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 作家馬場卓也のおもちゃと怪獣と仕事の三つ巴生活!  男もつらいし、女もつらい。男と女はなおつらい! てな訳でよろしく
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◎高速宇宙人・スラン星人。その名の通り、高速移動(仮面ライダー風にいえばクロックアップ)してウルトラマンマックスを翻弄した強敵である。最強・最速を謳ったマックスだったが、序盤からそのスローガンを崩されることになる。本日ひっそりと発売された新製品である。厳密にいえば、以前、雑誌通販のみで販売されたものが7年の時を経てめでたく一般発売になったのだ。『ウルトラマン列伝』さまさまである。
 こんなものを買ったからか、今日は時間との戦いが随所に織り込まれた、とてもとても長い一日だった。

◎あぁ、分かってはいるが、分かってはいたのだが、どうしても初日に見たい、早く見たいという欲求が勝り、『仮面ライダー×スーパー戦隊 スーパーヒーロー大戦』を見に行ってしまった!


 今まで冗談でしか語られなかった『スーパー戦隊と仮面ライダーが競演したら凄いよねえ』を本気でやりやがった、しかも全員集合と来た! 古くは時代劇や仁侠映画で『オールスター映画』を数多く作ってきた東映ならではの力技! 
 なるほど『映画スター』と呼ばれる人たちがほとんどいない今、ライダーや戦隊がその代わりのようなものなのか。しかし、全員集めて収拾つくのか? これまた力技で何とか治めました。
 今回の映画では本当にライダーと戦隊が激突! (ガチでやったら、改造人間の1号~zxと、全身サイボーグのジャッカーが最後に残って凄惨な戦いを繰り広げそう)
その中心は、カメンライドで歴代ライダーに変身できる仮面ライダーディケイドと、ゴーカイチェンジで、歴代戦隊に変身できるゴーカイレッド。この2人がそれぞれ大ショッカー、大ザンギャックを率いて潰しあうのだ。なぜか? それは『ライダーがいると、戦隊が存在しなくなる』『戦隊が存在すると、ライダーがいなくなる』というお互いの言い分が衝突したため。それって水掛け論じゃないか? 話し合えよ、まず! 

 まあ、それは表向きで、本当の理由は他にもあるんですが。 
 しかし、その数が多い。ライダーに戦隊、それに大ショッカー、大ザンギャックの怪人たち。多ければ多いほど、噛ませ犬度が増してくる。現役のフォーゼも、ゴーバスターズも『おいおい、無理に出ることないんじゃないのか?』と心配してしまうほど。ゴーバスターズにいたってはポスターに大きく乗っているにもかかわらず、映画の途中まで出ることを忘れていました。あれも拾いコレも拾い、一本のお話にするのは難産だったと思います。しかし、まるで木に竹を接いでスカイツリーを作ってしまったようなぎこちなさはあります。もうちょっとお話を絞りこめたら、現行ヒーローにも活躍の場があったように思えます。実質劇中最も活躍し、主役クラスが仲違いしている状況なので、実質主役扱いだったのは仲間に裏切られつつも、真相を突き止めるゴーカイブルーと、その手助けに回る仮面ライダーディエンドだったと思います。しかし、ディエンドはやっぱりディエンドでした。

 もう、大集合映画はいいや、と思いました。

◎ そしてそれから次の予定まで余裕があるなと思ったらまるでない! 映画館から最寄り駅までバスに乗り、一旦枚方へ。タクシーに飛び乗ると、そこの運ちゃんがなぜか『俺は信じないけど、最近の異常気象はやはり、神の怒りなんでしょうね……』といきなりスケールのでかい話をしてきたので、それに思わず乗ってしまう。そして、実家に子供を預けると、人生初、待たせたタクシーに再び乗って最寄り駅まで。
時間との戦い、その日は夜から『夢人塔パーティー2012』という関西業界人パーティーがあったのだ。様々な業種の人たちが交流しあう有意義な時間。自分も物書きの端くれなので、作家さんたち(ろくでなし)と語らい(ほとんどが今日見た映画のこととか、サーガのこととか)、異業種の肩と挨拶したり、大学の大後輩がいると思えば大先輩もいたり、専門学校で教室にいた子たちもいたり(教え子とはいえんのです。何も教えてないので)、不思議な空間でした。病み上がりの体にビールは効いた。おかげで大好きなスパゲティーを食べ損ねたのさ。そう、昨日まで、微熱と鼻炎で体がぐったりしていたので、今日もどうかと思ったのだが、一晩寝たら直ってしまったのだ。簡単な体だ。

