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 作家馬場卓也のおもちゃと怪獣と仕事の三つ巴生活!  男もつらいし、女もつらい。男と女はなおつらい! てな訳でよろしく
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 先週末はあのノロノロ台風で、俺も職場に足止め食らったり、次の職場に行くと、台風でお休みだとか、えらい目に遭いました。まあ、特にスケジュールがあったわけじゃないのでいいのですが。それで本当にいいのだろうか。雨の中、大阪市内に行く仕事だったのですが、時間に余裕がある。そこで、ふらりといつものようにブックオフへ。気になる映画が一本。いや、今はやめておこうと棚に戻して、職場へ。すると、仕事は案の定台風のせいでお休み。せっかく来たのに、ええい、さっきのブクオフに引き返して買ってやる! 大阪ドームを横目に見ながら車を飛ばす。こんなことならあの時買っておけばよかった、なんて二度手間だ。
(仕事にあぶれる≒DVDを買う)

 と、いうことで買ったのが『華氏451』。
 マイケル・ムーアのドキュメンタリーではない。あっちは『華氏911』。
 こっちはレイ・ブラッドベリのSF小説の映画化。

 機械文明が進み、書物を読むことを禁じられた未来世界、主人公は消防士。ただし、この世界の消防士は隠し持っていた本を集め、焼き払う仕事をしているのだ。
 テレビとクスリにおぼれる妻に辟易しながらの毎日。もうすぐ昇進だというのに、やるせない思い。そんな時、仕事現場で一冊の本をこっそり持ち帰り、隠れて読んでいくうちに徐々に本の虜になるが……。



 監督はフランソワ・トリフォー。彼がイギリスに出向いて撮った映画。トリフォーとSF、といえばボンクラの脳には『あぁ、『未知との遭遇』でUFO博士を演じた人か』ぐらいの認識しか持ち合わせていない。『大人は分かってくれない』『突然炎のごとく』など、フィルモグラフィーを見ると、なんだかお堅いイメージがあるのだが、SFを撮っていたのだ。
 未来が舞台とはいえ、派手なセットや特撮はまるでない。原作に出ていたロボット犬などのSFめいたアイテムを排除しており、極力、現実にあるものや、ちょっとした小道具で未来感を演出している。主人公の通勤の足としてたびたび登場するモノレールや小さな消防車、モダンな住宅街が実にそれっぽい。

 米ソのコンピューターが手を組んで人類を監視する『地球爆破作戦』、人類増加を扱った『赤ちゃんよ永遠に』『ソイレント・グリーン』等々、60年代後半から70年代にかけてのSF映画は、このようなアイデアで勝負、予算は二の次みたいな作品が多かった。かねかかってたけど『2300年未来への旅』も、冷蔵庫みたいなロボット目当てで見たら、主人公が管理社会から逃げるお話だった。
 ラストが暗く絶望的もしくは曖昧。ハッピーエンドにはなりゃしない、怪獣も大宇宙もない、そんな映画。名づけて『しょぼくれSF』が、どこか好きなのである。子供のときは全然好きじゃなかったのに、これも大人になって色々分かってくるようになったからなのか。いや『しょぼくれSF』は大人向きだったのだなあ。
 『猿の惑星』も最後の方は予算がなくてしょぼくれてたよなあ。
 
 『未知との遭遇』でトリフォーを使ったスピルバーグはのちに、体制側のエリートだった主人公がふとしたきっかけでかつての仲間から追われる『華氏451』のリメイクみたいな『マイノリティ・リポート』を撮ったのも偶然ではない、と思う。人間ロケットも出るし。あっちは金掛かってますがね。ルーカスと一緒にしょぼくれSFを払拭し、大作SFを作ってきたスピルバーグが、これや『AI』など、しょぼくれ臭のするSFを撮るようになったのは、彼も大人になったからかなあ。金は掛かってるけど。



