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 作家馬場卓也のおもちゃと怪獣と仕事の三つ巴生活!  男もつらいし、女もつらい。男と女はなおつらい! てな訳でよろしく
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・宣伝。Superlite文庫『バカと戦車(バカ)で守(や)ってみる!』第四話『海辺の戦車・もう一台(前篇)』の配信が始まりました。

『ロクヒト君』こと61式戦車も登場し、今度は海からウジャウジャとアレが。あまり詳しく書くと読んでもらえないのですが、個人的には『ゴジラ(1984)』でボツになった『フナムシが大量に漁村を襲う』が見たかった人間なんですよ。

・心身ともに調子が悪い、なんだかだるい今日この頃。

 咳は止まらないし、将来のことを考えるとウツウツとしてしまう……ええいうっとうしいぜ! そんな時は映画だ、映画!

 ということで本日封切りの『ロボコップ』を見てきました。予定とかこれからのこととかはしばらく忘れて悪党がバリバリぶっ殺される映画でも見て何もかも忘れたいぜ!
 今回の『ロボコップ』はリメイク、というかリブート。お話をそのまんま作り直すのではなく、アレンジを加えてお色直しするという感じ。

 中学時代の俺を興奮させたあの映画が帰ってくる! アメリカ製変身ヒーローの先駆け的な一作目、グロ味の増した二作目、日本のアニメの影響が色濃いけど、空飛ぶから嫌いになれない三作目、つまり全部好きなのさ。
 デトロイトの警官マーフィーが大ケガを負って機械の体に改造される……という大まかな骨格はそのままに、細かい部分でアレンジが施されてます。
 まずはその外観。以前のメタリックでズンドウなデザイン(これはこれでかっこいい)から、スリムなブラックボディにチェンジ! そして顔以外にも右手が生身となっております。

 初めはその色と、右手を見て『なんでもかんでも黒くすりゃいいってもんじゃないよ、なんだか手袋片方無くしたみたいだ』と思っていたのですすが、予告編で動く姿を見てからは『これはこれでかっこいい』と思えるようになりました。ま、慣れというやつですかね。 
 そして本編では犯罪者のみならず、軍事用ロボットやこれまたスマートになったED-209と戦う! おまけにパトカーに乗らず、真っ黒いバイクに乗ってデトロイトを走る姿はその設定も含めてまるで『仮面ライダー』のようであります。黒い仮面ライダー! そうだ、あれもこれも全部オムニ社の仕業だ! 

 ニュース番組を随所に挟み込んだり、グロ描写もきちんとオリジナルを踏襲してるし、何よりも、タイトルのあの曲が流れた瞬間、俺は何もかも許す気分になった!


 ♪ろーぼこーっぷ、ろーぼこーっぷ♪



じゃなくてこっち。



 映画ってのはとにかく、悪い奴をブッ飛ばすやつが面白いんだ!
 以上、新『ロボコップ』の感想でした。


 以下はちょっとした不満点。これから見る人はあまり読まないように。
 ただ、どうにもマイルドな雰囲気が漂うのは時代のせいか。
 前作は、マーフィーが戦いの中で徐々に記憶を、人間らしさを取り戻すお話だったが、今回は怪我をする前の記憶が残った状態でロボになるからややこしい。

『え、俺、どうなっちゃってるの? ロボになったの? そうか、それで妻と子供は?』てな具合なので、妻子とも涙の再会を果たします。これは21世紀のファミリー路線でしょうかね。

 オリジナルでは、マーフィーは死んだことになったので妻子は引っ越してしまいます、非常につらいです。
 二丁拳銃でかっこよくなったけど、『しびれ銃』ってなんだよ! オート9でぶっ殺すから面白いんだよ! でも今回はハナから人間の感情が残ってるから、人にやさしく、犯罪者にはちょっと厳しいのです。とはいえ、サブマシンガンで犯罪者をぶち殺したりするから、ひょっとして気分で切り替えてるんじゃないか? と思う。

 途中で人間性を失いつつも、すぐに取り戻すのも、ややこしい。

 要するにオムニ社が『腹黒い悪の企業』に見えない。ギャングにせよ敵メカにせよ、悪役が弱いんですな。そうなるとデトロイトってそんな気治安が悪いのか? と思えてしまうんですよ。
 無法地帯で警察すらも企業の傘下に入るほどの腐った街だからこそ、人間性のないロボット警官が暴れるに十分すぎる舞台だったんですが。