 大後輩に当たる大阪G大の学生さんたちは、このご時世に怪獣映画を作っていた。それもちゃんと着ぐるみを、そして雛形も作っていたのだ。凄い、そして頼もしい! 
それとあまり詳しく駆けないが、そのうちの一人はアトラクションショーの仕事をしていて、俺の見たショーのキャラを演じていたという。奇妙な縁だ。この世界は縁が縁を呼ぶものだ。

◎楽しい時ほど過ぎるのは早い。会もお開きとなり、家だとすっかり眠っているようないい時間だ。さあ帰ろう。親、独りいないぞ。どうも作家のA先生が酔ってグロッキーになったそうだ。引きこもりのようにトイレ個室から出てこないA先生、それを心の底から楽しそうに見守りつつ、うわべだけの心配を見せるB先生。鬼や。俺の脳裏によぎる『はきだめの悪魔』、あの映画も変なウィスキーを飲んで体が溶ける話だった。まさかA先生も溶けているのでは? と思いきや無事だった。
しかし、終電はあるのか。地下鉄は何とか間に合ったが、それから先がない。ヒッチハイクでもするかと思ったが、終電に乗り遅れた人のために深夜バスが運行していたのだ。電車賃よりは高めだが、タクシー拾うよりは全然安い。バスに揺られること一時間弱、ようやく最寄り駅にたどり着いた。

 今日は時間に追われることが多いが、まあ、何とか切り抜けた。小雨ぱらつく中、帰路につく俺を最後の試練が襲った。猛烈にトイレに行きたくなったのだ。家に帰るには長い坂道を登らないといけない。ペンギン歩きになり、括約筋をフル稼働させて坂の上のコンビニまで持たせようとする。ここでも時間との戦いが! まるで小学校時代を思い出す。 何とか無事にたどり着き、用を足して、軽やかな足取りで家についた。

 シャワーを浴びて、夜食食って今ココ。しかし、長い一日だった。そしてよく乗り物に乗ったなあ。今日の映画はとてもかっこいいバイオハンターシルバとマグマ怪人ゴースターが出ていたなあ。来年ぐらいは本当にプリキュアと競演しそうで怖いぜ。

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 信じた! ずっと信じてきた。
 ウルトラマンを、そして数百もの怪獣たちを。
 
 物心ついたとき、ウルトラの新作はありませんでした。それでもケイブンシャの大百科と、朝日ソノラマのファンコレ、早朝夕方の再放送と駄菓子屋のミニカード、遅れてポピーのキングザウルスシリーズ等々で、その魅力は充分に理解していました。
 それから……。新作のないいわゆる『冬の時代』もありました。『エェ、こういうことやっていいのかよ!』みたいな作品もありました。そのムーブメントはあがったり下がったりを繰り返しながらも、東映の戦隊やライダーとともに、未就学児を中心とする子供のヒーローブランドであり続けてきました。
 
 そしてテレビでの完全な新作はないものの、今年もウルトラ映画の新作がやってきたのです。
『ウルトラマンサーガ』!



