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 作家馬場卓也のおもちゃと怪獣と仕事の三つ巴生活!  男もつらいし、女もつらい。男と女はなおつらい! てな訳でよろしく
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 クリスマス終わったー! そして今まで人知れず行われてきた謎のお仕事も終わったー!何が謎かといえば、細かすぎて伝わりづらい内容の書き物仕事でした。人づてに回ってきた仕事だったのですが、初めは数人がかりで行われるとのことで、勇んで参加させてもらったのですが、日を追うごとにその文章量が増し、反比例するように参加者が減り、自分ひとりに。打ち合わせに依頼主の元に行き『正直、降りたいです!』といいながら引き受けてしまった俺はいい人チャーリー・ブラウン。雨に濡れながら帰った俺、そして俺はその夜、『ワイルド7』を見たのだった。
 何しろ初めての経験だったので、コツを掴むのに時間がかかりすぎました。それでも人間やればできるもんだ、と一応締切日の22日に何もかも終わらせ、自分で自分を褒める意味で、クリスマスプレゼントを兼ねて色々買ってみた。

『ジングル・オールザウェイ』……なんでこれがワーストクリスマス映画第三位なんだよ? のクリスマス定番映画。人気おもちゃを巡る大人の醜いやり取りは滑稽に見えるかもしれない。だが、今この島国でも変身ヒーロー変身ベルトで同様の事が行われているのだよ。やたらとかっこよく見えるターボマンだが、俺は劇中で子供が食べる『ターボマンシリアル』が気になった。何がつらいって、お目当てのおもちゃを買えず、家にも戻れないクリスマスでにぎわう街を当てもなくさまようシュワルツエネッガーの姿だ。そんなシーンあったっけ?

『トゥルーライズ』……アメリカン『ソノウソホント』。シュワルツエネッガーものもう一つ。ジェームズキャメロンはベタな娯楽映画を撮ると、ベタに徹しすぎてダメになるのかね? 

『ガルシアの首』……堺市某所にいい感じのお値段をつけている古本屋兼ゲームやさんがあってね。ペキンパー映画他にも『コンボイ』があったなあ。しかし、イブの日に買う映画ではなかった。初見は十三の映画館でした。吹き替え入り。

『ギャラクシークエスト』……『宇宙人ポール』が話題の中、コミコンが舞台の映画。『オタクが頑張って危機を救う』映画の走りか? しかし、主要キャラの中にオタクはいない。あきらめるな! 

『座頭市と用心棒』……なんで今頃になって心の名作を手元に置きたくなったのだろうか。死期が近いのかもしれない。かつ身体三船、というだけでもお腹いっぱいの上に音楽伊福部昭、監督岡本喜八、である。突貫で作られたとは思えないぐらいにセットは見事。このときの市は『他人の仕込み杖を使っているのでイマイチ勘が掴みにくい』のですな。
しかし、オクで落とした香港正規品。とはいえ、画質が微妙なり。でも『本国版、海外版あっても困らない映画』の一本なので。

『ゴセイジャー・ゴーカイジャースーパー戦隊199ヒーロー大決戦』……タイトル長!今年はプリキュアもライダーも戦隊も大集合映画ばかりでした。その中でも大満足だった一本。あらゆる戦いのパターンを盛り込み、これでもかと繰り出されるイベントの数々。ドラマは弁当のたくあん並みの分量。でもその潔さがいい。ハンバーグの後にウナ重、そしてカレーを出されたような満腹感。

『小さき勇者たち・ガメラ』……ボリューム満点の特典見たさに三枚組みボックス入りを購入。680円でした。書店員時代、『この映画を応援するぞ!』と、関連書籍を並べたり、ソフビを飾ったりしましたよ。ええ、怪獣映画だから。売り上げは……まあ、自己満足みたいなものです。ある時は龍騎の13ライダーをカウンターに並べたりもしましたよ。本屋さんで見かける力のはいったポップや飾りなんて大体そうですよ。その最たるのが『本屋大賞』でしょ? で、映画のほうはガメラであってガメラ、ひいては怪獣映画を否定するような姿勢がタイトルなどにも見えて、むず痒い。市街地での対決や伊勢志摩のロケとか、怪獣映画してるんですがね。まじめにやりすぎたのかね……。