 その警察からして汚職や腐敗があるものの、表向きにはクリーンな印象。ロボコップの相棒になる警官もいるんですが、どうにも弱い。その分、開発者の科学者が最後までロボコップをかばい、サポートする立場になっている。まさに『仮面ライダー』の緑川博士と本郷猛の関係なんですな。

 それと、すでに人間サイズの戦闘ロボが開発されているので、ロボコップ的には新鮮味が薄く、劇中でも『人間とメカなんて古臭い』と言われてしまう。
 出来上がりはいいのですが、それをさらに際立たせる設定が薄いのです。

 前作でにあった、銃をくるくる回してホルスターに収めるようなアクション。それが彼を機械ではないものとして表現していたんですが、今回は不要と見たのか。いや、そこは重要だと思うんですがね。要するに『TJレーザー』を外したのは痛かったな、と。
 
 以上、つらつらと書きましたが、アメコミ原作でもない、映画オリジナルのヒーローの大活躍を堪能できたので、この調子で続編も作ってほしいものです。
 がんばれ、ロボコン、いやロボコップ!

 最後に30秒で全部わかるロボコップ3.

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◎電子書籍superlite文庫『バカと戦車(タンク)で守(や)ってみる!』好評連載中です。毎週木曜日更新、一話と最新話が読めますよ。販売版にはフルカラー超美麗イラスト付き! 深海からの脅威に、少女たちはどう立ち向かう、それとも何もしない?

 今日は毎年恒例の確定申告でした。つつがなく終わったのですが、去年の作家収入の少なさに愕然とし、必要経費がそれ以上だったので『いやあ作家やってまして、その資料をね、来年に向けての資料をね』と、言わなくてもいいことを。今年はうんと頑張ろう。でも『収入増えると、税金とられますよー』ですって。
 確定申告の帰り道、ふらりと寄ったお店で『スーパー!』のブルーレイを購入。前から見たかったし、安かったのでこりゃいいわ、と帰宅して早速見る。中年男のなりきりヒーローもの。なりきりヒーローといえば『キックアス』。
 そして……『そういえばキックアス2やってるなあ』と思いだしまして。
 晩飯食べてから映画館に直行してきました。財布の中身? 後で悔やむよ、今は見たいもの見て滋養強壮にするんだよ!
 今日はそんな『なりきりヒーロー大戦』な一日でした。
 以下は、呟きからの抜粋。
・『SUPER! 』を見る。なりきりヒーローのドタバタと書けば『キックアス』の模倣かと思われるが、確か同時期。あっちは高校生だが、こっちは嫁さん取られた中年男だ! 感情移入しやすいぜ、まるで一人ぼっちの自分のようだ! 畜生、今から『キックアス2』行ってこようかな
・『キックアス』でひとつだけ残念なのは、最後のアレが結構ファンタジーだったところ。『SUPER!』は痛々しく、生々しい。ヒーローとキチガイの狭間の綱渡りをしている。現実は厳しい。ヒーロー活動も悪党とやってること一緒じゃないのか? しかし、主人公は『でも、やってみる価値はある』と一言
・『SUPER!』のヒーロー、クリムゾンボルトの武器は真っ赤なレンチ。こいつで悪党を撲殺する。『キックアス』よりもえぐく、痛々しい。ヒットガールもいいけど、変身するとバカみたいに感情が爆発する相棒のボルティーもいいぞ、妙にエロい
・『SUPER! 』の押しかけ相棒、ボルティー。中学生みたいな容姿で22歳、特技一切なし! それってただの正義感の強いコスプレじゃん!でもヒーローって大概そうでしょ? でも現実はものすごく厳しかったのでした。
・『SUPER! 』のジェームズ・ガン監督の次回作はマーヴルの『ガーディアンオブギャラクシー』か。地方都市から大宇宙へ、ヒーロー出世双六ですな。ちなみに主演のクリムゾンボルトの吹き替えはカクレンジャーのニンジャレッド、小川輝明晃さんでした。どっちも赤いヒーローだ!
・『キックアス2』を見てきたよ。現実世界のヒーロ、というのはお母ちゃんが言うところの『そんなカッコして遊んだら怪我するで』なので、もっと痛々しいものを想像してたけど結構スカッと爽快でした。なんちゃってヒーローと悪役の対決!『SUPER! 』見た後だけに仲間が多くていいなあと思った
・『キックアス2』を見に行って『ゴジラ』の予告見て大興奮、そのまま本編へなだれ込みました。モヤの中に浮かび上がる背びれ、あの咆哮! 加えてピクミン対ゴジラ! ついでに映画泥棒を焼き払ってください
・現実と虚構の狭間で戦うなんちゃってヒーローとなんちゃってビランたち。その中で真のプロ、というか虚構に生きる殺人マシーンヒットガールだけは本物を見分ける能力があるんですな。
・クロエ、クロエ、ヒットガール! そしてマザーロシア!マザーロシア! マザーロシア! 最近見た映画に出て来るロシア女性はみんなごっつくて角刈りだ! 一方でㇼプニツカヤみたいなカワイ子ちゃんもいるのに! 素敵な国だロシア! マザーロシアに挟まれてもいいと思ったけど首の骨はおらないで!
・とはいえ、やっぱりクロエですよ。前作ではヒットガールに変身している方がいい!と思ったんですが、今回は変身前の彼女がとても魅力的です。なぜ魅力的かと言えばあのパーマンのヘルメットみたいな上唇がいいんですな。だから覆面してても映える。俺も娘にナイフ投げから教えよう
・『キックアス2』は、『ヒーロー始めたけど現実とどう折り合いつけるか?』がうまくまとめられております。ファンタジーに逃げるか、現実に則するか?『SUPER!』もその辺がうまく描けてました。ヒーロー活動、ヒロカツ!よりも現実の問題の方が残酷なのさ。でも、やるんだよ!
◎いずれも仮面を被ることで自分の内なる正義を押し売り感覚で行使する男たちの悲喜劇であります。
 仮面を被りつづけるか、否か? 本当の自分はどこに?
 ヒットガールもクリムゾンボルトも現実の残酷さに辟易し、自分の世界を邁進します。でも、巻き込まれた人間たちは? おちゃらけているようで、どちらもグロ表現大目で、厳しい現実を観客に突き付けているのでした。

