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 作家馬場卓也のおもちゃと怪獣と仕事の三つ巴生活!  男もつらいし、女もつらい。男と女はなおつらい! てな訳でよろしく
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 思えば、自分は今流行っていないものを執拗に追いかける悪い癖がある。時代劇だったり、怪獣だったり007だったり……。クラスで誰も話題にしないようなものばかり追いかけて、今にいたる。そして、マカロニウェスタン。すっかり過去のものであり、西部劇はあまり好きではなかったが、中学生時代、古本屋で見かけたレコードがきっかけだった。
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こんな感じ。中身はアメリカ西部劇とマカロニの混成盤だった。人工着色のジャケットに怪獣カードに通じるかっこよさを感じていたのだ。
 
 それと前後してセルジオレオーネの『ドル三部作』にすっかりはまり、以後、マカロニウェスタンを見たり集めたりし始めた。
 
とりあえず、撃ち合いを派手にかっこよく見せるマカロニは、正統派西部劇が苦手な俺にとって分かりやすく、面白かった。でもすっかり過去のものなので、ビデオで見るか、サントラを聞くしかなかった。
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 そして、『ジャンゴ・繋がれざる者』である。クエンティン・タランティーノの新作にして、新作マカロニウェスタン! とはいえ、アメリカ映画なので『マカロニ風西部劇』といった方がいいのか。イタリアンソースのハンバーグである。
 
 ジャンゴというのは『続荒野の用心棒』の主人公の名前。棺桶を引きずって、町に現れる謎の男。

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そして棺桶からはガトリングガン。あらゆる意味で異色でありながら、以後のマカロニのフォーマットになったこの作品。だからここぞというときにはみんなジャンゴという名前を使いたがるし、ガトリングガンを撃ちたがる。三池監督も『ジャンゴ』って映画撮ったよなあ。 ちなみに、ガトリングガン持ったジャンゴ映画が多数作られたけど、正統派の続編は80年代の『ジャンゴ・灼熱の戦場』のみ。久々にガトリングガンを手にしたジャンゴは悪徳奴隷商人と戦う。でも、マカロニ西部劇というより、当時流行っていた『ランボー』のようなワンマンアーミーものになっていた。
 
 タランティーノはいつも『戦争映画撮るぞ、西部劇撮るぞ』といいながら、それらの正当な後継に収まらず、どこか異質な手触りを残してくれる。今回も然り。マカロニであって、マカロニでない、西部劇であって、西部劇でないような。
では何か? 豪華スターを使った壮大な『ごっこ遊び』ではないか? 自室で、好きな音楽流しながらフィギュアで遊んでいる感じ。もちろん、自分オリジナルのストーリーを作って。
『トイストーリー』のアンディと一緒じゃないか! でも、大体そんな感じ。
 
 お話は南北戦争の少し前、奴隷として虐げられたものが立ち上がり、銃を手に、悪い奴らをぶっ殺す! それだけ。 
 
公開始まったところで詳しくは書きませんが、『マカロニ』らしさもあるものの、そこから一歩出た作りになっている、と思う。要所要所でオマージュ的なものがあるんですが、あからさまにはやらない。それがまた異質感を、ごっこ遊び感を生み出しているのだ。
 
 黒人ガンマンの映画は昔から散々作られてきたので、目新しくはないが、アメリカ南部の奴隷農場が舞台というのは珍しい、と思う。マカロニはすぐメキシコに行きたがるから。それと西部劇に雪山が出てくるのも珍しいけど、あれはある映画のオマージュなので。
 後ろ振り向きながらも、新しいものを作ろうとしている、やっぱりタランティーノはただの映画オタクじゃないわ。
 
 ということで、今日の夕飯は真っ赤なトマトソーズのスパゲティな。

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 古くはプーさんから最近では熊本のゆるキャラ、クマモンまで、熊という動物はキャラクター化されると、かなりの高確率で人気者となり、老いも若きも可愛い可愛いといってちやほやする。
 
 しかし、現実の熊には怖がって近付こうとしない。自ら近付いくのは、猟師以外ではムツゴロウさんか、空手家の大山倍達、ウィリーウィリアムスぐらいだ。
 
 そんな熊キャラクター市場にニューフェイスが現れた。
『TED』、テディベアだからテッド。一見可愛くて、ちびっ子も近寄りたくなるほどだが、とんでもない。こいつの映画は15歳未満は見ちゃいけない。でも、子供たちは見たくて仕方がない。
 
