作家馬場卓也のおもちゃと怪獣と仕事の三つ巴生活!
男もつらいし、女もつらい。男と女はなおつらい!
てな訳でよろしく
× [PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。 貧乏暇なし、と申しますか。なかなか映画に行く時間ができない。先週末は子供と一緒に大阪府立大型児童館ビッグバンとか、アメ村に出かけてたからなあ。
そして、ついさっき、次の仕事に行く間に、ポンと時間ができたので、行ってきた。
『マッドマックス・怒りのデス・ロード』!
新作が作られるよーとアナウンスされてから、何年待っただろうか、主役はメルギブソンじゃなくなったけど、これはれっきとした、由緒正しいマッドマックスである。
始まって五分もたたないうちにバイクと改造車軍団が『ヒャッハー!』である。
それから二時間、筋書らしいものはほとんどない。強いていえば『行って戻る』だけである。
それがなぜ、こんなに面白いのか?
主人公マックスは超人的な能力を持ってるわけでもない。ただいつも、事件に巻き込まれて、やむなく手を貸すことになる。今回もそう。女とガソリンが入った巨大タンクローリーを転がす、そしてそれを追う悪党。
悪党の造形がいちいちいかれているのだ。それもいつものことだ。全身白塗りで呼吸器をつけたイモータンジョー率いるウォーボーイズはこれまた白塗りで、ジョーに絶対の忠誠を誓っている。坊主頭で大声を出す姿はまるで中学生の野球部のようだ。
白い野球部が狂ったデザインのマシンを駆り、マックスを追う。お話は本当にそれだけ!
変身忍者嵐の魔神斉を白くしたようなジョーは、狂った美学の持ち主。というか、こいつも中学生感覚だ。いちいちマシンにドクロをつける! その中に一台、太鼓をどこどこ鳴らし、エレキをかき鳴らす車輛がある。戦いには音楽が必要なのだ。
そんな連中が砂煙上げて走ってくるだけでも楽しい。このまま四時間ぐらい見ていても飽きない、はず。
前作からの続編のような形なので、物語は核戦争後の地球、というかオーストラリア。フリークスがうようよである。奇形とガソリンと太鼓、これだけで二時間、そして飽きない!
監督のジョージミラーは『ベイブ』とか『ハッピーフィート』とか、家族向け作品ばかり取ってどうしたんだ?と思っていたけど、ここで完全にいつものジョージに戻ってる。その間のうっ憤を晴らすような爆発力。御年70歳というが、この70の中学生こそ、一番狂っていたかもしれない。
と、今回は興奮気味に、勢いで書いてみました。
PR いつもの週末。本来なら、いつものように寝屋川に行って怪獣談義に花を咲かせて怪獣くじに一喜一憂するはずだったのだが、奈良に住む長男から電話があった。
私には子供がいる。ラノベ作家と言われているが、子供がいる。それはあまり関係ないか。今年、エヴァンゲリオンに乗らないといけない年齢だ。俺も早く南極で巨人を見つけてこないと。
『バカヴォンが見たい! どうしても見たいんだよぉ!』とのこと。上映中の映画『天才ヴァカボン~蘇るフランダースの犬~』俺も見たいでもえらく急な話だ。調べると上映は金曜日までで、館数も減っている。もうこれまで、と思ったら学校行事で金曜日が半ドン、この奇跡の瞬間を逃したくない、とのこと。その執念は、かつての自分に被る。
そこで奈良の山奥からのろのろと下の道を通って難波へ。最終日の一回上映に何とか間に合った。
なんばパークスの映画館でアニメ映画、といえばご存知『ラブライブ!』が絶賛上映中なのだが、長男はそんなもの眼にもくれない。流行りものから背を向け、自分の好きなことにまい進するその姿はかつての自分にも重なる。
そういや、ジャンプ黄金時代をスルーして『カムイ外伝』『子連れ狼』『無用ノ介』とか、時代劇漫画ばかり読んでたなあ、と思い出す。
突如沸き起こったバカボンの復活宣言、それだけではない、なぜかフランダースの犬との異種格闘技戦。原作者も違えば制作会社も違う、どうするんだよ!