 初めそのデザインを見た時は『エェ、こういうのありかよ!』でした。不動明王のような、クリスタルでできた縄文土器のようなデザイン。まるで今までのイメージではないウルトラマン。それでも公開を待ちました。そして徐々に明らかになるその内容。
 主演のウルトラマンゼロに変身するのは竹下元首相の孫、ロックシンガーのDAIGO! マジかよ? しかし、よく考えてみれば、ウルトラマンキングの声を小泉元首相が当てたこともあるので、ウルトラと政界はどこかで細ーい繋がりがあるのかと思えば納得。

 そして競演にはウルトラマンダイナことつるの剛士に、ウルトラマンコスモスこと杉浦太陽という、『コレってお茶の間で人気者になったウルトラ俳優をキャスティングしただけなんじゃね? 客集めも大変だぜ』と邪推してしまいました。
 それにとどめは地球防衛隊約にAKB48からの選抜メンバーが! 

 日々増殖を繰り返し、各種メディアに侵入するAKB、ついにウルトラの世界にもやってきたのか? しかし、コレも今に始まったことではなく、仮面ライダーWにもメンバーが準レギュラー出演していたし、『真マジンガー』のエンディングはSKEのデビュー曲だった。俺の好きな作品に徐々に侵食するAKB! しかし、思い出せば『ゴジラ・モスラ・キングギドラ・大怪獣総攻撃』の併映はモーニング娘。がゲスト出演した『とっとこハム太郎』だった。アイドルと、特撮怪獣ものの結びつきなんて、昭和36年の『モスラ』で人気絶頂アイドルだったザ・ピーナッツが小美人役で出た時からあるし、それも気にはならなくなってきた。それらがいかに結びつき、どういう結果をもたらしてくれるのか、吉と出るのか、凶とでるのか。
 予告とメイキングをネットで少々見る以外は、情報をシャットダウンして、今日に望んだ。 
 
 傑作! だって、見終わってからずっとこの映画のことが頭から離れない。それはなぜだ? 色々な理由はある。個人的にはこれがヒーロー映画でありながらも純然とした『怪獣映画』だったからだ。
 今までの『大人数対大人数、ラストは巨大な敵にみんなで立ち向かう』、ウルトラ映画の様式を覆し、ウルトラマンも三人なら、怪獣も五匹と数を絞り、その結果、それぞれの見せ場をじっくりと見せることに成功している。

 それに、懸念していたAKBの起用も画面に違和感なく溶け込んでおり、逆に彼女たちでないとこれは成り立たなかったのでは? と思えるほど。特にリーダー役の秋元才加さんは、実に『かっこいいお姉さん』を演じておられた。終盤なんてまるで武士の風貌だ。褒めてるのか? 褒めてるよ。

 客寄せパンダ(失礼)と思っていたダイナ、コスモスもそれぞれの後日談としてしっかりと作られていた。それぞれのファンも納得し、かつウルトラ兄弟を出さずにあえて彼らをチョイスした意味が映画ではっきりと分かるつくりになっている。

 そしてシリーズ中最大の異形ともいえるウルトラマンサーガがとてつもなく強く、カッコイイ! ついでにハイパーゼットンは憎いほどに強く、極悪なラスボス怪獣の貫禄充分である!

 アーストロン、ゴメスといったどことなくゴジラを思わせる正統派デザインの怪獣(実際ゴメスは元々ゴジラの着ぐるみの改造、アーストロンの造形担当の安丸氏は後に84ゴジラを手がける)に、グビラという、とんでもデザインの怪獣、それにゼットンとかつては不細工なゼットン二代目でやって来た不細工なバット星人が、かっこよくなって復活。おかひでき監督(16ミリ作品『ひとけたの夏』以来の劇場作品?)の怪獣愛、特撮愛が伺える演出。
 あらゆる場面で『掟破り』な映画だと思う。しかし、これがまた心地のいい『掟破り』だったし、ウルトラシリーズはいつもそうやって既存の殻を割って成長してきたよなあ、といまさら思った。

(これより以下、箇条書きにネタばれ)




