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ついでだから昔の水戸黄門映画のポスターを。

黄門様は日本のヴァンヘルシングだったんですね。

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 山は段々と寒くなってきております。月が変わり、いよいよ石油ストーブをつけることになりました。ちなみにストーブも炬燵も、前の住人さんが残してくれたものです。
 
 夜道を車で走っていると、道端で何やら丸いものがもぞもぞと動いておりました。
 猫かな? そう思い車を止めてみてみると、どぶ板の隙間から顔を出した狸でした。不鮮明ですが、山に来て初めて生の狸を見ました。
 山の話はここまで。
 基本的に、映画の感想文は劇場で見たものが多いのですが、今回は微妙に複雑な経緯がありまして。
 『劇場で見ようと思ったら、ソフトで先に見てしまった映画』と申しましょうか、そんな作品のお話。
 以前からなんとなく『すげえ!』という評判をネットや雑誌で目にしてきた映画『クロニクル』。いよいよ日本公開! と思ったら東京のみ。ところが、『見たい!』と思ったのは自分だけではなかった。その評判のよさに、拡大公開が決定! やった、これで見れるぞ、と思いつつも自分は原稿やらなんやらで、なかなか時間が取れず。
 ようやく時間が取れそうなその時、気になってソフトの情報を見てみた。アメリカでは二年前に公開しているのでソフトが出ているはず。とはいえ、ソフト化されてるとはいえ、日本語対応はしていないだろう、あくまでもチェック、チェックね。と思ったら、イギリス版はばっちり日本語対応していた、字幕はもちろん、吹き替え付きだ。しかもアマゾンでも取り扱ってるし。しかし、劇場は一律1000円、まず劇場で見てからソフト購入を考えるべきでは?あ、オークションにも数点出てるな、これは安いぞ……。
 落札してもた。
 そうこうしているうちに結局時間は取れなかったので結果的によしとしました。チョイ複雑な気分ですが。
 そして、届いた『クロニクル』を見る。さてどんなものか……。
 イギリス版のジャケットは浮遊する人物がぼやけた感じで写っており、実に謎めいて見える。
 映画はいわゆるモキュメンタリー、疑似ドキュメンタリーの体裁をとっております。主人公の少年がビデオカメラを買って日常を延々と撮影しています。お母さんは病気で寝たきり、お父さんは無職で酒びたり、学校ではいじめられ……そんな悲惨な日常。彼がなぜそんな日常をビデオに収めようと思ったのか、撮影して世間に知らせたかったからか、日記代わりなのか? その辺は説明されていません。
 