『ウルトラの揺り篭』……ウルトラマン、ウルトラQのスタッフ・キャストによる証言集。まだ全部見てないが、ガラモンが時々、口に手を当てるポーズをとるのは、着ぐるみの覗き穴が口の中にあるから、中の人が外を見ようと広げようとしていたんだって。

ゲームキューブコントローラー……これがないと『ゴジラ・怪獣大乱戦』の対戦プレイができないので。

それではよいお年を。

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◎ボックスあれこれ。 また調子に乗って何やかやと買物。


 北米版平成ガメラブルーレイは、三本の映画をディスク二枚に収めた不思議な構成。もともとG1G2のカップリング版と、G3の単体版が出ており、それを箱にまとめただけの代物。しかもかなりきつく箱詰めしてるので一度出すとも元に戻すと箱が変形してしまう。しかも困ったことに、これだけうちのデッキで再生できた。ブルーレイが壊れてるのに、なぜ? 子供曰く『中身はDVDなのでは?』とのこと。ありうるかもしれない。  

50年大怪獣映画をまとめた『クラシックモンスターボックス』の1、2巻。これも単品をフィギュアつきで箱にまとめたもの。

 

 恐竜グワンジ対放射能Xというマニアックな対決ごっこが出来るのだ。


 ◎大事なことは俺の留守中に何でも決まる。仕事明けて帰ってくると、家族が俺を待ちかねていた。『早くジョーシン行くで!』 どうやら、なぜだか分からないが、おじいちゃんが孫のクリスマスプレゼントのために任天堂Wiiを買いに行くとのこと。いつ決まったそんな大事なこと? ゲーム機なんて決して高くない買物だぜ?折込チラシのおもちゃ特集見ただけで決めてもいいんかいな? まあ、今まで購入の話はあがっており、『中古でもいいんじゃないの?』ということになっていたのだが、いきなりの新品、いきなりのスーパーマリオ。 うちに家庭用ゲーム機が来るのは、エポック社のテレビベーダー以来だ。 ゲームキューブともソフトの互換が出来るので『ゴジラ怪獣大乱闘』でも買おうかな。


  ◎そして翌日。『映画行くで!』 封切り翌日に行くのかよ、それも俺のいない間に決まったことらしい。というわけで、日曜朝、テレビで本編を見てから『仮面ライダー×仮面ライダー・フォーゼ&オーズMOVIE大戦MEGAMAX』を見に行くことにする。多彩なゲストキャラ満載で見るものの期待値をあげるのがヒーロー映画の常になってきているのだが、春のライダーで全員集合やってるし、今度はどんな手で来るのかいな? それ に年末のライダー映画は過去二作とも、少々アレな内容だっただけに、期待半分で見た。




 物語冒頭、世界中で悪の財団Xと戦う一号~ストロンガーの7人ライダー。バックに流れる『戦え!7人ライダー』のアレンジBGM! おぉぉ、ここで心鷲づかみにされ、後は息つく暇もなく(尺が短いせいもあるが)、一気にラストまで突っ走る!  しかし今年は春、夏のライダー映画(ライダー戦闘シーンの主題歌アレンジと暴れん坊将軍のテーマ)、それに今回とザボーガーで菊池俊輔サウンドを劇場で聞くことの多い年だった。幼少時より菊池サウンドを当たり前のように聞いていたおっさんは、劇場で1フレーズでも流れようものなら『おぉ!』と反応してしまうのだ。 オーズはテレビ最終回からの後日談、フォーゼはテレビ本編の一遍的に物語が処理されていて、よどみのない流れ。ほんの顔見世程度かと思っていたWもガッツリと本編に食い込む活躍、平成3人ライダー&昭和7人ライダーがそろい立つ! こうも大勢だと『現行ライダーを立てるために、過去ライダーはその他大勢扱い』な展開になりがちだが、奇跡的にどのライダーに見せ場が用意されている! W、オーズ、フォーゼの関係もうまく旧作から引き継いでますし、戦闘場面では出し惜しみせず、3人の主題歌を流す。戦闘中に主題歌が流れると俄然燃えてくるのは日本人だけの習性なのか? 何度もいうけど、歌は大事なんだよ!  しっかしまあ、なにこの喉越しのよさ!   何で今までこうしなかったの? という野暮は置いといて、短い尺数の中に(主にアクションを)詰めるだけ詰め込んだ奇跡の傑作だったのでした。 途中のある場面で『鬼太郎が半魚人にかまぼこにされて、それを仲間が買い戻すエピソード』を思い出したが、たぶん自分だけだろう。