 ゴメスの登場シーンはもろ『モスラ対ゴジラ』のゴジラ出現シーンのオマージュで嬉しくなってしまった。
 アーストロン対ダイナ戦は『キングコング対ゴジラ』以来恒例の、尻尾をつかんでのジャイアントスイングが炸裂! ウルトラ映画で、東宝怪獣映画のオマージュが見れるとは思ってもいなかった。
 
 ゼロと主人公タイガとの関係もいい。通常だと、人間がウルトラマンと一心同体になると、人間としての意識は無くなってしまう。しかし今回はタイガにゼロが憑依したものの、お互いの意識は独立しており、通常ゼロはブレスレットの中に封じ込まれた形になり、タイガと会話するという画期的なパターンをとっている。最近のライダーシリーズではよくある『自我を持つ変身アイテム』の変則的な、ウルトラ的な解釈か。
 そのタイガも、史上初の『変身するチャラ男』であり、軽妙な演技が、前半のコミカルなシーンを盛り上げている。そして彼が納得しないと、ゼロは変身しても普段の大きさにはなれないという設定も面白い。
 タイガが変身を拒否したため、身長10メートルほどにしかなれず、子供たちにからかわれながら戦いに挑み、苦戦するゼロ。初期の『キン肉マン』のようだ。

 チャラ男のタイガも、女だらけの防衛組織も実は裏があった。人には言えない暗い裏を取り払い、初めて彼らは前に進める。
 ウルトラマンと人間が手をとり、打倒バット星人、打倒ゼットンのみに絞られていくシンプルかつ熱い後半の構成。
『なぜ人間の味方を?』と尋ねるバット星人に『んなこと知るかよ、昔からやってるからだよ!』とヒーローらしくない返答のゼロ。

 そして、ゼロ、ダイナ、コスモスの三人が合体したウルトラマンサーガ!
三人が合体するという設定は『トリプルファイター』のオマージュかと思ったが、絶体絶命の危機にたりないところを補い合い、強大な力を身につけるというのは永井豪の『魔王ダンテ』を思わせる。そう、この映画はウルトラ映画でありながら、アイドル映画でもあるし怪獣映画でもある。そしてさらにはダイナミックプロな映画でもあった。腕のギザギザはゲッターロボか? と勘ぐってしまう。そういや、ゲッターも三つのマシンが合体するロボだった。
 
 今までは超がつくぐらいの巨大な怪獣がラスボスで、ビジュアル的な強さを出していたのに対し、今回はその逆で、巨大な幼虫からウルトラマンたちと同サイズのゼットンが孵化するという形をとっている。それがとんでもなく強い。怪獣の強さに思わず身震いしたのはいつからだろうか。

 ゼットンが『ゼットーン』と自分の名を鳴き声にするのに倣ってか『サーガ!』と叫び、防衛軍のサポートを受けつつも圧倒的な強さでゼットンを討つ! 超能力も光線技も五分五分なら後は拳で解決するしかねえ! という原始的な攻撃方法。だてに縄文土器を模したデザインをしていないぜ。
 まさかのグーパンチで勝利! アカン、ソフビほしなった!

 そして、エンドタイトルが流れ、それぞれのその後が映し出され……最後は地球から見た日本の姿が。さらにカメラは寄って東北地方に。最後のこれだけは蛇足だと思った。確かに昨年の震災のことを考慮してのことだと思う。分かるのだが、この映画は見てもらえること自体で被災地へのエールになっていると思うので、要らなかったかなあ、と思う。 あと、アーストロンのソフビを出してほしかった……。

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逃げられない苦しみに
悲しみに勝つために
大きな夢をひとつ持っていた
恥ずかしいくらいバカげた夢を
そしたらなぜか小さな夢が
いつのまにか叶ってた

福山雅治の『生きてる生きてく』の一節。
大きな夢を持つと、いつの間にか小さな夢が叶ってた……。これ、先日の卒業式のスピーチでも引用されていたのですが、いい歌詞ですな。自分もまた『自分の考えた怪獣が着ぐるみになったとき、撮影現場にお邪魔して一緒に記念写真を撮る』、恥ずかしいくらいバカな夢のために、今を生きているんですな。
そんな歌が主題歌になっている『映画ドラえもん・のび太と奇跡の島・アニマルアドベンチャー』を先日観にいって参りました。


