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 作家馬場卓也のおもちゃと怪獣と仕事の三つ巴生活!  男もつらいし、女もつらい。男と女はなおつらい! てな訳でよろしく
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 我慢できなかったんだよ!

 ただでさえ、秘密主義の作品の上に、情報をできるだけシャットダウンしようと心がけてきた。
 だが、ツイッター等々で、見た人の感想や作品の概要がチラチラ見える。そのたびに目をそむけてしまう。
 SNSがこれほどまでに鋭利な刃物に見えたことが今まであっただろうか?
 本来なら、火曜日のシネマイレージデーにでも行こうかと思ったけど、このまま我慢を続けていると、体に悪い。

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ということで日曜日の朝『新劇場版ヱヴァンゲリヲン:Q』を見に行った。
 
 そういえば今月は『009』『プリキュア』『エヴァ』とアニメ映画しか見ていない。というか、別に長期休暇でもないのに、これほどの数のアニメ映画が上映されている現状がすごい。


 しかし、そんなに好きだったか、エヴァ? ここ最近はグッズらしいものも買ってないし、映像媒体は初放送、再放送時に録画したもの、旧劇場版のビデオテープしかメディアを持っていない。きちんとしたフィギュアは超合金の初号機だけである。
 それなのに、気になる。
 それはあの時、第一話、そしてやりきれない怒りを覚えた最終回の日にまで遡るので、ここではやめておく。
 その時点で、俺はエヴァの手の上に乗って踊っていたのだ。
 
 とにかく『何が起こるか分からない危うさを秘め、それでいて面白い作品』なんだと思う。

 日曜の朝イチ上映は八時より。タイヤとブレーキを新調したバイクで近所の映画館に駆けつける。
 ロビーには、すでに大勢の人がうろうろ。何とかチケットは取れたものの、こんな郊外の街でも、みんな早く見たがっていたのか、と思う。

 客層はちびっ子から、パチンコでエヴァを知った層まで、幅広い。劇場は八割の入り。
 そして二時間後、俺はタイヤとブレーキを新調したバイクに跨り『うぅおおおおおおおお!』と泉北一号線を駆け、帰路に着いた。
 そしてこれよりネタバレ、というか本筋に関わる内容です。
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 今回は夏の特撮博物館で上映した『巨神兵東京に現る』が同時上映です。こちらも圧倒的な火薬量とよく分からんセリフで、あっという間に終わる密度の濃い短編。
 エヴァっぽい巨神兵と、巨神兵っぽいエヴァの二本立て。どうせなら、ウルトラマンもくっつければよかったのに。


パンフは買ったけど、まだ読んでないので、あくまでも記憶のみで。

 


 帰ってきたウルトラマンの変身音で、製作会社が、そして続いて配給会社のマークが出る。
あれ、前作は日活配給だったのに、今回は東映だ。東映と言えば、旧劇場版を配給した会社でもある。マジンガーの腹違いの息子のようなエヴァだから、違和感はない。
 しかも、今のではなく、あえて昔の東映マークを使うところがなんともあざとい。

 そして始まる本編。

 開巻早々、有無を言わせぬ圧倒的な画力、画質、画角、そしてセリフ量で、エヴァ弐号機の宇宙戦闘が始まる。正しくはエヴァツーダッシュ! その名称、実にジャンボーグ感が強い!
 前作ラストでたむけんの獅子舞みたいになったレイちゃんを救出すべく、奮闘したものの、エヴァマーク6の放つ槍に串刺しになったシンジ君の乗る初号機。多分そのあと色々あって、槍だか使徒に取り込まれたのでしょう。今回の冒頭は、そんなシンジ君の奪還作戦から始まります。取り込まれたシンジ君はまるでベンケイを取り込んで繭状になった原作の真ゲッタードラゴンのようだ。

 そして……。ベッドに横たわるシンジ君。ロボットアニメ史上、もっともベッドが似合うパイロットである。
あれから、どうなったのか、今自分はどこにいるのか、さっぱり分からない。もちろん観客にも分からない。ネルフ本部なのか? 司令室のような場所に来て見れば、ミサトさんや律子博士がいる。でも様子が変だ。それに、知らない人もいっぱいいるぞ、どうなってるんだよ? 司令室は、ネルフ基地ではなく巨大な戦艦の中。しかもこの戦艦、空を飛ぶ! マイティジャックかよ! 両手を広げた巨人のようなフォルムはエヴァの飛行機版っぽい。またしても、ジャンボーグ。いつ作った?

