞ、これ、それにちゃんとストーリーにも集中できる!

 お話はテレビシリーズの2年後で、よくある蛇足的にも感じられる後日談的な内容だったけど、ちゃんとアマゾンらしく残酷な物語が展開される。今まで食われる側だった人間がアマゾンを養殖し、食糧難を解決するという、藤子不二雄の『ミノタウロスの皿』みたいな展開。養殖アマゾンといっても人間の、少年少女の姿をしているわけだから、その絵面はえげつないものがある。ならもっとグロく見せてもよかったのでは? というのは欲張りすぎか。アマゾンを守るもの、狩るものそれぞれの思惑が衝突し……というテレビシリーズから延々行われてきた戦いにもピリオドが打たれたのだ。しかし、テレビの頃から思っていたのですが、怪人を相手にする特殊部隊の装備がどうにも貧弱に見えてしまうのが残念。自動小銃レベルではかなわない相手なんだから、もうちょっとなんとかならんかったかな。

 光って揺れて、水を浴びる、初めての4DXは大満足。なんでもない静かなシーンでもシートがゆっくりと動いていたのが一番怖かった。上映後の、夏のライダー&戦隊映画の特報でもちゃんとシートが揺れておりました。

 ライダーというか、けだものとけだものの争いを見て満足したのですが、今度はウェス・アンダーソン監督『犬ヶ島』へ。ケダモノから今度は犬である。


 近未来の日本を舞台に、隔絶された島に収容された犬たちと少年の冒険を描く人形アニメーション。最近日本リスペクトな作品が多いのは偶然なんだろうか。そういえば去年の『KUBO』も、日本愛溢れる人形アニメだった。相撲、歌舞伎、太鼓とに黒澤映画等々、外国人が思い描く、ちょっとずれた感覚、というかカリカチュアされたような日本の描写が逆に楽しい。いつまでたっても日本はこんなイメージなのかな。少年と出会い、絶望の中にあった犬たちも立ち上がり、そして人間たちへ反旗を翻す。



 最初は癖が強いキャラに見える犬たちも次第に愛嬌があるように見える。島から少年と犬が逆襲に来るというのは『桃太郎』の逆説的な解釈なのだろうか。様々な日本のリスペクトが見える中、昔の漫画にあるような土煙の中で手足が飛び出しポカポカするというアクションシーンもまた日本のコミックのオマージュなのか、それとも海外の方が早かったのか。犬嫌いのメガ埼市長小林は田崎潤にも見えたがたぶん三船敏郎だろうか。劇中で『七人の侍』のが曲は流れるし、レディプレイヤー1に続いて三船敏郎が新作洋画に出たことになる。


 メカゴジラは出ないけど、犬たちを追い詰めるメカドックが登場。アイボっぽいスタイルから獰猛な戦闘モードにチェンジ、メカドッグを操るのは寿司屋スタイルのチームで、危険動物の逆襲と、それを追い詰める特殊部隊という点ではアマゾンズと共通している。


 レトロフューチャーな街並みと、荒廃した犬の世界の対比、日本語と英語が飛び交う世界の個性豊かな犬たちに憎めない悪役。ドンドコドコと太鼓の音も勇ましく、ちょっとズレた日本への愛、いやそれ以上に犬への愛に溢れた作品だった。




拍手[0回]

PR
先日岸和田でアベンジャーズを見た時、ついでだからユナイテッドシネマの会員になったら、割引券をいただいた。近所のTOHOシネマズを利用することが多いのだが、割引サービスもあるし、それほど遠い場所でもない。たまにここでしかやってない映画もあるだろうし、IMAXもある。先日、さっそく割引券を使ってみようと岸和田へ。だんじり等で気性の荒いイメージの街で見るのは『孤狼の血』。狙ったわけではないが、気になる映画だったもので。

