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 作家馬場卓也のおもちゃと怪獣と仕事の三つ巴生活!  男もつらいし、女もつらい。男と女はなおつらい! てな訳でよろしく
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◎円谷、東映に続くテレビ特撮の第3勢力ピープロの作品がリメイク、それも映画化、しかも主演は芸人の板尾創路! 思えば、掴みは十分すぎるぐらいだった。第一報を知ったのは去年の6月だから随分と待たされてしまった。しかし待った甲斐があった。
『(ピッ)電人ザボーガー、GO!』
 

 意外すぎるニュースに一瞬わが耳を疑った。しかし、事実なのだ。板尾があの役を、まるで似合わないじゃないか? でも見てみたい……そして次々と入ってくる情報から、見たいという気持ちが膨らんでいく。チープな旧作を笑い飛ばしたようなコメディか、最近のアメコミ映画に正面切って戦いを挑むドシリアス作品なのか。でもザボーガーだぜ。

 頭が小さくなり、今風になったザボーガー。これは期待できるかもと思ったらネットで見た特報でハートはわしづかみにされてしまった。そうだ、これだよ。これアナログとデジタルの幸せな融合。今風にかっこよく変形するザボーガー!

     雑誌やネットで情報を得るたびに沸きこる不安と期待。海外の映画祭でも評判はいいらしい。ドイツは無理でも、沖縄ぐらいならいけるんじゃないか? いや無理だろ。そんなことを考えていた三月。なんにせよ、早く見たい! 

 そして、公開日も決まり、満を持しての今日。ついにザボーガーを試写会で見ることが出来た。試写状が届いたとき、今年の運をすべて使い切ったような気がした。いや、帰り道に事切れても満足、俺の死に顔は安らかなことだろう、そう思わせてくれる作品であればいい。
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 児童誌でも取り上げられていたこともあり、会場である梅田ブルク7へうちの小学一年生を連れて行った。
 プレミアム上映、ザボーガーに井口監督、主演の大門豊・青年期の古原氏、ライバル秋月玄役の宮口氏も舞台挨拶に駆けつける豪華なものだ。連休のトリを飾るにはふさわしすぎる。

 舞台挨拶に続き本編の上映が始まる。何でも、本邦初の国内編集版とのこと。
 一年以上も待たされた『電人ザボーガー』は一体どうだったか?
 傑作か駄作か、それとも傑作な駄作か?

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 タイトルに全身がしびれ、そしてエンディングで思わず涙しそうになった。

 本編の内容を書くのは上映前だし、野暮なこと。燃えと萌え、ギャグとシリアスのブレンド具合が程よく、エログロ度も、それほどきつくない。現代に甦る菊池サウンドは殺人的にかっこよく、ちびっ子から年配の方まで安心して見られる一大娯楽巨編に仕上がっておりました。全人類必見! といえば大げさだが、言い過ぎではない。どっちだ。円谷でも東映でもない奇妙な手触り、そうだ、これこそがピープロだ。

 熱血と若さの暴走を描く青年期とその後のヒーローを描く熟年期。豪華二部構成の特撮オペラ、というか特撮歌舞伎! 
 
 白紙だらけの俺の人生の予定で、まさか『ザボーガーで涙する』日がこようとは夢にも思っていなかった。

 上映後はティーチイン、そしてゲスト総出のチケットの手売り。その時、俺は迷っていた。もう一度見に行こうか、どうしようか。
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 ザボーガーと井口監督。
 子供は大満足の様子。それに、なんだか照れもあるので手売りは遠慮しよう。まあ、後日考えようか……。
 しかし、主題歌が頭の中をぐるぐると回る帰りの車内で、子供がもう一度見たいと言った。あぁ、あの時買っておけばよかったと激しく後悔。もっと早く言ってくれよ! 
 
 前回の『猿の惑星』に続き、親子での会話が弾む良質な映画だった、だから多くの人に見てほしい、今はそう言うしかない。さあ、久々にムック本買うぞ。


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◎ 休みが連なると書いて連休。珍しく、仕事も行事も無く、ポカン、と三連休を過ごせることが出来ました。来週から忙しくなりそうだから、今のうちに楽しんでおこう。

 とはいえ、特に予定は無かったのですが、突然の家族からの発案で『猿の惑星創世記』を見に行くことに。公開して二日目ですよ、フットワーク軽いなあ。休日に猿映画。それも家族総出で。