 

映画が終わって、劇場下のゲームセンターでもらった、ライダー塗り絵。 白一色のフォーゼはどこを塗れというのだ?


 


前回の日記より。試写で先行販売されていた『WILD7』のパンフと、思わず読み返した原作漫画。パンフは、銃器とバイクのことが知りたくて、買った。つくづく惜しい映画だった。いや、アクションはいいのよ。せっかく70年代の7人ライダーが大活躍してるのに、こっちのライダーさんたち(あ、こっちも7人か!)ももっと頑張ってほしかった。

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◎俺がこの手でやってやるー♪

 いやあ、お正月映画もちらほら出始めてますが、『もう役者でええやんけ!』と突っ込みたくなる『タンタン』、元は『ミステリーゾーン』の一遍だった『リアル・スティール』(ちなみに来年公開の邦画『ロボジー』が、人間がロボットに成りすます、という点だけ原作に似ている)、まあにぎやかなことでございますよ。トムさんのスパイものもあるし、映画は派手なほうがよろしい。
 そんな中、ついてる俺はある映画の試写会に当選。前から気になっていた映画、お正月映画である。それは、


 『けいおん!』



  ではなく



 ライダースジャケットをクローゼットから引っ張り出し、『とにかくええモンとわるモンが戦っているものなら何でも見る』小学一年生を連れて、見た映画とは




 『ワイルド7』! テレビシリーズ以来の実写化(これと『闘え! ドラゴン』のミニカードが駄菓子屋で売っていたが、変身しないし、図鑑に載っていなかったので、何の作品か分からなかった)! バイクに乗った人間なら一度は目にした漫画! それが豪華キャストと予算をふんだんにつぎ込んで、爆音上げてやってくる!
 




 目には目を、歯に歯を、毒には毒を、とばかりに対凶悪犯用に組織された七人の犯罪者。専用銃とバイクを、個性を生かし、悪を追い詰め、退治する……という基本ラインは置いといて、公開前にこれが見れる幸せ。
『上下黒の衣装で、ワイルド7に見えない』『牛のエンブレムがない』など、不安要素はありましたが、実写漫画映画にすっかり慣れてしまったものとしてはこの際そこら辺には目をつぶり、ひたすら荒唐無稽な殺害大アクション映画を楽しもうという気持ちで挑みました。

 会場に着いてみると、小学生が少ないのは当たり前としても、圧倒的に女性客の方が多い。革ジャン武装した客なんか俺一人じゃないか! 
 そうか、出演者目当ての客か。と気づくのに時間はかからなかった。おそらくは主演の瑛太か、関ジャニの丸山君のどちらかをスクリーンで拝みたいお客サンなのだな。
 
 そして始まる本編。血も涙もない強盗犯、巨大トレーラーから出動し、彼らを待ち構えるワイルド7! 出だし好調! 『お前らを退治しに来た』『逮捕でしょ?』のやり取りもアリ。でも敵はブラックスパイダーじゃない。
 瑛太の飛葉ちゃんはクールすぎるきらいはあるが、どこなく原作漫画を思わせる顔に見えて来る映像のマジック。
 以降、邦画でこれまでなかったんじゃないの? と思うぐらいの弾薬量とバイクアクションで二時間見せてくれる。悪いやつは殺せ! 
 変身しないバイクヒーローながら、『バイクからミサイルがでる』というだけで小学生も大満足で何よりでした。
 ウゥ、不満がないわけでもないので、公開前なので以下、ネタばれにならないように。反転してください。
















◎『日本映画の悪いところ』が出まくってましたわ。
●作品のテーマ、人物の心境、設定を台詞で説明する。画を見りゃ分かるねん!

