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 作家馬場卓也のおもちゃと怪獣と仕事の三つ巴生活!  男もつらいし、女もつらい。男と女はなおつらい! てな訳でよろしく
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◎先日行ったばかりの大浜公園に再び。今回はプール。いわゆる市民プールだが、入場料が安く、上半身が赤く日焼けするまで泳いだ。いや、実際は泳いでおらず、ぷかぷか浮いていただけだが、それでも猛烈に体力を消耗してしまった。

◎『エド・ウッド』を久しぶりに見る。史上最低の映画監督エド・ウッドの人生絶頂期の頃までを描いた映画。あくまでも人生絶頂期(自称最高傑作で史上最低の烙印を押された『プラン9フロムアウタースペース』)の頃であって、成功はしていない。それでも彼はハリウッドを駆けずり回って企画を売り込み、資金を集め、映画を作った。
 できたものはそれはそれはお粗末な代物だったが、彼には映画への情熱があった。自分の置かれた境遇と重ねると笑えないところも多々ある。だが、この映画が好きだ。その直向さだけは見習いたいと思う。
 この映画が作られなければ、この監督のことを知るのはずっと後になったかもしれないし、いまだに知らないままでいたかもしれない。
まさか極東の小国のお笑いグループが自分の映画タイトルをグループ名に使っていると知ったら、エド・ウッドもさぞ驚くことだろう。

◎そんなことをしているうちにツイッターで小松左京氏の訃報を知る。ツイッターで著名人の名前がTL上に増えると、決まって訃報だ。
 やはり『日本沈没』の人なのか。
 ひねくれた人なら『さよならジュピター』の人、ひねった人は『復活の日』の人、と答えるかもしれない。
いずれも映像化されたので、原作よりもそちらの方がイメージにあると思う。俺が初めて劇場で見た小松原作映画は『首都消失』だった。霧状の物体が首都東京を襲い、都市機能どころか、政治、流通の要が麻痺してしまう……。と、先日の東日本大震災ののちに持ち上がった大阪副首都構想を思わせるような展開。
 結局謎の霧、物体Oはいつの間にか晴れていたのですが。このとき、小松先生自ら数本のテレビに出て、映画の宣伝をされていた。
 
『地には平和を』『明日泥棒』『くだんのはは』……。古本屋の一冊50円コーナーで背表紙が緑の小松作品を買い漁って読んだ。他には星新一に平井和正のウルフガイ。
 ここら辺が自分の物書きの原点かな、と思っていたがそうじゃない。
 幼い頃に父に買ってもらった『宇宙人のしゅくだい』があった。
 初めて読む小松左京作品であり、初めての『読み物』。
子供向けの短編SFを纏めたものだ。子供向けだが、中には考えさせられる話やぞっとする話もあった。
 表題作は、地球を大事にしないので、滅ぼそうとする宇宙人と、将来絶対いい星にすると約束した少女のお話。
 
 そのほか、パパがロボットボートになる話、パパがロボットになる話(同じようだが違う)、私(作者)の後ろに立つサンタクロースのような男、三本足の犬、キツネに化かされる宇宙人などなど、子供に向けて優しく、それでいて何かが残るような短編の数々。
故人を偲んで、ビデオを見たり、作品を読んだりする人もいるだろう、自分はこれを久しぶりに読み返したくなった。

そして、イラストがずいぶん怖かったのを覚えている。

 シルバー仮面じゃないけれど、『地球人は宇宙の敵』だった70年代から40年。
 我々は宇宙人の宿題をきちんと果たしているのだろうか? 柄にもなく、そんなことを思った。
 『ウルトラマンマックス』のメトロン星人は侵略するでもなく、現在の地球人に呆れて故郷へ帰っていった。

 それでは最後にこの曲を。
 映画の内容なアレかも知れないが、自分はラストにいい曲が流れるといい映画だったと思ってしまうもので。

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 あれから……。ッて、どれから? 前回から。
 次の作業が始まったり、夏休みで家事の比重が多くなったりとばたばたしております。ばたばたする割にはちっとも儲かりませんね。

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 写真は茨木市の山中にある『縄文カフェ』。竪穴式住居の中にカフェがありってそのままですな。縄文風なのはその外観だけで、別に店員さんが縄文人だったり、縄文料理を出したりするわけではありませんでした。