 
 あの『仁義なき戦い』の東映が放つ! という宣伝文句のアウトロー映画なのだが、まるで別物と見た方がいい。あの当時のざらざらした猥雑とした雰囲気はあの当時だから出せるもので、現代には現代のやり方がある、と思う。しかし、舞台は広島の呉でヤクザ組織の抗争を描くとなるとどうしても『仁義なき戦い』を想起してしまう。『仁義なき~』が広島のお話だけど、ほとんど京都でロケしていたのに対し、今回はオール広島ロケ。やくざものというよりも『県警対組織暴力』のようなアウトロー警官もの。ヤクザとズブズブの関係にある破天荒な刑事とエリート刑事のバディものといってもいい。悪徳警官の役所広司が楽しそうに悪いことやってるのが愉快であるが、実は……という裏の面もしっかりと描いている。舞台は昭和63年、つい最近のことかと思ったけど、もう30年前のお話。当時を思わせる美術、セットには相当力が入っており、特に自動販売機の広告や懐かしい飲料水の銘柄が、当時を感じさせる。昭和自販機映画としても楽しい。

 とある金融会社社員の失踪をきっかけに勃発する暴力団抗争を食い止めんと悪知恵の限りを使って奔走する主人公二人。豚小屋での拷問シーンから始まるオープニングで、ツカミはばっちり。悪党がいかに悪党を食らっていくかがテンポよく描かれていく。そう、豚小屋なのである。この映画のキーポイントは豚小屋。大いな物はすべて豚小屋にあるし、中盤でマジメ警官だった松坂桃李がブチ切れて暴力マシーンに覚醒するのも豚小屋である。やくざが、東映アウトロー路線が、と表では謳っているが、本当は豚小屋と自販機の映画なのである。そういやヤクザのチンポに埋め込んだ真珠を役所広司が抜き出すとても痛いシーンが出てくるが、これは『豚に真珠』ということわざを映像で表現したかったのではないか、と思う。というのは考えすぎである。

 警察の敵は本当にやくざなのか、それとも……。しかし、戦争映画や怪獣映画にもいえることだけど、大物を演じる俳優が少なくなってきた。チンピラ役はいい顔した兄ちゃんたちが元気いっぱい暴れてくれているが、親分や組長クラスの俳優がどんどんいなくなっているような気がする。そんな中、ヤクザの親分役石橋蓮司の『びっくりどっきりクリトリ〇ス』という、くだらなすぎるし、ひねりのない台詞はいかがなものか、思いついた人は天才だと思う。



 豚小屋で吼える狼のような警官の次はマジものの動物、というか怪獣映画『ランペイジ・巨獣大乱闘』である。宇宙から落ちてきた特殊な薬品の影響で動物たちが巨大・凶暴化、街を荒らし、人を食らって大都会に進撃! 迎え撃つはどう見ても動物学者に見えないザ・ロックことドウェイン・ジョンソン! ものすごい確率で人工衛星の破片が動物保護区に落下してくる冒頭から、ご都合主義という言葉が霞むほどのわかりやすい展開。だって見せたいのは怪獣の暴れっぷりだから余計な理屈は付けない方が無難なのだ。ドウェインさんも腹部に銃弾を食らっても『急所を外れてた』の一言で片づけるし。オオカミ怪獣、ワニ怪獣に巨大ゴリラがそろって街を破壊しまくるシーンは昔の怪獣図鑑の口絵のようでもあります。途中で、ゴリラがドウェインさんの味方になるので、ゴリラ軍対怪獣軍のタッグマッチに。ドウェインさんはよくヘリに乗りたがる。

 巨大生物とはいえ、海外の映画でよくありがちな『そのまんま』ではなく、トゲトゲが生えてたり、皮膜を広げて滑空したりと怪獣っぽいアレンジがされているのが怪獣好きにはたまらない。ゲームが原作とはいえ、パシフィックリムともレジェンダリーゴジラともまた違うハリウッド怪獣映画の可能性を見たような気がする。しゅわで話す巨大ゴリラジョージとドウェインさんは、コンビでこれからも悪い怪獣をやっつけに行けばいい。アニメ版ゴジラが怪獣映画の当たらな道を示したのなら、こっちはド直球な、昔ながらの怪獣映画のテイスト。しかも対決ものというおまけつきである。どちらもあってもいい、怪獣映画のバリエーションがこんな短期間でいろいろと見られるなんて、今年はどうかしてる、と思いたい。