・クールな飛葉ちゃんはやたらとモノローグで語りだす。キャラ改変しすぎ。もちろんうどん作りが得意という設定もない。
『いつも一人だった俺は……』『この瞬間、俺は生きている実感を……』
はよ出動せえ。


・テーマが『守りたいものがある』のは分かるが『俺には守るものが云々』『守りたいんだよー!』ナドナド台詞で言うな。

・テロップでキャラ紹介されているのにもかかわらず、悪党に同じこといわせる。
『前科×犯』とテロップ紹介し、ワイルドメンバーをさらりと消化してさくさく本編を進ませるつもりなのだろうが、その後『君は確か前科×犯の〇〇君だねえ』と悪党に言わせる。くどい。

●冒頭は恥ずかしいぐらいに『ダークナイト』ごっこ。『ダークナイト』のピエロ面に倣って強盗犯がそろいの能面をつけている。能面というチョイスが微妙。音楽もそれっぽい感じ。

●感動的な場面に感動的な曲を流し、スローモーション。これが『海猿』ならまだ分かるが、これから人を殺しに行くんだぜ。カッチョいい曲をひたすら流してくれるだけでいい。

●悪党はもっと悪党らしくしてくれたまえ。十分悪いやつなんだが、目に見えて悪いことをしてくれないと。悪人はもうちょっと抵抗してくれないと、ワイルドさんがただのテロに見えてしまうぞ。だからこそ、最後にはやられても仕方ないぐらいの強くて悪いやつがほしかったなあ。
 最後の敵が警官隊なので、ワイルド7が人を殺せないという縛りが生じてしまった。だからどれだけ弾薬打ちつくしても盛り上がらないのだ。『ターミネーター2』をねらってるのだろうが、でもワイルド7だぜ。
 何で『バイク騎士事件』をやらなかった!

●瑛太と深キョンの関係に時間とられすぎ。何で淡い恋愛描写を入れる?それが直接瑛太の『守りたいもの』になるんだろうが、とにかく時間とりすぎだ。だってこれワイルド7だぜ。


 だから、素直に『ワイルド7』をやってくれればいいのに! まあ、レイティングや出演者の中にアイドルを入れて若年層を取り込む算段で、ソフトな感じになったのは致し方ないが。
 でもこれ、ワイルド7だぜ?










『オートバイは正しく乗りましょう』のテロップは今回出ず。
次回があれば是非ブラックスパイダーとの一戦を。


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 ◎つらつらと書きます。オクで『ダーティハリー』の米版ブルーレイボックスを落としたものの、うちのデッキは読み取りができないことに気づいた。修理セナ。

◎『友達かも?』といわれると、ついつい『友達になりましょうメール』を送ってしまう。機械帝国の手先になった気がした。でも会ったことのない人と友達になるのも向こうにも悪いんじゃないか? と思ったりして。すると、やはり友達ってのは直に会い、一緒に遊び、語った相手でないといけないわけで。最先端システムの意味ない。

◎パソコン雑誌週刊アスキーの大槻ケンジとみうらじゅんの対談が面白い。『スティーブジョブスって誰だよ!』『ジョブスさんありがとうって、俺なんにもお世話になってねえよ!』『俺だってTシャツGパンだよ!』等々。マックユーザーでないからか、ぴんと来なかった世間のジョブス氏逝去の騒ぎっぷりをズバリと切ってくれた気がした。これぐらい思い切りがないとダメだ。後ろで『そうだそうだ』というだけではダメだな。パソコン雑誌によく載せたものだ。 

◎で、俺はよく千葉真一(以下千葉ちゃん)のことを書くとき『にぃよす!』という謎の言葉をまるで枕詞のように添える。
『にぃよす!』とは何か? 別に誰からも頼まれていないが、フェイスブックでまだ見ぬ友人が増えたこともあり、ここら辺で説明しておこうかなと『魔界転生』を見ながら、ふと思った。しかし『魔界転生』は奇跡的な映画だった。生まれるタイミングがどんぴしゃだったというほかない。これの前に、オリジナル企画『柳生一族の陰謀』があり、千葉真一はその中で柳生十兵衛という当たり役を得た。続く『赤穂城断絶』にも千葉ちゃんは出演。赤穂浪士の一人として、吉良方の剣豪渡瀬恒彦との、屋敷内を転げまわるバトルを展開。