 じゃあ、何が15禁なのか確認してやる、と鼻炎もまだ治りきらないまま、その前日に行われたアカデミー賞で奴が出ていたのもあって、映画『TED』を見た。
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 噂に違わぬエロい熊だった。主人公ジョンが少年の頃クリスマスプレゼントにもらった熊のぬいぐるみが奇跡で人格(熊格?)を持った! のはいいが、それがジョンと共に成長するとどうなるのか? ただの中年熊になっていた。しかもスケベで酒もクスリもやる駄目グマになっていた! 女と見れば腰を振る、口を開けば下ネタを話す。
こりゃ子供に見せられんわ、納得だ。
 
 ジョンもすっかりいいおっさんになって素敵な彼女と同棲中。でもテッド付き。物語はお互いのため、自立することを迫られるテッドと、ジョンの友情を描く。ウンコチンチン付きで。下品な『劇画オバQ』だ。
 
 しかしながら、全編そればかりでもなく、テッドとジョンが幼少期を過ごした80年代へのオマージュを捧げた作品にもなっている。
 二人の心のヒーローは『フラッシュ・ゴードン』! 
 スターウォーズの向こうを張って作られた超大作SF映画だ。
 ジョンは、スターウォーズのフィギュア飾ったりスピルバーグ作品のポスター貼ってるくせに、フラッシュが好きというねじくれた心の持ち主。
 日本だと『ウルトラマン』のフィギュア飾ってるけど、ビデオで繰り返し見るのは『スペクトルマン』のような。分かりにくいですかね。でもそんなフラッシュから、正義とはなんたるかを勝手に学んでいるからまあいいか。要はA級よりもB級、一流よりも二流を好むマニア気質なんですな。その辺が同じくマニアなこちらの琴線に大きく触れ、にやにやとしてしまう。しかも劇中で思わぬサプライズもあったりして、『どこまでこのネタ引っ張るんだよ!』とおもったら最後までやりきった。しかし、憧れのヒーローと対面したはいいが、一緒にコカイン決めるってのはどうかと思う。国民性の違いか? 藤岡弘、いや年代的に仮面ライダーブラックこと倉田てつをと一緒にシャブ打ちたい?

  この映画は80年代というか、80年代に華々しく復活したものの、鳴かず飛ばずに終わった『フラッシュ・ゴードン』へのリスペクト映画なんですな。って誰がそんなもの見て喜ぶんだ? 俺は喜んだ。
 ほかにも元々がパロディ映画の『フライング・ハイ』のパロディとか。携帯の着信音が『ナイトライダー』とか他多数。どれもこれも細かすぎるわ!
 
 下ネタと葉っぱとフラッシュで突っ走るかと思われたが、意外な事件が起こり、実にアメリカンで、ほろっと来る終わらせ方をする。口は悪いがいい奴テッド。でも、現実には美人な彼女も、喋る熊野ぬいぐるみもいないのが現実。我々はただ、心の中のヒーローを応援するしかないのか、と映画が終わってそんなことを考えた。現実世界のボンクラ連中に『まあ、なんとか頑張れよ』とでも言ってるような。

 コメディ映画なのに、しんみりさせてくれるこの映画、本当は真面目に作ってたんだなあ、多分。でも子供には見せられんわ。
 
 それから……隠れて見に言ったことが子供にばれ責められるも『ウンコとチンチンの話だからダメだ』というと余計見たがっていた。もう少しうまくいえばよかった。
 

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◎一つの旅が終わった……。『ウルトラマンマックス』版のメトロン星人をようやく入手。普通のメトロンと違うのは、劇中の姿に合わせ、体の真ん中に縫い目があることだ。かつてウルトラセブンに真っ二つにされたメトロンは、体を縫い合わせ復活し、そして星に帰っていった……。

 

 年末から『空手バカ一代』全巻を読んで、ついでに大山倍達関連、梶原一騎関連、さらには勝新太郎の本を読んで、すっかりその気になっております。今年もいつもどおりです。

 ファンタジーと分かっていながらも『空手バカ』における様々な決闘シーンは熱くなるものがあります。事実を10倍以上に膨らませる梶原一騎の手腕は見習いたいものです。
 空手対空手のみならず、対剣道、柔道、サンボ、カンフー、更に、牛、熊……。『果たしてどっちが強いのか?』というボンクラの妄想を具現化するには異種格闘技戦がもってこいだと思うんですな。

 そこで『盲侠血滴子』。

 