 艦隊にせまり来る使徒軍団! というかこの頃になると使徒も化け物というより、ただの記号のようなものになっている。
 観客もシンジ君も『?』のまま戦闘がはじまる。専門用語が飛び交い、ますます訳が分からない。まあ、今に始まった話じゃない。
 戦闘後に明かされる衝撃の真実。

 どうやらあれから14年の歳月が経っていたらしい。ショック!

 でもエヴァパイロットは『エヴァの呪縛』とやらで年取らない。
 なるほど、永遠にチルドレンな訳ね。

 そして、どうも、自分が眠っている間に世界はとんでもないことになったと聞かされる。サードインパクトだ。それも、自分が原因であると。

 だから、シンジ君はエヴァに乗っちゃダメ、乗るとロクなことにならん、乗ったら殺す、と爆弾入りの首輪のプレゼント。知ってる、それ、同じところに留まっていると爆発するんだ。それは『バトルロワイヤル』だ! そういやあの映画にはアスカ役の宮村優子が出ていたなあ。

 永い眠りから覚めたら、自分が悪者になっていた、英雄だったのに、攻撃される側になっていた、というのはアニメ『新ゲッターロボ』で、平安時代から帰ってきた竜馬達の境遇に似ている。

 シンジ君は思う『レイちゃんはどこに行ったんだ?』すると『はいはーい』と、戦艦の外壁をぶち破ってレイちゃんの乗った零号機? 登場。

 レイちゃん、シンジ君をホームグラウンドのネルフ本部に連れて行きます。
でもこのレイちゃん、どこか変だ。プラグスーツが黒い。

 すっかり荒れ果てた本部では、父ゲンドウと、冬月おじいさんが待っていた。
『今度十三号機作ったから、よろしく』と、久々の再会にしてはあんまりな挨拶。
でも、いつの間に十三号機を作ったんだろうか?

 本部にはレイちゃんと、月からやって来たカヲル君がいた。

 ほとんど監禁状態の生活の中、カヲル君と仲良くなるシンジ君。
レイちゃんは今までとちょっと違うし、とっつきにくいや。

 カヲル君は本当に親切で、一緒にピアノを連弾したりします。
 演奏中のイメージシーンで、馬が走ってくるのですが、これって旧『戦国自衛隊』のオマージュ、なわけがない。でも一気に時を飛び越えた人間のイメージとして共通点はある。だが、思い過ごしだろう。
 というか、セカンドインパクト後の世界って人間以外絶滅したんじゃ?
 イヤ、あれは海の生き物だけだったか?

 世界を、主要キャラをも消し飛ばしたサードインパクトの後の世界でも、ヤマハのピアノはきちんと演奏できるのです。ひょっとして、エヴァの装甲よりも頑丈なんじゃないのか、と思いました。

 いよいよ十三号機で、世界を変えるときが来ました。地下に眠る、全身タイツの巨人、リリスに刺さっている二本の槍を抜けば、世界はよくなるのかもしれないのです。
カヲル君が言うのだから、間違いない。

 エヴァ13号機は初号機に似てますが、二人乗りです。だから、いつ作った?
 そして地下へ……。
 そこに、ミサトさんたちジャンボーグが攻撃を仕掛けます。
 シンジの奴にエヴァを与えるな! 
 
