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 作家馬場卓也のおもちゃと怪獣と仕事の三つ巴生活!  男もつらいし、女もつらい。男と女はなおつらい! てな訳でよろしく
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 夏休み、ということで子供らとプールに行って火傷のような日焼けをしたり、炎天下、難波~アメ村をぶらついたり、そして『ジュラシック・ワールド』二回目。夏休みは恐竜とお化け、それに昆虫である。あと、スイカに花火。



 恐竜パニックから転じて大怪獣バトル映画に転じる展開に子供らも大満足。家に帰って、図鑑を引っ張り出してあれこれと語れるのも恐竜映画のいい所。『パシフィック・リム』『ゴジラ』と、ここ毎年、夏休みに大迫力怪獣映画を子供たちと見れるのが楽しい。



 それでなくとも、うちの子供らはほとんど毎月、京都みなみ会館で昔の怪獣映画を見てるわけだが。
 そして、京都みなみ会館と言えば……。お盆、そして終戦記念日に開催の『京都怪奇映画祭NIGHT2』である。

 今回は中短編合わせて前7本という怒涛の展開。それにゲストトークもあるのだ。これ一晩で終わるのか? と思ったら案の定、終わった時にはすっかり陽が昇っていた。まさに宴に夢中で日の出を忘れた妖怪のようである。



 あまりにも数が多いので、何を見て、どうだったのか、駆け足で。
◎『吸血鬼ゴケミドロ』ン本市のトラウマ映画としても名高いこの作品がトップバッター。人間の額を割って侵入する侵略者の恐怖と、極限状態の人間ドラマ。タランティーノもパクった冒頭の真っ赤な血の池地獄な空の色、そして絶望的なラスト。



 金子信雄の楽しい顔芸に対し、ハイジャック犯高英男の無表情さが対照的。


 
 しかしながら、物語中盤で記憶が飛び、気が付けばクライマックス近く。『しまった!』しかし、時すでに遅し。劇中の台詞を借りるなら『何もかも、遅すぎた』のである。



 上映後は主演俳優、吉田輝雄氏のトークイベント。実物大の飛行機セットを用いた撮影は滋賀県で行われたこと、東寺むち打ちで大変だったこと、新東宝から東映のこと等々、貴重なお話が聞けました。



◎『怪談せむし男』はゴケミドロと同じく佐藤肇監督。前回は鳩が飛行機にぶつかって死んでましたが、今回はカラスがよく死ぬ。不気味な洋館に訪れた男女に襲い掛かる恐怖。ソフト化もままならない幻の作品が、今回関西初リバイバル。せむし男を演じる西村晃の楽しそうな演技、せかせか動き回る様はコミカルでもある。そしてなにかも急な展開に呆気に取られてしまう。


 恐らく泥臭い日本の怪奇映画よりも、モダンな洋画のホラー映画に挑戦したのであろうか、やたらと音で驚かせる演出が多い。そして家の外から室内へと入っていくヒッチコック張りのカメラワーク。奇怪な音に焼けただれた死体がバーンと出るタイトルが一番怖い。


 お棺を開けると、目を向いた死体が菊をくわえている、と言った不快な演出も効果的。この『目を剥いた死体』というのは、『リング』にも受け継がれている、と思う。


◎『妖奇怪談全集・恐怖に叫ぶ6人の女』『怪談憑きまとい』は、トークイベントの司会、山田誠二監督による短編集。ふとした日常に訪れる怪異に出会う女性の姿をそれぞれ描いている。ストン、と落ちる如く怪異が落ちてくる感じ。


◎『帰ってきたウルトラマン・残酷!光怪獣プリズ魔』『ウルトラマンレオ・レオ兄弟対悪霊宇宙人』は、恒例の16ミリで上映するウルトラシリーズ。夜の海を進み、光あるものを消し去っていく、怪獣とはいいがたい謎の存在、プリズ魔。ただ一人の生き残りも、やがて光になって消え去るという恐怖。そこで、記憶が飛んで、いきなり団地がパニックに。ジャックの戦闘シーンも、ウルトラマンレオのオープニング見てないよ!

 

 団地に巣くうアクマニア星人の起こす数々の怪異。さすがは『地獄』の中川信夫監督である。壁から伸びる手、天井に張り付く主婦(四谷怪談のお岩さんだ!)。しかし、それよりも、少年が帰路につく、団地の遠景。カーンカーンという工場の音と、だらだらと長い舗装路。何気ないシーンがこれからの異変をあおっているようにも見える。そしてアクマニア星人よりも謎なのは、突然レオのピンチに駆けつけるアストラの存在ではないだろうか。ナレーションでいわれる通り『大宇宙の謎』なのだから仕方ないか。



◎『リング』Jホラーの火付け役にして、これを越えるものはいまだ登場していない、近代怪談のスタンダード。今回に限り、ボリュームを上げた爆音上映形式で、恐怖を盛り上げる。更に途中でみなみ会館吉田館長自らフルボリュームに上げたので、恐怖倍増。あの『キィ!』『ぐにゅぅああっ』という不快音が腹にずんずん響く。ホラー映画であるものの、メインは呪いのビデオとそれにまつわる謎ときであり、アクション、サスペンスとして見ても面白い。でもやっぱり、不快極まるリングビデオと、貞子は怖い。



 そして恒例のくじで当てたのはゴジラ缶。そして、見てしまった以上、欲しくなってしまうゴケミドロ円盤。


 ふらふらと家につき、仮眠をとったものの、まだ眠い。オールナイト上映はまるで夢のように感じてしまうが、全部現実のことなのだ。

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プロフィール
HN:
馬場卓也
性別:
非公開
職業:
作家
趣味:
怪獣
自己紹介:
作家。一応作家。
CS放送のシナリオ公募で佳作入選。
『SHUFFLE! アンソロジーノベル』
でデビュー。
『School days 君といる、空』で長編デビュー。(ともにJIVE )

『真田十勇姫!』(ソフトバンクGA文庫)
シリーズほか、チョコチョコと。
ラノベ、ゲームシナリオ等々、何でもやりますのでお仕事お願いします。
 怪獣とかチャンバラが好きやねんけど、女の子率高いなあ。


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