はて、なんでしょうか?香港映画?先日、いつものように、難波のおもちゃ屋巡りをしていたときに見つけた一本のDVD。

『盲侠』とは日本のチャンバラヒーロー、座頭市のこと。するとこれはあの仕込み杖対カンフーを描いた『新座頭市物語・破れ!唐人剣』なのか、といわれるとそうではない。
これこそ知る人ぞ知る、台湾で勝手に作った『座頭市そっくりさん映画・座頭市対空飛ぶギロチン』だった!
パッケージには『勝新太郎』と書かれていますが、クレジットでは『勝利太郎(ソックリショー)』と書かれている。
そっくりでもいいや、座頭市が空飛ぶギロチンと戦うという異種格闘技戦への興味の方が先に立ち、視聴してみた。

 これがDVDか?と思うほどに画質、音質共にひどい。ひ孫ダビングを更に孫ダビングしたかのような画面をそのままビデオ撮りしたような画質、所々途切れる音声。まあ、音声は元々言語だけだから仕方ないか。無許可で『ダーティーハリー』の曲を流したり、と今のタランティーノ映画に通ずる選曲センス。

 お話は日本語字幕がないもので、よく分からなかったのですが、座頭市ともう一人の剣客が復讐のために戦う、といった感じ。
座頭市は二人組のカンフー使いと、空飛ぶギロチンと戦い、クライマックスはもう一人の剣客が締めてくれます。え、じゃあ座頭市は脇役?

 ソックリさんはもったりとした殺陣ながらも、健闘してくれます。ゴロゴロ転がりながら剣を捌いたり、背面で仕込み杖を納めたりと、オリジナルをよく研究していると思われます。カンフー側も音を立てたり、飛んだり跳ねたりで座頭市を撹乱させます。あぁ、高画質で見たい夢の対決。なんとか勝利をした座頭市に襲い掛かる空飛ぶギロチン。これがまた、中国風の吊橋の上で行われるから、いい画なんですよ。でも、画質が。
 作り手もカンフー映画と日本チャンバラのツボを心得いているようで、所々『お!』とおもうシーンもあります。でも画質が。

 思えば『妖刀斬首剣』を初め、香港カンフー映画にサムライや忍者が登場するのに、その逆があまり見られない。『将軍家光の乱心・激突』の少林寺っぽい人とか、『仕事人アヘン戦争へ行く』での、ちらりとしか見られない、カンザシ対ヌンチャク、青龍刀対日本刀ぐらいかもしれない。日本の侍はやたらと大西部へ行きたがったけど(それほど思っていない)、その腕を試すのは、お隣の国々の方がよかったのではないか、と思う。
 刀対ヌンチャク、三節棍、空飛ぶギロチン、トゲトゲ鉄球……。考えただけでも、ゾクゾクする、異種格闘技戦って男の夢やなあ。

 ちなみに、座頭市ソックリさん映画は、権利上の問題化『盲坊主対空飛ぶギロチン』というタイトルで日本でも発売されています。アマゾンのレビューを見ると……。画質が。


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 年末でバタバタ慌しい中、なんとか大掃除も終え、新しい年を迎えることができそうです。

 思えば今年はいわゆる『エロゲー』のお仕事をする機会が多く、それはそれで大変難しくも楽しいお仕事をさせていただきました。

 どんなジャンルも一朝一夕に出来るものではないのです。これはかの空手家大山倍達が超人追及のため、他流試合を数多くこなし、果ては牛、くまなどと戦った様にもよく似ている……。と、最近格安で『空手バカ一代』ほぼ全巻揃えたので、そう思ってしまうのですが。

 今年新たに繋がった人の縁を大事にしつつ、来年も面白おかしく、切磋琢磨しながらお仕事したいと思っております。  ということで今年最後の映画は『フランケンウィニー』に。


ティム・バートン監督最新作はモノクロ3D映画! しかも人形アニメ! 時代の流行に乗っているようで、テクニックは古臭い。これは、かつては人形アニメだったモンスターを、CGで、3Dにしてリメイクした『タイタンの戦い』とは全く逆のアプローチ。  正直、最近のバートンはジョニーデップ(白塗り)と組んだ作品ばかりでいささか食傷気味でした。取り上げるネタもまあ、バートンっぽいと言えばそうなんだけど『おい、お前、本当にそれでいいのか?』と聞いてみたくなるものばかりで、自然と見なくなってしまったのもまた事実。バートンもまた老いたり……。かつてのスピリッツは実家の物置にでも老いてきたのか……。

 しかし、バートンが帰ってきた。かつて手がけた短編を人形アニメでリメイク、普通逆だろ! 犬と少年の友情物語という半自伝的な内容に、『フランケンシュタイン』を混ぜ合わせた、異形の悲しさを描く物語。