 十三号機とツーダッシュ、そしてピンクの八号機との対決、レイちゃんのマーク9も加勢するぞ。

 何とかツーダッシュを押さえ込み、ようやく、槍を抜くことに。とここにきて、カヲル君が待ったをかけます。

『あれ、これ違うぞ……』

 いや今更そんなこと言われても、と槍を抜く十三号機。十三号機はこの時のために腕が四本あるのだ。永井豪の漫画『ガルラ』に出てくるロボット、ビッグダイタンみたいね。
 はい、槍抜きました。ブブーッ、フォースインパクト作動!

 アレー、おもてたんと違うよ! カヲル君も使徒だったの?
 ほれ見ろ、言わんこっちゃない。
 レイちゃんはいない、ミサトさんたちには敵視される、カヲル君も言ってることがよく分からない。八方ふさがりのシンジ君。

 しかしながら、大惨事はカヲル君の自爆で事なきを得たのでした。
 やっぱりここでもカヲル君は首チョンパ。リニューアルしても、出た瞬間に死亡フラグが立つゲッターロボのムサシのようだ。

 そして……赤い大地には、友人が死んだことで、すっかり内向的になったシンジ君と、彼に怒りを覚えつつも、共に行動をとらせるアスカちゃん、そしてその後ろを犬のように歩くレイちゃんがいましたとさ。やっぱり新キャラが増えたのなんの言っても、最後に残るのはこの三人か。このシーンは『猿の惑星』というか桜多吾作版『グレンダイザー』のように見えました。

 そして次回予告、左右を繋ぎ合わせすっかりキカイダー、やっぱりジャンボーグ9みたいになったエヴァツーダッシュ+八号機が、量産型エヴァをと戦っている場面。
タイトルは『シンヱヴァンゲリオヲン』。『シン』は『新』か『真(チェンジ!)』なのか。ひょっとして『帰ってきた』と読ませるのか? やはりここでもゲッター線や円谷の気配を感じる。

◎エヴァは、なんだかこれで終わらない気がして恐ろしい。エヴァは延々と続くんじゃないかという期待と不安。これやっちゃうといくらでもバリエーション作れるんじゃないか、という恐怖。続編ではなく、毎回がリニューアル。再放送を毎回作り直す。

◎同時上映の『巨神兵』破壊と再生の物語。エヴァはその逆。

◎全く見たことない新しい展開といえども、テレビ版を下敷きにしている場面が多く、正しく『新劇場版』だな、と思った。あっさりと世界が滅んだり、シンジ君がヘタレに戻ったり、と今回の不快な展開の方がエヴァらしく、ぽかぽかとなんだかいい感じだった前作の方が異質だったのでは? と思えるほど。
 
◎次回も、旧劇場版の弐号機対量産機の対決を彷彿とさせるし。
 こりゃ、いい方向には終わらないだろうな、エヴァ。
 でも、ほとんど人間の死に絶えた世界で人類補完計画もあったもんじゃないけど。
 
◎世界がどうなろうとも、シンジ君はレイちゃんを、その親父は死んだ奥さんを未練たらたら求めるのはやはり親子なんだな、と思う。そのおかげで世界が大変なことになってるんですが。

◎怒涛の勢いで見せてくれた1時間46分。いつもの如く『よく分からんけど、すごいものみた』という気持ちで、俺は叫びながら帰ったのであった。

◎なんだかんだ言って、好きだったんだなあ、エヴァ。長い間エヴァやってたけど、エヴァでよかったよ

◎で、今回初号機出てなかったよ!

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プロフィール
HN:
馬場卓也
性別:
非公開
職業:
作家
趣味:
怪獣
自己紹介:
作家。一応作家。
CS放送のシナリオ公募で佳作入選。
『SHUFFLE! アンソロジーノベル』
でデビュー。
『School days 君といる、空』で長編デビュー。(ともにJIVE )

『真田十勇姫!』(ソフトバンクGA文庫)
シリーズほか、チョコチョコと。
ラノベ、ゲームシナリオ等々、何でもやりますのでお仕事お願いします。
 怪獣とかチャンバラが好きやねんけど、女の子率高いなあ。


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