 なぜかうちは猿映画に関しては意見が合うのですな。ピータージャクソンの大猿映画『キング・コング』も、家族揃って3時間近くだれずに見てました。さらにさかのぼれば、いつも趣味が合わない妻と珍しく『こんないい映画打ち切るなんて!』と憤慨したのもリックベイカー渾身の大猿映画『マイティ・ジョー』でした。そんな猿映画好き家族が挑んだ『猿の惑星~』ですが、見る前は多少なりとも不安はあったのですよ。

 まず、『猿の惑星』の前日譚を製作するというニュースを聞いた時は『何でいまさら?』と思ったし、ある日映画館でポスターを見かけ『本当に作ってたんだ!』と驚きはしたものの、見ようという意欲が沸かなかったのも事実。『猿の惑星』の前日譚といえば、旧シリーズの『猿の惑星・征服』がそれに該当します。奴隷猿を開放、そして指揮し、人間に反逆する知恵ある猿、シーザーの物語です。何でそんなところをリメイクするの?  
  それに『バットマン』『エクソシスト』『スターウォーズ』『X-MEN』……ハリウッドは今までどれだけ前日譚を作ってきたよ? 聞けば『遊星からの物体X』も前日譚を作るとか。あんなもん、ラストはエスキモー犬が追われて走って終わりでしょ? 
 話を『猿の惑星』に戻すと、見るまではそれほど期待は持ってなかったのですな。
 ……ところが見てみるとこれが『猿の惑星・征服』のリメイクではなく、全く新しいお話に仕上がっている。コンテンツ不足とはいえ、こういう作品を見てみると、素材も使いようだな、と思えてくる。
 アルツハイマー治療用の新薬を投与されたチンパンジーが……。前半は主人公家族と猿の心温まる交流、後半は阿鼻叫喚の動物パニックものへシフトチェンジ! ヤンキー漫画の如く、主人公のチンパンジーが知恵と策略で猿たち(ゴリラとオランウータンを側近に置く心憎い演出)を従え、徐々に二足歩行になるごとにだんだんかっこよく見えるから不思議。

 あまりネタバレを書けませんが、細か過ぎて伝わりにくい旧シリーズへのリスペクトも欠かしておらず、これが新たなシリーズの幕開けになるかも、と思わせる。いやほんと、本当に細かいんですよ。テレビニュースとか新聞記事とか。

 登場する猿たちはすべてモーションキャプチャーによるいわゆる『デジタル着ぐるみ』らしい。古き皮に新し
い酒を注ぐとはこのことか。
 以上、連休の猿映画のお話でした。

 ちなみに主演のホフゴブリンことジェームズフランコの初監督作は『ジェームズフランコVSエイプ』という作品。つくづく、猿に縁のある人でした。

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 週末の楽しみ、うちではこれをライダー、戦隊と混ぜ『スーパーヒーロータイム』と称していた『TIGER&BUNNY』も先日終了。

 タイガーさんとバニーさん含む複数のヒーローが街の平和を守るために戦うアメコミ設定。二人の着る強化服が日本ヒーローものというか、アイアンマン風というか。スタッフもかぶっているので、どこかで『ザ・ビッグオー』とリンクしているんじゃ? と思ったり、子持ちのヒーロー、ワイルドタイガーに自分をダブらせてみてり、と半年楽しませてもらいました。目新しい設定としてはヒーローたちは企業に属す、正社員。コスチュームのあちらこちらにタイアップ企業の広告が貼られている。これはF1などと同じく、テレビ中継を意識したものだ。この世界ではヒーローの活躍を実況生中継しており、大人気なのだ。ヒーローたちも活躍によってランク付けされており、いやがおうにも張り切るという仕組み。
 以上、見ていた人なら知っていることを書いてしまいました。

 広告をつけたヒーローの活躍を番組内で中継……これは松本人志監督作品『大日本人』ですでにやっておりますな。最もこちらはヒーローの活躍が少なくなったので、番組も深夜枠に移動。マネージャーが取ってくる広告も『白い恋人』『ジューC』と、微妙なものばかり。それより少しさかのぼると、映画『ミステリーメン』でも、主人公たちのライバルキャラのスーパーヒーローも全身広告の塊になっていた。『タイガー~』のヒーローの一人、ブルーローズよりも早く、ペプシコーラともタイアップしていたと思う。確認してないけど。

 テレビ中継というメディアが民衆の娯楽の中心という設定は、どうしても、昔のしょぼくれSFを思い起こさせる。メディアが支配する未来世界ものにろくなものがなかった。殺人ゲームが人気番組になっている『ローラーボール』『バトルランナー』、殺人カーレースの『デスレース2000年』も、テレビ中継してなかったか? 
 前に書いた『華氏451』も、主人公の妻はテレビ中毒(どちらかといえば、現在のネット依存症に近いが)だった。
 