拍手[1回]

好きなんだけどー♪という歌が昔あった。好きさ好きよ、好きなんだよ、好きなんだけど、なぜか心の中は凪いだ海のようだ。なぜなんだ? あれがアニメというだけでテンションがダダ下がっているのか? そんなことはない『ザ・ウルトラマン』も『ウルトラマンUSA』も楽しんだじゃないか。じゃあなぜだ? それはたぶん、アニメのウルトラマンが『アニメという実写とはまた違った表現手法を用いてもその根っこにあるのはみんなの知ってるウルトラマン』だったからではないのか? アニメで、みんなの知らないものを見せるというのは大変な冒険だと思う。作り手側のその心意気にこちらが戸惑っており、好きか嫌いか、あるいはそのどちらもないか、判断に困っているのか? 一本の映画を見るのに、そんなことまで考えないといけないのか、理由をつけて自分を正当化させいたのか? あれはちょっとした踏み絵のようなものなのか? そんなことを考えつつも結局クリアファイル付き前売りを買い、初日に見にいってしまうアニメ版ゴジラ。斬新な切り口で賛否両論を巻き起こした前作から約半年、その第二弾がやってきた。

 正直前作はあまり載れなかった。ブルーレイを買うほど気持ちが乗ってこない。それは上記の理由だからだろうか? いや、単純にゴジラが暴れ足りなかったり、登場人物に感情移入できなかったからかもしれない。でもまだ3部作の一本目、序章的なものだろうと思い、納得した。そして今回の第二弾『GODZILLA 決戦起動増殖都市』のメインビジュアルには『どれが頭なの?』と思わせてくれる、メカゴジラが大きく載っており、いやでも期待値は上がる、はず。でも期待値が上がらない、でも初日に行く、ゴジラだから、ゴジラ映画の新作だからという怪獣好きの悲しき性。

以下、内容に触れてます。



 前作の、やっとゴジラを倒したと思ったら、そいつはただの小物で、小山のような本物の? のゴジラ・アースが登場、熱線ですべてを焼き払うという絶望的なラストからの続き。あれから一体どうなるのか? 主人公ハルオをはじめとする移民団は再び地球をゴジラの手から奪い返すことができるのか、そんなに無理しなくても月に移住した方がいいんじゃないのか? そして今回、なんとか一命をとりとめたハルオは何者かによって介抱される。巨大な卵を崇拝する種族フツアの少女だ。地球の人類はまだ滅んでなかった? なんとか母船と連絡を撮り、帰還できるようになったものの、かつて対G兵器に用いられたナノメタル、そしてそれを用いたメカゴジラが健在だと知るや『今度は勝てる!』と再びゴジラ掃討作戦へ。かつての怪獣戦争で起動せずに破壊されたメカゴジラは果たして今回……? 

 『オシシ仮面』だった。『ドラえもん』に登場する人気漫画『ライオン仮面』がピンチにあうとやってくる助っ人であるが、彼も捕らえられ、次回彼のイトコのオカメ仮面がやってくるという、ピンチの無限ループのような作品である。それを思い出した。絶望的なラストで終わった前作の続きも、絶望的に終わった。主人公の絶叫で幕を閉じるが、叫びたいのは見ている側も一緒だった。かもしれない。 