でも『鷹の爪団』のFROGMANだから、まあ、何とかなるか、と思い見た。 いつものFROGMANだった。世界征服を企む悪の組織が、バカボンのパパの本名を知るため策をめぐらし、刺客としてフランダースの犬、ネロとパトラッシュを地獄から呼び寄せる。狂っているが、これが本当のあらすじなのだ。 FROGMANのいつもの小ネタに、まばらな客数の劇場で、みんな笑っていたのだ。
怪談作家の木原先生もなぜか出演、子供はコロコロコミックでお馴染みドクター木原の登場に少し驚いていたのだ。
でも、天才バカボンなのだ。その辺は大丈夫なのか、と思ったのだが、ピュアであり過ぎるあまりにバカ、なテレビシリーズ初期をほうふつとさせるバカっぷりだったので一安心したのだ。
確信犯手にバカをやらかす『元祖』以降はあまり好きにはなれないのだ。あくまでもバカなのはパパだけで、周りがそれに翻弄されるという展開。今回は世界規模なのだ。 映画を見た帰り、日本橋の外れにあるサブカル古本屋で、長男はマリオ64のコミックを買っていた。あくまでも時流に逆らうその姿、ますます自分と被る。そしてワシはデビルマンのフィギュアを買ったのだ。
奇しくも今回の映画に続く異種格闘技『サイボーグ009VSデビルマン』の発表がネットを騒がした日なのだ。 そして明日は、父の日なのだ。 ・ 恒例、京都みなみ会館の『超大怪獣大特撮大全集』5月は『ガメラ対大魔獣ジャイガー』『キングコング対ゴジラ』という王道二本立て。
今回もうろ覚えで記事を書かせてもらったので、答え合わせのつもりで劇場へ。モノがモノだけに、うちの三兄弟も一緒だ。
普段あまり見られないような特撮怪獣映画で攻めまくった去年に比べ、今年のラインナップはスター怪獣ガメラとゴジラの二本立てが多く、マニア層からは『もういいよお』と言われそうだな、と思っていたのだが……。
蓋を開ければ劇場ロビーは老若男女でごった返し、身動きが取れない状態!
自分たち以外にも子供連れの姿が見られるし、普段は怪獣映画を見なさそうな人たちも。そうか、正統派な組み合わせが、そういった客層を取り込んだのか? と思った。
『ガメラ対大魔獣ジャイガー』は、昭和ガメラの集大成かも? と思える一本。デカい顔のジャイガーが、ジェット噴射で大阪にやって来る! 迎え撃つガメラ! 前作よりも予算アップし、大阪市街のミニチュアも広く、奥行きがあって正統派怪獣映画の雰囲気。 ジャイガーは四足怪獣なので、カメラ位置も低く、ミニチュアが広く見える仕掛け。
今回ガメラは三戦二敗と、実は負け越してるんですが、その分はガメラを応援する少年少女と、子供たちの話をきちんと聞いてくれる大人たちがフォロー。怪獣と人間の連係プレーが小気味よい。ガメラは人間のために、人間はガメラのために。
古代文明と遺跡の呪いに、万博という当時の科学技術の最先端の要素が混ざり合い、全身武器の塊のようなジャイガーが何もかもぶち壊し、ガメラを救うべく子供たちはその体内へ……というマクロからミクロな展開。
もう何度も見たはずなのに劇場の大スクリーンで見ると、ダレることなく、手に汗握らせてくれる。
終始眠そうな顔のジャイガーはオバチャン顔だと思ったけど、オッチャン顔でもある。つまり、疲れ切った中年の顔なのだ。古代ムー大陸生まれだからね。
休憩時間には、もうすっかり恒例となった『わかる人にはわかる』飲食物の販売が。今回はキングコングが飲んでいた赤い汁。ついに怪獣の飲み物を売りに出した!
『キングコング対ゴジラ』は、もう何も言うことない、怪獣映画の傑作。北と南からやってきた怪獣が日本を舞台に大バトル! 人間たちは恐怖におののきつつも、どこかのんびりした印象。子供からすればゴジラは恐怖でもあり、ヒーローとなりつつある。
前作の野獣の殺し合いから一転、思い切りプロレス的なアクションは以降の怪獣対決路線の定番になってくる。
チャンピオンまつりの短縮版の上映のため、ただでさえテンポのいい本編がさらにテンポ良くなってる。
今回見て思ったのは……いまさらだけど、主人公高島忠夫のドラム捌きの上手さや、ファロ島での落雷が後半での伏線になっていて効果を上げている。そして、繰り返される野球ネタ。それらが絡まり合い、デカいゴリラを南の島から連れてきて、デカいトカゲと喧嘩させる、という大ボラをバカバカしくなりすぎずに構成している。ビフテキの大きさから、日本縦断怪獣対決というミクロからマクロな展開。
そういや、二本とも有島一郎、大村崑というメガネの喜劇人が作品に深みを増し、怪獣は感電して強くなるのである。
そして……赤い汁を飲んだうちの娘は、劇中でコングが赤い汁を飲むシーンあたりから、本当に眠ってしまった!