 その近所には『キリシタン遺物資料館』という、隠れキリシタンの資料を展示する施設もありました。高山右近の布教活動の成果で、この近辺には隠れキリシタンが、幕府の追及を逃れひっそりと暮らしていたそうです。200年以上、今では信じられないでしょうが、当時の人たちはそれこそ必死になって隠していたのでしょう。それほどまでに信仰の力は強いのです。明治になって、信仰の自由が許されていても、村の人たちは一切口を閉ざしていたそうです。
 縄文と隠れキリシタン、すなわち日本の風景に紛れ込む異物……。と来れば、『シルバー仮面』ですね。ものすごく強引ですね。でも、隠れキリシタンを宇宙人に置き換えてみたらどうなるだろうか? 何か一ネタできそうな、できなさそうな。

 ウルトラシリーズでは海外セールスを狙って禁じられていた『日本らしい風景』を、この作品ではこれでもかと描写しております。そりゃ、1、2話を担当したのが四畳半に宇宙人や、仏式の怪獣供養を撮って、それとなく近未来の物語に日本らしさを混ぜ込んだ実相寺昭雄監督ですので。
 
 しかしそんな変化球監督にシリーズの要となる1、2話を任せたので、画面は暗いは、カタルシスはないわ、土塀沿いに走るチグリス星人、奇声を上げ、農村に毒ガスを撒き散らすキルギス星人。畳に障子張りという和室に置かれた科学的な研究資材……と、かなりミスマッチで異様な場面が続出するわで、それっきり撮っておらず。
 しかしながら3話以降もその精神は受け継がれ、前回も書いた野辺送りの行列を虐殺、四畳半の部屋から商店街への追跡、卒塔婆を武器にする罰当たりな格闘などなどが薄暗い画面の中で展開されるのです。そのほとんどの舞台が都会から離れた田舎町という、おかしな、それでいて魅力的な画が続出。
 
 ジャイアント編になってからは都会を舞台に、ぐっと明るくなってはいますが、その和風なテイストは敵宇宙人のデザインにも継承。不動明王のようなサザン星人、武神像のようなローム星人、歌舞伎の隈取からヒントを得たゾール星人、エマー星人。そのまんまなフンドー(分銅)星人。と書きましたが、画像がないとどんな連中か分かりませんな。ついでに言うと、サザン星人は地球人が他の惑星に作った基地をことごとく破壊、お返しとばかりに地球に来て、破壊活動を行うという『地球人は宇宙の敵』という初期のテーマを分かりやすくしたようなやつ。そして破壊した場所に自分の星の旗を刺して行くという自己顕示欲の強い宇宙人。その旗に描かれたマークは梵字というこだわりよう。
 
 そんな、若干くたびれた連中を相手に戦うジャイアント仮面。日本人ヒーロー対和風宇宙人。まるで諸外国そっちのけ、日本人が宇宙に進出してもらっては困る、といわんばかりです。
(『シルバー』の脚本家、佐々木守氏の書いた没シナリオ『ウルトラマン・怪獣聖書』では、宇宙人の要求が『好戦的な日本人は宇宙へ来るな、ついでに天皇制を廃止しろ』と、はっきりと書かれております。)

『シルバー仮面』は、暗い逃亡ドラマから中盤で従来の巨大ヒーローものに路線変更する変り種。しかし、あれから読んだ書籍ではスタッフも『あのままではとても持たない』と、証言されてました。視聴率も大きいのでしょうが、巨大化はそうせざるをえない事情が色々あったんですな。

 ジャイアント編になってから、シルバー仮面は等身大編では考えられないぐらいの多彩な武器を繰り出すようになりました。というのは前回も書いたと思います。

 その中でも、これ、というものを紹介していい加減『シルバー仮面』のことを書くのはこれぐらいにしとうございます。

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 キングマイマイの劣化版のようなアクリオン星人。こいつはまったく和風ではありませんが。名前だけは強そうです。パチンコでヒットしたロボットアニメに似ています。
 巨大化編になってからは怪獣みたいな宇宙人が増え、造形がちょっと……と書きましたが、こいつも

こんな感じ。書籍では『故郷の食料=鉄を食いつぶしたために地球にやってきた』とかかれてましたが、本編のナレーションでは『故郷の鉄を食いつめた』と言われてます。まるで、ニートかプータローが他人の家に上がって勝手にご飯を食べているようです。
 で、お引取りいただこうとジャイアント登場、満腹で昼寝中の星人の頭を蹴飛ばし、戦いが始まるのです。だがこいつには恐ろしい『アクリオン放射能』や、さらった相手を宇宙空間にある異空間に閉じ込めたりと、かなりの術者でもありました。
 そんな強敵にシルバー仮面がとった戦法が