 だから、『タイガー~』のラストも『実はすべての犯罪者、犯罪組織を裏で束ねていたのはテレビ局だった! なるほど、それで都合よく中継が出来たのか!』ということに気づいたヒーローたちがテレビ局を急襲する展開。バニーは死に、タイガーは娘を連れてテレビのない田舎町に逃げる……みたいなのを想像していたのだが、そうはなりませんでした。これじゃ『バトルランナー』と同じだ。でもまあ、続きがあるみたいだから楽しみですよ。次こそはテレビ局を襲ってください。『悪いのはテレビだ、メディアだ!』

◎せっかくの連休も娘の入院で付き添いか、自宅で残った兄弟の面倒を見ることに。交代で病院に行きつつ、連休だからと、暇をもてあました小学生たちを連れて時間つぶしにも出かける。こうなれば、もう今しかないのでは? と『トランスフォーマー・ダークサイドムーン』をみることに。でも近所の映画館は先週末に上映が終わっているので、岸和田まで。途中金券ショップで格安チケット購入、いざ映画館へ。映画はIMAX3Dという、これ以上ないという環境。おまけに別料金で座席がブルブルゆれる! まるで70年代のハッタリ音響効果のようだ。トレンブルサウンド、センサラウンド、スペースチャンネル4! 大画面、立体映画、そして揺れるシート、すべて50年代から続く『ハッタリ上映効果』が嘘偽りなく、リアルに実現されているのだなあ。

 そして、窓口に立って気づいたのだが、3D映画はてっきり一定の追加金額さえ払えばいいと思っていた。例えば、一般料金1700円なら、+500円で見れると思っていた。
 ならば1300円でチケット買おうが1000円で買おうが、500円さえ払えばいいと思っていた。甘かった。3D料金2200円はきっちり取られるのだ。
 
 要するに前売り料金は無用ということ。窓口で、それこそ大人一人の料金並みの差額分を提示させられたた時、頭が混乱し、いかに自分がおろかだったかを思い知らされた。
 上映中も、地球の命運を左右する戦いを前に、自分はいくら損していくら得したかを考えてしまい、序盤は画面に集中できなかった。損も得も、結局、普通に料金支払ったんですがね。
 
 映画のほうはといえば『人類の運命を左右するものすごい秘密を巡り、正義のオートボットと悪のディセプティコンが戦い、その最中、強力な敵に対してオートボット不要論が高まる』って二作目と一緒やんけ! いやいや、画面と音響が立体的に臨場感を高め、まるでその場にいたような錯覚を起こさせてくれる、さすが追加料金ぶんの迫力はあった。
 人類が巨大なロボを手持ち武器で倒すのは昔のハリーハウゼンの、人気のないビル街を練り歩くディセプティコンの姿は日本の怪獣映画の雰囲気をかもし出していた。
 血のようなオイルが飛び散り、生体機械ともいうべき、巨大な虫型ロボがビルをうにょうにょと破壊するのは、まるで石川賢の漫画のようだ。
この調子で同じスタッフで『スカルキラー邪鬼王』を作ればいいよ。

 主人公の女の趣味が悪い(ハイソなビッチがボンクラなオタクになびくか? 絶対別れるね)のが気になったが、初めてのIMAX3D体験はまずまず楽しめたのでした。しかし、金掛かるなあ。
  

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 先週のこと。やっと、やっと、二次元と三次元の境界と、朝焼けの光の中に立つ雑誌
『top yell』10月号が届きましたよ。DCIM2619.jpg








 『萌え武器大全』を担当しております。基本的に殺傷道具である銃器をどストレートに擬人化すると、人殺しの目をした娘のイラストばかりになりますので、そこはいつもの如く連想と妄想と斜め上の発想で『説明聞かないとこれがどうしてそれになったか分からないよ!』と突っ込まれるキャプションで。
 
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 これはいける、と今までの擬人化体験(変な日本語)を学校の授業で使い、それと関係なく、みんなのヒーロー感を覆してやろうと『シルバー仮面』の第一話を流しました。1,2年両方に。だからその日、俺はあの暗くて陰鬱なシルバーの一話を二度見たことになる。みんなのリアクションは予想どうり、ポカーンとしておりました。さらに『この展開で1クール続けた』というと、更にポカーン。
 その最中、家族が入院したとの連絡を受ける。
 なかなか熱が下がらないので、受信しに行ったら、そのまま入院。なんでも血液中のある要素画像だし、抵抗力が弱っていたとのこと。大事に至らずにすんだが、週末と連休の勤務を休み、交代で病院の付き添いをすることになった……というのが先週からの流れ。
 それと前後して、むさぼるように、いや、それほどでもないが、お店で目にした気になるDVD(大体500円前後)を、病院と家の往復の合間に見ていました。

