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 作家馬場卓也のおもちゃと怪獣と仕事の三つ巴生活!  男もつらいし、女もつらい。男と女はなおつらい! てな訳でよろしく
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 古くはプーさんから最近では熊本のゆるキャラ、クマモンまで、熊という動物はキャラクター化されると、かなりの高確率で人気者となり、老いも若きも可愛い可愛いといってちやほやする。
 
 しかし、現実の熊には怖がって近付こうとしない。自ら近付いくのは、猟師以外ではムツゴロウさんか、空手家の大山倍達、ウィリーウィリアムスぐらいだ。
 
 そんな熊キャラクター市場にニューフェイスが現れた。
『TED』、テディベアだからテッド。一見可愛くて、ちびっ子も近寄りたくなるほどだが、とんでもない。こいつの映画は15歳未満は見ちゃいけない。でも、子供たちは見たくて仕方がない。
 
 じゃあ、何が15禁なのか確認してやる、と鼻炎もまだ治りきらないまま、その前日に行われたアカデミー賞で奴が出ていたのもあって、映画『TED』を見た。
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 噂に違わぬエロい熊だった。主人公ジョンが少年の頃クリスマスプレゼントにもらった熊のぬいぐるみが奇跡で人格(熊格?)を持った! のはいいが、それがジョンと共に成長するとどうなるのか? ただの中年熊になっていた。しかもスケベで酒もクスリもやる駄目グマになっていた! 女と見れば腰を振る、口を開けば下ネタを話す。
こりゃ子供に見せられんわ、納得だ。
 
 ジョンもすっかりいいおっさんになって素敵な彼女と同棲中。でもテッド付き。物語はお互いのため、自立することを迫られるテッドと、ジョンの友情を描く。ウンコチンチン付きで。下品な『劇画オバQ』だ。
 
 しかしながら、全編そればかりでもなく、テッドとジョンが幼少期を過ごした80年代へのオマージュを捧げた作品にもなっている。
 二人の心のヒーローは『フラッシュ・ゴードン』! 
 スターウォーズの向こうを張って作られた超大作SF映画だ。
 ジョンは、スターウォーズのフィギュア飾ったりスピルバーグ作品のポスター貼ってるくせに、フラッシュが好きというねじくれた心の持ち主。
 日本だと『ウルトラマン』のフィギュア飾ってるけど、ビデオで繰り返し見るのは『スペクトルマン』のような。分かりにくいですかね。でもそんなフラッシュから、正義とはなんたるかを勝手に学んでいるからまあいいか。要はA級よりもB級、一流よりも二流を好むマニア気質なんですな。その辺が同じくマニアなこちらの琴線に大きく触れ、にやにやとしてしまう。しかも劇中で思わぬサプライズもあったりして、『どこまでこのネタ引っ張るんだよ!』とおもったら最後までやりきった。しかし、憧れのヒーローと対面したはいいが、一緒にコカイン決めるってのはどうかと思う。国民性の違いか? 藤岡弘、いや年代的に仮面ライダーブラックこと倉田てつをと一緒にシャブ打ちたい?

  この映画は80年代というか、80年代に華々しく復活したものの、鳴かず飛ばずに終わった『フラッシュ・ゴードン』へのリスペクト映画なんですな。って誰がそんなもの見て喜ぶんだ? 俺は喜んだ。
 ほかにも元々がパロディ映画の『フライング・ハイ』のパロディとか。携帯の着信音が『ナイトライダー』とか他多数。どれもこれも細かすぎるわ!
 
 下ネタと葉っぱとフラッシュで突っ走るかと思われたが、意外な事件が起こり、実にアメリカンで、ほろっと来る終わらせ方をする。口は悪いがいい奴テッド。でも、現実には美人な彼女も、喋る熊野ぬいぐるみもいないのが現実。我々はただ、心の中のヒーローを応援するしかないのか、と映画が終わってそんなことを考えた。現実世界のボンクラ連中に『まあ、なんとか頑張れよ』とでも言ってるような。

 コメディ映画なのに、しんみりさせてくれるこの映画、本当は真面目に作ってたんだなあ、多分。でも子供には見せられんわ。
 
 それから……隠れて見に言ったことが子供にばれ責められるも『ウンコとチンチンの話だからダメだ』というと余計見たがっていた。もう少しうまくいえばよかった。
 

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プロフィール
HN:
馬場卓也
性別:
非公開
職業:
作家
趣味:
怪獣
自己紹介:
作家。一応作家。
CS放送のシナリオ公募で佳作入選。
『SHUFFLE! アンソロジーノベル』
でデビュー。
『School days 君といる、空』で長編デビュー。(ともにJIVE )

『真田十勇姫!』(ソフトバンクGA文庫)
シリーズほか、チョコチョコと。
ラノベ、ゲームシナリオ等々、何でもやりますのでお仕事お願いします。
 怪獣とかチャンバラが好きやねんけど、女の子率高いなあ。


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