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これ。ゴミバケツを被っているわけではない。これぞ必殺の『シルバードリル』! ちまちま手の先につけるよりも自分がドリルになればいいというジャイアントな発想。

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その活躍。このままドリルで大穴開けて倒せばいいのに、とどめは頭部から発する光線。ドリルいらなかったんじゃね? なんて野暮はいわない。

以上、『これだけは書きたかったシルバー仮面』を終わります。

おまけ。

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先日行った大浜公園の写真数点。堺市のこの地域は大正時代に博覧会が行われた場所であり、料亭街、劇場、水族館が並ぶ一大テーマパークのような場所だったそうだ。
 ちなみに少女歌劇団も存在したらしい。これでもう一ネタできないか?
 今は相撲場とプール、体育館などが並ぶ運動公園になっている。

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そして、公園にぽつんと建っているサル山のサル。
 
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 茂みの猫。このあたりは野良猫が多く、餌付けされているので、人見知りをまるでしない。

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 猫たちは植え込みや地べたで死んだように寝転がっていた。

大浜公園から歩いてすぐのところに灯台がある。

これ。
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対岸には工場があり、海の水は汚れ、ゴミが浮かんでいた。
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高速道路を真下からのアングルで狙ってみる。
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あぁドンドン『お父さんの行楽日記』になってく……。
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前々回の日記にも書いたのですが、まるで俺が名古屋に来ることを知っていたかのようにブックオフ太閤通り店に置かれていた『シルバー仮面』全6巻。自分へのご褒美、それに旅で気分が高揚していたこともあって一気に購入してしまいました。
 あまりの面白さにずっとツイッターで呟いていたのですが、ブツブツやるより一気に吐き出そうと思いました。よって今回は興味ない人にはぜんぜん面白くない、でも書きたいんだよ! の『シルバー仮面』の事など。

 で、『シルバー仮面』ってなんなのよ? と思われる人も多いはず。
 改めて説明すると――ウィキペディアを見てね、というのも芸のない話――『シルバー仮面』とは昭和46年に放送された、いわゆる『変身ヒーロー番組』の一本。当時は『仮面ライダー』『帰ってきたウルトラマン』『スペクトルマン』と、返信特撮ものが再び流行りだした時期でもあります。そんな中で『シルバー仮面』はかなりの異色作だったといわれています。今まで数本しか見てなかったのですが、今回全話見て、なるほど異色作だわ、と大きく頷いてしまいました。

 何がどう異色か? 変身ヒーローものでしょ?
 そうなのですが。
 もともと円谷プロ(ウルトラマン)にいたスタッフが大挙してこの作品に関わり、同じ事をしても仕方ない、あえてウルトラの裏をやってみようということで立ち上がった企画、らしいのです。

 シルバー仮面。口が出ております。なぜなら、彼は等身大ヒーロー。
そして手前の人物たちは主人公である春日五兄弟。兄弟の次男、光二(柴俊夫)がシルバー仮面に変身します。
そう、主役が兄弟。そして彼らは何をしているのかといえば『逃亡者』。
そのものズバリ『逃亡者』という海外ドラマを参考にしたといわれていますが、彼ら兄弟はあてのない旅を続けているのです。

なぜ逃げるの? それは宇宙人に狙われているから。科学者である父親が作った光子ロケットの秘密を狙って様々な宇宙人がやってくるのです。兄弟もまたそれから逃げ、秘密を探るために旅を続けるのです。光子ロケットが完成すれば地球人は宇宙へ進出する。それが宇宙人には疎ましいのです。いずれ地球人もまた侵略者になるだろう、その前に潰してしまえ、ということです。
 ここでウルトラシリーズ等でよく突っ込まれる『侵略者はなぜ日本を狙うのか?』という問いにきちんと返答しているのです。
 第二話のサブタイトル『地球人は宇宙の敵』がそれを顕著に表しています。