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 あぁ、おぉ。夏休みが終わった。これで邪魔されずに原稿に没頭できる。しかしながらこの夏休み、見に行った映画といえばオーズ&ゴーカイジャーだけという寂しさ。もっと見たかったが、折り合いがつかずにずるずると9月になってしまった。  そこで昨日、ファーストデイということもあってやっとのことで『実写版忍たま乱太郎』を見に行く。公開からずいぶん経つので、夕方一回だけの上映。  三池監督である。実写漫画映画である。『期待と不安が入り混じる』という使い古された言い回しは、この人の映画を見る前の状況にぴたりと当てはまる。世の中には『いい三池』と『悪い三池』の二種類があるのだ。ばかばかしいことを全力でやり遂げる三池映画と、お膳立てはいいのだが……な三池映画。  今回はどっちだ? 『ヤッターマン』のときのような『いい三池』だった……と思う。 いまだにこわもてな映画の監督というイメージがあるが、子供向けでも決して手を抜かない。むしろ全力である。  『ヤッターマン』からさかのぼれば、『妖怪大戦争』がある。大人が一生懸命バカをやって子供を、否、子供『も』喜ぶ映画だ。長期休暇に公開の三池映画はそんなイメージである。  今回の『忍たま』もそんな感じ。原作を経て、ほどほどの下ネタ(小学生が喜びそうなウンコシッコ関連)に、有名俳優が漫画キャラを演じる、コスプレ映画の楽しさ。 スタッフ、キャストともに昨年の三池映画『十三人の刺客』からシフトした人たちが多い。本格集団構想時代劇から、漫画集団忍者映画へ、そのギャップもまた楽しい。  登場人物がやたら多いので、キャラ紹介的なエピソードが多いのは仕方ないが、きちんと筋を通して作られている。  原作もそうだが、時代考証虫のギャグ漫画に見せかけて、忍者の考証だけは忠実である。そのことを踏まえて、忍者同士のバトルはかなりいい。カッコイイのだ。いつからか日本人が忍者をかっこよく描けなくなったと思っていた。だがここにきて久々にかっこいい忍者の殺陣を見た。二年前の抜け人映画よりもしっかりとしている。ギャグのような黒装束での立ち回りが驚くほどカッコイイのだ。  かつて東映が『ワタリ』や『赤影』で、かっこいい忍者を子供たちに向けて発信した。この映画にも同じような匂いが感じられる。面白くてかっこいいものをどう見せるか、伝えるか? オーズに暴れん坊将軍も出たし、ここら辺で子供に向けた時代劇をもう一度作ってみるのもいかがなものかな? と思った。  そういう意味では『忍たま』のアプローチは非常に正解であると思うし、続編を期待してしまうのである。と、きれいにまとめて終わり。

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先週の三つの出来事!

一つ! 学生時代の仲間と久しぶりに飲み会。天王寺某所、大阪市を見下ろす個室での楽しいひと時。まるでみんな変わっていない様子で何よりだったが、集合写真を見た妻の『みんな年取った……』の一言で現実に引き戻される!

二つ! オークションで『最後の海底巨獣』を落す! カリブ海の孤島に氷付けになったティラノザウルスとブロントザウルス、それに原始人が漂着、落雷のショックで甦って島は大混乱!


『ふざけんな!』といってはいけない。突っ込みどころは多い。だから突っ込まない。カクカクした恐竜のバトルがみれるだけで満足なのさ。原始人とブロントザウルスは島の少年と仲良くなる。ブロントの背に乗って島巡りなんて夢があって楽しいじゃないですか。ティラノが観光バスを覗き込むところ、ブロントが少年と初対面のシーンなど、絶対『ジュラシックパーク』に引用されているところ多し。だから、重機対恐竜シーンがあるだけ、こっちの方が燃えるのです。

三つ! 子供がピアノ発表会! それはいいとしてご褒美に映画! もちろん『仮面ライダーオーズwonderful将軍と21のコアメダル』『海賊戦隊ゴーカイジャーThemovie 空飛ぶ幽霊船』の二本立て! 日曜の映画館は長蛇の列、なんとか席をとったはいいが、最前列近く。2Dなれど、かなりの迫力。

『ゴーカイジャー』『オーズ』ともにテレビの延長版といった感じ。『ゴーカイ』は過去の悪役の復活、意外なゲストなどを矢継ぎ早に送り出し、短い尺に収めた感じ。もうちょっと長ければ。35年ぶりに復活した野球仮面はまるで進歩なしでした。それでいい。今回のボスキャラ役の声は内海賢二。恐ろしいことに、37年前の東映の夏休み映画でもボスキャラを演じていた!
息が長いなあ。

『オーズ』は、きちんとテレビ版での人間関係や、ゲストキャラの少年を通じて主人公の人物像をさりげなく掘り下げており『テレビの延長版』としてはいい出来だったと思うのです。
いやまあ、そんなことよりも、この映画は全部『暴れん坊将軍』こと徳川吉宗に持っていかれた! 公開前から色々話題のこのゲスト、初登場時は『これコラだろ?』と、誰も信じてなかったですが、実際動いている画を見ても信じられず、やっと本編を見て『あぁ、本当だったのか』と確信するにいたったほど。あの曲にのって、将軍様が、それにオーズが怪人を斬る、斬る! 
決めポーズにかかる『カッ!』という効果音も健在。やりすぎてギャグになる一歩寸前でした。
単なるサプライズ出演、時代劇の有名キャラなら何でもよかったのか? と思ったのですが『王(オーズ)』に対する『将軍』という意味合いもあったのですな。二人の王が悪を払う、という構図だったのか、と観賞後に気づいた。遅い!