『シャーロック・ホームズの冒険』……数多あるホームズ映画の中でも異色作。いや、ロバートダウニーJrのホームズも異色だと思うけど。ネッシー対ホームズなので。サンテレビで絶賛再放送中のアニメ『名探偵ホームズ』にさきがけ、大型メカも登場。ネッシーの出番があまりにも短い。ビリーワイルダーはこれを四時間近くの超大作にする予定だったとか。

『新猿の惑星』……昔テレビで見た山田康雄の吹き替え版が妙にコミカルだった作品。前半は『お猿さんが人間の町で珍騒動』だが、後半は『お猿さん、人間に追い回される』とシリアスな内容に。きれいに終わった『猿の惑星』を無理に続けようとした結果、『猿が過去に戻っり、やがて人間を征服する布石を敷く』というちょっとした延命のアイデアが生まれてしまった。お猿さんも三匹だけだし、予算的にも大助かり。

『猿の惑星征服』……勢いでその続きも。リメイク? 版も公開するので。前作で死んだ猿夫婦の子供シーザーが、やがて来る猿の惑星のリーダーになる……のですが、彼以外にもすでに直立した猿が出現しており、人間の奴隷になっているという設定。シーザーが生まれなくとも、地球は猿に乗っ取られていたのではないか? いずれにせよ審判の日はやってくるという『ターミネーター3』と似た設定。猿はいっぱい出てきますが、ロケ地は『ダイ・ハード』のナカトミビルの周りで済ませているので、やはり予算は掛かっていない様子。この後は、野っぱらで猿と人間が共存する『最後の猿の惑星』になる。

『ファンボーイズ』……余命幾ばくもない友人のために、車飛ばしてスカイウォーカーランチまで『スターウォーズ・エピソード1』のフィルムを盗み出そうとするボンクラたちの奮闘を描く、マニア映画。このてのマニアががんばる映画は好きだ。でも、盗むのが『エピソード1』だぜ、先行レイトを見た後、友人たちとファミレスで反省会したのを思い出した。でも、ファンにとっては待ちきれない新作だったわけです。
 スターウォーズのみならず道中トレッキーとひと悶着あったり、と他のSF映画ネタも多数。何でアメリカのオタクなデブは下ネタが好きなんだろう。やたらとホモネタも多かったなあ。
 
『遊星からの物体X』……昔、高熱を出した日にテレビでやっていたのがこの映画。だから自分の中では『高熱映画』という扱い。録画したビデオの、化け物登場シーンだけを繰り返し見た。そして今、やはり化け物登場シーンをスキップしながら見ていた。カーペンター、ごめん。これ以後、アメリカンなモンスターはべちょべちょのグチョグチョなやつが増えた。

連休最後の日、これから病院にいってきます。

 


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売ってるのか?
雑誌『Top Yell 』で『萌える武器大全』書いてます。
以上、宣伝。



 

 あれは、ずいぶん昔のこと。
『日曜洋画劇場』で『ネバーセイネバーアゲイン』を見て、枯れたスパイの活躍に胸躍らせたその翌日、今はなき『月曜ロードショー』で『サンダーボール作戦』を見て『あれ、昨日のお話と一緒じゃないか? まあ、長寿シリーズなんでストーリーも使いまわしているのかなあ』と製作者に失礼なことを考えて自分を納得させたあの頃。

 あれが(隠密活動がメインのくせに)世界中に顔が知れてるスパイ、ジェームズ・ボンドの映画をがっつりと見た最初だったと思う。
後年『ネバー~』は、シリーズ番外のような扱いで、製作会社もまったく違うことを知った。それはそれでいい。殺しのライセンスを持つショーンコネリーだから、007だから。
 哀愁のあるタンゴ、そしてバイクチェイス(本家シリーズでバイクアクションをするのはずっとあと)、面白いじゃないですか。
 それから007シリーズが自分の脳内の小さな引き出しの中に押し込まれ、早川ミステリ、創元推理文庫の原作本や、さいとうたかをの漫画版まで押さえるのをはじめ、サントラ、チラシ、パンフを集め、作品はワーナーホームビデオのレンタルやテレビ放映をチェックして見た。
 スパイ映画のブームからずいぶん遅れて007にハマってしまったのだ。同年齢の男子がファミコンに興じ、毎週ジャンプを読んでいるのにもかかわらず、俺の中はスパイと怪獣とチャンバラがぐるぐると渦を巻き、古本屋で小池一夫先生の作品や映画パンフを漁るいやな中高生になっていた。