 毎回春日兄弟は父親の旧知の科学者を訪ね、ロケットの秘密を調べてもらうのですが、そこに侵略者が来る。宇宙人を呼び寄せた張本人でもある春日兄弟は厄介者扱いとなり、再びさすらう、大体このパターンが続きます。
 そしてシルバー仮面。一応超人ではあるのですが、彼はウルトラマンのような『事件の解決役』でなく『事件解決へ導く進行役』でしかないのです。必殺技も持たず、農村を、商店街を宇宙人と追いかけっこの末に殴り、蹴り、組み合い、最後には兄弟のサポート、もしくは敵の誤爆、事故で倒します。
 崖から蹴り落したり、自動車に乗った宇宙人が激突死したり、敵の爆弾を投げ返したり……。
 そのルックスにふさわしく、戦い方も地味です。
 墓地で戦ったときは卒塔婆でぶん殴ってました。
 誰にも感謝されない戦いを続け、石持て追われ、安息の場所もなく、兄弟はさすらいます。
ロケも都会より農村が多く、それがかえってその地に立つ宇宙人の異質感を表現していると思うのですが、シュールすぎます。
ヒーロー番組でありながら、ヒーロらしからぬ番組。
だってオープニングがこれ。

 仮面どこ?
 決まったタイトルバックがなく、毎回、本編映像に主題歌を流すという手法もまた異色。ちなみにこのあと、野辺送りの行列は宇宙人に化けたにせ春日兄弟に機関銃で蜂の巣にされます。
 春日兄弟にあらぬ罪を着せお尋ね者にして追い込む宇宙人の作戦ですが、無事疑いが晴れるものの、宇宙人という想定外の真犯人を前に警察側はこれを『なかったこと』にしてしまいます。国家権力からも見放される主人公。

 それと同時に、視聴者からも見放された。
 やはり地味すぎる、とのことで10話で路線変更(てこ入れ)。
 シルバー仮面も巨大化し、従来の変身ヒーロものっぽく……なってません。
 確かに春日兄弟は念願の光子ロケットを建造し、津山博士という強力なバックアップを得て、作品自体も明るくなりました。
 さすらいの旅から、津山博士の研究所勤務&住居も確定、等身大編の怪奇ムード漂わせるデザインから怪獣然とした(少々造形がアレな感じになった)宇宙人との数回にわたる戦闘、ジャイアント化してからの多彩な必殺武器など、明るく派手になり子供への関心を高めることに成功したように見えます。が、路線変更後も人間ドラマに重点を置き、『宇宙人と地球人の対立』を主軸にしております。
 地球人が研究目的でキュリー星を訪れるも好き勝手した挙句、現地人を皆殺しにする話(ここでは地球人が侵略者であり、今までの宇宙人の主張が半ば正しかったことを証明する!)や、実験で化け物になった宇宙飛行士の話(ジャミラみたい)、星人の放った核ミサイルで両親を殺され、シルバー仮面こと光二にビンタを浴びせる小学生の話など、どこか重く、そして暗い。そして巨大でも、星人たちは執拗に春日兄弟の光子ロケットを狙ってくる。

 暗いといえば全編通してセットの照明が足りなかったせいか、意図的なのか、夜間シーンはとことん暗く、それゆえに爆破や火災シーンの炎がよく映えるのが印象的。

 予算といえば、等身大編の代表的宇宙人、チグリス星人。 猫科の生き物のような面構えに触手状の両手がまるで海洋生物のようで不気味であるが、シャープな印象。背中のこぶ状突起から、ハイエナのようにも見える。
 

 巨大編で、二週にわたり、シルバー仮面を苦しめたモーク星人。 ぼってりと、まるでアトラクション用着ぐるみのような印象。巨大編になって宇宙人の造形が少々アレになったのは、これまた予算のせいだったのだろうか?
 この造形の落差を考えると、もしかしたら、シルバーはもともと巨大化を見越して作られたのではないか? と思えてしまう。実は等身大編の宇宙人は春日博士が子供たちに試練を与えるために作られた『シルバー仮面予備軍』ではないか? と妄想。真の敵は巨大化してやってくる侵略者たちだったとか。だとすれば、巨大星人のくたくた感も納得できる。でもそんなわけはないでしょうが。

 最終回、ようやく友好的な宇宙人と巡りあえた春日兄弟は彼女の遺児を送り届けるべく宇宙へと旅立つ。やっと戦うことを止め、宇宙平和への第一歩を踏むことができたのだ。
 てこ入れしつつもそれでもテーマを貫き通した(と思う)シルバー仮面は今見ても、十分に異色である。ウルトラとはまた違う手触りだ。

 それからしばらくしてほぼ同じスタッフで、今度は『アイアンキング』というこれまた異色なヒーローが作られる。
 主役は変身せず、制限時間1分の巨大ヒーローはあくまでも脇役。そして敵はテロリストや、現体制を打ち砕こうとする日本先住民。

『何しに行くの?』と訪ねられ『戦争してきます』とさわやかに答える主人公。やっぱり異色だ。

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それはある日の一本の電話から

『もしもし、やります』
例えそれが苦手なジャンルでも、未経験のジャンルでも、どんな仕事でも受けるのが心情なので、編集さんや出版社さんからの電話にはこう答える。

『あの……三国志なんですが』

なぬ? あの、侠気と浪漫に彩られた、根強いファンの多いアレ?
『あぁ、やりますともさ』

 ……と言うわけでにわかじこみの資料収集、それにファンが見たら卒倒&激怒しそうな内容の記事、これが俺の『三国志』だ、そしてごめんなさい! 
 