そして、もう一人のゲスト、白い新ライダーの登場。ここで主人公、火野映司が昨年仮面ライダーWのピンチに駆けつけた際の台詞『ライダーは助け合いでしょ』が一巡して、きれいに収まったのでした。そういう部分がきちんと回収されているところに好感をもてましたよ。
でも、関西は高校野球で、8月下旬までテレビ本編は見れないのでした、嗚呼。
さあ、後は忍者映画に喋る車映画か……。『ナルト』と『カーズ』じゃないよ!

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◎先日行ったばかりの大浜公園に再び。今回はプール。いわゆる市民プールだが、入場料が安く、上半身が赤く日焼けするまで泳いだ。いや、実際は泳いでおらず、ぷかぷか浮いていただけだが、それでも猛烈に体力を消耗してしまった。

◎『エド・ウッド』を久しぶりに見る。史上最低の映画監督エド・ウッドの人生絶頂期の頃までを描いた映画。あくまでも人生絶頂期(自称最高傑作で史上最低の烙印を押された『プラン9フロムアウタースペース』)の頃であって、成功はしていない。それでも彼はハリウッドを駆けずり回って企画を売り込み、資金を集め、映画を作った。
 できたものはそれはそれはお粗末な代物だったが、彼には映画への情熱があった。自分の置かれた境遇と重ねると笑えないところも多々ある。だが、この映画が好きだ。その直向さだけは見習いたいと思う。
 この映画が作られなければ、この監督のことを知るのはずっと後になったかもしれないし、いまだに知らないままでいたかもしれない。
まさか極東の小国のお笑いグループが自分の映画タイトルをグループ名に使っていると知ったら、エド・ウッドもさぞ驚くことだろう。

◎そんなことをしているうちにツイッターで小松左京氏の訃報を知る。ツイッターで著名人の名前がTL上に増えると、決まって訃報だ。
 やはり『日本沈没』の人なのか。
 ひねくれた人なら『さよならジュピター』の人、ひねった人は『復活の日』の人、と答えるかもしれない。
いずれも映像化されたので、原作よりもそちらの方がイメージにあると思う。俺が初めて劇場で見た小松原作映画は『首都消失』だった。霧状の物体が首都東京を襲い、都市機能どころか、政治、流通の要が麻痺してしまう……。と、先日の東日本大震災ののちに持ち上がった大阪副首都構想を思わせるような展開。
 結局謎の霧、物体Oはいつの間にか晴れていたのですが。このとき、小松先生自ら数本のテレビに出て、映画の宣伝をされていた。
 
『地には平和を』『明日泥棒』『くだんのはは』……。古本屋の一冊50円コーナーで背表紙が緑の小松作品を買い漁って読んだ。他には星新一に平井和正のウルフガイ。
 ここら辺が自分の物書きの原点かな、と思っていたがそうじゃない。
 幼い頃に父に買ってもらった『宇宙人のしゅくだい』があった。
 初めて読む小松左京作品であり、初めての『読み物』。
子供向けの短編SFを纏めたものだ。子供向けだが、中には考えさせられる話やぞっとする話もあった。
 表題作は、地球を大事にしないので、滅ぼそうとする宇宙人と、将来絶対いい星にすると約束した少女のお話。
 
 そのほか、パパがロボットボートになる話、パパがロボットになる話(同じようだが違う)、私(作者)の後ろに立つサンタクロースのような男、三本足の犬、キツネに化かされる宇宙人などなど、子供に向けて優しく、それでいて何かが残るような短編の数々。
故人を偲んで、ビデオを見たり、作品を読んだりする人もいるだろう、自分はこれを久しぶりに読み返したくなった。

そして、イラストがずいぶん怖かったのを覚えている。

 シルバー仮面じゃないけれど、『地球人は宇宙の敵』だった70年代から40年。
 我々は宇宙人の宿題をきちんと果たしているのだろうか? 柄にもなく、そんなことを思った。
 『ウルトラマンマックス』のメトロン星人は侵略するでもなく、現在の地球人に呆れて故郷へ帰っていった。

 それでは最後にこの曲を。
 映画の内容なアレかも知れないが、自分はラストにいい曲が流れるといい映画だったと思ってしまうもので。

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 PSPソフト『Toheart2 ダンジョントラベラーズ』発売しました! 私は開発に何の関与もしておりません。が、このゲームもともとはPC版ファンディスクに入ったミニゲームを移植したもの!