 メカゴジラは地下に潜伏し、ナノメタルをため込んで、超近代的な都市を構築していた。これを応用すればゴジラが300メートルあろうが勝てる、名付けてメカゴジラタウンである。小さかろうが多き過労が弱点は一緒だ、という理屈は分かる。ゴジラをメカゴジラタウンにおびき寄せて、そこで一気に攻撃を仕掛ける。弱点は分かっているので余計な攻撃はしなくてもいい。そうだ、その鳥だ。でもそれって前作をスケールアップしただけにはならないか? そしてそこに至るドラマが長かった。主人公とヒロイン、フツア、その他のキャラとの絡み。いやそれは大事だ。でもこっちは夜勤明けで、気を許すと睡魔が襲ってくるのだ。作戦は分かった、早くゴジラを出してくれ! そしてメカゴジラは……? 出てるじゃん、街になって。いや、そうじゃなくて、ポスタービジュアルに出てくるメカゴジラがゴジラと戦うんでしょ。山間の研究施設、人も取り込み増殖する金属という設定に漫画版『ゲッターロボ號』が頭をよぎる。ゲッターいやメカゴジラに取り込まれた主人公たちが、ゴジラを飲み込むほどに巨大化する……すごそうだ。いやもしくはゴジラ誘導用のロボットバルチャー三体が合体しメカキングギドラになってもいい。ゴジラの背面にに杭を打つ作戦は前にも見たから、それぐらいのひねりは欲しい。ギリギリまでそう思っていた。でもそうはならなかった。メカゴジラは登場せず、あと一歩のところでハルオはヒロインを助けるために、ナノメタルの増殖を食い止める。その背後で、さんざん攻撃を受けまくったゴジラがブチ切れていた。

 こちらの想像以上、いや想像の斜め上を行く展開だった。散々存在を匂わせたフツアの守護神はどう考えてもモスラなんだが、それすらも出ない。しかし、タイトルは『決戦起動増殖都市』なのだ。間違ったことはやってない。こっちが勝手に『モスラとメカゴジラが出るかも』と思っていたのだ。いや、宣伝側も『ゴジラ対メカゴジラ』と謳っているところもあったし、今年はレディプレイヤー1に続いてメカゴジラの登場する映画がもう一本! と浮かれている人たちになんて説明すればいいんだ。メカゴジラは頭部以外でない、でも売店に行けば登場しないメカゴジラのグッズも売っていた、出ないのに。アニメ版メカゴジラは『いるけどいない』幻の怪獣になってしまった。UMAか。でもその代わりに街になった。あまりうれしくないけど、その存在はアピールしていた。でもメカゴジラが動くシーンなんてない。出てないから。

 とんち名人の吉四六さんの昔話にこんなのがあった。籠にキジを乗せ『カラス売ります』と書いたのぼりを持った吉四六さんが街を歩くと、それを見ていたとある町民が『あいつバカだな、キジなのにカラスと書いてる、こりゃ得したぜ』とカラスを買おうとする。すると吉四六さんは『まいどー』と、籠の底に入れていたカラスを町民に渡す。激怒した町民に吉四六さんは『だってカラス売りますって書いてるじゃないですか』と答えると、町民はぐうの音も出なかった。

 今回の映画を見終わり、そんな昔話をも思いだした。確かに『決戦起動増殖都市』は登場した。でもメカゴジラは出なかった。ポスターのどこにもメカゴジラが出ますとは書いてないからだ。あの防衛都市をメカゴジラと認識しないといけないのだ。そう思えば、確かにゴジラ対メカゴジラでもあった。でも、でもあのポスターのメカゴジラが見たかったというのが正直な気持ちである。

 作り手はゴジラという材料を使い、思い切り従来のゴジラからかけ離れた作品作りに真面目に取り組んでいると思う。真面目なのだ、弱点を設定してるなら、余計なことをせず今回も同じことをやればいい。確かに、そうだ。でも……。真面目であるがゆえに、面白い試みがたくさんある。初見ではつまずいたかもしれないけど、二度三度と見ていくうちに、その面白さがじわじわ来るのではないか、と思う。でも……。たぶん次回登場するキングギドラもひょっとしたら観念的なものになるかもしれない。そうなので、良くも悪くも寸止め感が強いシリーズなのだ。意外性に驚き、複雑な感情になりつつもこういうものなのだ、と腹をくくって次を待ちたいと思う。でも……。このはじけなさっぷりは次回にも反映されるのかな。