 結局ドラとしんちゃんは毎年、劇場で見ているような気がする。せっかく『プリキュア行こうぜー!』と誘ったのに、子供たちはネコ型ロボットを取りやがった。しかし、このシリーズ、自分が子供のときからやってるんだよなあ、化け物映画シリーズだよ。
そして予告編は決まってコナンとピカチュウ。これも定番ですな。昔は子供映画でも予告にヤらしいのや怖いのを遠慮なくぶちまけていたよなあ。それがまた、映画館へ足を運ぶドキドキに繋がったものですよ。

 今回のドラちゃんは、絶滅動物の暮らす島での大冒険。
 恐竜ではなく、絶滅哺乳類、絶滅鳥類というチョイスが渋い。カリコテリウム、メガテリウム、ドードー、モア……。モアとドードーは人間の乱獲で滅びたんだが、そこら辺はスルーし、娯楽活劇に徹しております。サーベルタイガーvsディアトリマ(古代の巨大鳥)の対決という、ハリーハウゼンもかくやのマッチメイクが展開されるのです。
 昔の哺乳類は馬鹿でかくてかっこいいなあー。これを見たちびっ子が興味を持ってくれればいいなあ。

 そして今回は新機軸として今まであまり語られることのなかったのび太と、パパ(好きなタバコはチェリー)の関係を深く掘り下げております。
 我が家でもそうですが、子供を叱り、そして優しく包むのは主に母の役目。乳は外で働いて餌をとってくるか、家出ごろごろしているのが役目。でも、本当はどうなんだろう? 父は、きちんと子供を見ているのかな、どこまで思ってくれているのかな? これを見た子供たちが父親を見る目が変わるといいな、と少しだけ思いました。

 そういや、会社から帰ると部屋着に和服を着る習慣がいつの間にかなくなったよなあ。マスオさんぐらいか?

 感動大作にせず、あくまでも冒険に徹したつくりは好感が持てました。そして個人的には『21エモン』のロボット、ゴンスケがゲストというのも嬉しい限り。これはいずれ来る『スーパー藤子大戦』への複線か? いや違う。
 
 雨模様でどんよりとした天気でしたが、なんだか心は晴れ晴れとしておりました。晴れ晴れしたついでに


 いつ売り切れるか分からないので、ウルトラ史上最強かも? の三池怪獣『完全生命態イフ』のソフビと、新作公開もあるので、『メンインブラックⅡ』を監督はじめ関係者が見たら泣くような280円という超低価格で、そしていずれ全巻そろえようという意思の表れで『真マジンガー』の二巻を購入し、家路に着きました。ドラえもん、関係なくね?
お父ちゃんも頑張ってるんだ、だから今度は『ウルトラマンサーガ』見せてくれ!

でも、お父ちゃん、頑張ったんだけど……。

*お知らせ 

 先日の卒業式の余韻冷めやらぬまま、私もかの学校を卒業することになりました。それ知ったのは今日ですがw
 野良犬みたいな自分を拾ってくださった関係者の皆さん、無茶苦茶な授業に付き合ってくれた学生の皆さん、今までありがとうございました。
 
 さあ、春から新たなステージへ、生きてく生きてる! 生きて生きて、生きまくれ!(違う歌になった)

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 劇場で懐かしさのあまり、号泣、失禁、死者まで出たという、70年代のホラー、オカルト映画並みの評判である『海賊戦隊ゴーカイジャーVS宇宙刑事ギャバンTHE MOVIE』を見に行った。