 このあとしばらくしてマカロニにハマるのだが、いずれにしても周りとは『若干、いや、大きくずれて』しまっていたのは確かだった。

 そして劇場で見た初めての007は『リビング・デイライツ』で、その頃難波高島屋に映画で使ったプロップの展示イベントをやっていたので、父と一緒に見に行ったのを覚えている。アストンマーチン・ボランテの写真撮っておけばよかった。

 それから……。

 ビデオテープからDVD、ブルーレイの時代へ。007もいくつかのバージョンを発売したあと、新録吹き替えに『よくまあこんなの残ってたなあ』と感嘆する当時の映像、メイキングを収録した二枚組『007アルティメットエディション』が発売された。
 
 いつか買ってやる! 予算に余裕があればアタッシュケースに入ったセットを買ってやる! そう思いながら怪獣やその他の映画に浮気することもあり、なかなか手が出ない日々が続いた、そんなある日。枚方の中古ショップの一枚五百円コーナで007シリーズを数枚発見! 
『買うか、買わざるか? ええい、アタッシュケースはもういらん! 大事なのは、今、今なんだ!』
 と安さに負けて買った。それをスタートに俺の『安く007究極版を買う修羅の道』が始まった。
海に、山に、果ては宇宙へ、俺の探求は続いた。
 ネットで買い揃えるのは邪道だと思い、あくまでも店頭で発見したのみ、1000円以内なら即買いというルールに沿って、俺は探した。
 デアゴスティーニの007シリーズもそそられたが、ここは特典豊富な究極版に絞ろうと、我慢した。

 初代コネリーや五代目ブロスナン、現役のダニエル・クレイグは出回ってるけど、中間期のがなかなか出回らない。
 基本は黒いパッケージの旧版を探したが、ゴールドの新版もやむを得ず(値段の安さに負けて)買うこともあった。

 そして先日、家電量販店で在庫処分品の『ユア・アイズ・オンリー』を悲しいぐらいの安値で購入。地味だからか、ロジャー・ムーアのボンドの中で一番地味だから安かったのか? そして残るは後一本、007リーチ! 最後に残ったのは、いったん降りたコネリーが再び登板した『ダイヤモンドは永遠に』。
 1970年の作品だが、コネリーボンドはやはり60年代の人というイメージ。70年代はぺらぺらでも、いやぺらぺらだからロジャームーアの方がしっくり来るなあ。
 じゃあ80年代に復活したコネリーの『ネバー~』はどうか? といえば、時も流れ、世代交代の中で奮闘する『引退間近の老スパイ』という設定なので、年齢的にもぴったりでありました。
 70年代に甦ったコネリーのボンドはどうにもギクシャクとしており、それにコネリーの恰幅が良くなって、頭髪や眉毛がもじゃもじゃしている印象。もじゃもじゃ映画。
 でもボンドだから愛す。
 これはどんな珍作・問題作でも『でもゴジラだから許す』のと一緒、愛ですよ、愛。  『ダイヤモンド~』はゴジラシリーズだとメガロとかスペースゴジラみたいなものか。いや、酷い出来、という意味ではない。買う順番を決めると一番最後にきそうな作品、ということ。褒めてないね。
 そんな作品なので、あまり中古市場でも見かけない『ダイ・アナザー・デイ』は腐るほど見た)。最後の一枚だし、よし、ここは一つ、アマゾンで! 
 ちなみにアマゾンが舞台になるのは『007ムーンレイカー』ね。


 揃った。安かろうが高かろうが、007シリーズが全部揃った。
番外扱いの『ネバー~』も旧『カジノロワイヤル』ももちろん購入済み。この二本については、吹き替え収録で出直せば、再購入のつもり。メーカーさん、がんばって。

 ただ棚に並べてうっとりしているだけじゃない、早速『ダイヤモンド~』を久々に視聴してみた。あぁ、やっぱりコネリーのボンドは70年代の空気の中に居辛そうにしているなあ、それにやっぱりもじゃもじゃだった。

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プロフィール
HN:
馬場卓也
性別:
非公開
職業:
作家
趣味:
怪獣
自己紹介:
作家。一応作家。
CS放送のシナリオ公募で佳作入選。
『SHUFFLE! アンソロジーノベル』
でデビュー。
『School days 君といる、空』で長編デビュー。(ともにJIVE )

『真田十勇姫!』(ソフトバンクGA文庫)
シリーズほか、チョコチョコと。
ラノベ、ゲームシナリオ等々、何でもやりますのでお仕事お願いします。
 怪獣とかチャンバラが好きやねんけど、女の子率高いなあ。


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