入場者先着プレゼントはパシフィック製薬のパシン錠の箱。グッズ、飲食物で映画を盛り上げていく、みなみ会館の上映会はロビーから祭りが始まっているのであるよ。
そして、面白い映画を見るとグッズが欲しくなるのが自然の理。というわけでジャイガー二世と小型潜水艦セットを買ってしまった。ちなみに同行していた空埜先生は大ダコを買っていた。
・最近、ちょっと無駄遣いが過ぎやせんか? と自重していますが思わぬ出費になく毎日です。
それはさておき、恒例、京都みなみ会館の『超大怪獣大特撮大全集』4月は川北紘一監督を悼む二本+αの上映となりました。パイロットフィルムにテレビムービーそして劇場映画。怪獣こそ出ないけど、川北監督の演出が存分に楽しめるバラエティに富んだ組み合わせになっておりました。
まずは『FUHITO 不比等』人形劇にアナログ、デジタルの特撮を融合させた新たな映像表現、ドールラマのパイロットフィルム。2006年だから、超星神シリーズの後ぐらいか。 日本の神話をモチーフにしたファンタジーということで『ヤマトタケル』の路線を受け継ぐものになったのではないかと思います。人形劇をベースにしつつも合成で操演者を消すことで滑らかな動きを見せたり、巨大なミニチュアで爆発や怪獣を暴れさせてみたりと、やれる限りのテクニックをふんだんに使っており、パイロットにするのが惜しい一本。日本特撮=着ぐるみ怪獣じゃないんだぞ、という川北監督の強い意志が表れているように見えました。
続いては16ミリ上映の『東京大地震マグニチュード8.1』なにせテレビ作品なのでソフト化の機会もなく、東京でイベント上映が行われたに過ぎない幻の一本。見る前は『まあ、二時間ドラマだし』と思っていたけど、トンデモナイ作品だった。1980年放送、『地震列島』よりも少し早くに作られたこの作品、他作品からのフィルム流用を禁じられたために、テレビ作品とは思えないクオリティと斬新な特撮で、これでもかと大災害を描いている。
出世欲に駆られた男、失恋した女、九州へ帰る子供と祖母……様々な人間のドラマが災害で一つにまとまり、生き抜こうとする姿と、無力すぎる政府の対応。笠原和夫の脚本は緻密な調査の元によって、東京大地震を完全にシュミレートしているようで、川北監督の特撮もそれに合わせるかのごとく、務めてリアルな描写を心掛けている。熱波が街を覆い、
ビルの窓からは人や机、ピアノが落ちて、高速道路では自動車が連鎖的に爆破……。津波以外は全部出し切ったのでは? と思えるほどの阿鼻叫喚の地獄絵図。これ本当にテレビかと思えるほどの大ミニチュアセットに大胆な合成。
フィルムが退色し、やや赤みがかっているので合成の粗が目立たず、かえって生々しい。 東宝制作ながらも主演は東映のイメージが強い千葉真一なのは、この地獄絵図を潜り抜けるほどにタフな人間が必要だったからと推測される。 そして最後は『ガンヘッド』。
世界初の実写ロボットアクション映画! 公開当時期待に胸ふくらませて見に行ったものの『ああ……うん』となったあの作品をもう一度。
しかし近年再評価の波が高まり、プラモやイベント上映が相次ぎ、カルト的人気作となっている。
あの重機に手足の生えたガンヘッドの姿は今までにないスタイルで確かにかっこいい。しかし……再び見たガンヘッドはやっぱり『ああ……うん』だった。使い古された言い回しをすれば『特撮はすごいんですよ、メカニックとか、やっぱりここでも日本特撮=着ぐるみ怪獣という概念を川北監督が打ち破ろうとする気概が見られます。でも本編が……』ということでしょうか。
よく画面が暗い、とか言われますが問題はそこにない、と思います。上映後に聞いた話だとフィルムのリールが前後していた、ということですが、そんあこと気にならないぐらいに……うんまあ、そういうことです。
全体的にいいパーツはあるのに組み方がちょっと……という感じ。
しかし、みなみ会館はそんなガンヘッド目当てか、いつもよりも若い客層が大勢来ていたという印象。