 宇宙刑事ギャバンのデザインをはじめて見た時、小学生の俺は『革命が来た!』と思った。メタリックなスーツデザインはいままでみたことものないものだった。それに簡単に絵が描けないデザインである。ウルトラ、ライダーの休眠中の時代、放送中だったのは戦隊シリーズのみだった頃だ。しかも俺はその頃戦隊をほとんど見ていなかった。いや、確か同時期に始まった『ゴーグルファイブ』はデザインが従来のものと違い、かなりアニメ的だったので『おぉ、ここまで来たか』と思ってはいた。しかし、ギャバンの衝撃はそれ以上だった。
『えらいこっちゃ!』 
 放送第一回、新宿の高層ビル街に立つ、宇宙刑事ギャバン。暗闇にピカピカ光るメタリックなスーツ! ギャバンに変身、いや『蒸着』(この言葉も斬新だった)する一条寺烈が革ジャンを着ていて、ジープを乗り回している姿も斬新、確か敵もレザーのジャケットを着ていたと思うので『革ジャン=高い服』という貧相なイメージしかなかった赤貧チルドレンな小学生にはそれはそれはとても豪華な、金の掛かった番組に見えた。ギャバンのデザインも含め『子供に媚びない作りの子供番組』だと、勝手に解釈した。
 ぐっとアダルトな子供番組、子供の遊ぶ公園にいい歳した大人が『ごめんよ!』と入ってきてかっこよくブランを漕ぐ、そういったところか。どういったところだ?
加えて、ギャバンの切り札電子星獣ドル! 人型ロボではなく、巨大なメカの竜だ。コックピットに乗って操縦するのではなく、その頭上に乗って敵を追う、または巨大化した敵と肉弾戦を繰り広げる。敵対する宇宙犯罪組織マクーの繰り出す怪人もユニークなものが多く、あるものは等身大で、あるものは巨大化して戦うという自由さがヒーロー番組のワンパターン化にいささか飽きてきた俺には斬新だったのだ。ともかく、すべてが斬新、革命的な番組だと思った。 
 実際革命は成功し、以降10数年もの間に渡り『メタルヒーローシリーズ』が連作されることとなり、特撮ヒーローものの一ジャンルを作り上げた。
 主役を演じた俳優大葉健二の繰り出す超人アクション、そしてそれ以前からあった真田広之の人気もあり、大葉の所属するJAC(ジャパンアクションクラブ)の人気も上がり、ヒーロー番組に欠かせない存在となっていく。千葉真一率いるスタントマン集団JACが、かつてはアイドルだったこともあるのだ! それが80年代だった。

 革命は成功した。

 メタルヒーローの血は平成に甦ったライダーに、戦隊にも受け継がれているだろうし、JAC改め、JAEも今はアイドルではないものの、縁の下の力持ちとしてヒーロー番組を支えている。

 それから30年、ギャバンは帰ってきた。いきなりの復活だ。
 ギャバンを知らない子供に、そしてあまりにも知りすぎてその復活を待ち望み、見る前から涙腺が緩みかけている大人たち、そして最新ヒーローであるゴーカイジャーたちの前に姿を見せたのだ。かつてと変わらない姿で、夜の町に、メタリックなスーツを輝かせ、そして名乗った『宇宙刑事(ビッ、ビシッ、ビシッ、構える時の音)ギャバン!』。

 あの時と一緒だ。ギャバンシールやギャバンミニカードを集めていた当時に一瞬戻ってしまった。そしてそこからの一時間強の間、劇場内が80年代に逆戻りしたのだ。まるで魔空空間に引きずりこまれる際に、地球の自転が逆回転をする、あの画にも似た感じで。
 懐かしさにむせぶ大人たちへ、とどめとばかりに鳴り響く渡辺宙明サウンド!
 チェイ、チェイスチェイス、ギャーバン!
 音、音楽は大事だ。それも幼少時に刷り込まれたサウンドなら尚のことだ。去年はライダー映画(おまけに暴れん坊将軍まで)、ザボーガーで菊池俊輔サウンドを耳にすることが多く、そのたびに、体内のあらゆる液体が沸騰しかかるような気分を覚えたのだが、今年は宙明サウンドが来るのか? 