というわけで竹書房『特冊新鮮組DX 8月号』という雑誌に

『萌えキャラで学ぶ初めての三国志』という記事を書かせていただきました。


 あの英傑たちを萌えキャラ化、という神をも恐れぬことをやっております。というか、すでによそでもやってますな。

 この雑誌、もともとはグラビア系雑誌だったのですが、大人の事情で、雑誌コードはそのままに路線変更してアニメ、アイドル雑誌に。
要するにジャイアント編になった『シルバー仮面』のようなもので。ちがうな。

 とりあえず、シリーズ化もあるかもしれないので、コンビニで見かけたときはよろしくです。
でもいまだに18禁コーナーだったりするのな。

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 ひょんなこと、本当にひょんなことで思わぬ方向に話が転がることもある。

 アレは先月のこと。空埜一樹先生の知人で名古屋在住の漫画家・結城さくや先生が大阪に遊びに来られるというので、酒席にお邪魔した時の話。
結城先生は名古屋の専門学校で講師をされているとのこと。
『来年度、ノベルス学科ができるんですよ。どうです?』
『へえ、面白そうですね。名古屋かあ』
 とか何とかやり取りがあって数日後。その専門学校の校長からじきじきにお話があって。

 先週末名古屋に行ってきました。

行き先は日本マンガ芸術学院!

 色々あって(本当に二転三転したんですよ)、新幹線で行く予定が、こちらの事情で車で。
行きなれた名阪国道を抜けて、東名阪に入って名古屋へ!
 
 
アホみたいに晴れ渡った空。よく見れば左斜め上に巨大な忍者が。伊賀越えの最中だ。
 一人きりのドライブなので、休憩なしのノンストップ、と行きたかったが、四日市を過ぎた御在所SAでトイレ休憩。ここまで約二時間。そこから30分ほどで名古屋市内へ。思ったより近かった。
 時間があったので、市内を車でうろうろ。
名古屋といえば『モスラ対ゴジラ』『ゴジラVSモスラ』『ガメラ対ギャオス』と、怪獣が蹂躙した街でもある。三作品に共通して襲われた名古屋城を見物に行く。

 名古屋城とバトラ。小さいので見えにくいが、奥に名古屋城が。

中村公園前の大鳥居。現実の中の非現実、まるで怪獣だ。なんでも怪獣に見えてしまう悪い癖。

ぽつん、と立つねじくれ立ったビル。これも某専門学校とのこと。

更に市内をぶらぶら。事前にチェックしていた古本屋によってみたり、ここでもかよ! のブックオフに立ち寄ってみたり。あまり大阪とやってることは変わらんなあ。
 
 ブクオフで買ったもの・その1
『ウルトラマンタロウ超全集』!

 名古屋まできて買うものか? どこでも買えそうなものだが。いや、ZATの隊長は名古屋章だぞ。何の関係もないけどね。
 このムック、可能な限りタロウ怪獣の三面写真を載せているところに魅かれた。
 
誰も知りたくない酔っ払い怪獣ベロンの背面写真もあるよ。


 さて。ただ校長とお話をしに名古屋に来たわけでもない。
せっかく来ていただけるなら、と講義をお願いされてしまったのだ。
まず初日は、在校生の皆様にお話を。
コミックイラスト学科の学生さんがほとんどだったので、内容は

こんな感じ。文章とイラスト、イラストレーターさんとのかかわりなどを著作を交えて。
授業の後、学生さんたちと雑談。場所が変われど、大阪の学生さんも名古屋の学生さんも根っこは一緒だなあ、と思った。

夕食までに少しばかり時間があったので、名古屋駅まで散歩。暑い。何でも名古屋は京都のように盆地帯なので、蒸し暑いそうだ。名古屋駅前は『小さき勇者たち・ガメラ』で亀とトカゲが喧嘩した場所でもあります。


 名古屋駅前(というか厳密には裏通りだそうだ)には、コミック専門店やオタクな店が軒を連ね、日本橋のような雰囲気。地下街のおもちゃ屋に立ち寄って

非売品のゴジラとエビラのガレキを撮って、学校へ引き返す。カッコイイ。でも持ち帰るにはでかすぎた。だから非売品だといっておろうが。

その日の夕食。校長、事務局長にごちそうになりながら、延々『あしたのジョー』のお話を。力石戦もいいが、金竜飛戦、ハリマオ戦も大事なんだよ! あれ、学校の話は?

