作家馬場卓也のおもちゃと怪獣と仕事の三つ巴生活!
男もつらいし、女もつらい。男と女はなおつらい!
てな訳でよろしく
× [PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。 『ブリグズリーベア』は、25年間誘拐犯に育てられた青年の社会復帰を描いた作品。と、書けば固い感じのする内容かと思われるでしょうが、主人公ジェームズが外の世界に触れてやりたいことは、新しい家族との触れあいでもなく、誘拐されていた間、偽の両親に見せられた架空のSF子供番組『ブリグズリーベア』を完結させること。彼にとっては『ブリグズリーベア』だけが世界の全てなのだ。しかし、20年間もせっせとストーリーと設定を考え、それっぽい番組を作り続けた偽両親は異常だけど、そのブレなさっぷりは尊敬に値するものがあります。しかもこの壮大なクマスペースオペラを作り続けた偽の父親が、かの一大スペースオペラの主人公を演じたマークハミルというのがズルイ。『お前がするんかい!』と突っ込みたくなった。
新しい家族との関係は最初はギクシャクするものの、映画製作を通して、やがて本物の家族になっていく。新しい父親が書き貯めた『やりたいことリスト』にあったキャンプも車の運転も映画製作の中でジェームズは経験するのだ。ついでに警察にお世話になることも。閉じた世界からオープンな世界へ、ニセ家族から本物へ。みんなあのクマが導いてくれた。奇しくも家族との絆に映画作りの映画、という点で『カメラを止めるな!』と通じるものがある。劇中流れる『ブリグズリーベア』の、ノイズ混じりのスタジオ撮りビデオ特撮の感覚、あれも再現してくれたらなぁ、とちょっと思った。
続いての『バトル・オブ・ザ・セクシーズ』は70年代にあった、男女テニス対抗試合を描いた実話。優勝賞金の男女格差に端を発した全米女子テニス協会立ち上げから、かつての男子王者との対抗戦までを描く。女子王者ビリージーンキングとそれに続く女性たち。それを快く思わない男(オッサン)たち。ビリージーンに挑戦する、自称『男性優位主義のブタ!』ボビーの軽妙さ。女性差別に同性愛、家庭の危機、女も辛いし、男も辛い。女と男はなおつらい。
テニスには全く疎いけど、女子プロリーグで各地を転戦する様子はどこかプロレス興行を思わせる。そういや、クライマックスのド派手なビリージーンの入場はプロレス映画『カリフォルニアドールズ』のそれにも似ている。男VS女というキワモノ的に見えそうな題材ながら、その裏ではその時代の人たちが抱えていた苦悩混じりのドラマが見え隠れ。それよりなにより、当時の美術、衣装、フィルム撮影で当時の空気感、というか70年代映画の雰囲気を再現させているのが見事。つい『これ、リバイバルだっけ?』と思うぐらい。奇しくも鑑賞時、全米オープンで初の日本人女王がうまれた。車イステニスも脚光を浴びている、あれから四十数年経つけど、根っ子の部分は変わったのかな。そんなことを思いつつ、夜の鴨川は雨が降っていた。
パンフレットと古本屋で買ったものたち。恐竜時代!
そして今週末はまたまた京都へ。京都怪獣談話室&ババジラジオ!
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プロフィール
HN:
馬場卓也
性別:
非公開
職業:
作家
趣味:
怪獣
自己紹介:
作家。一応作家。
CS放送のシナリオ公募で佳作入選。 『SHUFFLE! アンソロジーノベル』 でデビュー。 『School days 君といる、空』で長編デビュー。(ともにJIVE ) 『真田十勇姫!』(ソフトバンクGA文庫) シリーズほか、チョコチョコと。 ラノベ、ゲームシナリオ等々、何でもやりますのでお仕事お願いします。 怪獣とかチャンバラが好きやねんけど、女の子率高いなあ。
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