拍手[2回]

たまには映画の話以外のことでも。ついに昨日、スマホを購入してしまいました。前回も書きましたが、携帯のカメラの調子が悪いわ、バネが飛び出すわ、カメラ用に使ってた通信不可の携帯もロックがかかって使えなくなった。遂に詰んでしまった。いや、まだ方法はあるかもしれない、小型カメラを買うべきか、同形の携帯をオクで落とすか……。悩みに悩んだ末、携帯ショップに行ってみることにした。まず、事情を説明し……そしてついに『スマホにしたいんですが』と言ってしまった。

 今まで散々どのメーカーも同じ形で無個性だとか、タッチパネルが使いにくそうとか、みんないじってて気持ち悪いよ、とか言ってたくせに! しかしだ、今や高齢者だってすいすい使いこなしてる時代だ。今学校で教えてる子たちなんか、生まれた初めて持った携帯電話がスマホだったりするかもしれない。それに、カメラにこだわるなら、どんなスマホだって今以上の機能が付いてるだろう。とか何とか、色々考えた末に、ついにスマホ購入に踏み切った。

 とにかくスマートフォンならなんだっていい、こだわりがない。こっちは電話使えてカメラがあって、ちょっとネット見れれば十分なのだ。動画やゲームなんか必要ない。

 そしてお店の人のお勧めでDoCoMo MO-01Jに決めた。monoと呼ばれるこの機種、黒くてまっ四角なボディが『2001年宇宙の旅』のモノリスを思わせる。これに触れた瞬間、俺もあの猿のように進化するのか、あの猿たちが道具を使う事を覚えたように、俺もこの新たなツールを持つことで一歩前進するのか、いつかスターチャイルドになってしまうのか。

 しかし、購入するにあたって頭金が必要となった。しまった、持ち合わせがない。そりゃ向こうも商売だ、ただでホイホイ渡すわけにはいかない。でも携帯やスマホってタダでホイホイ渡してるようなイメージもあるにはあった。
 うーんとこちらが悩んでいると、お店の人からポイントを使って、さらに指定のサイトに加入してくれれば諸費用ゼロでいいですよ、という嬉しい提案が。『もう、持って帰ってください!』と言ってたから、よほど困ってるように見えたのか、あるいはこの面倒くさそうな男に早く帰ってほしかったのか。

 とにかくスマホを購入した。すごい、わざわざネットにつながなくてもある程度のものはアプリで見れる! なんだこれは! 悪魔の発明だ! もうわざわざ画像をPCに落とし込まなくてもリアルタイムで画像をSNSに送ることができる! いいのか、こんなに便利で! これは依存性が高そうだ、ヤバい! なるほど、こんなものがあったら、そりゃみんな電車の中でいじってしまうわな。現代人の気持ちが少しわかったような気がして、そして現代人に少し近付いた気がした。でもやってることはTwitterを覗くか、カメラで遊ぶだけ。

 こんな画像が


 スマホの中でこんな感じにもなるんだから、恐ろしい。
 
そのうち、このブログもスマホでできるんじゃないか、と思うとぞっとする。スマホばかりに頼ってはいけない。そう思いながら、今はスマホで音楽聞きながらこれ書いてる。まさに使い方によっては神にも悪魔にもなれる、恐ろしいマシンである。







拍手[2回]

携帯のカメラ機能がイカれたので、古い携帯をカメラ専用として持ち歩いていたけど、先日ロックがかかってしまい、解除不能に。いよいよ年貢の納め時か、そろそろスマホに変えてみようかな、あるいは安いカメラでも買ってみるかな、と思う今日この頃。