 深作欣二の演出は役者にオーバーリアクションをとらせることが多い。『おぉ!』と叫ぶところは『おおおぉ!』、『ほぉ』と感心するところは『ほおぉーーーー』と演じさせ、周りの役者も転げ回らんばかりにばたばたと慌てだす。実録やくざ路線で培ったテクニックだろうか、時代劇の『柳生一族』『赤穂城』でもそれは一緒、みんなばたばたとする、事が起きるととにかく走る。障子を開けるのが面倒だとばかりに蹴破る。これを『キンジ十倍リアクション』と勝手に呼んでいる。

 テレビでも十兵衛、それに続くあたり役の服部半蔵を演じているところに『魔界~』の企画が。これはオリジナルではなく、山田風太郎の小説が原作。そもそもオカルト時代劇だった原作ありきだったのか、十兵衛ありきの企画だったのか、詳細は分からない。
 でも、どう考えても主役の十兵衛役は千葉ちゃんしかいない。別の誰かが演じるなんてことは当時は考えられなかった、と思う。しかしそれによって千葉ちゃん十兵衛対転生魔人剣豪軍団との迫力ある戦いをフィルムに焼き付け、原作と違っていながらも傑作になりえたのではないか、と思う。
 ラストの妖刀村正を携え、『耳なし芳一』よろしく全身に魔よけの呪文をびっしり書いて魔物に挑む姿は、時代劇にあまり興味のない小学生の俺でも『これは何かあるぞ』と思わせるかっこよさで、これが原作より秀でた部分、だと個人的には思っている。

 



 で『にぃよす!』の話だった。
 知ったところで何の得にもなりませんが。そもそも千葉真一って何? という人がいれば……それは調べてください。
 『にぉよす!』とは、ブルース・リーの怪鳥音、ウルトラマンの『ヘアッ』、仮面ライダーの『とぉ!』みたいな掛け声だと思ってください。あ、説明終わった。

 一般的に千葉真一といえば、関根勤氏の物まねのほうが有名かもしれない。へその下、丹田に力を込めて吐き出す『かああああっ、コォ』という声、裏声になりそうでならない『へぇやぁ!』など、自分も空手映画時代の千葉ちゃんは、この物まねで知った。どれも誇張されたものだろうと思っていたら、本物と寸分たがわぬ物まねだったので驚いた。
でも『にぃよす!』はなじみがない。でも、よく見てみれば、空手映画時代からちょいちょい『にぃよす!』を千葉ちゃんは発しているのだ。
 俺の初『にぃよす!』は、『理不尽なり!』のコピーが見るものを理不尽な気分にさせたり、主題歌がアルフィーだったり、予告やポスターにストーリーをゴシック文字でびっちりと書くなど(エヴァよりも早い)、そのいつにも増してとんがった宣伝がすごく気になった東映大型時代劇映画『将軍家光の乱心・激突』でのことだった。物語終盤、宿場町を破壊しながらチャンバラをする千葉ちゃんと、主人公の緒形拳(以下ナックル)。勝負は五分五分。さっと距離を置いて構え直す両名。いよいよ決着がつく、その時。
『むぬうぅぅぅぅぅぅぅ!』と突進するナックル、対して千葉ちゃんも刀を頭上高く上げ『にぃよす!』と駆ける……。初め、何をいったのかよく分からなかった。人によっては『いおす!』にも『ぃおす!』にも聞こえただろう。俺の耳には『にぃおす!』に聞こえた。なんにせよ、奇妙な掛け声を発したのだ。なぜ『にぃおす』なのか? しかし、その後、過去の千葉ちゃん作品を見てみると声を裏返しての『でぇぇえぃ!』に続くぐらいの頻度で発している。おそらく千葉ちゃんにとってアクションしやすい掛け声なのだろう。『魔界転生』においても奇しくもナックル紛する宮本武蔵との対戦時に『にぃおす!』と発しているし、バカ空手バカ映画『地獄拳シリーズ』でも、聞くことが出来る。
ひょっとしたら『よし!』と言っているかもしれない。それに生き様、思い、愛、諸々があいまって『にぃおす!』という不思議な掛け声に聞こえるのかもしれない。いずれにせよ、千葉ちゃんは『にぃおす!』という掛け声で己を鼓舞しながらアクション場面をこなしていったのではないか? この先『にぃおす!』は聞けるのであろうか? 聞けば、アメリカのテレビ番組出演が決まっているという。ぜひアメリカの視聴者に『え、今なんて言った? 『にぃおす!』って何よ、なんなのさ!』と混乱の渦に叩き落してくれれば、と思うのだが。
 しかし長々とこんなこと書いて何になる、といまさら後悔した。にぃおす!