 そんな少年がある日、ひょんなこと(実はものすごいことなんだが、そこはさらっと処理)で超能力を身に着けてしまう。その現場に居合わせた二人を含めて、徐々にその能力をコントロールし、高めていく……。
 初めはボールを止めたり、スカートめくったりといういたずらレベルの能力の使い道が、やがて自分をコントロールして飛行能力や強大な念動力へと変わっていく。
 やったぜ、これでみんなで南の島まで旅行に行けるぜ! なんてはしゃいでいたのですが、やがて仲間の間に亀裂が入り、能力をもってしても何もできない現実に嫌気がさし、主人公は次第に荒れ、その力を誤った方向へと使用していく。
 その様子を主人公のカメラがあるいは途中で知り合った女の子のカメラ、そして防犯カメラ、車載カメラなどの映像で綴っていく。『常に誰かに見られている』のだ。
 現実に対し、能力を爆発させる主人公に『キャリー』を、そして初めは楽しく能力を使っていたのが、そのせいで状況が悲惨になるさまは『X-MENファーストジェネレーション』を思い出す。
 おもろうて、やがて悲しき超能力。カメラは冷徹までに、その様子を捉えていく。
 
 実際、突然超能力を身に着けたら? 世のため人のために使ってヒーローになることもなく、その力を持て余してしまうかもしれない。ビデオによる記録映像という設定が余計に生々しく感じる。
 しまった……劇場で見たらよかったと思いつつ、いやそれでもこれは今年のベストに入るおもろい映画だった。超能力ドキュメンタリーというアイデア一発勝負ながら緻密なVFXがものすごく自然に見えて、リアルなウソを演出している。
 日本でいえば『厨二病をこじらせる』といったところだろうが、過ぎたる力を持ったものの宿命を、残酷に、そして現実的に描いているのですな。
 
 そして、これを見終わった今週末、来月日本版が出ることを知る。まあ、いいさ。
 面白いので、もっと多くの人に見てもらえれば、と思う。
 疑似ドキュメンタリーといえば、これまたソフトで見た『トロール・ハンター』も傑作。フィンランドの妖精トロールを醜悪な怪物に設定し、それを狩るハンターとの対決を描く内容。ドキュメント(もどき)の臨場感が怪物映画とマッチしており、しかも出し惜しみせずにトロールが堂々と登場、最後にゃ怪獣サイズの奴が出て来るもんなあ。

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 日本映画の大傑作、白米がおいしく頂ける映画『七人の侍』の中で、燃えさかる水車小屋から農民の赤ん坊を助け出した自称サムライの三船敏郎。
 赤ん坊を抱えて彼は叫ぶ『これは、俺だー!』
 彼もまた戦乱を生き抜いた百姓の子供だった。
 
 その境遇、シチュエーション、何でもいい、そんな瞬間が日常世界にもあるとすれば?
 ある日、盆と正月に顔を合わせるぐらいでめったに連絡を取らない友人からメールがあった。
 いったい何事かと、内容を見る。
『『地獄でなぜ悪い』面白いよ、必見!』とだけあった。いや、厳密には『俺らのことを描いてますよ』ともあった。
 友人の言うことはかなり信用できる。それに『地獄でなぜ悪い』は何となく見てみようかなと思っていたので、その後押しをしてくれたようなものだった。
 