 昨日は朝から雨が降って、バイクで外出するのが困難な状態。しかし、学校の講義があるし、いつものように車で出るのもありかもしれない。でも、なんとなく、気まぐれでたまには電車に乗ってみようと思った。大阪市内で車を停めるのと、電車の往復料金がそれほど変わらないからだ。ガイドの仕事以外で電車に乗るのは去年の夏、娘とプールに行って以来かもしれない。時間さえ合えば、電車の移動も快適この上ない。でも家から駅まで遠いから、いつも決まって一本乗り過ごしてしまう。久々に電車に乗ってみると、目的地に着くにはどのルートを選べばいいのか? を調べたりするのがちょっとした楽しみになってくる。スマホ持ってたら、パパッとそういう検索できるんだろうな。

 学校の最寄り駅は南森町なので、そこから歩く。これがまた遠い。聞けば、JRの桜の宮からでも行けるそうだが、そこからでも遠いらしい。都会にあるのに、微妙に辺鄙なところに立ってるものだ。

 学校へは始業10分前に到着。キャラクター設計という事で、普通のカメとガメラを引き合いに説明したのだが、今の学生さんにはガメラが通じにくかった。もっとわかりやすい例えにすればよかった。何とかグダグダといつものように講義を終え、あとは帰宅するのみ。しかし、このまままっすぐ帰るのもなんだかもったいない気もする。では寄り道をしよう、と新世界へ。学校帰りに新世界とは学生時代に戻った気分である。ここでも最寄り駅はどこなのかを調べるのが楽しい。

 雨の新世界は、観光客相手に平成生まれの昭和感を無理やり醸し出し、『大阪っぽさを演じている』街になってる。いつから串カツが大阪名物になった? いたるところに串カツ屋だらけで他の飲食店がほとんどないというのも困りもの、共倒れになたらどうするんだろうか。でも、そんな場所は大通りだけで、路地に回ると、猥雑でいかがわしい、昔から変わらない新世界がある
。学生時代にお世話になった日劇会館は3館中2館はポルノとゲイ映画専門になったけど、残る一館では今でも東映作品を上映中。

 通りから少し外れたところに今回の目的地、新世界国際劇場がある。洋画3本立て1000円の良心価格。地下はポルノ映画館。


 素敵な絵看板に、独特のコピーが冴えるポスターたち。今回は『ダークタワー』『悪女』『ジャスティスリーグ』の、今年見逃した話題作2本に、ご存知ヒーロー映画の手堅い組み合わせ。

 場内は芝居小屋のように平坦で、二階席も設置。みなみ会館とはまた違う昭和の映画館という雰囲気。でも数年前からデジタル化を始めたらしいので、まだまだやる気は十分。行き場なくしたおじさんたちと、どう見ても男な女性たちがうろつく空間。自分も行き場なくしたオッサンの一人だ。ロビーでタバコが吸える映画館というのも、最近ではまずない。

『ダークタワー』はスティーブン・キングの大河小説の映像化。世界を司る塔の崩壊を防ぐために立ち上がる少年と拳銃使いの物語。異世界冒険ものであり、キング小説によくみられる黒いジュブナイルといったテイスト。すっかり出来上がったキング世界の物語なので、それについていかないといけない。『なぜ、どうして?』と疑問を抱く前に目の前の出来事を受けとめる。西部劇だと思ってみたら、肩透かしを食らう。とはいえ、ガンスリンガーと呼ばれる拳銃使いを演じるイドリス・エルバのガンさばきは見事。高速リロード、アクロバティックな射撃等々、もっと見たいという欲求に駆られる。ただ見終わった後、場内でオッサンが『つまらんなー』とぼやいてた。

『悪女』は韓国映画。犯罪組織の殺人マシンだった女が警察に捕まって、秘密組織の殺人職業訓練校でさらに殺人マシンとして仕立て上げられる。シングルマザーの彼女は、普段は舞台女優として暮らしながら、突発的にやってくる殺人指令をこなさいといけない。『女囚さそり』『ニキータ』『キル・ビル』のエッセンスを混ぜ合わせたような作品。エッセンスというか、日本のヤクザが日本刀差してバイクに乗ったり、突然指令を受けて便所の窓から狙撃したりと、そのまんまなシーンもあったりする。