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劇場でこれ聞いた時は画のかっこよさと相まって体が震えた。


◎巷で噂のfacebookに誘われたので、入ってみる。ブログも一緒に更新してくれるらしいのだが、使い方がよく分からない。ウーン、ツイッターとかミクシイで満足してるからなあ。いずれこなれてくるでしょう、多分。

◎ごめん、と誰に詫びるのか? あの雑誌企画はしばらくお休みの様子。もっとやりたかったのだが、書き手と編む側で思いが合わなかったようだ。ラノベ業界からは遠ざかっていく中、いや、そうはなるまいと必死で踏みとどまりながらも、雑多に書き物仕事はこなしていこう。もっと頻度が上がればなあ。

◎そして『電人ザボーガー』である。試写で大興奮した俺は、先週、子供たちを連れて再びブルク7へ。
初見時はただひたすら『音と絵のかっこよさ』に打ちのめされていたが、二回目となればもっと落ち着いて見れるはず。そして……やはり、音と画がカッコイイ。ダメじゃん!

 過去の作品を、昔のスタイルを崩さずかっこよく現代に甦らせた例としては96年の『ガメラ・大怪獣空中決戦』以来ではないだろうか?

 リメイクに限らず、マンガの実写映画とかをやると決まって『主題歌は流行の歌手で。デザインは今風で』となるのだが、ザボーガーはそうはしなかった。笑われるかもしれない、でもやらないとダメなんだ。ザボーガーをザボーガーをたらしめる必要最低限の要素をぶち込み、見事に成功している。
 どんなにデザインを変えても、当時の主題歌がかかるとぐっと来てしまうのだ。やはり、歌は大事なのだよ。『ヤマト』も『あしたのジョー』も『これぐらいでいいでしょ?』とちらり、としか主題歌を流してなかったが、やるんなら思い切ったほうがいい。主題歌を人気バンドが担当する年末の『ワイルド7』では絶対に『元はといえば吹溜り~♪』が流れない。残念だ。コウダクミは『カムイ外伝』で『忍びが 通る 獣道♪』と歌ってくれなかった。歌は大事なんだよ!

 実写『ヤッターマン』はそこら辺をきちんと理解した上で主題歌をガンガン流していた。逆に『あぁ、エンディングは嵐が歌ってたなあ』ぐらいにしか覚えていない。ジャニーズつながりでいえば放送前は非難轟々、ふたを開ければ『あら、いい感じじゃないの? しかも変身したら着ぐるみだよ』と一部で好評の実写版『妖怪人間べム』も『これがないと始まらんよなあ』とばかりに、オープニングにアニメ版主題歌を主役の俳優に歌わせている。もう一度いうが、歌は大事だ。