 これはぜひ行こうと思い、時間を見つけ、橿原のイオンモールへと出かける。
 
 園子温監督は『怖い映画を撮る人』というイメージがあり『愛のむき出し』『冷たい熱帯魚』も未見だった。今回が初めての園子温映画である。
 
 やられた! 
 そして前述の『これは、俺だー!』になる。
 
 お話はやくざの組長が娘主演の映画を作る、以上。
 いやそれに、ファックボンバーズなる、中学生感覚で名づけたとしか思えないネーミングの自主映画集団が出てくる。メンバーは監督一人に、カメラが二人の少人数精鋭。
 彼らは常に8ミリカメラを回し、面白そうなものを撮る。瀕死のやくざでも不良高校生の喧嘩でも、撮る。
 彼らは何事にも物おじせず、生涯に一本の傑作を作れる日を待っている。そして10年後、機材はビデオカメラになったものの、彼らは相変わらず、映画を撮っている。
 アクション俳優としてスカウトしたトラックスーツ男も律儀に付き合っているが、いい加減、限界を感じていた。でも10年かトラックスーツとヌンチャクを装備しているなんて、本当はいいやつなんだと思う。ちなみにバイト先は中華料理店。
 そこに先ほど書いたやくざの組長の映画製作が絡み、遂には抗争相手の組も巻き込み、無茶苦茶さ加減が暴走していくのだ。
 とにかくこのファックボンバーズの、勢いで8ミリ映画を撮る姿が、昔、同じように8ミリで映画を作ってきた人間にはものすごく共感できるところがある。
 公園でトラックスーツ男と、『燃えよドラゴン』のハンのように鉄の爪を装着した監督が戦う。公園なので、子供もいる。いっぱいいる。その中の一人が指をさして叫ぶ『おい、バカがいるぞ!』。
 俺もだー! 公園でガンマン対侍の映画を撮影中に子供に邪魔されたよ!
 このシーンだけでこの映画は信用できる! そのあと無茶苦茶な方向に加速していっても全然大丈夫だ。それとファックボンバーズの監督が『カンヌ』と書かれたTシャツを着ているのもポイント高し。
 
 とにかくファックボンバーズは己が信じた道を進むので、何事にも物おじしない。それがやくざでもだ。むしろ逆に撮影機材一式をそろえたやくざたちに歓喜の表情を見せ、彼らをコントロールし始める。
 
 かくして前代未聞の『ガチのやくざの抗争をそのまま映画に撮る』、撮影が始まるのだ。ただ、抗争相手にも事前に連絡して、段取りするのはさすが。
 噴水のように飛び散る血しぶきが、ちびっ子プール並みにたまっていく!
 一度はトラックスーツを脱いだ21世紀のブルースリーも再びヌンチャクを手に、やくざどもに立ち上がった! 男たるもの、なかなかトラックスーツは脱げないものである。
 それでもカメラは回っている、監督は演出をつけまくる! 
 
 劇中、やくざの組長がとある撮影現場を訪れ『みんな偽物じゃねえか』と毒づく場面がある。もはや現実なのか、フィクションなのか境界線が曖昧になっていくのだ。
 ひょっとしたら10年間もカメラ回し続け生活感の全くないファックボンバーズは映画の神が遣わした映画妖精じゃないのか? とさえ思えてくる。
 俺は昔大学の卒業制作で『滅んでいく8ミリ映画にささげるレクイエムのような映画』というこっぱずかしい作品を仲間を集めて作ったことがあるが、もっと突き抜けてもよかったんだと、いまさら思った。
 本当はやくざの組長やその娘、抗争相手のドラマもあるのだが、ンなことはどうでもいい。ファックボンバーズが、最高の機材をそろえて最高の作品を作る姿を見ているだけで最高の気分になるのだ。
 あの時、大学で一緒に8ミリ作ったりした連中はこれを見てどう思うだろうか?
 
 映画とブルースリーへの愛がパンパンに詰まってどこかへ飛んで行ったこの映画はある意味では『パシフィックリム』と並ぶ『男心をくすぐりまくる映画』だと思う。
 そして映画と同名の主題歌の心地よさ。実に映画の内容にリンクしているのだ。
 いい歌だな、と思ったら、歌っているのは劇中でうざいぐらいのへなちょこっぷりを見せつけた人だった。
 血まみれだけど、心地よい爽快感、そして大学時代の友人、そしてこの映画をメールで進めてくれた友人に、この場を借りて感謝したいのです、ありがとう。
 そして勢いづいて、ストップしていた原稿を進めましょう。もっと無茶苦茶に、もっとバカバカしく、やってもいいはずだ、たぶん。
 
 

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プロフィール
HN:
馬場卓也
性別:
非公開
職業:
作家
趣味:
怪獣
自己紹介:
作家。一応作家。
CS放送のシナリオ公募で佳作入選。
『SHUFFLE! アンソロジーノベル』
でデビュー。
『School days 君といる、空』で長編デビュー。(ともにJIVE )

『真田十勇姫!』(ソフトバンクGA文庫)
シリーズほか、チョコチョコと。
ラノベ、ゲームシナリオ等々、何でもやりますのでお仕事お願いします。
 怪獣とかチャンバラが好きやねんけど、女の子率高いなあ。


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