 主人公の過去と現在をクロスオーバーさせ、意外なクライマックスにもっていく展開。韓流ドラマみたいに途中ちょっとメロドラマっぽくなるけど。女殺し屋もの、というジャンルはすでにあるけど、この映画がすごいのは一人称視点からかぐるぐる動くカメラワーク。一体どうやって撮った蒲田クわからない。俳優と一緒にカメラマンが動き回ってるとしか思えない。冒頭の主人公がヤクザの組を壊滅させるシーンから、バイクチェイス、クライマックスのバス内での激闘まで、一体何がどうなってるのかわからない。自分もまた画面の中にいるようなちょっとしたVR体験を味わえる。しかし、韓国のバイオレンス描写はどれも痛々しい。ナイフでグサッとやるのでなく、ちょっとずつサクサクっと切り裂いていくし、手加減なくぶん殴り、叩き潰す。劇中で何度も出てくるナイフもバカでかい刺身包丁みたいで、痛そうである。それとでかいハンマーと手斧も必需品。銃器がメインのアクションとは違い、こちらは刃物や鈍器といった近接武器がメイン。

 鑑賞中、二階席で聞きたくもないオッサンの喘ぎ声が聞こえてきた。多分オカマのお姉さんといちゃついていたと思われる。

 銃とナイフの大アクション2本も見て、もう満足、帰ろうかと思ったけど、外ではまだ雨が降っている。それに嫌いではない、むしろ好きな映画なので『ジャスティス・リーグ』も。劇場では3度目。でも先日家で見たところだけどなあ。アベンジャーズが大所帯のショッピングモールならば、こちらは名店ぞろいの商店街といった感じ。急ごしらえの寄せ集めのチームだけど、世界のために何とかしないといけない。『マン・オブ・スティール』から始まってぎくしゃくしてるけど、なんとかマーベルのように走り切りたいDC映画の、これもまたぎくしゃくしてるけど一つの到達点。ギクシャクしてるけど、ワンダーウーマン姐さんと、もっさりしたバットマンが見れるからいいや。敵が四角いボックスを欲しがったり、雑魚がぞろぞろ出てきて戦ったり、とアベンジャーズと被っちゃう部分は仕方ない。いや、これが変わっていたら、もう少しなんとかなったのかも。何でロシアの小さな町で戦うのか? あの家族の描写は必要だったのか? とか、ダニーエルフマンはせっかくなんだからもっとわかりやすく派手に、オリジナルの曲を流せよ、とか色々思うところもある。『マンオブスティール』『バットマンVSスーパーマン』を経て、世界中がスーパーマンの死に悲しんでいるんだけど、あいつそんなに活躍してたか? ゾッド将軍と戦って街をむちゃくちゃにしてるのに、とか思うところはあるけど、それでも嫌いになれない映画。できれば、レックス・ルーサー率いる悪人軍団と戦う続編を見たいところ。無理かなあ。

 久々の3本立て映画を見終わった頃には、雨はやんでいた。素敵な3本、アクション映画といっても様々な見せ方があるものだ、という事を改めて思い知った身としては電車移動の疲れはなく、足取りは逆に軽かった。

 とまあ、別にどうでもいいことをダラダラ書いたら、かなり長くなってしまった。

拍手[1回]



忍者ブログ [PR]
カウンター
プロフィール
HN:
馬場卓也
性別:
非公開
職業:
作家
趣味:
怪獣
自己紹介:
作家。一応作家。
CS放送のシナリオ公募で佳作入選。
『SHUFFLE! アンソロジーノベル』
でデビュー。
『School days 君といる、空』で長編デビュー。(ともにJIVE )

『真田十勇姫!』(ソフトバンクGA文庫)
シリーズほか、チョコチョコと。
ラノベ、ゲームシナリオ等々、何でもやりますのでお仕事お願いします。
 怪獣とかチャンバラが好きやねんけど、女の子率高いなあ。


カレンダー
04 2024/05 06
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31
最新TB
バーコード
ブログ内検索
アクセス解析