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 そういえば、品のないお笑い要素とCGでかっこよくなったメカ、そして主題歌をためらいなく流すという点では実写『ヤッターマン』は『ザボーガー』に通じるものがあった。だが『ザボーガー』は明朗ヒーローものに見せかけて、その裏は黒い、どす黒い。
そのどす黒さこそがピープロテイストといえば、それまで。
『俺を殺してくれ!』と怪獣(元人間)に二度も懇願されるスペクトルマン、 敵の強大さに恐れをなし、番組中のほとんどを荒野で逃げ回り『あぁ、俺も女の子と羽目を外したかった』と主人公に告白させた風雲ライオン丸……。 そして、若さゆえの過ちで恋人と仲間を一度に失った『ザボーガー』の主人公、大門豊。青年編はこうして幕を閉じ、熟年編で、落ちぶれたその姿がいやというほど映し出される。
ハローワークで職探し、そして糖尿病でインシュリンが手放せないヒーロー。笑える場面だが、考えればぞっとする大人の、いや我々男性が直面するかもしれない明日の姿を、ヒーローというオブラートに包んで見せられている気がした。考えすぎか? 熟年編では、かつて大門と戦った刑事たちが『ニコニコ同盟』と名乗り、登場する。警察をリストラされた彼らもまたその日暮らし。家族にも捨てられた悲しい境遇に、せめて笑って暮らそうという趣旨で結成したのだ。一見単なるギャグキャラだと思われる。画面を彩るにぎやかし、コメディリリーフのような立場。
 しかし、大門と再会した居酒屋で一瞬、彼らはしょんぼりとした姿を見せる。この場面でぞっとしたし、ぐっと来た。どっちだ? いや、いつか来るかもしれない未来の自分の姿を見たのだ。大門のように無敵のロボットを相棒とすることもない彼らのほうが、観客により近い存在なのだ。やっぱり考えすぎですかね? 自分のようなふらふらとしたモノ書き業&心と体にかなりの負担を強いる介護業をやっているものとしては身につまされる存在なのだ。だから、クライマックスで彼ら、そして大門が再び立ち上がる姿に応援したくなるのだ。大門の台詞『……だから、負けるなザボーガー!』の『だから』の中には今まで色々あった大人の、男の叫びが詰まっているのだ。ポンコツでも、糖尿でも前に進めるんだ。この映画はちびっ子にヒーローのかっこよさを、そしておっさんには男の生き様を見せつけてくれる最高の映画だった、と思う。

 しかし、女性登場人物の殆どが非人間で、半裸な映画も珍しい。厳密にいえば、悪徳議員の愛人以外の女性キャラは半裸のサイボーグだ。しかし、それが(個人的にはだが)いやらしく見えない。やらしく見えるぎりぎりの線で抑えているのか、あるいは自分が『メカ+女』という組み合わせに食指が伸びないだけなのか。
 個人的な趣味趣向はさておいても、クライマックスのジャンボメカの暴れっぷりは異様であるなにせ『巨大メカ女子高生』が町を蹂躙するのだから。ゴジラをはじめ数々の怪獣が襲ってきた国会議事堂を、尻から壊したのは彼女が初めてではないだろうか。めりめりと、まるで運動会の『風船割り競争』の如く、腰を下ろし、国の政治中枢を破壊する画はグロテスクでもあり、なぜか痛快でもある。そして巨大携帯を手にした時のイッチャッタ目も印象深い。所詮この国は(巨大)女子高生に破壊される程度の国、という皮肉だろうか。考えすぎか? でもそんな巨大な敵を前にしてもヒーローは頑張る、立ち上がる。それがヒーローの宿命だから。それが例え残酷な結末でも。
 
◎そんな最高な映画の最高の締めくくりがこれ。

エンドタイトルで涙した人もいると聞く。そしてそんな作り手の様々な思いは観客に伝わったのか、終映後、パンフレットは売り切れていた……。

◎少し早い誕生日プレゼントでもらった赤いエネルガーZ。
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『赤は女の色や!』と買うのをためらっていたのだが、こうしてみると、悪くない。そして、俺はまた一つ年をとるのかと思うと、ぞっとして、ぐっと来た。どっちだ?

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プロフィール
HN:
馬場卓也
性別:
非公開
職業:
作家
趣味:
怪獣
自己紹介:
作家。一応作家。
CS放送のシナリオ公募で佳作入選。
『SHUFFLE! アンソロジーノベル』
でデビュー。
『School days 君といる、空』で長編デビュー。(ともにJIVE )

『真田十勇姫!』(ソフトバンクGA文庫)
シリーズほか、チョコチョコと。
ラノベ、ゲームシナリオ等々、何でもやりますのでお仕事お願いします。
 怪獣とかチャンバラが好きやねんけど、女の子率高いなあ。


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