 

 そう『ファイナルダンジョンクロニクル』のこと! 移植の際にタイトルが変わったのです。リバイバル時に『ゴジラ電撃大作戦』とタイトルが変わった『怪獣総進撃』のようなものだと思っていただきたい。いや、思えない。

 と、いうことなので『ダンジョントラベラーズ』をプレイして余韻に浸りたい人はその後日談『Toheart2 ファイナルダンジョンクロニクル・その後』を手に取ってくださいませ! という便乗宣伝でした!
 ゲームは面白いですよ、ゲームは!




◎宣伝終わり。半歩前進が大きいこともある、ということで、景気づけの意味も込めて映画『スーパー8』を見に行く。
公開前から謎の予告編やら完全秘密主義の撮影で、何かと話題になっておりました。
さすがひみつのJJエイブラムスちゃん。漏れ伝えてくる情報によれば『70~80年代のスピルバーグ映画へのリスペクト』だそうで。リスペクトも何もしっかりスピルバーグが製作に関わってる。

 タイトルの『スーパー8』とは、今はなき8ミリフィルムの種類のこと。コダック社が生産していた。屋内用のエクタクローム、屋外用のコダクロームの二種類がありました。日本ではフジカラーのシングル8の方が有名か。

 そのスーパー8で自主制作映画を撮っていた少年たちが偶然事故に出くわし、とんでもないものを撮影してしまう、というのが大まかなお話。

 郊外の街、片親、マウンテンバイク。なるほど『E.T 』によく似てると思って見てたら、えらいことになる。
貨物列車の事故が起こってから町に徐々に異変が起こる、そして何かを隠してそうな軍隊の登場。そんな中、少年は恋をし、そして映画を撮る。

(以降若干のネタばれあるかも)

 元8ミリ少年だった身としては『同録とか照明とか拙いなりにちゃんとやってるなあ』と感心したり、事故現場や本物の軍隊が来ればそれを背景を使わない手はないという低予算撮影の心得もキチンと踏まえている。
 エンディングはそんな元8ミリ小僧だった親父たちならぐっと来るはず。

 スピルバーグっぽくもあり、ところどころに変化球を仕込んでいる。主人公は付し家庭だ。本来なら母子家庭でもいいはずだ。しかし、この親父も息子とともに成長する。これは『激突』『ジョーズ』で見られた『ダメ男が危機を前に成長し、乗り越える』というパターンを踏まえている。少年物とダメ男物の両方を混ぜ合わせた欲張りな構成になっている。
 そういや『サイン』『宇宙戦争』も親父ががんばって宇宙人と戦ったり逃げ回ったりする映画だった。
侵略映画業界(そんなものはない)『おかあちゃんが強いのは分かってるから、今度は親父がんばれ』という流れになっているのでしょうかね。

 はじめは息子と相容れなかった親父が途中で町のため、息子のために立ち上がる様は少しかっこよかったですよ。俺も一応親父だから、がんばってみよう。

 
 ただ、あれのデザインがエイブラムス製作のあれに似ていたのが。そこは『80年代の人が考えそうなアレ』でやってほしかったなと思うのは欲張りでしょうかね。

 スピルバーグっぽさは随所に見られるものの同時期のホラー映画への愛もふんだんに盛り込まれている。低予算でホラーならこれでしょ、といわんばかりに少年たちはゾンビ映画を撮る。 俺は見ながら心のどこかで引っかかりを感じていた。
ホラー、軍隊、地下(これも本編に大きく関わってくる)、そしてこじつけるなら他人のような家族。
スピルバーグじゃない、これは、そうアレだ。

郊外の街で少年が怖い目にあって軍隊が地下に突入するアレ!

 トビーフーパー監督の86年作品『スペース・インベーダー』だ! 

 そっちの方がしっくりきた。『E. T』以降の友好的宇宙人映画が乱作された80年代、『スペースバンパイヤ』『スペースインベーダー』という2本の侵略SFで、流れに抗った男!
『スーパー8』には、そんな『スペースインベーダー』への愛も盛り込まれているのでした(ウソ)。

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プロフィール
HN:
馬場卓也
性別:
非公開
職業:
作家
趣味:
怪獣
自己紹介:
作家。一応作家。
CS放送のシナリオ公募で佳作入選。
『SHUFFLE! アンソロジーノベル』
でデビュー。
『School days 君といる、空』で長編デビュー。(ともにJIVE )

『真田十勇姫!』(ソフトバンクGA文庫)
シリーズほか、チョコチョコと。
ラノベ、ゲームシナリオ等々、何でもやりますのでお仕事お願いします。
 怪獣とかチャンバラが好きやねんけど、女の子率高いなあ。


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