ロビーもいつもの物販に、絵コンテ、ロビーカード、そして撮影用プロップの展示とちょっとしたガンヘッド祭り。劇中、主人公がくわえる人参スティックも販売された(そして完売)! でも映画を見ているとどのタイミングかじっていいのかわからないので、食べずに上映が終わった人も多かったようだ。 今回、公開時のポスターがないということで、私物の前売り特典ポスターがなぜか二枚もあったので、提供させていただきました。
そして劇場配布の新聞に今回もふざけた文章を書かせてもらったのですが、劇場内で他のお客さんがそれを読んでいるのを見てなんだか申し訳ない気分になりました。
くじで当たったりもらったりしたもの。ビオランテポスターが当たってしまったのは、今回が川北監督特集だからだろうか。
そして来週は……
尼崎怪獣市場! 出ます、やります、うろつきます
最近『殺しが静かにやってくる』とか『情無用のジャンゴ』とか、マカロニウェスタンづいております。他には『吸血獣ヒルゴンの猛襲』とか『格闘技オリンピック・四角いジャングル』『姑獲鳥の夏』とか、節操がないですな。
ポカンとあいた平日の昼下がり。うとうとと『四角いジャングル』を見ていて、『このままでは自分はダメになってしまう』と漠然と思ってしまう。猪木対ウィリーに至るまでが長い。企画とか原稿を書かないと、しかし、どこからも誰からも頼まれていない。いや、何もない時は出来うる限り何かを見ていこうじゃないの、と自分に言い聞かす。
そこで、前から見たいと思っていた『アメリカンスナイパー』を見に行く。マカロニづいてる身にすれば、マカロニ出身のクリント・イーストウッド監督の最新作だから見ないわけにはいかないのだ。
米軍史上最高の射殺数を誇る伝説の狙撃手を描いた映画である。カウボーイが愛国心から特殊部隊ネイビーシールズに入隊。そしてイラクへ。そんな彼の戦場で疲弊する心と、帰還して善き夫、良き父として過ごしていく姿を描く。しかし、多くの兵士がそうだったように、彼も一般の生活になじめなくなる……。
実話を基にした映画なのだが、どことなく、作った人、つまりはイーストウッドの半生を形を変えてみているような、そんな気がした。
カウボーイだった主人公は兵隊になり、やがて中東の西部ことイラク戦争で英雄となっていく。イーストウッドもテレビのカウボーイ役で有名になった。そして異国イタリアの西部劇で大スターになったのだ
そんなことを考えながら見ていると、なんだかこれがイーストウッドの集大成で、遺作のように思えてきた。
劇中で『カントリー音楽』や『牧師』とかなんてことのない言葉にいちいち引っかかってしまう。いずれもかつてのイーストウッド映画に使われたモチーフだったりキャラクターだったりする。
狙撃手である主人公がスコープ越しに標的を見る様子は『夕陽のガンマン』の冒頭を思い起こさせる。
とどめにエンディングはモリコーネの楽曲が流れるのは、何ともマカロニ生まれのイーストウッドの最後にふさわしいじゃないですか。とか書くと本当に遺作のように思えてきた。いいえ、まだまだ元気です。
戦場には善も悪もない、撃つ奴にも撃たれる奴にも人生があり、家族がある。イーストウッドの映画はいつものようにズンと来て、さらりと終わる。
そういや、今年になってみなみ会館で見た映画は前回の『仮面ライダー3号』に続いて、これで二回目。今年はシネコン行ってないなあ。
|
カウンター
プロフィール
HN:
馬場卓也
性別:
非公開
職業:
作家
趣味:
怪獣
自己紹介:
作家。一応作家。
CS放送のシナリオ公募で佳作入選。 『SHUFFLE! アンソロジーノベル』 でデビュー。 『School days 君といる、空』で長編デビュー。(ともにJIVE ) 『真田十勇姫!』(ソフトバンクGA文庫) シリーズほか、チョコチョコと。 ラノベ、ゲームシナリオ等々、何でもやりますのでお仕事お願いします。 怪獣とかチャンバラが好きやねんけど、女の子率高いなあ。
カレンダー
最新TB
最新CM
[07/16 JosueBix]
[07/03 FloydLef]
[06/30 JosueBix]
[06/06 DarrenVoity]
[05/28 GerardHAILS]
最新記事
(03/01)
(02/25)
(02/11)
(01/12)
(01/05)
ブログ内検索
アクセス解析
|