 それだけでも『俺たちのバートンさん』らしさが漂う上に、今回は尺が伸び、ストーリーも肉付けしないとあって、後半はモンスターパニック巨編になっていた!電気ショックで甦った犬、スパーキーにならって、クラスメイト達がそれぞれ、自分の好きなものを電気で甦らせるのだが……。その結果、フラン犬どころじゃない騒ぎに、祭りで賑わう街は大パニック。特に、日本人少年が甦らせたのが、巨大なあれで、まんま日本のあれそっくりで、そいつが地響き立ててカーニバルを破壊する様は、まさに確信犯だと思う。そのほかに、様々な怪物、怪奇映画のオマージュが散りばめられており、ニヤニヤしっぱなしだった。

 これでいい、バートン、かしこまっちゃいけない、デップなんか捨てて、もっと、自分の好きなことをすればいいと思う。    
 偉大なる先人がそうするならば、俺も来年は好きなことするぞ。

  そして今は『オズの魔法使い』の前日譚を撮ったサム・ライミに『おい、お前、本当にこれでいいのか?』と聞いてみたい。 

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◎色々ともう、限界だー。今後のことも考えて、新車を購入。まあ、簡単にぽんと買える品じゃないので、時間はかかりましたが。
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トヨタ・シエンタX。グリーンのボディに丸いヘッドランプがカエルのようだ。イヤ、緑だからザクっぽくもあるし、いっそ緑だから、デビルマンカラーということにしておこう。

 そして納車手続きをしているあいだに、自動車屋さんのテレビでは先日亡くなった歌舞伎俳優、中村勘三郎さんの追悼番組を流していた。斬新なアイデアを取り込んだり、昔からの伝統を大事にすることで、この人は歌舞伎という堅苦しそうな日本の伝統文化の敷居を低く、いや、昔の大衆文化のレベルに戻そうと努力された方でありその功績はとてつもなく大きい。
 しかし、歌舞伎という文化自体もそうだが、その流れを汲むものを我々は毎週のように目にしている。『特撮』である。変身ヒーロー番組ならばもっと顕著だと思うのだが、人が化身した善玉が悪玉と立ち回りを演じるのだ。それだけでは欧米のヒーローと変わりない。一番の特徴は変身ポーズに見られるように、日本のヒーローは『見栄』を切る。いくら日本人好みでも『アベンジャーズ!』とか『ダークナイト・バットマン!』と名乗りながらポーズは取らない。
 
 今日見た番組では、とある歌舞伎の演目で、悪漢と捕り方が江戸のミニチュアセットの中で立ち回りを演じていた。これなんか巨大特撮の先駆けではないか。

 ということは……ちびっことマニアにとっての顔見世興行のようなものが、これに当たるのか? ということで『仮面ライダー×仮面ライダー・フォーゼ&ウィザードMOVIE大戦アルティメイタム』を見に行く。
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 これで四年目の冬休みライダー映画。こうなればもう出来不出来以前に、年中行事のようなものである。以下ネタバレしない程度に。

 お話はフォーゼ編が5年後の世界を、ウィザードは現代パートを担当。そこに夏映画からの慣わしとなった、アクマイザー3を悪役に、イナズマン、美少女仮面ポワトリンという石ノ森ヒーローががっつりとストーリーに絡んでくる。ネタ切れ、いやいや顔見世興行だ。

 クライマックスはマッドマックス2のような装甲車対ライダーバイク部隊の激突。前半では『カジンノロワイヤル』ばりのチェイスがあったり、いつもと違ったところを見せようという工夫が凝らされている。

 坂本監督の、ワイヤーアクションと痛みが伝わるカンフーの演出は相変わらずで、安心しつつもヒヤヒヤする。それとゲスト女優への果てしないエロ、いや愛で満ちた目線。

 日本の伝統はこうしてヒーローに受け継がれ、新しい客層を毎年生んでいく。来月はゴーカイじゃーvsゴーバスターズ、そして春は……。
まさに歌舞伎の興行並みにヒーロー映画が作られていくのでした。

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プロフィール
HN:
馬場卓也
性別:
非公開
職業:
作家
趣味:
怪獣
自己紹介:
作家。一応作家。
CS放送のシナリオ公募で佳作入選。
『SHUFFLE! アンソロジーノベル』
でデビュー。
『School days 君といる、空』で長編デビュー。(ともにJIVE )

『真田十勇姫!』(ソフトバンクGA文庫)
シリーズほか、チョコチョコと。
ラノベ、ゲームシナリオ等々、何でもやりますのでお仕事お願いします。
 怪獣とかチャンバラが好きやねんけど、女の子率高いなあ。


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