もちろん、今を生きるちびっ子にもおなじみゴーカイジャーと同じくギャバンのかっこよさが十分に伝わる映画だった。尺があまりにも短く、おかげで特別料金の興行となったのは、この作品が元々Vシネマ用に作られた、という大人の事情からではなく、普通の映画の尺でやると、大人たちが懐かしさのあまり死んだり、失禁したり、子供に戻ってしまうからだ。だからこその一時間、悪くない、コンパクトにまとめられた尺だ。

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 そしてこの映画は、ギャバンを演じ、しばらく表舞台から遠ざかっていた俳優・大葉健二氏への大いなる賛辞をこめた映画でもあった。見れば分かる。
 そして、俺もお前も名のない花を踏みつけられない男になるのさ。
(ということは今まで踏みつけてたんかい、という突っ込みは無用)
 そしてこの映画は俳優佐野史郎の初戦隊出演作品でもあり、大悪役を演じた作品でもあるのだ。かつては特撮作品に出て欲しい俳優ナンバー1であり、念願のゴジラに出演を果たし、ウルトラを経て(映画『ウルトラQ』の方が時期は早い)、今度はまさかの戦隊出演だ。70年代の生き残りのような80年代最後の熱血漢俳優が、90年代から現れた、力よりも頭(心?)を使うサイコな悪役を得意とした俳優と21世紀に激突するなんて、誰が想像しただろうか。
 
 80年代の逆襲がはじまった。そして、革命に終止符は打たれた。

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 そろそろブログタイトル下の『作家馬場卓也~』を『ライター馬場卓也~』に変更しないといけませんな。『作家』といえば『小説書いてる人』というイメージがありますので。こっちは『小説はじめ、なんでもやってる感じの人』になってますんで。
 今年は一冊しか出してないし、あとローカルでもう一冊。どちらも愛着のある作品であります。その他は、本当に本業の合間合間に細かい作業をチョコチョコと。それでも、未知の領域へ踏み込んだ感じがして充実した仕事内容だった、と自負しておきます。

 来年も今年に続いて、ふてぶてしくいきますよ。なかなか企画が通らない世知辛いご時世ですが、まあナントカしましょう。してください。


 年々映画館で見る本数が減ってますが、今年のベスト映画は『電人ザボーガー』、微妙だった映画は『ワイルド7』。
 奇しくも、どちらも70年代のバイクが主体のアクションテレビ番組のリメイクものだ。毎年、どれか一つははずれくじを引いてしまうライダー映画も、今年は、春、夏、冬とあたりの作品ばかりでした。そしてスーパー戦隊全員集合映画のそつのなさ。よくぞうまくまとめたものだ。って、総じておっさんとちびっ子が喜ぶ企画ばかりだった!
 あと『猿の惑星・ジェネシス』のラストもよかった。リメイクでもリイマジネーションでもないけど、立派な『猿の惑星』だった。
 全然ダメな映画は見に行ってませんので、あくまでも『微妙』ということで。
 『スーパー8』はディティールはいいのですが、宇宙人のデザインに愛がなかった。
 『トランスフォーマー・ダークサイドムーン』は、一本目のインパクトにはかなわない。
そんな感じですが、来年もミニFM局並みの規模でぼちぼちブログを続けると思うので、よろしくお願いします。

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プロフィール
HN:
馬場卓也
性別:
非公開
職業:
作家
趣味:
怪獣
自己紹介:
作家。一応作家。
CS放送のシナリオ公募で佳作入選。
『SHUFFLE! アンソロジーノベル』
でデビュー。
『School days 君といる、空』で長編デビュー。(ともにJIVE )

『真田十勇姫!』(ソフトバンクGA文庫)
シリーズほか、チョコチョコと。
ラノベ、ゲームシナリオ等々、何でもやりますのでお仕事お願いします。
 怪獣とかチャンバラが好きやねんけど、女の子率高いなあ。


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