 宿泊先は学校からビル二つ分隣の、ホテル兼果物屋という変わった場所。でもサービスでお皿一杯のフルーツをいただいた。
 
 名古屋は城下町だったせいか、気温もそうだが京都のように碁盤の目に街が作られており、とても行き来がしやすい。とはいえ、そんなに動き回っておりませんが。

 翌日は体験授業ということで、ほとんど高校生相手にお話を。

これですよ、これ。こんな大々的に発表するほどの人間ではにないと思うので、恥ずかしい。成瀬さーン!
 
『では、先にトークライブを』
え、トークでライブするの? 講義だけじゃない!
 軽く打ち合わせののち、司会者さんのリードで、60人近い入学希望者(+その保護者)を相手にトークでライブ。事前に大量に口に入れていたミンティアが利きすぎてろれつが回らなく、ぎこちなくなってしまった。

 ちなみに打ち合わせ中バックで流れていたのは、なぜか吉田拓郎の『唇かみしめて』。

自然に話は『刑事物語』、そしてハンガーヌンチャクの話題に。今の学生さんは武田鉄矢が昔ハンガーで人を殴りまわしていたことも、ハンガーが凶器になることも知らなかった。違う、木のやつ! 時代だなあ。


 トークライブはそこで終わらない、続いては仙台の姉妹校とのストリーミング中継! 
 ストリーキングではないのだ。ネット中継でお話しするというもの! 思いがけない質問攻めに戸惑いながらも、中継は無事終了。
 司会役の声優学科の学生さんたちはみんなとてもはきはきと流暢にお話されるので、感心してしまった。

 昼食で出されたお弁当はうなぎ+エビフライ+味噌カツという、実に名古屋らしい(失礼)、欲張りな構成。


 休憩を挟んで最後に、ノベルス学科志望の学生さんたち(ほとんどが未成年なので、下ネタはできない。未成年でなくとも下ネタはやってはいけない)相手に講義を。
 
 みんな熱心に聞いていてくれた、と思う。だけど『マッドマックス2』を引っ張り出してくる講師はいかがなものか、と反省。もっと分かりやすいネタにすればよかった。

 全行程を終え、再び車で大阪へ。名古屋はいい町だった。今度はもっとゆっくり市内を巡りたい、と思った。
このまま高速に乗って・・・・・・いや待て、俺はこの二日間、結構がんばった、がんばったつもりだ。よくやった俺、ありがとう俺、何かご褒美を上げようじゃないか。
 初日に寄ったブクオフで見かけて気になって仕方なかったアレ。
 前半部分だけでいいやと思いつつも、単価が安いので、全部ほしくなったあれ。

ブクオフで買ったもの・その2
 
『シルバー仮面』全6巻! 

ありがとうブックオフ太閤通り店!
 そうか、俺はこいつとめぐり合うために名古屋に行ったのか! 大いに違う!

 そしてこの文章を書きながらバックに『シルバー仮面』を流している。暗い、路線変更も止むなしの暗さだ。
アンチウルトラを目指して作られたので、ヒーロは物語の解決役ではなく、あくまでも進行役。これがのちの『アイアンキング』にも繋がるのか……。なんにせよ、暗い。

そして、本当に俺のような人間でよかったのだろうか。もっと人に喜ばれるような人間になろう。そうだ、僕らの故郷は地球。

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プロフィール
HN:
馬場卓也
性別:
非公開
職業:
作家
趣味:
怪獣
自己紹介:
作家。一応作家。
CS放送のシナリオ公募で佳作入選。
『SHUFFLE! アンソロジーノベル』
でデビュー。
『School days 君といる、空』で長編デビュー。(ともにJIVE )

『真田十勇姫!』(ソフトバンクGA文庫)
シリーズほか、チョコチョコと。
ラノベ、ゲームシナリオ等々、何でもやりますのでお仕事お願いします。
 怪獣とかチャンバラが好きやねんけど、女の子率高いなあ。


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