作家馬場卓也のおもちゃと怪獣と仕事の三つ巴生活!
男もつらいし、女もつらい。男と女はなおつらい!
てな訳でよろしく
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思えば、二年前のパシフィック・リム、去年のゴジラと、毎年夏には何らかの形で怪獣映画が見られるいい時代になったものです。ま、そうでなくとも去年から毎月京都みなみ会館で怪獣映画を見させていただいてるんですが。
そして今年は巨人と恐竜! 奇しくも先日見たみなみ会館の二本立てと同じ組み合わせ。人間、考えることはいつになっても一緒ということでしょうか。とりあえず『デカいものが襲ってくる』というコンセプトを楽しむ、根っこの部分は一緒なんでしょうね。
そんな怪獣の夏、『進撃の巨人』を見てきた。この夏の話題作である。初日は映画割引デーでもあったからか、早朝から人が多い。あ、夏休みか。
物語は、巨人の群れが人を襲う、以上。防護壁に守られた町で、ある日壁が崩れ巨人がやって来る。しかも複数。大証、男女を問わずやってくる。そしてバクバクと人間を食う。 ここで樋口真嗣監督の得意とする? 『阿鼻叫喚の地獄絵図』が繰り広げられるのだ。モリモリ、バリバリと人間を食う巨人たち。まるでとれたてのキュウリをうまそうに食べる子供のようだ。巨人のデカさ、捕食描写以上に恐ろしいのは巨人がへらへらしながら来ることである。それも近所にいそうなぼってとした体形のおっちゃんやおばちゃんが来るのである。巨人ならぬ狂人、まるで話が通じなさそうである。 まるで絶望的な状況。もはや人間には成す術がないのか? しかしクライマックスの『生々しいウルトラマン』で希望が見え、来月公開の後半に続く。
巨人同士の対決、巨人の捕食など『フランケンシュタインのカイジュ・サンダ対ガイラ』を思い起こさせるが、それは違うかな、と思った。
どちらかといえばウルトラマンである。クライマックスのあのシーンは『ウルトラマンの変身シーンをグロく演出したもの』に見えた。まあ、どっちも一緒だと言われるかもしれないが、微妙に違う。ただ、ぶつかり合うサンダとガイラと違い、知性のある動きはウルトラマンか、エヴァンゲリオンである。
映画の冒頭で見せたあれが後半戦に生かされれば、怪獣映画ではなく、先日見た戦争映画によく似ている。と、思い過ぎか。
でも、個人的にはこれは怪獣映画ではなく『巨大ホラー』だと思った。巨人の眠る町へ進む軍隊。物音一つ上げてはいけない。でも、ちょっとしたミスで大参事、とか。
ホラー映画につきものの『そっち行くなよバカ』なキャラもいたし、それを追っかけるあれの演出もホラーだ。
防壁に囲まれた町を巨大なショッピングモールになぞらえるなら、巨大ゾンビ映画としても見ることができるな、と思った。連中は餌のある町に入りたがって、わらわらと集まってくる。 怪獣映画っぽく見えなにのは何故だろうか? デカいのにそうじゃない。おそらく、巨人のキャラかな。個性豊かな連中がいるのだが、キャラとして立っていないからか、それと、集団だからその個性も埋没してしまうからなのか。だからゾンビ映画だ、という気がしてしまったのですが。 だから壁をぶち破る大型巨人とラストのあれはすごく怪獣に見えるんですな。
あと、ほんの少し不満を言えば。 ・冒頭で主人公の人となりが分かるのですが、『今、全部言うのか?』と思った。
・荒廃した世界観だけど、みんな美容院でカットしたような髪型。もう、冒頭のそこがひっかかてしまい、それが最後までひっぱったのが残念。汚くしろ、とは言わないが。
クリント・イーストウッドが『許されざる者』の時に『西部開拓時代に美容院に行ってきた髪型のカウボーイなんかいない』と言ったのを思い出す。細かいことだけど、大事。
・二年間ロクに訓練を受けていないからか、巨人にも全く無力の兵隊たちの中盤のドラマが修学旅行に見えて仕方なかった。 ・修学旅行だから、恋の話にもなる。そして枕投げをするから羽毛も舞い散る。 ・カッコいいキャラが漫画みたいな台詞を吐くと、浮いてしまって困った。 ・石原さとみは狂っててよかった。彼女が巨人でもよかった。 ・國村準だけゴジラファイナルウォーズだった。ドリル不在。
・立体起動装置とは? うーん『特撮はすごいけどドラマは……』とはよく言われますが、そうならないぐらいに押し切れる勢いが欲しかったのですね。ゴジラもパシフィックリムもそれがあったように思える。だから中盤の修学旅行がなあ……。 でも、後半戦は楽しみです。ラストのあいつがいるお蔭で生々しいヒーローものというか、怪獣物としての個性が立ってきそうなので。 PR |
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プロフィール
HN:
馬場卓也
性別:
非公開
職業:
作家
趣味:
怪獣
自己紹介:
作家。一応作家。
CS放送のシナリオ公募で佳作入選。 『SHUFFLE! アンソロジーノベル』 でデビュー。 『School days 君といる、空』で長編デビュー。(ともにJIVE ) 『真田十勇姫!』(ソフトバンクGA文庫) シリーズほか、チョコチョコと。 ラノベ、ゲームシナリオ等々、何でもやりますのでお仕事お願いします。 怪獣とかチャンバラが好きやねんけど、女の子率高いなあ。
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